赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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大変お待たせしました。
 
 皆さま久しぶりです。今年初めての投稿とになりますがよろしくお願いします。


作戦会議と第二次幼馴染大戦…開戦!!

 

SIDE ヴァ―リ

 

 うむ。よく寝たものだな。

 

―――ああ。じっくりと対談できたものだ。しかし…うまいものだな。

 

 対話のあとの目覚め。俺はイッセーが作ってくれたご飯を食べている。

 

 その味を、俺の感覚を通じて弟ギドラも感じているようだ。

 

―――今後の食事は量ではなく、質を第一に考えたほうがいいのかもしれん。すごい満足感だぞ。

 

 たしかに、イッセーの食事はおいしい。今回は彼の父親である翔一殿と料理の師である天道殿が特製レシピを披露。

 

 イッセーはそれを作ってみたのだ。

 

 材料は家の広大な庭で養殖しており、それを使った。

 

 今回は蟹だ。

 

 蟹一杯を豪快に使った蟹の岩塩蒸しだ。

 

「へへへ…うまくいったぜ。しかし…面白いレシピもあるもんだ。」

 

 師匠や父親からのレシピに喜ぶイッセー。

 

―――それだけではない。すごく…力が湧いてくる。

 

「おいしいだけじゃなく、実はすごい効能があってね・・・。」

 

 うむ・・・この蟹のうまみと出汁、岩塩との調和がいいものだ。そして隠し味に日本酒と味噌をつかっているのか?それを卵でうまく閉じ込めているあたり・・・。

 

 うまい。

 

 食事にあまり無頓着だったが、このイッセーの家に来てから、考えるようになった。

 

 それにすごい効能とはなんだ?

 

「炎と冷気、雷の攻撃を完全に無効にすることが・・・。」

 

 ブフォ!?

 

 その効能が想像の遥か斜め上で、思わず吹いてしまった。

 

 ほかの面々も同じだ。あのポルムでさえ俺と同じリアクションをしている。

 

――――――なんだそりゃ!?って・・・たしかに不可思議な力はある。効力も・・・まじかよ・・・。

 

 弟ギドラが中で鑑定の力を使っているのだろう。唖然茫然としている。

 

 弟ギドラの大変優れた力の一つがこの鑑定である。すべての真実を見抜く大変便利で、それでかつ恐ろしい力だ。

 

「何?いや…だが、確かにそのような効果がでている。」

 

 それはどうやらポルムのも同じだった。

 

「…試してみるか。誠殿。」

 

「んん?」

 

 ポルムが小さな火の粉を誠に向かって放つ。

 

 それに触れた誠の全身が燃え盛る地獄の火に包まれ・・・。

 

「・・・?」

 

 その中で平然としていたのだ。

 

「・・・なんと・・・。」

 

 愕然とするポルムと炎の中で平然と食べ続ける誠。

 

「ってうおっ!?全身燃えてますけど?!」

 

 テーブルや椅子すらも全く燃えていない。

 

「…なんという料理だ。」

 

 この家の人外魔境っぷりはどうやら料理にも発現するようになったらしい。

 

 ポルムがすぐに我にかえったようで、手に炎を灯し・・・。

 

 その炎が不死鳥となった。

 

 それを見た誠が固まる。あれは…あれはヤバい。

 

「あっ・・・あの・・・。」

 

「誠殿・・・うごくなよ?今度はカイザーフェニックスで・・・。」

 

「えっと・・・。」

 

「安心しろ、今の様子なら死にはせん。どれだけ軽減されるのか試させて・・・。」

 

『やめんか!!』

 

 必殺技を使おうとして、ヒュミナとサイガに止められる。

 

「・・・余のメラを無効にしたのだぞ。どれだけの脅威か試さないと。」

 

「家が持たないって。」

 

「あんたのそれは一発で城すら焼き尽くすのだから自重しなさい!!」

 

「だが、余の沽券が・・・。」

 

 珍しいくらいにムキになっているポルム。しまうが、まあ…これはさすがにしかたない。

 

『・・・・・。』

 

 茫然となっているのはイッセーたちも同じようだ。

 

「まさか、向こうの世界での効果まで再現するか。」

 

「同じ材料とはいえ、本当に腕をあげ・・・。」

 

 暢気にその光景を見ている翔一殿と天道殿。

 

 いい加減この二人の人外に問い詰めないといけない。

 

 この理外の料理について。

 

 

 

「って…あの世界の料理だったんかい!!そりゃすごいわけだよ!!」

 

「そういえば、一度連れて行ったことがあったか。」

 

 この料理の説明に反応が返ってきたのはイッセーだった。

 

「ああ。だって、あそこにも一応ダチが・・・。」

 

「・・・そうだな。」

 

「前に再会はしていたけど・・・あいつらは・・・。」

 

 イッセーが暗い顔をする。

 

「・・・ねえ。あなた、異世界にも幼馴染がいたの?」

 

 その反応にリアス殿が反応を示したのだ。

 

「・・・ああ。だが、あいつらはもういない。」

 

イッセーは悲しそうだった。

 

「向こうの世界で使命を果たしたから。」

 

「・・・そう・・・か。」

 

 その悲しみに、皆察したのだろう。

 

「また話を聞かせて。私達もそのことを知りたいから。」

 

「ああ。本当に仲のいい四人組で・・・。」

 

 イッセーは語っていた。その異世界の四人のことを。

 

 一人は王子で、その護衛という形で、三人がいたと。

 

「…実は深く寝ている間に少しそっちに行ってしまって。」

 

 イッセーは彼らのために戦ったのだ。深く眠っている間に一人だけこっそり世界を渡って。

 

「あいつらにもう、会えないよな。」

 

 辛いことがたくさんあった旅だった。だが・・・

 

「楽しかったよな・・・。トルネも走りたい放題だったし。」

 

 その異世界での旅はかけがえのない思い出だった。

 

 四人は車。車に男五人はさすがに狭いので、イッセーはバイクという形をとったのだ。

 

 通信機越しに話して。

 

「今度はもっと・・・かな?」

 

『・・・・・・。』

 

 皆がそれに気づけなかったのは昏睡中の出来事だったからだ。話が本当ならイッセーは己の分身体を送り、その世界で一年とその後、十年くらいの時をさかのぼって共に戦った。

 

 そして・・・・・・。

 

「・・・あいつには幸せになってほしかった。本当に・・・。」

 

 それは世界が違うがゆえにどうしようもなかった後悔。

 

「だからこそ、この戦い勝つぞ。後悔はもうたくさんだ!!」

 

