赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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お待たせしました一章最終決戦の始まりです。


 ボロボロとなったイッセーとそれを助けるために向かった仲間達の活躍を見てください。




みんなで友達・・助けます!!

SIDE イッセ―

 

 アギトの力は俺の人生に多分影響を与えていた。

 

 その力は・・・今までも多くの災いへと俺を導いていた。

 

 事故や・・・事件。それに実はたくさん巻き込まれていたりする。

 

 危険察知の力。本来なら危険に近づかなければいい。でも・・俺はどうしても見て見ぬふりは出来なかった。

 

 一度、それに従って逃げてしまい・・・身近な人を一人死なせてしまった。

 

 大切な友達だった。そいつを俺は・・・殺してしまったんだ。

 

 気付いて手をさしのばしても手遅れだった。

 

 この力は一人よがりな人間にとってはおそらく素晴らしい力だろう。

 

 でも俺にとっては・・・呪いも同じだ。

 

 俺はあがき続けていた。その呪いから必死で抜け出すために。

 

 今でもそれは続いている。こうやって誰かを助けたいという思いも。

 

 俺のこんな一面・・・ドライグとクレアしか知らねえ。情けねえ物あいつらにみられてばかりだな。いないと結構さみしいぜ。あの二人がいたら・・・。

 

―――――無茶する。だが無茶するなら強気でいけ!!弱気は許さん!!

 

――――熱いわね。ふふふ・・・あんたの数少ない美点なんだから派手にやりなさい。フォローはするわ。

 

 って言ってくれるだろうな・

 

 でも・・出来れば二人とも力を貸してくれ。

 

 助けたいんだ。アーシアだけは。

 

 あいつはずっと・・・ずっと一人だった。でも・・・それで優しい心を持っている。

 

 俺なんかが初めての友達でも・・・泣いて喜んでくれた。

 

 そんな子を死なせたくない。

 

 部長・・・みんなすまねえ。俺・・意地張りにいくわ!!

 

 俺は森を歩いていた。向かう先は最初に出会ったアーシアを送り届けた古い教会。

 

 多分・・・そこにいる。

 

 俺はそう確信してそこに向かっていた。

 

「んあ?やっときましたねえ~。・」

 

 その教会の前には前にあった腐れ神父がいた。

 

 なんかすごくボロボロだった。

 

「ひでえありさまだな。」

 

 まるでミイラ男だ。松葉づえをついているぜ。

 

「君の友達のおかげですよ!!生きていることを何かに感謝したいくらいに。」

 

 まあ・・・普通ならあれだけふっ飛ばされたら死んでもおかしくないはな。

 

 生きているだけでも十分すげえよ?

 

 それで動けるお前・・化け物か?

 

「それに・・・君だってボロボロじゃないですか。」

 

「まあ・・・な。」

 

 はっきり言うと喋るだけで痛い。

 

 歩くのも・・拳を握るのも痛い。

 

 でも、それくらいがちょうどいいぜ。

 

「お前にはわからねえだろうな。」

 

 おかげで決意が鈍らねえからな。

 

「ほう・・・。良い目ですね。なら・・・怪我人同士遠慮なくやり合おうじゃありませんか・・・。」

 

 どうも邪魔をするみたいだ。こいつにかまっている暇は全くねえのに。

 

「もちろん・・・私はまともに戦えませんので・・・行きなさい。」

 

 こいつの言葉と共に・・・ホラーが現れる。

 

 前あった黒いガイコツじゃない。無数の刃が集まり、無理やり人の形を作ったようなタイプだ。

 

 それも軽く見ても三十を超える数。そいつらに俺は一気に囲まれる。

 

 つっ・・・一体なら何とかなるけど・・・。

 

「アギトに対する苦手を克服させるために手ごろなオブジェに憑依さていますよ。さあ・・・一気に喰らいつきなさい。」

 

 ホラー達が俺に向かって一斉に襲いかかる。

 

