あれから殆ど馬を走らせ、カミト一向は真夜中の鉱山都市の跡地にへと着いた。
本来ならここで全員疲労を回復させたい所であるがジオ・インザーギの一件がある為休む暇などないのだ。
「ここが〈ガド〉。・・・まるでゴーストタウンですわね。」
「廃鉱になったのは二十年以上前だからな。だからこそ軍用精霊を封印
出来るんだろうな。」
リンスレットが〈ガド〉の街の感想を言った後カミトが補足すると
クレア・ルージュは目を細めてこう続けた。
「人間はいないけどーー。」
街の周りには青白い鬼火を出す低級の浮遊精霊が所狭しといた。
全員が鉱山に向かう中クレア・ルージュが炎を出して明かりを灯し乍らこう言った。
「皆、何時その男の精霊使いが出るかもしれないから契約精霊を出す準備を・・・」
「ほー。この辺りに人が儂ら以外に来るとはの~~。」
「!!誰だ!!」
何処からか声が聞こえたためエリスが〈レイ・ホーク〉を構えてそう言うと
空き家の屋根から人影が浮かんだ。
カミト達はそこを向けるとその人影が出るや否やその正体に驚いていた。
「・・・女の子!?」
ランタンの火で見えたのはオレンジ色で頭に小さい輪っかが付いたような髪型のカミト達と同じか年下の少女と眼深な帽子と黒い服を身に纏った人間がそこにいた。
「あんた達誰よ?」
クレア・ルージュが彼女達にそう聞くとオレンジの髪の少女がふっと鼻で笑ってこう言った。
「人に名を聞くときには自らが先に名乗るのが礼儀であろう?親から教えられて
おらんのか?小娘?」
「な!!何ですってー!!!」
クレア・ルージュはその言葉に怒るもエリスが前に出てクレア・ルージュを
制してこう言った。
「確かに君の言う通りだ。私は『エリス・ファーレンガルト』、
アレイシア精霊学院の者だ。こっちはラッカとレイシア、それとカミト、フィアナ、
クレアだ。」
カミト達は礼をして紹介すると少女はこう自己紹介した。
「何故に何か分からぬが中々礼儀が成っとる娘っ子じゃのお。儂は
『マギアルカ・ゼン・ヴァンフリーク』、マルカファル王国という国で商人をしとる。隣にいるのが護衛の『アルマ』。こう見えて腕は達者じゃ。」
少女、マギアルカが自身と護衛を紹介するとアルマと言う人間は会釈をする程度であった。
するとマギアルカがエリス達に向かってこう聞いた。
「のおエリスとやら、聞きたいがここは〈ガド〉という街で合っているか?」
そう聞くとエリスはそうだと答えた後エリスはマギアルカ達に向けてこう聞いた。
「君たちの目的はなんだ?」
そしてマギアルカはこう答えた。
「少し旅行をしているんじゃが土地勘がなくてのお。ここで骨休みをしていたんじゃ。」
そう言った瞬間突如地鳴りが起きた。
「これは急いだほうが良いな。」
カミトがエリスにそう提案するとエリスも頷いてマギアルカ達に向かって
こう言った。
「それでは我々は急いでいるからここから立ち去ったほうが良いぞ。」
そう言って彼らは鉱山にへと向かった。
そしてそれを見送ったマギアルカはというとアルマに向けてこう言った。
「アルマ、着いて来い。奴らを追えば目的の物が手に入るぞ。」
「おお。」
そう言ったあと二人は屋根から降りて部屋に入ってある物を取り出した。
それはカミトと同じ・・・ソード・デバイスであった。
いやっとここ迄来たぜーー!!