 イッセーは皆を見る。

 

「皆…頼む!!」

 

 と、改めて戦う決意を固めていた。

 

「・・・・・・。」

 

 だが、その傍らで、リアス殿だけが無言で考え込んでいた。

 

「部長?」

 

「あっ、ごめんなさいね。でも…一つだけ思うのよ。イッセー、あなたには再会の才があるわ。それは私も確信している。だからこそまあ…これだけの過剰戦力になっているわけだし。」

 

 昔に結んだ絆は消えず、再び巡り合える。

 

 それは間違いない。

 

「そして、あなたの友達は死んだ。でも、そこにあなたは直接介入している。なら・・・また会えるんじゃないの?」

 

「って…そう簡単に・・・。」

 

「普通ならそう思うけど、すでにポルムがやらかしているから。あなたが同じような奇跡を起こしても驚けないのよ。」

 

「・・・ここで余を引き合いに出すか。」

 

 ポルムも苦笑している。まあ、このお方はすでに一つやらかしている。

 

「・・・んん・・・。」

 

 ポルムがやらかした。

 

 その単語にイッセーは冷や汗をかいていた。

 

「なあ…一つ聞いていいか?これってまさかポルムが作ったのか?」

 

 取り出したのはシャチハタ型のアイテムだった。

 

「…祝福の印か。どこに落したかと探していたがそっちが持ったのか。それは間違いなく・・・ってええええええ!?」

 

 それを術式で確認したポルムが驚く。

 

「なんで…そこに余が考え出した転生術式が刻まれておるのだ!?」

 

「あちゃ~・・・。」

 

 イッセーが悲しみから苦笑へとその表情を変えた。

 

 ポルム曰く、そのシャチハタは少し魔力を込めて相手に押すことで「祝福」などの様々なパッシブ効果、つまり能力などの上昇が得られるサポートアイテムだったのだ。

 

 だが、その様々な効果を付与させようとして、とんでもない術式を一緒に盛り込んでいたことをポルムは思い出していたのだ。

 

「まさか・・・万が一の救いのつもりでやったのだが・・・。」

 

「それ・・・うちこんじゃったんだ。あの四人とあの姉さん三人、ついでに妹さんにも。」

 

「アギトの加護付与で打ち込むのなら間違いはないな。確実にこの術式は成功しているぞ。現にこのアイテムは神器化している。」

 

 転生、確定ですか。

 

 あいつらに対する救いになっただろうか・・・。

 

「この術式は禁術にしたほうがいいかもしれん。輪廻に干渉する術は極めて危険だぞ。」

 

「ならその転生の福呪印〈リバーシブル・シール プレスアンドカース〉も普段は封印しておけ。」

 

 アザゼルがそこに割り込んでくる。そのアイテムに何気に名前を付けつつ、その効果を確認していた。

 

「ったく、お前らはなんちゅうもんをつくりだすかね。そのシャチハタは間違いなく神滅具クラスの飛んでもアイテムになっているぞ。何々・・・神々の奇跡クラスの数々のパッシブ、そして反転させ、神々の呪いクラスのデバブ効果が行え、その上に転生させる機能つきだあ!?ふざけているにもほどがあるぜ!!」

 

 いろいろあって神滅具クラスのアイテムを作り出すアギト・・・。

 

 そのようなトンデモシャチハタ・・・みたことない。

 

――――なあ・・・ここって本当に無茶苦茶だよな。

 

 弟ギドラの言葉に同意する。

 

 常識はここでは存在しないものだと思ったほうがいい。

 

「・・・なら、今からその幼馴染プラス三名、そして妹さんがどんな連中か教えてくれないかしら?」

 

 にっこり笑うリアス殿は確信していたようだ。

 

「あなたの再会の才なら絶対にこの世界にやってくるだろうし。だから、いつ、やってきてもいいようにね。みんなも知って損はないでしょ?」

 

 ここでは死すらも通過点に過ぎないようだ。

 

 イッセー、君は本当にいろいろな意味ですごい。

 

―――――――その中心人物がゴジラとか・・・。だが、あいつならと納得できてしまうのがおそろしい。

 

 そうだな。だからこそ・・・我がライバルにふさわしい。

 

――――――違いない。より高みにいけるというわけだ。

 

 わが生涯で最大の財産はイッセーとの出会いだったのだろう。

 

 それを確信している。

 

 

 

 SIDE イッセー

 

 そんなとんでもない飯も食い終わり、俺たちは改めて作戦会議となる。

 

 その前に、ロキの息子であるとある龍王に話を聞こうとして・・・皆が格納庫に集合。

 

「さて…たくさんのドラゴンがいる。」

 

 普段はずっと寝ているそのドラゴンを目覚めさせるためにだ。

 

「じゃあ呼ぶぜ?」

 

 アザゼル先生が意を決して呼び出そうとして・・・。

 

―――――その必要はないよ。

 

 と竜門が現れて、それが実際に姿を見せたのだ。

 

『なっ・・・・。』

 

それはあまりに巨大だった。

 

「…お前が起きている姿を見るなんて…世界の終末が近づいているのか?」

 

 龍王ミドカズオルム。それが目を覚ました状態でこちらに現れたのだ。

 

 本来の予定ではその精神体だけを呼ぶ予定だったのに。

 

「…いや…本当にでかい。」

 

 そこになぜか剣崎さんが現れる。

 

 上で修行をつけていたのだが、どうやら慌てて下に降りてきたらしい。

 

「ふあ・・・まあね。夢では何度もあっているけど、実際に会うのは久しぶり。」

 

「そうだね。しかし、何かなと思ったら、また君とこうやって直接会えるなんて。うん・・・やっぱり催眠学習でもフォースは鍛えられるか。」

 

「世界の真理を寝ながら知れるのは素晴らしいよ。みんなが知りたいこともわかっている。もう呼び出す頃合いだと思って、自らこうやって顔を・・・。」

 

「未来予知をこのような形でか・・・。同じフォースでもその資質によって変わるのか。おっ、みんなにも紹介するよ。こちらは・・・。」

 

「いや・・・これでも有名でね。こっちの自己紹介の必要はないよ。でも・・・。」

 

 ミドカズオルムは苦笑しているようすだった。

 

「きっと知り合いという点に説明は必要じゃないのかな?」

 

「ああその通りだ。」

 

 その言葉とともに剣崎さんの肩に置かれる手。

 

「さあ…剣崎さん。」

 

 優しく手を置いたのは場をセッティングしたアザゼル先生。

 

 その手に肩を握りつぶしかねないほどの力が込められているのは仕方ないだろう。

 

「説明頼むぜ?最近いろいろと規格外なことが起きすぎてこっちは頭が痛くてイライラしてんだ。わかりやすく。簡潔に説明を・・・。」

 

 どうも最近精神的に参っているらしい。

 

 無茶苦茶なことが起きすぎて。

 

 一体誰の仕業だろう?

