「さてとカミト、そろそろ行くが準備は出来ているか?」
エリスは装衣から学生服に着替えた後カミトの部屋の前に来ていた。
あの特訓(と名を騙った折檻)の後カミトはボロボロになりながらも戻って
きたのだがその後エリスから『シルフィード』の本部に案内したいという事で
ご飯を食べた後にそこに向かった。
『シルフィード』の本部は嘗ては大聖堂だったところを改装した所なのであろう。
構成員が二十人未満で十人弱になった現在に比べたとしても十分に大きいであろう。
そしてカミトは息を吸って重い鋼鉄製の扉に手をかけようとした次の瞬間・・・。
「ま、待ってくれ!!」
エリスが待ったをかけて扉の前に立ちふさがった。
「ん?どうしたんだエリス?」
カミトは何だと思って聞くとエリスは慌ててこう言った。
「い、今は駄目だ!!ちょっと待っててくれ!!」
そう言って扉を少し開けた後ジト目でこう言った。
「・・・見るなよ。」
「へ?」
エリスはそう言って扉を閉めた後カミトは耳元を扉に押し付けて何事かと思って
聞いた。
「貴様ら何している!」
「あ、騎士団長補佐官おはようございます。」
「どうしたんだ?」
「さっさと更衣室で着替えて来い!カミトが来てるんだぞ!!」
『『『『『・・・・・え~~~~~!!!!!』』』』』
「ちょっと待ってよ!私の制服どこだっけ!?」
「あ、私の下着よそれ!」
「待って!!未だ着換え中!!?」
ドタドタと音がしているのを聞いたカミトと『シラヌイ』はこう思っていた。
「・・・『シルフィード』って普段から更衣室で着替えてないのかよ。」
「(女性だけの学校に良くありがちなパターンだな。)」
そして音が鳴りやむと扉からエリスがはあはあと肩で息しながら出てきた。
「いいぞ・・・入っても。」
「・・・おお。」
何だか初っ端から騒々しいこととなった。
「ええ・・・本日付で『シルフィード』に配属されることとなったドラグーン教室の『カゼハヤ・カミト』だ。知っての通りだと思うが彼は男の精霊使いだが、怖がらずに歓迎してやってほしい。」
『『『『『・・・・・』』』』』
『シルフィード』のメンバー全員はカミト不審者を見るような目つきで見ていた。
「あれが噂の夜の魔王か」
「(いやこいつヘタレ)」
「信じられない、あんな小さい子を愛人にしているなんて・・・」
「(こいつ精霊)」
「でもちょっとかっこよくない」
「(まあ見た目はな)」
「騙されちゃ駄目よ、ああ見えて物凄い変態で既に第二王女に手をかけたって噂が」
「(誰だ、流した奴)」
『シルフィード』のメンバーの言葉に『シラヌイ』がツッコミしている中一人がこう言った。
「そう言えば『ドラグーン教室』って何?」
「ああ、新しくできた教室だって聞くよ」
「でも教室は前の医療院で夜な夜なお化けが出るところって聞くよ。」
「ちょっとヤダ。」
「でもでもグレイワース学園長がわざわざ外国から教師を見繕ってきたって話よ。」
「おまけに教師も一流らしいよ。」
何やら色々とドラグーン教室についての話で持ちきりになり始めてエリスは頭を
抑えながらこう言った。
「済まない。何時もは静かなのだが今日の所は許してくれないか、カミト。」
「まあ良いけどな。」
そして暫くの間この話は続いた。
次回は彼女が登場します。