 だが・・・・。

 

「済まないけど・・・彼は別に用事があるんだ。」

 

「そう言う事だ。それにこっちもお前に用がある。」

 

 その言葉と共に、襲いかかろうとしていたホラー達が一斉に斬り伏せられる。

 

 それを行ったのは見知った二人の顔だった。

 

「ここは僕達に任せてもらおうか。」

 

「先に行って。あとでおいつくよ。」

 

「なんだ・・・もうばれたのか。」

 

 それは木場とサイガだった。

 

「なっ・・・魔戒騎士?それと・・なぜ君がホラーを斬れる?」

 

 フリードの疑問はもっぱら木場に向けられている。

 

「なにって・・・ソウルメタル性の剣を作ったからだよ。」

 

「さすがに驚いたよ。面白い神器があるもんだ。しかも作っていきなる振う事が出来るのだから驚きだ。・・・・思った通り素質があるな。」

 

 ソウルメタル性の剣を作った?

 

 ホラーは通常の物理攻撃は全く効かない。でも、ソウルメタル性の剣なら効果が高い。

 

 でも・・・それって確か普通の人間にとっては超重量の金属でしかないと聞いた事があるような・・・。

 

 作れる以前の問題だよね?

 

「素質ってなんだい?サイガ君?」

 

「いずれ分かることさ。それよりも今は目の前の敵に集中。」

 

 それを・・・木場が軽々と振るっていますよ?一体どういうことです?

 

 まっ・・まさかね。木場にあの素質あるというのかい?

 

「んな無茶苦茶な・・・厄介な事・・・この上ありませんね。でもですね。」

 

 フリードの野郎がもう一つ何かと取り出す。

 

「ホラー以外にも実は隠し玉あったりしますよ!!」

 

 それは小さな球のようなものであった。それを地面に投げると・・・。

 

 地面からでかい何かが現れる。

 

 それはまるで巨大なハリネズミ。頭が牛。手は退化しているが長い尻尾を持っている巨大な怪物。

 

「さあ・・・魔化魍ギュウギ。餌の時間ですよ!!」

 

 おいおい。今度は魔化魍ですかい!!

 

 しかも背中からでかい針をたくさん生やしていやがるし。

 

 まさかその針を飛ばさないよね?

 

 あら・・・針が飛んでいたよ。

 

 ちょちょちょちょ・・・シャレなならねえ。何で投げやりで使うやりよりも太い針に刺されないといけねえ!!

 

 あっ・・でも鋼兄の話だと。ギュウキって針は一度飛ばすと再生に時間がかかるという欠点があったはず。

 

 なら少し時間を稼げば・・・

 

「はははは・・・時間稼ぎなら無駄ですよ。本来なら針は飛ばした後に再生に時間がかかるという欠点がありますが、この子は改良していましてね・・・針はいくらでも、そして瞬時にはえ変わります。」

 

 そっ・・そんなのありかい!!ひでえええええぞ!!

 

 木場とサイガが針を次々と剣で弾き飛ばしているけど・・・これじゃあ・・。

 

「それはすごいな。なあ小猫ちゃん。」

 

 この声は・・ネロ?

 

 そして小猫ちゃんって・・・!?

 

「懐に潜り込んだら流石に針は無理です。」

 

 小柄な体を利用していつの間にか小猫ちゃんがギュウキの真下に・・。

 

「・・・仙術と気の応用。鋼兄さん仕込みのHAKKEI・・いきます!!」

 

 あら?いつの間に小猫ちゃん・・・鋼兄さんと呼ぶようになったの?

 

 って・・・そんな疑問が吹っ飛ぶくらいんかすごい光景を俺は見ているぜ。

 

 凄まじく重い打撃音とともにギュウキが空を舞っている。いや・・・飛び上がっている!?