 

 んん?剣崎さんが何やら呆れた様子でこっちを見ているぞ?

 

「えっと・・・まあ、こういうことで・・・。」

 

 剣崎さんが見せるのはミドカズオルムとの契約のカード。

 

 剣崎さん・・・まさか龍王と契約してたの!?

 

「この世界に来た時、たどり着いたのが眠っている彼の目の前だったから。その時に眠っている彼に語り掛けたのがきっかけで。」

 

「いろいろと見せてくれてねえ。退屈しなかったよ。この家の事情は剣崎さんを通じて把握しているから安心して。」

 

 …最初から契約していたということですか?

 

「ついでに、催眠学習を試していたんだ。でもまあ・・・すごいもんだ。」

 

「終末のとき、さらに大暴れできるかな?」

 

「その点は保証する。もう天龍の域かもしれないよ?」

 

 おいおいおいおい・・・グレードレットやゴジラよりもでかい巨体でフォースを使うなんて冗談にもほどがあるぜ?

 

 軽く実力を見積もってみるけど・・・一人じゃ勝ち目は薄いかも・・。

 

「この調子で寝たままで龍神を目指そうかな?」

 

「不可能じゃないと思う。時間はかかるけど多分たどりつける。でかいだけあって、やっぱりフォースの量が半端じゃない。質も高いのはドラゴン故にか。研鑽を続けるなら、フォースそのものになるかも・・・いや、もう半ばなっているか。毒の力も怖いし。」

 

「何もかも強化されているのは実感できる。いや…寝ながら真理を知るというもの乙だ。」

 

 まさに友人同志なのだろう。親し気に語らう二人。

 

「しかし、手間をかけてしまったねえ。剣崎さんが呼べば意識体だけでも簡単に出せたのに。実際に会えたのは久しぶりで楽しいけど。」

 

「・・・誰を呼ぶのか知らなかったこっちの落ち度だ。ロキの息子っていうのは初耳でね。」

 

「まだまだお互いに知らないことは多いってことだよ。こうしてきたからには・・・そうだね。噂の理外、または神の料理も食べたいかな?」

 

「耳がはやい。晩の食事を一緒にしながら、久しぶりにゆっくりと語らおうか。」

 

「おいしい酒も欲しいかも。ヤマタノオロチ謹製の酒はドラゴンの間でも大変有名だし。一度飲んでみたかったんだよね。」

 

「酒か…乙だねえ。」

 

「うん。贅沢だよ~。それと彼が友の・・・。」

 

「あっ・・・ああ、始という。剣崎のやつがおっきな友達がいると聞いていたが・・・文字通りだったは・・・。」

 

「説明おおざっぱすぎるって。」

 

「悪い悪い。」

 

「昔からこういうやつだ。すまないな。」

 

「大丈夫わかっているから。」

 

「ウェ!?」

 

『ははははははははは。』

 

 笑いあう三人、

 

 その一方で頭を抱えている方々も。

 

「・・・どこから突っ込めばいい・・・。」

 

「俺に質問するな。」

 

 人生経験が豊富なアザゼル先生とタンニーンのおっさんがわからないのなら、この場の誰もがわからないと思います!!

 

 

 

 まあ、せっかくの来客ということ、一緒に夕食となりました。

 

 皆さま伝説の龍王との食事ということで驚きながらの食事でしたが。

 

 酒も飲んでもらいましたが…巨体だけあって…すごく食べ、すごく飲みます。

 

「・・・げふ。これは最高すぎる。いい仕事するよ君達。ドライクやアルビオン達が気に入るのもわかる。」

 

「今度の酒のタイトルは黄昏にしようと思っていたのだ。どうだ?」

 

「いいねえ。それと試飲会があったら是非誘ってほしいよ。」

 

「センスは高そうだから・・・いいぞ。」

 

「ただでもらうのもしゃくだねえ。こっちも何かできることがあればいいけど。」

 

 でかいドラゴン同士の会話は迫力満点。もっとも内容はほのぼのだけど。

 

 

 

 そのあとにいろいろと話してくれた。

 

 妹であるヘルが見初めたのがガルバトロン。死んだ彼の魂に一目ぼれしたそうだ。

 

 ガルバトロンが冥界で大暴れし、軍を整え、最後にヘルを手に入れた。

 

 そして、その際に冥界にいたある科学者の魂を見つけ、それを復活。

 

 壊れたキューブのかけらを見つけ、それを修復し、壊れたメガヘクス本星の残骸をその科学者の案内で発見したという。

 

 そこから軍勢を急速に整え、今にいたると。

 

 

「・・・まったく、ダディも困ったことしてくれるよ。こっちはゆっくり寝ていたいのに。」

 

 ちなみにミドカズオルムさんはロキからも放置されていたらしい。

 

 ずっと寝ているから。

 

 だが、夢を見る形で色々とおかしいことになっているのは誰もわからなかった。夢を見ながら実力をさらに上げているなど誰が思うか。

 

 剣崎さん以外は・・・。

 

「それでまあ・・・知っていることはすべて話したわけだけど・・・。」

 

 ミドカズオルムは誰かを探しているようだ。

 

「わっ!!なっ・・・なに?」

 

「よしよし。」

 

 食事をしていたイリアが突然ミドカズオルムさんの前に移動する。どうやら強制的に転送させられたようだ。

 

本当にとんでもないことになっている。

 

 規格外な巨体に迫られ、イリアはたじろぐが、すぐに緊張を解く。

 

 おそらく感じ取れる意思が優しかったからだろう。

 

「…君にお礼を言いたい。」

 

「へっ?お礼?」

 

「フェンリルのこと。幸せにしてくれたらこちらはうれしい。」

 

 フェンリルとの契約をさしてるのだろう。

 

「神を殺す力を持つゆえに…自由になれなかった。だからこそ・・・。」

 

「何言っているの?まだこれからだよ。助け出した後・・・あいつと一緒に大冒険に繰り出すつもりだから!!」

 

 イリアは探索者。その相方に彼を連れて行くと宣言したのだ。

 

「・・・ありがとう。剣崎さん・・・彼女にはしっかり修行をつけてやって。弱いままで託すのはこちらも容認できないから。」

 

