赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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番外編的な話からはじめます。

 主役は黒歌です、


第二章 戦闘校舎のフェニックス
二人の出会いの話です。


 SIDE ???

 

「異界の可能性は本当に恐ろしいな。まさかあのような龍が・・・。」

 

 白いローブを纏った男がある戦闘映像を見ていた。

 

 それはアギトに進化したある神滅具の使い手の姿。

 

「忌々しいスパーダの血族までいるか。それがギルスになるのは私にとって悪夢です。」

 

 その隣では黒髪に黒いマントを纏った男がいる。元々彼はある財閥を経営もしており、その陰で異界の悪魔の力を使って色々とやっていたらしい。

 

 消滅する彼を私は生き返らせた。

 

「こ・・ここっっっ・・ここには同志がおおい。あの時分からなかった・・・あれが分かるか。あいつが言っていた人間の強さという物を!!」

 

 そして、死に絶えたもう一人の男も生き返らせている。

 

 モノクルを賭けた男だ。

 

「うひゃひゃひゃひゃひゃ・・・これは愉快。異界って言うのは本当にあきないねえ。」

 

――――――ユートピア。

 

 その男の手にUSBメモリの様な物が握られている。

 

「よりによってあなたにそのガイアメモリが適合するか。」

 

「もうひとつあるよん!!」

 

――――――テラ―・・・。

 

 その男は同じような物を二つもっている。

 

「まさか三つも選ばれるなんて僕チン・・・感激。」

 

 いや・・・・もう一つ。

 

―――――バイラス。

 

 彼はよりによってこの三つと適合してしまっていた。

 

 この男・・・この三つのメモリがどれだけ危険か知っているのか?

 

 一つ一つが神滅具クラスの怪物メモリだぞ?能力も・・・そしてその被害規模も。

 

 しかも選ばれた者を見ると・・なるほど悪魔にふさわしいメモリばかりだ。

 

「この三つを同時に扱えるドライバー。完成する日が本当に楽しみだわ。」

 

「あなたがこの世界の代表なのですよ。まったく・・・。」

 

 そんな彼らに向けて私は姿をあらわす。

 

「固い事いいなさんな。あんたがあいつらと一緒に来てくれたおかげでこっちはもう楽しくて楽しくて・・・くははははは!!異界への侵攻。楽しみだぜ!!」

 

「まさに悪魔か。アギトよりもあなたの存在の方が危険なのかもしれませんね。」

 

「面白いと思うかな?こっちは十分だと思うよ。」

 

 この世界である男を蘇らせ、その彼を通じて紹介された私。

 

 この男は・・・確かに危険だ。だが・・・だからこそ面白い。

 

 誰よりも悪魔らしくていい。

 

「滅びは美しい。」

 

 その隣では眼鏡をかけ、人形を腕に乗せた男がいる。彼は滅びを求めた男、

 

「楽しめそうだね。殺す価値のある者達がたくさんいるよ!!」

 

 全身を白い殻もの様な物で覆った彼。異世界では究極の闇と呼ばれている。

 

「フン・・・俺はすべてを喰らうまでだ。己の死すら喰らえた。今度は何を喰らおうか。」

 

 後ろでは鋭い牙が生えそろった口を模した仮面をつけた男。

 

「この世界の技術はさらに面白い。これなら超魔を超えた超魔・・・竜の騎士を超えし者を生み出せそうですね。ぎひひひひひ・・・。」

 

 小柄な老人のような彼も張り切っているよ。

 

 私が悪魔のシステムを参考して眷族にした連中はどれも癖が強い。

 

 何か・・・マッドサエティストみたいな連中が多い気がする。

 

「この組織も表は彼女が代表になっているが、裏じゃあ・・・あんただな。安心しな。他の勢力が衰退したら、おれっちが表に出て計画を推し進めてやる。」

 

「他の勢力にも期待しているのですが・・・。どうもあなたが一番やらかしてくれそうです。一番期待していますよ。」

 