 

 まるでバレーのトスのようにギュウキが宙を舞っている。

 

 いくら戦車の特性で強化されているとはいえ・・すごい。

 

「いいトスだ。だったらきっちりとスパイクを決めねえとな。」

 

 そして上空には・・ネロがいた。蒼い悪魔の腕で空中のギュウキの頭を掴んで。

 

「そうううらあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 そのまま落下して地面に叩きつけやがった。

 

「よっしゃ・・・・絶望がお前のゴールだ。」

 

 ギュウキ。それだけでまったくうごかなくなったし。

 

「ネロ先輩。それはスパイクじゃなくてダンクシュート。バスケですよ。」

 

「・・・細かい事は気にするな。」

 

「細かいというか・・・ネロ先輩も案外勢い任せですね。」

 

「だったらそのまま振り切るだけだ。」

 

「はあ・・・ツッコミに疲れます。」

 

 ああ・・・小猫ちゃん。ネロに対しても容赦なくツッコミをするようになっているし。

 

 ネロはネロで律義に応えている。

 

 って言うか・・・いつの間にか皆・・・仲良くなっているよな?

 

「姉さま。あと始末よろしく。」

 

「はっ・・はははは・・・あたし・・何のためにきたのにゃ?」

 

 黒歌さん苦笑いしながら痙攣しているギュウキに弾丸撃ち込んで止めの準備にはいっている。

 

「おっ・・お前ら・・・。」

 

―――――コネクト。

 

 その音声と共に無数の銃弾が飛んできてフリードを襲う。

 

 それをいきなり出てきた黄金のカニの怪物が盾となって防ぐ。

 

「固いわね。でもね・・・・私はこれだけじゃないの。」

 

―――――トルネード。

 

「へっ?えっ?」

 

 聞き覚えのある音声と共に、フリードの周りに巨大な竜巻が発生。

 

「ぬぎょおあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 見事に宙に舞い上がるフリードとカニの化け物・・・確かボルキャンサーといったっけな?

 

 そして、そのまま落下。地面に激突する。

 

 そして、腰に俺を襲った謎の男と同じベルトをつけたレイナ―レの姿。

 

「・・・・・・・・。」

 

 っていうか・・・みんな来たのか?

 

「なんで俺達がここにいるんだっていいたげだな?・・・っつたく。俺だって助けたい奴がいるんだぜ?当然だろうが。」

 

 ネロは俺の背中を半端な力ではない右腕で叩いてくる。

 

 痛いっていうの。

 

「けが人だから今はこれで勘弁してやる。二度も死ぬようなこと・・・許せねえからな。」

 

 ネロの真剣な声色に俺は気付く。お前・・・あの時の事を。

 

「そう言う事だ。帰ったら部長の説教・・・覚悟してね。」

 

 木場・・・。

 

「まだ再会したばかりなんだ。そこで永遠のさようならなんてひどすぎるからやめてよね。そう言うのは面倒すぎるんだから。」

 

 サイガ・・。

 

「私達・・・たよって。」

 

 小猫ちゃん・・・。

 

「・・・あなたを殺そうとしたくせに変だけど。死んじゃだめだよ。生きている。それだけで・・・希望なんだから。」

 

 レイちゃん・・。

 

「おっ・・・おのれらぁぁぁぁぁぁぁ・・・。」

 

 って・・・フリードの野郎。まだ立ちあがってきやがる。

 

「こうなったら・・・やってやろじゃないですか。キャンサー!!」

 

「おう。受け取れ・・・。」

 

 キャンサーの中から・・黒い何かが飛び出し、フリードがそれを手に取る。

 

 それはカニの紋章が書かれたものであった。それは・・カードのデッキのような物。

 

「やっちゃいましょうか・・・禁手(バランスブレイク)いや・・・。」

 

 後ろの窓からベルトの様な物が現れ、フリードの腰に巻きつけられる。

 

「・・・変身・・・。」

 

 手にしたベルトのバックルにそのデッキを差し込む。

 

 それと共にフリードは変身を遂げる。

 

 それはカニを模したような頭をした男。鈍い金のアーマに左腕に銀色のはさみをつけている。

 

 こっ・・・これはクレアが言っていた召喚獣を使役する者達が使える禁手・・・変身。

 

 こいつはそんな領域にいるのか!?俺はまだ・・・使えない領域を。

 

 やばい。あれが使えるという事はあれも使えるということか!?

