「(その後はあれよこれよと言う間に〈精霊剣舞祭〉が始まることとなったがまた女装だししかも大勢にみられるという恥辱を味わうことになるとは。)」
「【然も男に言い寄られるという始末(笑)】」
「≪しかしほんとに女の子になれるというんだから≫」
「(2人ともいい加減にしてくれそろそろ出るぞ。)」
カミトの愚痴から始まりシラヌイの一言追加、レスティアの感想と出たところでカミトは光り輝く場所へ出ようとしていた。
戦いの場所へ・・・
「エリスよ、ヴェルサリアの剣舞をよく見て、そして会得せよ。いずれ帝国の威信を背負って戦うことになるのだからな。」
「はい、おじい様」
老齢の祖父ファーレンガルトとその孫娘エリス・ファーレンガルトが観覧席でそういっていた。
「(いつか私も義姉上のようにあの場所で・・・立派な騎士として。)」
エリスがそう決意を心の中で思うと西門から喝采が起きた。
そこにいたのは繊細な彫刻を施された白銀の甲冑と赤いマントを身に纏った星のようなブロンドヘヤーの少女「ヴェルサリア・イーヴァ・ファーレンガルト」が現われた。
彼女はランバール戦争で没落した下級貴族イーヴァ家の娘であるが精霊使いの才能の高さからファーレンガルト家の養子に迎えられたエリスよりも2個上の義姉である。
彼女はエリスが入学する養成機関「アレイシア精霊学院の史上初の初等生でありながらも代表選手に選ばれたのである。
そして反対側からはカミト(女装)がそこにいた。
「おじい様、あの娘は?」
「レン・アッシュベル。無所属の精霊使いだが有力者の後押しがあったらしい。お前と同じ13だそうだ。」
「私と同じ・・・」
エリスは同い年の少女(?)があそこにいるという事実で悔しかったのだ。
そして試合の鐘が鳴った。
それと同時にヴェルサリアの甲冑が展開した。
そこにいたの両肩にある大型の2門の主砲がせり出された全身を覆うような精霊魔装(エレメンタルヴァッフェ)静寂の要塞(サイレント・フォートレス)がいた。
するとカミトの腰に差していたシラヌイがこういった。
「【ほう。あれが精霊魔装か。カミト奴は俺がやる。)」
「≪駄目よシラヌイあれは精霊私の獲物よ。それにしてもあの背入れを使えるなんてすごいわねあの子。≫」
「(あれってすごいのか?レスティア。)」
「≪ええあれはそこらの精霊使いじゃ手に余るほどの封印精霊よ。あれを手なずけるのはそういないわ。まあなたなら大丈夫でしょう。≫」
シラヌイが自分を出すように提案するもレスティアが横から入りあの精霊をカミトに説明した。
その間にヴェルサリアは手を振り上げると両肩の主砲を発射した。
そして弾着した所から複数の火柱が上がった瞬間誰もがヴェルサリアの勝利を疑わなかった。
・・・この時までは・・・
頭上からカミトが落ちてきたのだ。
あの時神威を足に集中した後跳躍し爆風を利用して空高く飛んだのだ。
カミトはヴェルサリアの眼前に飛び乗ると(サイレント・フォートレス)の複合装甲を貫いたのだ。
そして黒い霧が血しぶきのように吹いた後ヴェルサリアはゆっくりと地面に崩れ落ちた。
部門の筆頭であるファーレンガルト家を下したという事実を観客が認識した後喝采を浴びそこにいた少女達はこれだけを思った。
「((((いつか私もあんな風に。))))」
勝者は栄光を
敗者は絶望を
これもまた真実。