「アアアア!!またランクが下がったーー!!」
カミトとクレア・ルージュはエストを伴って学院の中にあるサロン・カフェで遅めの昼食に入っていた。
今回の敗北でランクが下がってしまったことに大声で怒りながらパンを食べていた。
真ん中に置かれたバスケットの中には総菜パンや甘物のパンなどが山のように
積まれていた。
このカフェは学院生なら誰もが利用でき、パンは食べ放題、コーヒー、紅茶飲み放題(まあここの生徒の入学金だけで賄えるという事であるが)という財産や領地が無い
クレア・ルージュや元々貴族どころか犯罪者とも呼ばれかねないカミト、そして
ここにはいないが国から逃げてきたレオノーラからすればなんと救いのあるものだと思っている。
何せ学院の食堂は高級レストラン並みの食事代を捕られるためとてもではないが利用なんて夢の又夢と思っている。
カミトはコーヒーを飲みながらこう思っていた。
「今日の試合だがやっぱり俺達も早く仲間を集めてチームワークを身に付けなきゃ
ブレイドダンスに出場するどころか出場枠の上位三チームにだって掠りもしねえぞ。」
そう、今回のブレイドダンスは三年前の一対一の勝ち抜き戦ではなく五人1チームに
よる団体戦であるのだ。
そして出場資格があるのは各国上位三チームという決まりになっておりカミトと
クレア・ルージュはそれが悩みだったのだ。
ランクについては先程のような公式戦以外に学院から割り振られる任務次第で
上がるのだがカミトは巨人精霊の戦い、エリス・ファーレンガルトの決闘、狂乱した
魔精霊は非公式であるため反映されず。
クレア・ルージュはというと・・・精霊使いとしては優秀なのだが全ての任務を一人で受けるので失敗し、公式試合ではタコ殴りよろしくな戦いをしているためランクは
上がらず、チームについても彼女の姉がやらかしたことで殆どの生徒(幼馴染である
リンスレットは除く)が加入したくないのだ。
さらにカミトと存在に恐怖、又は好奇心による延長なのか分からないが牽制し合って近づきもしないのだが・・・。
「《やっぱりレオノーラの提案に則ってリンスレット達も加えたほうが
良いようだな。》」
実はと言うとレオノーラからお互いのチームを一つにしてブレイドダンスに
挑戦しないかという案が出ているのだが・・・プライドが高いクレア・ルージュと
リンスレットからすればお互い頭を下げたくないという思いから
それをしたくないのだが背に腹は代えられずある事を思いついたのだ。
それは・・・
「それではここで作戦会議をするというのは?」
「良いですわね。こう言う所で会議をしても誰もいませんし。」
後ろから声がしたので二人が後ろを向くと・・・。
「げ、リンスレット。」
「な、クレア!!」
レオノーラと一緒にリンスレットがいるのにクレアは嫌な顔をすると隣にいたレオノーラが大声でこう言った。
「アアーカミトグウゼンですね。」
「ソウダナグウゼンだな。」
「(【うわー・・白々しい】)」
『シラヌイ』と『メイルストローム』が業とらしいなと思っているとカミトが
咳き込んでこう提案した。
「二人とも座って一緒に食べないか?おいしいぞ。」
「はあ!何言って・・・」
「それではお構いなく。」
「レオノーラ!!」
カミトの提案にクレア・ルージュが文句をつけようとするとレオノーラがカミトの
隣に座ったことにリンスレットが驚くとリンスレットは顔を逸らしたまま
クレア・ルージュの方に座った。
これこそカミトとレオノーラが考えた作戦
「ばったり会って同盟結ぼう作戦」である。
・・・うまくいけばいいなあ。