 

「ふふふふ・・さあ。派手にいこうじゃないですか。」

 

――――――――Adⅴent!!

 

 フリードが左腕の召喚機を発動。

 

 すると・・こいつが契約している金色のカニとは別のカニが現れやがった。

 

 一体は紅いカニ。右のはさみが小さく左が大きい。

 

 もう一体は蒼いカニ。逆に左が小さく、右が大きい。

 

 共通しているのは固い甲羅に覆われていることか。

 

―――Shoot Vent!!

 

 変身したフリードの胴体にボルキャンサーの口が現れる。

 

「受けなさい。バブルボム!!」

 

 その口から次々と泡が発射されたのだ。

 

- その泡を皆は散って避ける。

 

 命中した場所は爆発しながら・・・溶けて行った。

 

 爆発する上に溶ける泡って・・・やばすぎるぞ。

 

「ここから先には・・・俺達に任せろっていったはずだ。海波斬!!」

 

 だが、それを木場とサイガが迎え撃つ。

 

 泡をサイガは素早い斬撃で切り裂いたのだ。

 

 木場も変わった剣をどこからともなく取り出し、それで泡を斬る。

 

 斬った泡は溶けず、そして爆発もせずに凍りついた。

 

「こういう対策は任せて。」

 

「しかたにゃい。あたしも手伝う。」

 

 そこに黒歌さんまで加わる。

 

「わかった。でも・・・気をつけて欲しい事がある。」

 

「?」

 

「ファイナルベントには気をつけろ。発動したら・・・逃げるか、全力で防御しろ。でないと・・・消滅するぞ。」

 

 召喚機使いの禁手(バランスブレイカ―)は契約したモンスターの力を纏って変身するというものだ。

 

 名は・・・魔獣使いの仮面と獣鎧(アーマードマスクドライダ―)

 

 防御力はもちろん、身体能力などの戦闘力のすべてが凄まじいほどあがる。

 

 そして、そうなって初めて解禁される禁断のカードがある。

 

 それが・・・ファイナルベント。

 

 詳細は俺もしらない。だが・・・クレアが言うにはそれは最終兵器と言える威力を誇るらしい。

 

「わかった。それもカードで発動するよね?」

 

 木場達には俺の召喚機がどういった物か説明してある。今は呼べないけど、いずれ契約したクレアを紹介するとも約束している。

 

「ならタイミングは読める。気をつけるさ。これ以上は面倒だね。」

 

 面倒か・・・。照れ隠しの意味だな。サイガの場合は。

 

「頼むぜ。2人とも。」

 

 二人に後を託して俺達は教会の中へと突っ込む。

 

「だから行かせるとおもい・・・。」

 

「あたしをわすれるにゃ!」

 

 動こうとした奴らの足元に突き刺さる弾丸。そして、二人の元にラッパのような銃を持った黒歌があるいてくる。

 

「お姉ちゃんがんばるから、そっちもがんばんなさい。」

 

「・・・・はい。姉様も気をつけて。」

 

 小猫ちゃんの声を最後に俺達は教会へといく。

 

「いい度胸です。だったら・・全力で相手になろうじゃないですか!!」

 

「させると思う?」

 

 背後で黒猫さんが笛を吹く音が聞こえる。

 

「やるからには鎧くらいはだすよ。」

 

 サイガも自分の真上に剣を掲げ、円を描く。

 

 二人とも変身するのか。

 

「こっちも変身してみたいよ。」

 

 木場はそうぼやいた瞬間・・・俺の中で何かが感じる。

 

 違和感程度だが、何かが引っ掛かったのだ。まるで出来るのにしないような・・・?