 その手始めとして・・・あのガイアメモリである。異世界のある街から得たそれに他にももう一つ流通させようとしているものがある。

 

「スイッチ。私の知らない宇宙からの贈り物の一つか・・・。」

 

 私が寝ている間に世界は広がっていた。異世界は知っていたが宇宙の向うにいる存在は流石に想像もできなかったのだ。

 

 そして、その力とメッセージを受けとった者がこの世界に二人いる。

 

 ある兄妹だ。彼らもまたアギトとは違うが私の想像もできない進化を果たそうとしているのだろう。

 

 それに、喰らう彼を初めとする未来からの来訪者もいる。時間というとんでもない概念が関わるその来訪者があの兄妹と共にいるという。

 

 それだけじゃない。セルメダルという我々ですら考えもしなかった物質を人間が作り出した。欲望のエネルギー化。そして怪物として生み出す。

 

 アマダムという謎の石。

 

 まだ他にもあるのだろう。

 

全く私が寝ている間にこの世界はここまで混沌としてしまったのか。

 

 人を悪魔に転生させる術はまだ見逃せる。だが・・・これ以上の人の進化はされてはこまる。

 

 その先頭にいるのが・・・あのアギトだ。

 

 あれはもう我々神すら恐れを抱かずにはいられない怪物だ。どのような進化を遂げるのか想像もできない。成長する前にその芽を摘み取る必要がある。

 

 人類創造に関わった三つの神、聖書の神と光の神はもういない。いるのは私だけだ。

 

 あれがあの二人が求めたものなのか?

 

 認めたくないものだ。だが・・・あそこまで異常な物を見せられると・・・。

 

 その時ある映像が浮かび上がる。

 

 それは近い未来を見る力。ちょっとした力だ。

 

その力が教えてくれる。そうか・・・・そんな事が起こるか。

 

 私はある者に指示を出す。

 

「今からいう者に接触し、ガイアメモリを渡しなさい。渡すメモリはあなたに任せます。」

 

「かしこまりました・。あの方でいいのですね。」

 

 その言葉に応えるのは・・・白い蝙蝠の姿をした者。

 

「ええ・・・面白い事が起きますよ。それとフェニックスという事で彼も読呼んであげなさい。監視役としてトータスロードも。何しろ彼の所には・・・。」

 

 私の視線に白いローブを纏った彼が頷く。間違いないですね。

 

 こうして・・・近い未来で波乱が起こる事が確定する。

 

 さあ・・・・アギトよ。この私のしかけた罠をぶち破ってみなさい。

 

 私に人という物がどんなものか見せてみるがいい。・

 

「てめえも十分愉快犯じゃねえか。」

 

 失礼な。君と同じにしてもらっては困るよ。

 

 

 

 

 

 

SIDE イッセ―。

 

 まったりとした部室内。

 

 今鋼兄とハルはでかけている。それぞれ鋼兄は自分が所属している猛ともう一つの所属先に報告も兼ねてでかけているのだ。

 

 ハルも同じ感じだ。あいつは堕天使サイド・・・確かグレゴリという組織に報告にいっているんだけっけな?

 

 鋼兄は・・・何か高天原に向かったって言うけどどこの事だ?

 

 なんか日本神話で聞いた事があるような・・・。

 

「うにや・・・今日も鍛錬大変だったにゃ・・・。」

 

「姉様・・・いつもこんな鍛錬を?」

 

 部屋の中にはシャワーを浴びてさっぱりした様子の黒歌さんと小猫ちゃんの二人。

 

 二人とも・・・とくに小猫ちゃんは疲れ切っていた。

 

 相当なトレーニングだったもんな。

 

「まあ・・・これは鬼としての力を維持するためにゃ。向上させる修行は今度の休みにする予定。今の倍以上はしないといけないのにゃ・・・。」

 

「私・・・夏休みはそれに参加するのですよね?」

 

 顔色を蒼くした小猫ちゃん。

 