「ああ。しかし、兄弟思いだよね、君も・・・。」

 

 微笑む剣崎さんに少し照れくさいのか・・・。

 

「フォースのせい・・・だよ。」

 

 そういって姿を消していく。

 

「・・・なら教えた甲斐はあったよ。これからも退屈はさせないから。」

 

――――いろいろな意味で期待しているよ。

 

 終末の龍王は帰っていく。

 

 それを見たアザゼル先生はつぶやく。

 

 冷や汗を流しながら。

 

「お前ら、絶対に世界に終末をもたらすなよ。これはフリじゃねえからな。」

 

うん…寝れば寝るほど強くなるって反則すぎるから。

 

 

 

 そんな衝撃があってからの作戦会議となった。

 

「まずイリアちゃんと弾君だけど・・・うん、この短期間で、さらにフォースの力を高めている。まあ、このままで五日後の決戦に間に合うよ。」

 

 新たなジェダイのお二人の修行は順調らしい。

 

「・・・いずれ、どちらかに騎士団長になってもらいたいくらいだ。なんでこう素質の高い連中が集まってくるのやら。」

 

 剣崎さんはあきれ果てている。

 

「ちなみに俺も修行自体は順調だ。」

 

 始さんも同じく修行を積んでいた。

 

「闘争本能を抑えるのに苦労はしているがな。まあ…暗黒面に落ちても我々の場合は今更だ。」

 

「はは…アンデットゆえにね。両方の面を極めちゃっているのは本当に・・・。」

 

『・・・・・・・。』

 

 フォースには暗黒面がある。普通ならそこに落ちると悪になるのだが・・・この二人はその面では桁が違っていた。アンデットゆえの精神的な不死性が暗黒面に対する適応にもつながっていたのだ。

 

 剣崎さんもアンデットになってから身に着けた精神の不死性が暗黒面を極める手助けとなる。

 

 これは通常ではあり得ない領域である。ジェダイの誰もが到達しなかった未知の領域を剣崎さんは極めていたのだ。

 

 剣崎さん・・・この家で、いや世界最高峰のテクニックタイプであるのはいまだ変わりなく。

 

 俺ですら到達できないまさに神すら超えた領域に剣崎さんはいる。

 

 そして、まだ剣崎さんは本当の意味での本気を出していない。

 

 そのことにこのメンバーの中の何人か気づいているのやら。

 

「・・・どうやったら、あなたの領域に立てるのか。」

 

 祐斗もその弟子の一人。末恐ろしいことに、最近になってジェダイとしての素質にも目覚めつつある。だが、その素質を開花させるたびに祐斗は理解してしまうらしい。

 

 剣崎さんが途方もないほど高い領域にいることに。

 

「いやいや、こればかりは鍛錬と経験の積み重ねだよ。焦っても仕方ない。」

 

 元々の剣才にジェダイとしての能力、そして永きにわたる戦闘経験値。

 

 そして、極めてしまった光と闇の極致。

 

「・・・むしろ競い合う人たちが多いとこっちもやりがいがあるよ。そんな領域にあるから。」

 

 そんな剣崎さんとまともに張り合える人などそんなにいない。

 

「間違いなく超越者だよな。」

 

 アザゼル先生から認定をもらった。

 

 剣崎さんが超越者の一人だと。

 

「…なるべく早く追いつきます。待っていてください。」

 

 祐斗の言葉に、他に教えを受けている者達が頷く。

 

「…うう…泣けるくらいに弟子がいい子たちだよ。」

 

「おう。俺も・・・。」

 

『・・・・・・・・。』

 

 俺がやる気出すと、剣崎さんと祐斗の奴がジト目で見てくる。

 

「…その数少ない競い合える相手に君がいることを忘れないでほしいかな?」

 

 へっ?なんで?

 

「本気の君との模擬戦、こっちは命がけでやっていることに気づいてほしい。」

 

 えっと・・・祐斗が言っているのは俺が変身した時の模擬戦だよね?

 

「神技のテクニックに神殺しにたがわぬ破壊力、フォームチェンジによる戦い方の大幅な変更・・・もうふざけているとしか。」

 

んん~鋼兄と戦うときは命がけなのは知っていたけど、俺でそうなるのか?

 

―――・・・・・・。

 

―――・・・・・・。

 

―――・・・・・・。

 

―――・・・ふっ、無自覚は怖いな。

 

 って、相棒たち無言!?

 

 ゴジラさんだけなぜかコメントだし!!

 

「はいはい、話はそれたが、皆準備は順調なのはわかった。」

 

 ポルムが会議の流れを元に戻してくれる。

 

「すでにあっちの撤退に合わせて、何人かメガヘクス本星に潜り込ませてある。その情報が・・・これだ。」

 

 ポルムが手をかざすとともに現れたのはメガヘクス本星。

 

「・・・あれ?前よりも・・・。」

 

「でかくなったよう見えるぞ?」

 

 かつてメガヘクス本星を破壊した鉱太と進ノ助兄さんは首をかしげる。

 

「ああ…確実に強化されている。見てくれ…細かくだがトランスフォームもしている。」

 

 状況に合わせて表面を入れ替えているメガヘクス本星。

 

「ステルスモードを使っている。そのために今まで発見はできなかった。」

 

「おそらくキューブの力によるものだろう。ほぼ間違いなく・・・。」

 

 オプティマスが結論を出す。

 

「…あの星がトランスフォーマー化していると?」

 

「まだどの程度かわからないがな。」

 

 それは皆からしても無視できない案件だった。

 

 惑星大の超ド級の金属生命体。

 

「今回の相手もまた規格外よね。」

 

 部長はあきれ果てている。まあ、ゴジラですら規格外だったのだ。

 

「以前は中心部があった。それを破壊したらそれで終わりだったが・・・。」

 

「おそらく、トランスフォーマー化しているのなら、スパークのあるコアがあるはずだ。それを破壊すれば・・・。」

 

 オプティマスはそういって皆に告げる。

 

「そのために、皆を複数に分けたいと思う。戦力の把握はできたからな。」

 

 こうやって皆は複数の班に分かれることになった。

 

 

 

 

「まずは、潜入し、内部にいる二人を助ける。機動性のあるメンバーを選びたい。まず・・・。」

 

 まずは救出班。

 

 サイガ、進ノ介、誠、渡、鉱太、イリア、イリナ、弦太郎 ユウナ、祐斗 ゼノヴィア、良太郎。

 

 このメンバーだ。

 

 サイガの轟竜、トライドロンなどによる機動性などを主軸とした突撃班。突破力にあるメンツを集めた。

 

