式場がとんでもない戦場になります。
イッセー・・・大爆発を起こします。
SIDE ???
計画は順調。フェニックス家を勝たせることに成功。
おまけに、その際にジャミングもかけて、観客がライザ―の強力な攻撃で勝ったとうまく錯覚させることもできた。
これで・・・舞台は整った。
「ヒイィィィィ・・・もっ、もうあいつらとは戦いたくねえ!!」
計算外は・・・不死身のフェニックスが再起不能であることだ。
不死身なのにどうした?
「もうやめてくれお願いだからやめてくれお願いしますお願いします不死身なのに・・・不死身だからって・・・死なない程度・・・最大限に苦痛を伴うリンチはやめてくれえええええええええぇぇっぇぇぇ!!」
「・・・・・・。」
どうも体が不死身でも心に深い痛手を負ったようだね。
「しっかりしなさい。あなたは本気を出す前にやられただけ・・・。」
私は一応医者なのでね。カウセリングぐらいはしておこう。
彼がどんな目にあったのかは一応だけど知っている。あの赤龍帝の譲渡の力で大幅に力を増した連中による無限コンボ的なフルぼっこ。
効果が切れる前に瞬時倍化による譲渡を繰り返し・・・十分ほど、息もつく間もないほどの無限コンボを喰らい続けていたのだ。
メンバーの中には彼の特性・・・死ぬたびにその攻撃に耐性を得たうえで強化されて復活することをよく理解したものがいた。
理解していた故に・・・死なない程度に痛めつけ続けたのだ。
人間の発想とは思えないえげつない攻略方法。こちらもそんな方法を思いつきもしなかった。
それをされたらたまったものじゃない。
おかげでフェニックスの心が完全に折れたよ。
でもそのおかげで、何とか足止めできた。
あんな連中。こっちだって相手にしたくありませんし。
この身体でも・・・きつすぎる。
その自己犠牲的な働きに報いる事はしないと。
その痛みに対する同情と共感を引き出してからかな?
「ユウゴ君も情けないねえ。心を折られちゃってさ。」
そこにソラと言う男まで現れた。ノリは軽いが彼は相当な策士である。
「こっちの世界の君なら今度こそ話があうかも・・・ってむりか。」
「・・・君も手伝ってくれるのだろ?」
「そうだね。そろそろハルトと再会の挨拶をしたかったし。ちょうどいいよ。」
彼は本当に頼りになる。結構気が合うのだよ。本当に色々とな。
「君に計画を任せたのは正解だったね。井坂君。」
そんな私に主と言える男―――オーバーロードが現れる。
「いえいえ。私を蘇らせ、新たな力を与えてくれたあなたに対する礼にはなりませんよ。もっとも・・・力をつけすぎたらどうなるかわかりませんけど。」
元々持っていたウェザーのメモリ。
それにある力が追加されていた。
それはアップグレードのアダプター。
そしてもう一つのメモリそれはZのメモリである。
―――ズ―
それに加えて私の体は人ではなくなった。
「神を喰らうのも悪くありません。何処まで私は強くなれるのか・・ははは・・・。」
私はただ・・・楽しみなのだ。
消滅という死すら超えた自分自身がどこまで高みに上がれるのか。
一番大きいのは新しく得たこの身体その物。
「・・・この身体は本当に悪くない。」
「貴様はどれだけ怪物になればいい?」
私の元に別の存在も姿を現す。
それは黒い壁のような存在であった。
「統制者。ふふふ・・・あなたのおかげで井坂くんはさらにメモリに適合しましたよ。」
「そうか。」
オーバーロードと彼は同士に近い関係らしい。
その統制者から私はある肉体を与えられた。
もう・・・私は死なない。
「ふはははははははは!!」
不死身と言える存在になれた。
愉快だ。私はどんどん強くなっていく。いまじゃ・・・テラ―ですら相手にならないだろう。
まだ力は使いこなせていない。だが・・・これからだ。
これからもっと私は進化する。もっと・・・そう、もっとだ!!
