アレイシア精霊学院の麓にある喫茶店で二組の奇妙な客が座っていた。
一人は闇精霊レスティア
その向かい側には痩せぎすで肌の浅黒い黒髪の少年であった。
顔立ちはそれなりに整っているが赤い瞳がまるで地獄の炎の様な感じであった。
そしてもう一組はと言うとこちらはどちらかと言えば何処かの裕福な家の出のような雰囲気が漂っていた。
灰色に近い銀髪で中肉中背であるがその瞳はまるで何かを選定しているかのような
感じであった。
そしてもう一人は水色の髪をショートカットしておりまるで氷から産まれたような
印象を与える感じであった。
すると黒髪の少年はレスティアに対して蕪村な態度でこう言った。
「それで俺は学院の図書館から例の封印指定の資料を奪ってくるってめんどくせーなおい。」
少年は地面に唾を吐いてそう言うとレスティアはそれを気にも留めずにこう言った。
「この間奪う筈の軍用精霊を暴れさせちゃったから学院に近づくことが
出来なくなってね。それに鉱山都市にあるあれの封印はオルデシア帝国軍の最上級の
封印が何重も施されてあるから解放の儀式だけじゃ時間がかかるからね。」
そう言ってレスティアは紅茶を飲んでいると黒髪の少年はレスティアに対してこう言った。
「それにしてもあの女廃棄された軍用精霊をかき集めて何やるのやら?」
「貴方に彼女の思惑を知る権利は無いわよ。ジオ。」
そう言うと黒髪の少年、「ジオ」はある事を言った。
「それにしても『レン・アッシュベル』ってあんなに弱え何てあんな腑抜けた奴が俺よりも上なんて可笑しいぜ。」
ジオが笑うとレスティアは厳しい口調でこう返した。
「彼はまだ目覚めてないわよ。倒す自信があるの?彼を??」
するとジオが肌にある刺青のようなものを見せるとこう言った。
「倒すさ。そして証明してやるよ。この『ジオ・インザーギ』こそが真の
魔王スライマンの後継者だってことをな。」
そう言って立ち去るのを見届けたレスティアは銀髪の青年の方を見てニッコリと
笑ってこう聞いた。
「それで、例の物は?」
すると銀髪の青年の足元にある黒い箱を水色の少女に渡して少女が何かをしていた。
見た限り継ぎ目はなく、開けるためのカギ穴がなかったのだ。
然し少女が手をかざすとそれは自動的に開くとある物が現われた。
それは液体が入っている注射器が二つ入っていた。
「これが例の物だ。もしもの為にも含めてある。」
すると銀髪の青年は一つを取るともう一つを少女に渡してこう言った。
「それともう一つ。」
そして銀髪の青年の懐のポケットからある物を出した。
それは何かが描かれている札のような物であった。
「これは?」
レスティアがそう聞くと銀髪の青年はそれを木箱に入れるとこう言った。
「これは最近話題になっている奴でな。精霊にも効くかどうかテストしたいんだ。」
「へーー。・・・まあ良いわ。カミトを強く出来るんなら。」
レスティアはそう言うと銀髪の青年が席を離れるとレスティアに向けてこう言った。
「それでは『魔王の選定者』。また会おう。」
「じゃあね。『救世主の選定者』さん」
そしてそれぞれ立ち去ったあと残ったのは金貨と・・・人数分のコップだけで
あった。
次回こそフィアナとの会話。