 

「次にボスであるロキを倒す班。」

 

 そこに名を連ねるのは・・・。

 

 イッセー ヴァ―リ、ネロ アーシア キリエ ロズヴァイセ 新 鋼鬼 剣崎 リアス ハルト

 

 

 

 そう、俺たちだった。

 

「…このメンバーの中で最も破壊力のあるメンバーを集めてみた。君たちがロキを倒してほしい。その後、各メンバーでコアを・・・。」

 

『・・・・・・・・。』

 

 そのメンツを見て皆は押し黙っていた。

 

「なんでこう・・・俺たちの中でガチなメンツばかり。」

 

 はっきり言って、ガチのメンバーである。

 

「残りのメンバーで防衛、そして遊撃を頼む。」

 

 総指揮はオプティマスである。

 

 本人は納得しきれていない部分があるようだけど。

 

「・・・・・・本当に私でいいのか?このメンバーを指揮するのは・・・。」

 

「いや、むしろあなた以外に的確な人材はいない。」

 

 ポルムの推薦である。

 

 そして、その実績から見ても皆はオプティマスが総司令官を務めることに納得しているのだ。

 

 一つの星を二分した片方の軍団のトップ。

 

 それを務め、実績も経験も積んだ男は彼以外にいない。。

 

「・・・わかった。それと将来の総司令官としての人材も育てたほうがいいな。ソーナ殿。副指令を君に頼みたい。」

 

「私が・・・ですか?」

 

「君は司令官としてすばらしい才能を持っている。後は経験を積めば、私よりも優秀な司令官になれる。それに、私がいない場合は君が指揮官としては適切だ。万が一の場合は君が指揮できるようにしたい。」

 

 ほかでもないオプティマスからの推薦であった。

 

「それとポルム殿とアザゼル殿は参謀を頼む。二人も万が一の時はこちらの代理が可能だ。故に知恵を借りたい。」

 

「まあ…わかっていたことだよ。やるからには全力を出す。」

 

「本当にいい人材を引き当てたな。適材適所をわかっていやがる。それに先を見ている。こういった意味でもあんたとも語り合えそうだぜ。」

 

「そうだな。私もあなたとはいろいろと語り合いたいと思っている。」

 

「…真面目すぎるのがたまに傷だが、すげえやつだ。」

 

 アザゼル先生と対等に話せるだけの豊富な人生経験も持っている。

 

 こうして総司令官に、ソーナ副司令、二人の参謀という体制となった。

 

「皆…未熟な身だが、よろしく頼む。万が一のサポートの準備もできている。クリム殿。」

 

――――今回は特別ということで頼む。

 

 オプティマスの後ろには大量のシフトカー達。

 

 オプティマス専用に生産されたものだ。

 

 シフトカー達はそれが個別で下位から中位の神器クラスの能力を持っている。ある意味では独立型の神器と言っていいほどの代物。

 

 変身能力をもたらすものに至っては変身アイテムとセットが前提だが、重加速能力も含め、上位神器クラスだといえる。

 

「ああ。これは迂闊に世に出してはいけねえよ。とんでもねえ科学者もいたもんだ。神器に匹敵するアイテムを作りだすなんざ…普通じゃねえよ。」

 

 神器研究家のアザゼル先生もそれを理解しているみたいだ。これはある意味神の領域にあるアイテム。

 

――――まあ、もう眠らなくて済みそうだがな。今後は彼等と研究する日々になりそうだよ。君という存在を見守る必要もでてきた。

 

「・・・そうだな、見守ってほしい。私はこの力を使うときには大いなる責任が伴うのだから。」

 

 その力を大量に取り込んだオプティマスの潜在能力もまた未知数であった。

 

「この戦いが終わったらクリム殿とも語り合いたい。」

 

―――――私もだ。あなたのような高潔な人はそうそういない。

 

「いや・・・イッセーと一緒にいるとこちらも新しい出会いがあって楽しいぜ。退屈という言葉とは無縁だ。」

 

「違いない。」

 

――――彼の出会いの才能に感謝だ。

 

 こうして、大変優れた司令官を得た俺たちは動き出す。

 

 だが、どうしてそこで俺を落としどころにもっていくのかな!?

 

 ほかのみんなもうんうんと頷いているし!!

 

 

 

 そして、五日後、決戦の日となった。

 

 

SIDE ロキ

 

 

 約束の日になった。

 

 メガヘクス本星は今まさに地球に迫ろうとしていた、

 

 場所は月と地球の間。

 

「さあ…まずはあの家からだ。」

 

 ロキはすでにこの地球で最も戦力が集まっている場所を知っていた。

 

 日本という国の、兵藤という家だ。

 

 そこはまあ・・・見た目からして普通ではなくなったが、少なくとも半年前までは普通の一軒家だった。

 

 だが・・・ロキは身をもってしっている。

 

 そこは・・・最強の人外魔境。

 

 神々ですら恐れるくらいの異常といえる面々が集結している場所。

 

 まるで理外の何かがあるような気がしてならないほどに。

 

「…あそこをたたけば、この地球を制圧したも同然。いや、そのものだと断言できる。」

 

 ロキは進む。

 

「そして…新…貴様は殺す。リョーマよ、ガルバトロンよ、手筈通りに頼むぞ。」

 

「おうよ。家だけでなく、軍を率い各国を襲うのだな。」

 

「面白いことになりそうだ。」

 

 あの家は潰す。だが、ラグナロクを起こすために他を襲わない理由はない。

 

 圧倒的な数の軍がいる。効率的に黄昏を起こそうじゃないか。

 

 我々はこの世界を圧倒的な物量で押そうとした時だった。

 

 突如…とんでもない存在が目の前に立ちはだかったのだ。

 

「・・・・・・・・・・なっ・・・なんだあれは?!」

 

 それは美しい黄金の三つ首の龍だった。

 

「キングギドラだと!?」

 

 宇宙に詳しいガルバトロンが驚くとは相当なことか?

