ビシャッ!
「んっじゃッ…こりぁあ!!」
視界が晴れたのは、あの黒い液体の中で、溺れるような感覚があってすぐだった。
まだ、口の中どころか、喉奥にソレが引っかかっている気持ちがして、気分が悪い。
「悪いね。爆豪くん」
「あァ!!?」
「…」
目の前には趣味のクソ悪いマスクをきたスーツの男…とアイツがいた
「てめぇ…」
「おおっと、家族のいざこざはあとにしてくれ?」
バシャッ!
キラに一言いってやろうとした時、スーツの男が1歩近づいてきた。
…プロじゃねぇがわかる。こいつはヤベェ。
続く、水音。後ろを見ると先程俺を飲み込んだものと一緒の黒い液体が、何も無いところから発生していた。どんな『個性』だ?
「げええ…」
さっきまで一緒にいたトカゲだ。トカゲに続くようにあそこにいた全員が水の中から出てきやがった。
…オールマイトがいたのに…全員脱出しやがった。
いや、目の前のコイツが脱出
「また、失敗したね弔
でも、決してめげてはいけないよ。またやり直せばいい。
こうして仲間も取り返した。
この子もね。君が『大切なコマ』だと考え判断したからだ
いくらでもやり直せ、そのために僕がいるんだよ
全ては君の為にある。」
凄みがあった。というべきか分からない。ただ、コイツが発した言葉の一つ一つに純粋な『悪』が込められていたのは、プロでも何でもねぇ俺でもわかる。
コイツが『先生』ってので間違いはねぇ。
「…っ」
あ?
キラ…震えてねぇか?
いや、一瞬すぎた。視界の端にいたからよく見えなかったが、キラが震えたように見えた。
いや、キラは敵だ。家族かもしれねぇ、けどコイツは
俺がヒーローで、キラがヴィラン。それだけだ。
そこに兄妹うんぬんはいらねぇ。
「あぁ!きらちゃんきらちゃん!なんで、こっちにいるの?大変だったんだよさっき」
「うるさいトガちゃん。わたしの格好を見ればこっちも大変だったって分からない?」
…キラの服はボロボロで、女なら着替えた方がいいレベルで肌が露出している。血も肌や髪にこびり付いてるが…妙だ。
血が流れてねぇどころか怪我が見つからねぇ。
「あはー!きらちゃん血のいい匂いがするよ!!」
「くっつくな。空気読め。」
そしてあのイカレ野郎だ。オールマイトやエッジショットがいたってのに『気配を消していた』らしい。
シンリンカムイが不意打ちをくらって、手男が脱出口を開いた。
…チッ。めんどくせぇやつらにつかまった。
なんとか脱出できねぇか?
「………やはり…来てるな…」
ボソッとだが、はっきり聞こえた。スーツの男の声。だれが来てやがるんだ?
────いや、こんなときにくるのは…
突風と共に、スーツに突っ込んでいく、ヒーロー。しかし、スーツはそれを真正面から受け止める。
「全てを返してもらうぞ。オールフォーワン!!」
「また僕を殺すか、オールマイト」
────『
────────
「っく…!」
まったく。休ませて欲しいものだ。
オールフォーワンに助けられたが、あろう事かそのオールフォーワンに追撃を食らい、頭が痛いままだ。
そして、先程の死柄木弔への忠告、助言というべきだろうか、にのせた『悪意』にわたしは震えた。
兄には震えていたことはバレていないようだったが、トガちゃんが話しかけてくれたことで…すこし、気が紛れた。
ところにコレだ。
オールマイトがオールフォーワンに一直線で突撃した。
その2人のぶつかる衝撃がバカみたいなものだった。
足元にはクレーターができ、まわりのわたし達は皆、後方に大きく吹っ飛ばされていた。
…気を失ってて受け身が取れなかった荼毘はトゥワイスがフォローしたようだ。
「衰えたね、オールマイト」
「貴様こそ、だいぶ無理してるんじゃあないか?!」
…横には兄がいた。
オールマイトから目を離せないのか、わたしが視界に入ってないようだ。
そりゃそうだ、トップヒーローの特攻を素手で弾いたんだ。しかし、やはり2人ともバカみたいな力だ。
…でも、こっちも仕事しなきゃ。
「…ッ」
「避けなくていいのに」
寸でのところでわたしの接近に気づいた兄は小爆破で宙に浮き、わたしから距離を取った。
しかし、あの目…
完全に敵を見る目だ
やっぱり兄は兄だ。
「てめぇ、覚悟出来てんだろうな?