「サイラオークさんも参加するといっていたにゃ。もう・・・鬼になれる段階に至ったらしいわ。こんな短期間で至るって・・・無茶苦茶もいいところにゃ。」

 

 あの二人が世話になった人だったよな。確かバアル家の次期大王っていう・・・。

 

 ほんの一、二カ月くらいで鬼になった?一体どんな人なんだろう。

 

「厳しいよ。鬼って。なりたいというからにはしっかりと基礎を作らないと力に耐えられない。あの人はその基礎がすでにできていたに違いない。白音はしっかりと基礎からくみたてにゃさい。」

 

「はい・・・。」

 

 でも実際に小猫ちゃん・・・すごく強くなっていないか?

 

 なんかこう・・・オーラの様な物が強くなっているような・・・。

 

「イッセ―君は気付いているみたい。アギトの力はそう言った感覚にもあらわれるにゃ。」

 

「そうですか?先輩。」

 

 実際に強くなっている。まだまだ黒歌さんの持つオーラの方がはるかに上だけどな。

 

「黒歌さん・・・鬼の力に関してはまだ上がるみたいだし?」

 

「!?そこまで読むか・・・・これはまいったにゃ。まあ・・後二つ変身は残してあるにゃ。」

 

 あと二つって・・・それって相手に絶望を与えたいのですか?

 

「どれもしんどいからこうやって鍛えているわけにゃ。響鬼さんだってあれは一時間しかもたないといっていたし。どうして鋼ちんはそのさらに上の領域に足を踏み入れられたのやら・・。」

 

 鋼兄に関してははっきりいって底が見えない。どんだけ上がるのか全く分からないくらいの何かを保有していることはわかるが・・・。

 

「まあ・・・鋼ちんの目標はお義母様達に並ぶということだし・・・。でも、その領域にもう足を踏み入れていると気付いていない辺りは色々とむちゃくちゃ・・。」

 

 あらあら・・・黒歌さんが色々と考えて込んでいるし。

 

「追いかけるのは本当に大変すぎるにゃ・・・。悪魔の駒のせいで寿命も互角になったから余計に・・。」

 

「鋼鬼さんはどんな領域にいるのか・・・想像もできません。」

 

 まったくだ。下手したら人間の身でアギト以上の進化と遂げているのかも。

 

「多分イッセ―の考えていることは的をいているにゃ。」

 

「まじですか?」

 

「普通の人間として生まれたのが本当に信じられないにゃ。神の血を引いているのならまだ分かるのに・・・。」

 

 ええっと・・・無茶苦茶な領域にいるのだけは理解できたぜ。鋼兄の本当の本気・・・俺でもかてるのかな?

 

「そう言えば・・・ずっと気になっていたのですが。姉様はどうして鋼鬼さんとしりあったのですか?あの事件で逃げていたところを助けてもらったのは想像できますが・・・。」

 

「それは気になるわね。」

 

 小猫ちゃんの言葉に部長が乗ってくる。

 

「二人の馴れ初めか・・・参考までに聞きたいものだ。」

 

「どういった出会いをしたのかい?」

 

 渡に木場まで乗ってきたよ。

 

「私も聞きたい!黒歌・・いいでしょ?」

 

 レイちゃんもか。そう言えば黒歌さんとレイちゃんって仲がいいよな・・。

 

「私も聞きたいです!!」

 

 アーシアまで。

 

 アーシアもそう言えばあの二人と仲がいい。一緒に住む仲というのもあるけど・・・?

 

「あらあら・・・・長くなるようでしたらお茶のお代わりをいれましょうか?」

 

 朱乃さんまでやってきたよ。

 

 オカルト研究部・・・女子は全員集合か?

 

「私も興味があります!!」

 

 キリエさんもなぜか一緒にいますし。

 

 先生なんでしょ?仕事はいいのか?