 

 そして、その上に載っているのは一人の少女だった。

 

「ふふふふふふふ・・・。皆さんに迷惑をかけた分、今回は私が先鋒を務めますわ。」

 

 確か、グレモリー眷属の女王、姫島 朱乃。

 

 なんであいつが・・・。

 

「姉様・・・行きますわよ?カグヤも。」

 

―――――ええ・・・。派手に行きましょう。

 

―――――早速派手になるか・・・。

 

 その間にキングギドラがどのような恐ろしい化け物か、ガルバトロンよりきく。

 

 なるほど・・・まさに大怪獣か。

 

「…このまま前進。いくら大怪獣でも、これだけの軍隊、そして星相手に単独でどうにかなると・・・。」

 

 普通ならそう思うはずだ。

 

 だが、この判断をすぐに後悔してしまった。

 

 姫島 朱乃が変身したのだ。

 

 そばにいたイマジンと融合する形で。

 

 背中には黒い五対の黒い翼。ウィザードリングの変身の上から着物のような鎧をまとい、手には扇子。

 

 仮面には角が生えている。

 

「仮面ライダーソーサレス・・・。」

 

――――イン、プリンセスフォーム!!

 

 変身した彼女があるアイテムを発動させていた。

 

――――では複製能力を早速!!

 

――――ドラゴンタイム。

 

――――フレイムドラゴン!!

 

 その声とともに赤い衣の分身体が遠く離れたところに現れる。

 

――――ハリケーンドラゴン!!

 

 次は緑の色の分身体。

 

――――ウォータードラゴン!!

 

 水色の分身体。

 

――――ランドドラゴン!!

 

 黄色の分身体・・・。

 

 それがメガヘクス本星を囲むように。

 

「むっ、この配置・・・。」

 

 ちょうどこちらを中心に五等分になるように・・・って!!?

 

「母様直伝!!行きます!!」

 

――――プリズン!!

 

 それとともに、分身体四体と本体で描かれる五芒星の結界。

 

「ぬうううう。陰陽道の結界だと!?」

 

 だが、このような星を閉じ込めるような大規模なものは見たことがないぞ!!?

 

 ましてやそれを単独でやらかすなど・・・。

 

 わが軍がすべて閉じ込められてしまった。

 

「・・・転送機能まで封じられたか。」

 

 してやられたな。まさか初手からこんな奇策をだしてくるとは・・・。

 

「目標変更!!あの術士を倒せ!!結界が邪魔して進軍ができん!!ってうおおお!?」

 

 その時突然、大きな揺れが襲う。

 

「何があった!?」

 

―――――侵入者です!!

 

「なんだと!?」

 

 突然入ってきたとしか思えない反応。

 

 二つの大穴より突入してきたものがいたのだ。

 

「・・・どういうことだ?転送ではない・・・よな?」

 

 まるで気づいたら大穴が空き、侵入者がそこにいたとしか思えない状況。

 

「・・・しかたない。内部にも追撃部隊を。こっちも切り札の準備をする。」

 

 あいつら…一体どんな手を?

 

 

 

 SIDE イッセー

 

 いや・・・あの姉ギドラの時間操作能力を完全に舐めていました。

 

「…時間を飛ばす能力か。世界は広い。」

 

「私でさえ、まだ十秒くらいの時間操作が限界なのに・・・。」

 

 俺たちが突撃した方法は大変シンプルだった。

 

 ただ、超高速で突っ込み、ライダーキックでぶち破って内部に突入したというものだった。

 

 そのシンプルな動きをロキが感知できなかったのは…姉ギドラの所業に関係がある。

 

 彼女は俺たちの突入の際の一分間の時間を吹っ飛ばしたのだ。

 

 そう…俺たちだけ。周りの時間には一切影響を及ぼさずに。

 

 結果、過程がすべてふっ飛ばされ、突入したという結果だけが残る。俺たちからしたら普通にやっただけなのだが・・・。

 

 ちなみに姉ギドラ曰く、一週間くらい片手間でかつ、余裕で吹っ飛ばせるけど、一分だけ本当にいいの?といっており、それを聞いた良太郎が卒倒してしまったのは記憶に新しい。

 

 あの良太郎が卒倒するレベルなのだ。

 

 あまりに規格外すぎる。

 

 ちなみにその気になれば年単位の時間のすっ飛ばしも可能らしい。

 

「…ふっ…朱乃。あなたもう…後戻りはできないわね。」

 

 部長が遠い目をして朱乃を見ている。

 

 姉ギドラの能力があまりにもヤバいのだ。神すら真っ青なレベルと精度で時間を操ってくる。

 

 そしてカグヤもまただ。

 

 彼女が持っているのは、道具の複製能力。

 

 ある意味、ポルムの神器と似た能力

 

 電王のベルトですら複製。そして、それでいろいろと便利なアイテムを複製しまくって・・・。

 

 あの分身も、ハルトのあれを複製した結果だ。

 

「・・・私の眷属はここからどれだけの怪物になるのやら。楽しみになってきたわ。」

 

 部長、もう達観の域である。

 

 部長の気持ちもわかる。…朱乃さんはとんでもない力を手に入れている。それこそ神の領域へと。

 

「あの結界は一日しか持たない。それまでに決着をつけないと。」

 

「…ハルト君。一日も・・・って、言い換えてもいいかしら?」

 

 惑星を丸ごと封じるような大規模な結界を単独で一日も維持できるのなら十分化け物だと思う。

 

 しかもその気になれば魔力回復のための休息の時間を吹っ飛ばし、結界維持したまま瞬時に回復できる。

 

 もう化け物である。

 

「まだあれで発展途上だもんな。」

 

「将来的には魔力の消費なしで半永久的に封じ込めることが可能になる。」

 

 この封印結界は五日の間で姫島家の秘術の基礎だけ学べた成果なのだ。

 

 つまりは即席といえる。

 

「…五日間であれだけの術。上等すぎるわよ。」

 

 朱乃さんは今後、爆発的な成長が確約されている。もう…天井知らずに。

 

「・・・いくわよ。本当にいろいろとやらかしてくれたあいつをもう一発ぶん殴らないと気が済まないから!!あいつのせいでうちの眷属の怪物具合がさらに悪化してしまったわ!!」

 

 そういいながら我らの部長が走る。

 

「邪魔よ!!」

 

 ちなみにメガヘクスの再生機能に関してはこのメンツなら気にする必要はまったくなかった。

 

 だって、一撃で再生不能にまで粉々にすればいいのだから。

 

 部長なんて、何の魔力も纏っていない拳で粉々にしております。

 

「ちなみに・・・内部の破壊は気にしなくていいのか?」

 

「ポルムが言っていただろう。」

 

 ヴァ―リの疑問に大変いい顔で笑うのは鋼兄だ。

 

「派手に頼むと。」

 

 突入ついでに内部を破壊しまくってくれと。

 

「加減はいらないということか。」

 

 すでに鬼になった鋼兄が立ち止まる。

 

 その後ろから無数のメガへクス達とトランスフォーマー達。

 

 数は、感知できるだけでも一万体以上。

 