 

 でも今はそれを詮索する暇はない。そう割り切り、俺達は教会の中へ。

 

 三人とも・・たのんだぞ。

 

 

 

SIDE リアス。

 

 私達は色々な確認作業をしていた。

 

 その後すぐに教会に向かうつもりであったのだが・・・。

 

「やっぱりこっちにも来たのね。」

 

 そこには二体の堕天使。

 

「邪魔をさせたくないのでな。」

 

「死んでもらうぞ。リアス・グレモリ―。」

 

「あらあら・・・物騒ですわね。」

 

 その言葉に朱乃が微笑みながら登場。

 

「やれやれ。世話になっている方なのだ。手を出されるのは困る。」

 

 拳と鳴らし、軽く首を回す鋼鬼さん。最初っから変身しているという反則的な状態。

 

「せっかく友達になれた人達なんだ。やるなら僕を倒してからにしてもらおうかな?」

 

 そしてキバの鎧。それも・・・タツロットの力で黄金のキバとなった渡君。

 

『・・・・・・・・・はい?』

 

 二人とも唖然としているでしょうね。

 

「なっ・・・なんで鬼神と黄金帝がいるんだ!?」

 

「やっ・・やばい。」

 

「・・・・・・・そう言えばこの二人ってそんな二つ名だったか。」

 

「相当大暴れしたのですわね。」

 

 この二人。裏の社会でも結構有名だ。

 

 鋼鬼さんは数多くのはぐれ悪魔ハンター達をすべて返り討ちにしたために。

 

 渡君もそのキバで多くの猛者を倒してきたみたいだし。

 

 それでこの二つ名である。少なくとも二人・・魔王級の力はあるんだし。

 

 上級の悪魔や天使、堕天使ですら・・・その名だけで逃げるわね。

 

 こんな二人と幼馴染で、友達であるイッセ―って何者なのかしら?

 

「恩人の護衛は当然だろうが。」

 

「来ることはすでに読めていたんだ。こっちもすぐにイッセ―君達の所に行きたいのを我慢していたんだよ。だから今回は安心してくれ。苦しむ間も与えずに瞬殺してあげるから。」

 

『ヒッ・・・ヒイイィィィィィ!!』

 

 二人ともえげつないわね。

 

「何をやっている。」

 

「主の応援で我らもいるのだ。しっかりしろ。」

 

 その後ろから豹の姿をした変な獣人があらわれる。

 

 まるで風のように高速で駆けてきたのだ。・

 

「ジャガーロード様達!!」

 

 そうか。話にあった・・・イッセ―を殺した者達の仲間。

 

 悪魔でもない。でも、天使でも、堕天使でもない。妖怪でもない。

 

 まさに・・・アンノウンと呼べる得体のしれない相手。

 

「ぐぐぐ・・おろかなアギト。あのまま目覚めずに死んでいくのだ。」

 

 アギト?

 

 それって・・・人類創造にまつわる神話に出てくるあの・・・アギト?

 

 数多の人の中にその因子が眠り、目覚めるとき神を殺すといわれるあの禁忌の存在が?

 

 存在その物が・・神滅具(ロンギヌス)と同等か、それ以上とされる神でもあり龍でもあり、そして人でもある。そんな神殺しの龍神人が?

 

 今までごく少数が目覚めたという報告がある。それが目覚めているというの?

 

 じゃあ・・・あのアンノウンは古き神の使徒?

