精霊使いの装甲機竜   作:caose

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 人は時がたつと忘れるものである。


力の本当の意味(後編)

 グレイワースが屋敷を出た後カミトはすぐに掃除・洗濯を始めた。

 最初は不慣れであったメイド(女装)の仕事も慣れてきたのだがカミトはグレイワースが〈教導院〉の解体聞いた後脳裏に2人がよぎった。

 「【ミュアとリリィは大丈夫かな?】」

 「(大丈夫だろ。あの2人があの炎の化け物にましてや騎士団に捕まるようなへまをすると思うか?」

 「確かにな。」

 もしかしたらという思いは彼らを見ていたシラヌイが否定しそして安心をさせた。

 それが嘘と思われても・・・

 カミトはグレイワースから預かった書斎の扉を開けて中を見るとそこには想像したよりも広く大量の研究資料(精霊だけでなくカミトと協力して作っていたシラヌイの物もある。)。

 ガラス戸に目を向けると精霊鉱石の原石や魔装具(どれも高い物ばかり)が

飾っていた。

 「学士っていうのは本当なんだな。」

 「(カミトあの盾を見ろ。)」

 カミトは周りを見ているとシラヌイが差した物を見た。

 それは木製の盾の中央にさっき見た鉱石と伊那路様な価値があるであろうものが埋め込まれていて金属のプレートにはグレイワースの名前と彫られた年月が入っていた。

 「(あいつってこんなに強いんだな。)」

 シラヌイは改めてグレイワースの実力を知った。

 そしてカミトが掃除しようとすると甲高い鐘の音が聞こえた。

 「(また侵入者か。)」

 いつも通りカミトはそこに向かおうとすると既に部屋の入り口の前にいた。

 

 「(背は小さいしあの体格だと・・・女だな。)」

 シラヌイが相手を観察するとカミトは刀を抜きながらこう言った。

 「生憎だが〈黄昏の魔女(ダスク・ウイッチ)〉はいない。」

 カミトは言葉をかけても敵は動じず目線をほかの所に向けていた。

 それを追うとそこにあったものにカミトは目を見開いた。

 「【あれは〈魔王の鍵の書(キー・オブ・スライマン)〉。あいつの目当てはまさか・・・!!】」

  すると相手は黒い球体を本に向けて何かをしようとした。

 そして打った瞬間カミトは辛うじて本を取った。

 すると着弾した場所が削り取られたように消えていた。

 「【〈消滅〉の魔術ってその魔術は闇魔術だぞ!!!】」

 カミトはこれまであった中でグレイワース以外にもいたことに驚くも敵は更に黒い球体をいくつも作ると再び発射した。

 「【狙いはこの本か!!】」

 カミトは相手の目的を知りその本をさらに強く抱きかかえた。

 「【この本はレスティアを取り戻すのに必要なんだ。】」

 カミトは本を持ちながら刀を持ち詠唱府を唱えた。

 「運命よ。我は呪い、その座を引きずり降ろし、わが手で未来を作る。

(シラヌイ)」 

 シラヌイを召喚したカミトはそのまま装着し、教団で教わった床や屋根、天井等を移動する技〈影縫い〉でかわしながら機竜息銃「清水」を機関銃モードにしてその相手の周りを打った。

 「・・・!」

 「【今更遅い!】」

 カミトは周りを討つことで即席の煙幕を作り「迷彩」で隠れたのち大型刀「玄海」に変えて敵を殺すという算段をしていたがカミトは何かを感じ取ったのか

そこから離れた。

 するとそこを中心にいくつもの消滅の黒球が現われ周りを吹き飛ばした。

 あのまま行けば自分事消滅すると想定したのだ。

 カミトの胸元に持っている本を守っている光景を見てシラヌイはこういった。

 「(カミト、初めてだな。)」

 「【何がだ?】」

 「(守るための戦いをさ。)」

 それを聞いた瞬間カミト自身もそう気づいたのだ。

 誰のためでもない自分のためにということに

 敵がカミトの間合いに入ろうとした瞬間カミトはシラヌイの肩につけている大型手裏剣「風雷」を放つも相手はそれを見るとすぐに躱した。

 しかし・・・カミトの顔は何かを企んでいたのだ。

 少しずつ大きくなる音に後ろを向くと先程投げた「風雷」が戻ってきたのだ。

 しかし敵はそれをも躱してカミトのほうを見ると左手にはもう1つの「風雷」そしてフック状の腕が6本出てきた。

 特殊武装「天の羽衣」

 これまでは奥の手としてあまり出さなかった武装だがそれを目の前にある敵に出した。

 そして相手の覆面とローブを切り裂くと・・・

 「まさか私が騙されるとは・・・1本捕られたよ。」

 そこにいたのは灰色のグレイワースと同じ髪と瞳を持った少女だった。

 「今度こそ見切れよーー坊や」

 そしてあの時がよみがえった。

 初めて負かされたあの技を

 「絶剣技、初ノ型ー〈紫電〉」




 思い出せ。
 大切なものを
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