「・・・どうやら殿軍を務める必要がありそうだね。」

 

 剣崎さんが剣を出す。

 

「あんたなら死ぬことはないだろうが・・・大暴れするつもりか?」

 

「そのつもり。さあて・・・冥界からの魂だっけ?一度死んで、またこうして戦いに来るくらいだから…強いよね?」

 

 剣崎さん剣を手に軽く息を吐き・・・

 

「さあ・・・こい。」

 

 その纏う空気が変わる。

 

「・・・少し本気だすから。」

 

 見た目だけの変化なら、冥界の猛者たちはひるまなかっただろう。

 

 だが、少し本気を出す。

 

 その言葉と、明らかにまとう空気が変わったことに足を止めたのだ。

 

「へえ・・・利口だね。」

 

 だが、その言葉とともに剣崎さんはいつの間にか剣を手にしていた。

 

「だが、三歩だけ立ち止まるのが遅かったよ。」

 

 その言葉とともに一度に二十体ものトランスフォーマーがバラバラになる。

 

「カードスラッシュはもちろん、変身する必要すら感じない。」

 

 そのままゆっくりと歩き出す。

 

 それだけで背後から迫ろうとしていたやつらは逃げていく。

 

 ある一定の間合いに入った瞬間にすべて終わってしまうと、皆は悟ったからだ。

 

「このまま押し返すからそっちはよろしく。」

 

 殿軍としてはこれ以上の相手がいるだろうか?

 

 敵が火器による攻撃に切り替えようとしたところで。軽く剣崎さんは空を手で払う。

 

 それとともにその火器が一斉に暴発。

 

 それでもう相手は悟っただろう。

 

 もう・・・どうしようもない。

 

 何をやってもこいつには勝てないと。

 

『・・・・・・。』

 

 すなわちそれは…絶望である。

 

「この程度なら苦戦する必要もないから。さっさと掃除してくる。すぐに追いつくよ。」

 

 油断さえなければ、おそらく剣崎さんは最強だ。

 

 一万体の敵を相手にさっさと掃除してすぐに追いつくと言ってのけるのだから。

 

「一応、みんなの用務員ですから。」

 

 世界最強のテクニックタイプだと…俺が断言しておく。

 

 ついでに世界最強の用務員だとも。

 

 剣崎さんが本当の意味で本気を出す日が来るのだろうか?

 

 

 

 そのまま突撃していく俺たち。

 

 雑魚はたくさんいるが次々と突破していき・・・。

 

 いよいよ中心部へ。

 

 そこで見た光景は・・・。

 

『うおぉぉぉぉらああああぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

「ぐおおおおっ?!」

 

 二人の拳を顔面に受け殴り飛ばされるロキの姿であった。

 

 そのまま後ろの壁にたたきつけられるロキ。

 

「こんなもんじゃないわよ!!」

 

「いつまでもつかまったままとは…思わないことです!!」

 

 その殴り飛ばしたお二人はまさかの椿姫さんと舞さんでした。

 

・・・なんでさ。

 

 

SIDE チェルシー

 

 大騒ぎのどさくさに紛れて、私たちは救出に成功・・・といいたいところだけど・・・。

 

「さあ…行こうか。」

 

「ええ。」

 

 肝心の椿姫さんと舞さんがその短いやり取りを残し、走り出したのだ。

 

 あまりに自然な流れに私たちの反応は遅れてしまった。

 

 ここで救出メンバーと合流するつもりだったのに・・・。

 

「ええと・・・。」

 

「姉さん!!舞助けに・・・えっ!?」

 

 鉱太君がやってきて唖然とした様子を忘れることはできなさそうだ、

 

 変身すらしていないのに・・・そのままロキの待つ部屋まで突撃し・・・。

 

「なっ…貴様ら・・・。」

 

 驚くロキに対して二人は言う。

 

『とりあえず殴らせろ!!』

 

 大変息の合ったコンビネーションで殴り飛ばしたのだから。

 

 のちにあの二人は神をぶん殴った義姉妹と評されたわ。

 

「ぐうう・・・変身もしないで私にこれだけの打撃を。」

 

 ロキはとっさに無数の魔術を発動。地獄の業火が二人に襲い掛かるが・・・。それを一枚の鏡が阻む。

 

「・・・ふん。その程度の炎など・・・ぬるいわ!!」

 

 阻んだ炎をすべて収束させつつ・・・。

 

「お返しよ!!」

 

 鏡が砕かれるとともに、大火球にまで圧縮された地獄の業火がロキに襲い掛かる。

 

「なにぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

 透明の防壁を発動させてロキは跳ね返ってきた炎を防ぐ。

 

 だが、そこに・・・。

 

「あう!?」

 

 股間を抑えながら崩れ落ちるロキ。その股間には…舞さんの足が。

 

「後ろ…獲った!!」

 

 舞さんが股間への一撃で崩れ落ちたロキの首にいつの間にかワイヤーを巻き付けて・・・。

 

「があああああっ!?」

 

 そのついでに後ろに回っていた左腕を片手で極めてしまった。

 

 この女・・・神に暗殺術をしかけやがった。

 

 しかもワイヤーは天井の柱にひっかけられており、ロキの体が軽く宙に浮いていく。

 

 腕を極められ、首をワイヤーで締められ・・・普通の人間ならとっくに死んでいる状態だけど・・・。

 

「神様ですからねえ。そう簡単には逝きませんよね?」

 

 大変穏やかな微笑みをしながらロキの前に立つ椿姫さん。

 

「さて…お仕置きです。」

 

 そんな虫を殺さないような笑みで、首を絞められているロキの顔面にビンタ。

 

 それも往復である。しかも、手加減なし。魔力が全力で込めてある。

 

 いい音がこっちにも聞こえてくるわ。

 

「がっ!?ぶぐぅ!?がら!?」

 

 首を絞められ、腕を極められ、その上往復ビンタ。

 

「・・・・・・・。」

 

 あまりにもむごい仕打ちである。

 

 相手が神ゆえにこのような酷い目にあっているといえる。

 

「…あの二人を怒らせないほうがいいな。」

 

 ヴァ―リ君の一言に、駆けつけてくれた皆さんが青い顔をしながら頷いているわ!!