────BOOOOOOM!!!
跳躍からの大爆破を繰り出し、爆風に乗り一気に兄は距離を詰めてくる。
「当たり前じゃん。初めて人を殺した時から
先ほどの衝撃で、そこらへんは瓦礫で溢れかえっている。有効活用させて頂こう。
わたしら足元の拳大の瓦礫を兄、いや、
────ダガンッ!
「てめぇの『個性』はわかってらぁ!!!」
空中でヒーローは爆破を使い軌道を変えて、回避。掌をこちらに向けてくるが、関係ない。わたしはさらに近づき、触れようとする
が、当然爆破を離脱に使われる。
「こっちだって、触れちゃえば勝ちってこと、わかってるよ。
────なに笑ってんの?」
みると、ヒーローは笑っていた。
こんな、局面でさえだ。数でも、個性でも、圧倒的に不利っていう場面でだ。笑ってやがる。
「ハッ!知らねぇんだな!」
────BOOOM!!
再び爆破で加速して距離を詰めてきた。しかし今度は上からでなく、地面に沿って低姿勢で突っ込んできた。
何が狙いだ?
鉄球も装填する暇はない。足元の瓦礫に触れつつ、一歩下がる。
そして、ヒーローが上を通過する寸前に起爆する。
目くらましだ。
「ぐッ」
ヒーローの反応を見るに、予測できてなかったようだ。
わたしは攻勢にでようと前にでる。わたしの爆破の砂煙が晴れたら、触れて終了だ。
「あれ」
いない?
上か?
上を見るが、いない。
「ヒーローってのはなァ…」
視線を戻す。目の前にいた。
「んなッ?!」
「笑ってる方が強ぇえッ!!」
ドガッ
ヒーローの靴底がわたしの顔にめり込んだ。
あの場面だ。普通は通過時に爆破が起きると仮定するはずだ。
なぜ、寸前で爆破させるのが分かった?!
「なんでって、カオしてんな。
お前の『個性』、スイッチ押さなきゃ起爆できねぇのは変わってねぇな?
だから見てから動いた。」
…そうだ。この兄は昔から反射神経がえげつなかった。
おおかた、わたしの爆破のタイミングを読んで、同時に爆破を地面に向けて起こした。
わたしの爆発の威力もあって、さっきの瓦礫のところにクレーターみたいなのができて、わたしが接近したところ、影から出てきたんだろう。
わたしはコイツにさえ触れれば勝ちだ。
「俺はお前に触れられなければ勝ちだ。」
でも、爆破のタイミングは読まれる。
「てめぇが爆破するタイミングは読めるから対処もできる。」
…くそ。一見有利だが、相性が悪い。『個性』の相性じゃない。
ただ単に、相手との相性が悪い。
「…それとてめぇの考えることなんてわかるわ。
どんだけ見てきたと思ってんだ?」
────勝己ッ!姫砢をちゃんと見てなさいあんた兄でしょっ!
…とっくに縁を切ったはずの母の顔が、昔の思い出が蘇る。
これは本当に相性が悪いなぁ。
…でもね
────カチッ
────ダガンッ!
「…なッ、てめぇ!」
わたしは前と違う。
もう1度スイッチを入れる。
────ダガンッ!
「この瓦礫さっきと同じ…チッ!」
1度目の爆発はしっかり当てた。2度目は距離を取らせた。
着地地点に鉄球を打ち込む。
「ッ」
────BOOOOM!
もちろん、躱される。
…さっきの瓦礫は『連結爆弾』をしかけてた。
よって、瓦礫自体は爆発せず残る。しかし、ヒーローの爆発によって位置を変える。それがたまたまそこにあった。
「…昔っから運の良さは変わんねェな」
「誰かさんの反射神経ほどじゃないけど」
あと悪いねヒーロー。
これ、タイマンじゃないから。
「トガちゃんよろしく。」
「はーい」
「ッ?!」
ヒーローの背後から
はい、だいぶ遅れました。
あと、ヴィラン連合のちょい強化ですね。
頑張ってもらいましょう。
新opを見るにガチ喧嘩までやりそうですね。良かった良かった