 

 アギトの因子を狩る古の存在。

 

 そして、その彼らが狙うアギトの因子を持つ者。私の周りで一人だけ心辺りがあった。

 

「アギトって・・・・イッセ―のこと?」

 

『!?』

 

 アギトの伝説は裏の社会の神話で大変有名だ。人類創造に深くかかわる存在なのだから。

 

 当然鋼鬼さんも・・・渡君も知っているでしょうね。

 

「愚かなアギト。あいつ・・・もう一人のアギトのために・・死ぬ。愚か・・・愚かだ。」

 

「アギトは死ぬ。自分の命を顧みない愚かな行動によってな。はははははは・・・馬鹿なやつだ。はははははは・・・。」

 

 二体のアンノウン・・・いえ、古き神の使徒たちはイッセ―をあざ笑う。

 

 こいつらの目的はイッセ―。

 

 そして、もう一人のアギトって・・・あのシスターね。

 

 そう・・・か。いい度胸しているわね。

 

 地面が大きく揺れ、亀裂が入る。

 

 まるで地震が起きたかのような地響き。その正体は。

 

「そういうことかい。あの時の変身はアギトの力によるものだったのか。」

 

 納得した様子の鋼鬼さんの・・・踏みつけだった。

 

 おそらく彼はただ思い切り地面を踏んだだけなのでしょうね。それだけ地割れと地震が起こるなんてすごいや異常を通り越して・・・呆れてしまうわ。

 

「・・・・ザンバットソード。」

 

 そして、ある斬撃が放たれる。

 

 あいつらはとっさにその場から離れるか。その後・・後ろを見て絶句していた。

 

 何百本もあった森の木が一斉に斬り落とされたのだ。

 

 たった一振りなのに冗談みたいな切れ味。

 

 それを行ったのは水晶のような剣を手にした渡君。剣の刃に噛みついているコウモリを動かし、刃を研がせながら告げる。

 

 あれがファンガイアのキングが使う・・・伝説の魔剣か。

 

「実は知っていたりするんだよ。その力によって僕たちはあの冒険の日からたすかったんだから。」

 

 知っていた?

 

 この子達・・アギトの事を知っている?

 

「命の恩人をバカにされて黙っていられねえ!!」

 

「大切な友達を侮辱した罪・・・万死に値する。王の判決を言い渡してあげるよ。」

 

 そして・・・その上で怒っているのね。2人の怒りだけで・・・大気だけじゃなくて大地すらも震えている。

 

「渡・・・その王の判決を聞かせろ。」

 

「当然・・・死刑。」

 

「シンプルでいいねえ!!全力でつぶしてやる。」

 

 二人の殺気が尋常じゃないわ。あの二体のアンノウンが完全に怯えている。

 

「こいつら・・・アギトではない。だが・・なんだこの異様な力は。」

 

「ジャガーロード様達・・逃げてください。この二人はヤバいです。」

 

「魔王級の相手です。」

 

「・・・ぐっ・・なら仕方ない。」

 

 上空の堕天使が声をかけ、四体が逃げようとしたのを・・・雷が止める。

 

「あらあら・・。あなた達・・もう一人怒らせて行けない人を怒らせていますわ。ねえリアス。」

 

 ありがとう朱乃。感謝するわ。

 

「悪いけど、今回は私がやらせてもらうわ。ねえ?カ―ミラ。」

 

「あいよ。キバっていきましょうか。」

 

 私の傍にカ―ミラがやってくる。

 

「私にとっても家族なの。渡君の判決・・・私に執行させてもらっていいかしら?」

 

 私は全身から滅びの力を解放させつつ、歩きだす。

 

「おっ・・・お前正気か?アギトは全世界の神話に対する禁忌なんだぞ!?」

 

「関係ないわね。あの子は私の眷族・・・家族になった子よ。例えアギトでも私の眷族なら私は彼を助ける義務がある。」

 

 むしろ私は納得しているわ。悪魔の駒でどうして悪魔にならなかったのか。

 

 あれは彼自身が呼び寄せた。本能的に、己自身が助かるためと、アギトの目覚めのために。

 

 悪魔の駒の転生機能を利用して蘇生しつつ身体をつくりかえた。アギトのための身体に。

 

