やっぱファンネルは数だよ!   作:黷冩

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ちょっとショート会




 

「じゃあねー、本音」

 

「きよりんもじゃあね〜」

 

葛城が織斑の勘違いによる襲撃を受けたその日の夕方。相川は本音達と別れ、葛城と一緒に夕食に行こうと思いオルコットと訓練しているというアリーナへと向かう途中で廊下の先に後ろ姿の葛城が見えたので駆け寄ろうとした時ある違和感を感じた相川。近くの物陰に隠れ葛城の方を見てみるとある女子と話していたのだ。

制服を見るからにして2年生。それもこのIS学園の生徒会長であった。

 

(?、生徒会長さんが葛城くんにどうしたんだろう?)

 

ふたりは少し話すと一緒にどこかへと向かい始めたので気になる相川はこっそりついて行くことにした。

 

そしてついた先はなんと生徒会室。2人は中に入ってしまったので相川は扉に近づき聞き耳を立てる。

 

「葛城く・・・つおね・・・あ・のよ」

 

「私・・けれ・・・ますよ?」

 

扉越しのため途切れ途切れで聞こえてくる。

 

(会長さんがなにかお願いしているみたいだけど·····なんだろう?)

 

「簡・・・とよ。私・・・・・付き合って・・・いの」

 

(·····え?今なんて······?)

 

突然のことに相川は頭が真っ白になる。何事かと思ってあとをついてきてみたら、なんと葛城が生徒会長に告白されたのだ。相川には確かにそう聞こえてしまったのだ。

突然のことに相川はその場をものすごく離れたくなった。だが、どうしてか足が動かないのだ。まるで誰かに足を掴まれている。そんなような事が相川には起きていた。

そんな状態のなか、突如生徒会室の扉が開くとそこには嬉しそうに笑っている会長といつもの優しい表情の葛城が机を挟んで座っていた。

その光景を見てしまった瞬間相川は走り出し、どこか、どこか遠くへと行きたくなっていた。

その瞳には涙を浮かべて·····

 

 

そんな状況になる数分前の生徒会

 

「で、会長さんが私になにか頼み事とは?」

 

「葛城くんに一つお願いがあるのよ」

 

「私でよければ聞きますよ?」

 

先程アリーナにてでの訓練を終え、寮へと帰ろうと思っていた葛城に用があると言う生徒が現れ、話を聞いているとどうやらこの学園の生徒会長だったのだ。

廊下ではなんだからと連れてこられたのは彼女の執務場所である生徒会室。

そこには客室のような家具が揃えられたとても綺麗な場所であった。

書類がたくさん積まれた会長席を除いて······

 

「簡単な事よ。私達生徒会の仕事を付き合ってほしいの」

 

「生徒会にですか、私でよければ手伝わせていただきます」

 

笑顔で返事を返し話を進めようとした時、生徒会室の外から物音がし、眼鏡をかけたもう1人の生徒会役員の人が扉を開けるとそこには相川さんがへたり込んでいた。

こちらと目が合った瞬間、彼女はどこかへと走って行ってしまった。

 

それも悲しそうな目で······

 

 

 

「で、生徒会の話だけど「会長さん、ちょっと用事が出来たのでこの話はまた今度でよろしいですか?」えっ、ちょっと!?」

 

会長に断りを入れすぐさま生徒会室を飛び出し走り出す。相川さんは生徒会室の周りにはもうおらず見渡しても見当たらなかった。

葛城は手当り次第探し回った。食堂に、教室に、自室に、屋上に、廊下、階段、校庭、部活中の体育館。

そして、やっと見つけることが出来た。そこはめったに生徒が来ないような場所であった。そこに座り込んでいる相川。

 

「相川さん!」

 

「え、か、葛城くん。なんでここに?」

 

目元は赤く泣きじゃくった跡が残っていた。そんな相川に優しく近寄り、隣へと座る。

 

「相川さん。一体どうしたんですか?」

 

「·······私だってわからないよ、葛城くんが会長さんと話してるのを見て。気になってついて行ったら葛城くんが、告白されて、それで·······わたし·····」

 

「ん、告白?そんなことされてませんよ?」

 

「え?だ、だって葛城くん会長さんにつ、付き合ってって言われてたじゃないですか

 

か細くもしっかりとした声で聞き返すが次に葛城から出てきた声は今の相川の気持ちを吹き飛ばす、そうなような言葉であった。

 

「あはは、勘違いしているようですが私は会長さんに生徒会に付き合って欲しいということですよ。それに初対面の人にいきなり告白されてハイの2文字で答えるような私ではありませんから。それにもう好きな人は私にいますし」

 

「じゃ、じゃあ葛城くんは告白されたんじゃなくてただ生徒会に入ってほしいって理由で連れていかれただけってことだったの?」

 

「そうなります」

 

ニッコリと生徒会室でみたあの笑顔が相川の気持ちを駆り立てる。順の勘違いで起こってしまったことにまたもや赤面し1人ほけている相川だが先程の葛城の言葉に引っかかることがあった。

 

「私の勘違いだったのはわかったけど、葛城くんさ。さっき、す、好きな人がいるって言ってたけど、それってだ、誰なの、かな?」

 

まだほんのり赤い顔で葛城に問いただす相川であったが、その日葛城からその答えを聞くことはなかった。

 

「ねぇ、葛城くん!いい加減教えてよー!誰なのー?」

 

「ふふ、内緒です」

 

自室へと帰る途中。先程のことなど忘れてしまったかのようにひたすら好きな人のことを聞いてくる相川にその答えをはぐらかす風景が周りの生徒が確認していた。

 

(私が好きな人なんて、最初の日から変わっていないんですよ?相川さん)

 

「誰なのー?葛城くーん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、私は無視?」

 

「会長、すこしはあの書類をかたしてください」

 

「どうして私だけ扱いがひどいのよー!」




yomizura!

感想ありがとうございます!
楽しく読ませていただいてます!
アンケートの方も少し頂いており皆さんの意見を見させていただいてます。

次はクラストーナメントをキングクリムゾンするかしないかで迷ってます
では
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