 

「我も興味ある。」

 

 オ―フィスちゃんまで・・・。

 

「わっ・・わかったにゃ。そこまで言うなら話すにゃ。結構ありふれた話だけどいいかにゃ?」

 

 こうして黒歌さん鋼兄の馴れ初めの話が始まった。

 

 

 

SIDE 黒歌

 

 それは私が暴走しながらも、必死で白音を別の場所へ転移で飛ばし、私は館を飛び出した。

 

 私は妹を探しながら彼方此方をさまよった。

 

 でも、手配されたのだろう。

 

 私の命を狙う悪魔から逃げ続ける日々へと変わってしまった。

 

 必死で逃げた。

 

 怪我追っても必死で。

 

 でも・・・心も体も限界にちかづいっていったにゃ。

 

 いつの間にか私は冥界を飛び出し、この世界にやってきて力尽きた。

 

 もう動けない。

 

 そんな時だった。

 

「・・・。」

 

 私を助け起こしてくれた少年がいた。

 

「どうしたのですか?」

 

「猫が倒れていて・・・でもこの猫ただの猫じゃ・・・。」

 

 その少年の後ろから黒髪をした女の人もやってくる。

 

「猫又・・・妖怪の類ですか。でも気配が妙な・・・。」

 

 女の人が私を見ている中、少年は私を抱きかかえる。

 

「助けるというのですか?人に害をなす妖怪かもしれませんよ。鬼であるあなたがそれでいいのですか?

 

 女の人は少年に厳しい問いをかける。

 

 その問いに少年は考え、そして意を決して応える。

 

「・・・母上。俺はどうして強くなりたいかしっているか?」

 

「私達と肩を並べる事が出来るようになりたいから・・・でしたね。それであなたは鬼となった。史上最年少の鬼に・・・。」

 

「でもさ・・・その鬼になった時に気付いた事があるんだ。いや・・・思いだしたというべきか・・。」

 

「?」

 

「この力は・・・助けるためにあるって。三年前・・・何もできなかった。そのままの俺じゃ情けない。今度は俺があいつらを助ける番だって。あいつらだけじゃねえ。どこまできるかわからねえ。でも・・・今度は俺が誰かを助ける側に立つ番だって。」

 

「・・・鋼・・・あなた・・・その歳でもうそんなことを。」

 

 その言葉を聞いた女の人は目に涙を浮かべていた。

 

 そして、そのまま抱きついてきた。

 

「もう・・・・本当にしょうがない子。でも・・・私はあなたの母でよかった。あなたがこんなにいい子に育つなんて!!」

 

「はっ・・母上。あの・・・気持ちは察しますが、まずはこの子を!!」

 

 感激でおかしくなった女の人を必死でたしなめる少年を見ながら私は気をうしなったにゃ・・・。

 

 

 

 気が付いた時には傷が治っており、私はいつの間にか体を洗われていた。

 

「ふっ・・・ふにゃ!?」

 

「おいおい暴れるなよ。基本的に猫だから水は嫌いなのはわかるけど、かなりよごれていたんだぜ。」

 

 風呂場で裸の男の子が私の全身を触って洗いまくっていたって・・・ちょっ・・ちょっとどこさわっているにゃ!!

 

「あれ?喋るのかって・・・妖怪だからおかしくないか。んん?その声からするともしかし・・・・女の・・子?」

 

 全身を洗いまくって・・・その気持ち良すぎて私は変化をといてしまったにゃ。

 

 そう・・・元の人の姿に。もちろん・・・

 

「もう・・・勝手に触らないでほしいにゃ!!」

 

 私は裸にゃ。それを見た男の子は見る見るうちに顔を真っ赤にして・・。

 

「・・・・・・・・・はっ・・ははは・・・裸・・・ぶぶふぁ!」

 

 鼻血を噴き出して、そのまま倒れてしまったにゃ・・。

 

「鋼ぇぇ!!いいわすれていたわ。あの猫又は女の子って、遅かったか・・。」

 

 ちょうど男の子が気を失ったと同時にこの子の母親がきた。

 

 これが私と男の子・・当時十三歳の鋼ちんとの出会いである。

 

 助け出された私の最初の印象は・・・・鼻血男子であった。

 

 

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