 おそらく彼はもうすぐ・・・覚醒する。

 

 アギトとして。

 

それでも私にとって家族には変わらない。

 

「イッセ―もいい主を見つけた物だ。いいだろう。ここはあなたを立てる。」

 

「刑の執行よろしく。」

 

「ええ。」

 

 鋼鬼さんも渡君も譲ってくれる。ありがたいわ。

 

 私はカ―ミラを手に取る。

 

「言っておくけど、私の鎧はまだカテナで封印されているわ。何しろダークキバの鎧を元に作られた鎧。その封印がすべて解けたら・・・世界を壊滅するだけの力を発揮することになる。そんな危険な力であることを理解して。」

 

 カ―ミラの鎧。それは彼女の兄と同等の力か、それをしのぐほどの凄まじいスペックを秘めたファンガイア一族の禁断の鎧。

 

 私はそんな彼女を使い魔にしていた。

 

 渡君いわく・・・彼女は今まで誰も適合者を選ばなかった。

 

 故にあっても誰も使えなかったのだ。

 

 だからこそ・・・カ―ミラが選んだあなたが使って問題はないと。

 

 彼の兄にも連絡して極秘で了承をえている。

 

 十三魔族ファンガイアの王族から悪魔、グレモリー家へのプレゼントという形で。

 

 プレゼントという形は本当に苦笑してしまうわね。

 

 あまりにも強力すぎて。そして愛しすぎる送り物だ。

 

「一度使ったら、あなたは魔皇力も得てしまう。悪魔・・それも上級のあなたならなじむでしょう。でも。使ったあなたもファンガイアとしての力も得ることになる。」

 

 その鎧は私を悪魔以外の何かもつけてしまう。でも後悔はない。

 

「ええ。覚悟はしているわ。でも・・・私はみんなの王(キング)なの。みんなを率い、守るだけの力を得るられるなら安い物よ。」

 

「そう・・・やはりあなたは私が求めていた王(キング)ね。使いこなす素質だけじゃなくて、その気高い精神もそう。わがままなのも個人的に気にいっているし。・・・きっと私はあなたと出会うために生まれたのね。」

 

 カ―ミラ。この子は気位が高いが同時にさみしがり屋である。

 

 怪我をした状態である小さな箱に封印されていたこの子を私は中学校に入学した時の森で見つけた。

 

 彼女は先代キングが滅ぶ事となったファンガイア同士の争いに巻き込まれ傷つき、元々存在を危険視されていた当時のビショップによって封印されたらしいのだ。

 

 封印が解け怪我に苦しむ彼女を助け、喋る事に驚きつつもゆっくりと私とその眷族達で看病したりして仲良くなった。

 

 その際・・・カ―ミラが恩を返したいといって、私と使い魔契約を結びたいと言ってきたのだ。

 

 私は彼女を家族として受け入れた。その事に・・・カ―ミラは涙を流して喜んでいた。

 

 

「だから・・・私も覚悟を決めるわ。生きるも死ぬのもあなたと共にいる覚悟をね。その証として受け取りなさい、闇のキバ、黄金のキバに続く、禁断の鎧・・滅びをもたらす紅のキバの鎧を。」

 

 カ―ミラが私の左手の甲にキスするように噛みつく。

 

 すると私の腰にベルトが現れる。

 

「ちょっ・・・そんなめちゃくちゃなのありか!?」

 

「三つ目の・・・禁断のキバの鎧!?」

 

 私の腰のベルトにカ―ミラを逆さまにくっつける。

 

 それと同時に・・・私の身体が紅の鎖に包まれていく。

 

 そして・・・私は変身を遂げた。

 

 窓に映るのは渡君のキバの鎧と同じ頭をした鎧に身を包んだ私の姿。

 

 基本的に渡君の封印された状態のキバの鎧と似ているようで違う。

 

 背中を隠すほどの短さの黒いマント。腰には金色の刺繍をした黒いローブを巻いている。

 

