あれからカミト達はリンスレットが運ばれるところを見送った後それぞれは洞窟から出ることにした。
その道中エリスはカミトにこう聞いた。
「・・・大丈夫か?カミト。」
それを聞いたカミトは力なくだがこう返した。
「・・・ああ・・・大丈夫ってわけじゃ・・・ねえけどな。」
カミトとレオノーラの服はリンスレットの飛び血で赤く染まっているのだ。
そしてエリスも自分に自己嫌悪していた。
本来なら騎士団として自身が最前線に立たなければいけなかったのだが
ジオ・インザーギの討伐という途中から学生どころか正式な騎士ですら困難な任務になったのにカミトとレオノーラ、マギアルカの活躍で討伐と石板奪還と言う
色んな意味で騎士としてあるまじき成功の横取りをしてしまった自分に腹が立って
しまったのだ。
そしてカミト自身も自分の力の無さに鬱屈していた。
「≪今回の任務はマギアルカがいなけりゃ間違いなく全滅していた。それに
レスティアがいなけりゃ間違いなく死んでいた。・・・これじゃあブレイドダンスに
出場なんて夢のまた夢だ!!》」
カミトはどうするべきかと考えている中『シラヌイ』がカミトにこう言った。
「(今回の事は仕方がねえよ。まさかあんな化け物になるなんて誰も思っちゃ
いなかったけどなあ。お前一人じゃ限界だって無論あるんだよ、最強なんて呼ばれても出来る事限られちまうならよ・・・仲間や俺達を頼っても罰当たらねえぜ。)」
その言葉を聞いてカミトは眉間のしわを少し緩ますとこう返した。
「・・・ありがとよ。『シラヌイ』。お前にはいつもいつも助けられて
ばっかりだな。」
「(良いってことよ。俺達は一心同体の相棒なんだぜ。お互い助け合わなくて
どうすんだよ。)」
【私達もですよ。】」
「そうですよ。カミト。」
『シラヌイ』の言葉に『メイルストーム』とレオノーラがそう続けた。
そしてカミトも少し気が晴れると目の前に明かりが見えた。
「そろそろ出るぞ。」
マギアルカが全員に向けてそう言うと全員光の中に入っていった。
そして目を開けるとそこは・・・。
「・・・な、・・・・何だこりゃ嗚呼!!」
カミトはその光景に驚いてしまった。
何せ荒れ果てていた鉱山都市があっという間に数十人もの人間が機竜の周りで
待機していたのだ。
廃屋だったところには人間が所狭しとおり、洞窟の近くでテントを張って
怪我していたクレア達を治療していた。
「あ、当主様!!」
一人の人間がそう言うと全員がそっちを向いた。
「当主様!」
「ボス!!」
「姉御!!」
それぞれが思い思いの言葉でマギアルカに近づいていった。
全員服装が違うが全員マギアルカを心配していたようであった。
すると医療班の一人がマギアルカに近づいて報告をした。
それを聞いた後カミト達に向けてこう言った。
「全員無事じゃぞ。」
それを聞いてカミト達はほっとするとマギアルカはこう続けた。
「じゃがクレアとリンスレットは少々ここで治すには機材が足りん。故に後は
オルデシアに丸投げじゃがよろしいな?フィアナ姫。」
それを聞いた後フィアナはマギアルカに向けてこう返した。
「ええ無論よ。・・・と言いたいところだけど少し取引がしたいんだけど?」
それを聞いたマギアルカはフィアナの方に顔を向けるとこう言った。
「ほう・・・どんな内容じゃ?小娘。」
その取引の意味とは一体?