 

「さて…とどめは・・・。」

 

「ぐうう・・・おのれええええええぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 やられたい放題のロキが叫ぶと同時に無数のツタが二人に襲い掛かる。

 

 二人は大変息のあった様子で逃げる。

 

「はあ・・・はあ…貴様ら・・・。」

 

 相当な苦痛を味わったらしく、目が血走るくらいに怒り狂うロキがそこにいた。

 

 だが、そのロキの両側頭に今度は二人の綺麗な廻し蹴りが挟むようにしてヒット。

 

『少しびっくりしたじゃないの!!』

 

 ロキはそのまま後ろによろめき倒れたという。

 

 

 

SIDE イッセー 

 

 助けに来たのがばからしくなる。

 

「姉さんたち・・・。」

 

 変身しないで素でロキを圧倒して見せた二人。

 

「…これだけの戦力を用意したのだがな・・・。」

 

 まさか二人でロキを倒すと・・・んんん!?

 

「まだだ!!」

 

 いやな予感。それは根拠のない直感だったが、俺は遠慮なく叫ぶ。

 

 それとともに奴はたちあがった。

 

 その体をどこからともなく伸びたツタが支える形で。

 

 それを見た鉱太と舞が驚いている。

 

「まさかお前・・・。」

 

「…本当に異常な面々だと思うよ。貴様らは・・・。まさか二人にここまでいいようにやられるとは思わなかった。」

 

 ロキは開き直った様子だ。

 

 ぼろぼろにされているが、それでもまだ余裕があった。

 

 腰に絡まったツタが変化していく。

 

 それは鉱太が使っていたベルトと同じもの・・・。

 

「だからこそ…こちらも使わせてもらおう。本気の証として。」

 

 手に現れるのリンゴ型の錠前。

 

―――――アップルロックシード。

 

「それは金メッキのやつの!!?」

 

「あの技術はすでに私の手の中にある。ふはははははははは・・・あーはははははははははは!!」

 

――――ロック・・・オン!!

 

 現れた赤いリンゴを模したものをかぶったロキ。

 

―――――ゴールデンアップルアームズ・・・黄金の果実。

 

 そうして、ロキは黄金のリンゴの騎士へと姿を変えた。

 

 剣を振るうだけでかなりの圧が俺たちを襲う。

 

 その剣は赤い炎をまとっていた。

 

 その剣から発せられる圧は普通ではないが・・・まさか・・・。

 

「世界を焼き尽くした炎というわけか。」

 

「ご明察。さあ…この力でお前らを・・・。」

 

 俺たちはすぐに走り出す。アギトに変身した状態で。

 

―――――Strike Vent!!

 

 手に召喚するドラグクロー。

 

 ヴァ―リはメタルボーンを装備。

 

 二人でロキに殴りかかるが・・・。

 

 それをロキはリンゴの盾で受け止めたのだ。

 

「ふっ・・・この程度で倒せるとでも?」

 

 どうやらロキの奴は本気を出し始めたらしい。

 

 その言葉とともにこちらの周りに魔法陣を展開させ・・・。そこから紐を出してきたのだ。

 

 俺たちはそれを慌ててかわす。

 

 一見すると何も変哲もない普通の紐に見える。だが…感じられた何かが違っていた。

 

 触れてはいけない。触れた瞬間に終わると直感が告げていたのだ。

 

「アギトの本能・・・厄介だな。」

 

 その言葉が答えだった。あの紐・・・。

 

「ご明察。我が子を封じた、魔紐グレイプニル。その改良版だ。お前たちを封じるのに役に立つと思ったが・・・。」

 

「興味深かったよ。メガヘクスの技術、そしてトランスフォーマーの技術をつかったものでね。」

 

 そのロキの側に現れるは・・・戦国リョーマである。

 

「どうやらロキ本来の狡猾さが発揮され始めてきたか。」

 

ヴァ―リが笑う。どうやら戦うのが楽しいといった様子で。

 

 やれやれ…、だがまあ、これくらいはしてくれないとな。

 

「お前は俺たち二天龍が相手になる。」

 

 俺たちは宣言する。俺たちがロキを倒すと。

 

「いいだろう。世界を焼き尽くす魔剣の力、そして・・・我が子を封じたグレイプニル。そして・・・。」

 

 ロキの周りからチャックが無数にあらわれ、そこから現れたのは・・・。無数の変わった形の果物。

 

「ヘルへイムの力を得たトランスフォーマーたちだ!!」

 

 その足元に次々と現れるトランスフォーマーたち。彼らは出現した果実をかぶり…それを鎧としていく。

 

 手には武器。

 

 特にヤバそうなのは・・・。

 

―――ドリアンアームズ・・・。

 

 なんかドリアンをかぶったやつがいる!?

 

 手にするのはのこぎりみたいな武器。

 

「これはシャレにならないわね。」

 

「はい。」

 

「だが…派手に暴れられそうだな。」

 

 ロキに対抗すべく、他のメンバーも一斉に変身する。

 

「フハハハハハハハハハ・・・ここでお前らを葬って・・・がばっ?!」

 

 そこまで言って、ロキの顔面で爆発が起こり、そのままふっとぶ。

 

「これはあいさつ代わりです。あの時、死にかけた分の・・・。」

 

 俺たちの後ろからギガランチャーを構えたまま怒っているロズヴァイセさんがいます。変身もしていません。

 

 でも・・・。全身から青い炎のようなものが・・・。

 

「がっ・・・へ、変身しないでこの破壊力だと?それにその青い炎…アギトとは別の・・・。」

 

「ええ。アギトの力とは別物です。これは母様からの力。」

 

「…セルベリアの力・・・だと!?」

 

「お二人とも、訂正してもらってもいいでしょうか?ロキを倒すのはあなたたちだけじゃありません・・・。」

 

 そして、ロズヴァイセさんは変身する。

 

「私達五人のアギトです!!」

 

 銀色の装甲をまとったアギトへと。

 

「・・・赤、白、青、そして金…それに続く・・・銀のアギト。」

 

 その光景にロキが表情を引きつらせている。

 

「ぐう、恐れていたことがついに現実に・・・。」

 

「ならこっちも本気をだす。姉さんたちの邪魔はさせない。それに集団戦ならこっちが得意でね。」

 

 新が笑う。そして・・・。

 

「みんな・・・でてこい。久々に提督としての仕事だ。」

 

『はい!!』

 

 その言葉とともに次々と現れる女の子たち・・・。

 

 みんな戦艦の大砲などのいろいろなものを装備していた。

 

「…上等だ。ならこい。出し惜しみはせん!!俺にあと二つの切り札があるのだからな!!」

 

 ロキは笑う。そして・・・決戦第一ラウンドが始まった。

 




 ツッコミどころ多かったかもしれませんが今後もよろしくお願いします。

 次はできる限り早く投稿したいです。

 
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