 腰からは悪魔の羽を思わせる紅の蝙蝠の羽。

 

 手は紅の篭手。足は紅のロングブーツとなっており、その上から両手足は鎖と蝙蝠の羽を閉じたような銀の装甲で封印されている。

 

 変身を遂げた私に堕天使とアンノウン達は下がる。

 

 私の滅びの力が増しているのがわかるわ。

 

「さあ・・・滅びの始まりよ。」

 

――――――――――ウェイクアップ。

 

 腰のカ―ミラが笛を吹くと同時に封印が一つ解かれた。

 

「今のあなたはカテナを一つしか解く事ができない。いえ、言い換えた方がいいわね。装着したばかりで一つ解くことができるなんてさすがね。」

 

 解かれた封印は右腕。

 

 指先に鋭い爪が生え、そこに滅びの魔力が集束され、赤く輝く。

 

 腕からは紅い二枚のコウモリの羽が広がる。

 

 私は滅びの力を纏った爪を堕天使とアンノウン達に向かって振った。

 

「いい忘れていたけど、全部カテナが解放されたら下手な戦神なんて簡単に一蹴できるほどになってしまうから。」

 

 ・・・・・それはシャレにならないわね。魔王級どころじゃないわ。

 

 

 

 鎧を解き、私は荒れる息を整える。

 

 短い変身だというのに・・・体力と魔力の消費がすごい。

 

 滅びの鎧。まだ本来の力が封印されているとしても、その力は凄まじい物があった。

 

 私の滅びの魔力とあまりにも相性が良すぎる。

 

「これはレ―ディングゲームでは使用できないわね。元々使うつもりはなかったけど。」

 

 ゲームのリタイアシステムを確実にオ―バーする威力がある。

 

 私は二体の堕天使と・・二体のアンノウンを瞬時に消滅。

 

「たった一回のウェイクアップで凄まじいですね。ここまで相性がいいなんて。」

 

「でもまだまだよ。この鎧のスペックはこんなものじゃない。それを引き出し切れていないのは私の未熟さのせいね。」

 

 渡君に言った通り。この鎧の力はまだ底知れない。

 

 もっと・・・もっとつよくならないとね。せっかくカ―ミラが覚悟を決めて私に与えてくれた力。

 

 主として、この力と向き合い、心身共に強くならないと。

 

「・・・なるほど。その向上心もすばらしい。なんなら俺がトレーニングメニューを組んでみようかな?禁手化に至るためのトレーニングという物を考えてみたかった。」

 

・・・・・鋼鬼さん。お手柔らかにね。何しろあなたと同じトレーニングなんて絶対私達にとって拷問以外何ものでもないでしょうから。

 

「リアス・・・。ここで休んでおきますか?あなた・・・初めての変身で相当な消耗を・・。」

 

 朱乃。私を名前で呼ぶなんて相当なものね。

 

「気づかいありがとう。でも・・・イッセ―達が心配なのよ。」

 

 私の予想通りなら・・・アギトの目覚めが近い。

 

 私はそれを見届けないといけない。

 

「ならこれを食べておけ。」

 

 そんな私に鋼鬼さんは飴玉の様な物を渡してくれる。

 

「鬼達の組織・・猛の前身といえる吉野はある変身忍者とも縁があってな。これはその彼らに教えられた忍者食の一つだ。食べるとそれなりにだが、疲労が取れる。気も回復するから魔力にも効果あるかもしれん。」

 

 ありがたく頂くわ。

 

 私はそれを含みながらイッセ―達の元へと駈けつける。

 

 そして、そこで私は驚きの光景を目にすることとなった。

 

 




 原作破壊・・・リアス。キバの鎧の主となってしまいました。

 この鎧はまさにリアスのためにあるような鎧です。その装着許可をだした渡の兄さんの度量の凄さもわかってあげてください。

 ここから教会内部に突入です。
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