「危険な男だな。」
「ああ・・・だが、だからこそ、面白い。頼りになるのだよ。」
統率者に危険を言われますが・・・私にとってはむしろ喜ばしい。そんな存在になりつつあることが。
そう言った意味ではまだ余裕のあるこのお方にはまだ勝てない。もっと・・・もっと進化しないと。
楽しいな。本当に楽しいな・・・。
「それよりも、この世界のフェニックスのゲート解放計画は順調なのですか?」
それに個人的にこのお方は嫌いじゃない。私も彼の事を主と認めている。
その方の命で私はある計画を進めていた。
今回の計画は・・・すべてあのゲートを解放させるため。
「会場が最期の仕上げの場。さあ・・・あの二人を強制的に絶望に叩きこみますよ。」
「だったらこれも持って行け。」
いつの間にか現れた白い魔法使いがグ―ルの石を渡す。
「それはフェニックスに渡してください。私は・・・自前がありますので。」
「そう・・だったな。」
私の周りに灰色のゴキブリの様な物が現れる。
これもまた便利な力の一つ。
「最後のパーティの幕開けです。」
仕上げはもうすぐだ。
SIDE ライザー
くそったれ!!
俺は確かにこのゲームに勝ちたかった・
だが・・・今回のこれはいくら俺でも納得できねえ!!
「兄様・・・。」
レイヴェルは荒れる俺を見て声を震わせる。
「すまねえ。少し一人にしてくれ。」
「・・・はい。」
妹を怖がらせちまったな。
「・・・こんな勝ち方したくねえ。無効だ・・・。」
だが、あいつらの無駄にいいサービスのおかげで誰も俺の眷族じゃない第三者が暴れまわった事は知らねえ。
くそ・・・。
それでも式は進むのかよ。
こんな状態で・・・リアスと結婚なんて俺は納得できねえ!!
SIDE 木場。
式は滞りなく進んでいく。
僕たちが謎の襲撃者による一斉リタイア、そして敗北してから一週間。
僕達グレモリ―眷族はイッセ―君とその幼馴染達を除いたメンバーが式に出席していた。
「・・・・・・。」
でもあまりと言うより全然嬉しくない。
「でも・・・ライザ―さんも嬉しくなさそうです。」
アーシアの言葉に皆は驚く。
彼女はアギト。故に鋭すぎる感性を持っている。
だから・・・彼女が感じた事は間違いないのだろう。
ライザ―も嬉しくないって・・・どうして?
「・・・兄様も荒れていましたわ。あの試合に関しては納得できないって。」
そこにライザ―の妹の子がやってくる。
名前はレイヴェルといったかな?
「本当に・・・申し訳ございません。兄の代わりに謝らせてください。確かに兄はガイアメモリに手を出しました。でも・・・。」
彼女が言いたい事は分かる。
「ライザ―さんは納得できる決着を求めているのですね。」
アーシアちゃんが彼女の手を取って問う。
その言葉にレイヴェルは目を丸くして驚くが、すぐに表情を曇らせる。
「はい。でも・・・このままじゃ・・・。」
涙目のレイヴェル。でもそんな彼女にアーシアは笑った。
「だったら安心してください。」
そして、その後・・・とんでもないことを言った。
「あのイッセ―さんがこのまま終わるわけがありません。」
『へっ?』
確信、いやまるで何かが起きると分かり切っていた言葉って・・・。
「まさか・・・予知したのか?」
「ついさっきです。あと・・・気になる事が幾つか・・・。みなさん準備だけはしておいてください。」
本当に便利すぎるよ。君のその力は。
アーシアちゃんがレイヴェルの手をとる。
「一つだけ・・・言わせてください。」
「はっ・・・はい。」
「どんな事があっても、あなたのお兄さんと、そしてイッセ―さんの事を信じてください。」
「へっ?はっ・・・はいですの。」
「忘れないでください。」
その一言。きっとこの後、重要になってくる気がするよ。
「アーシアちゃん。一体何を見たの?」
僕たちは確信する。
この後とんでもない事が起きると。
「・・・もうすぐこの場は大荒れになります。」
その言葉と共に・・・本当にとんでもない事が起きた。
「・・・来ます。」
轟音が辺りに響き渡り、それは現れる。
新郎新婦。つまりライザ―と部長のいる席の背後の壁をぶち破って巨大な赤いドラゴンが現れたのだ。
「って・・・・・・。」
『・・・・・・!?』
そのドラゴンに見覚えがあった。
普段は部室でおいしいお菓子とお茶を口にして満足している意外と愉快な一面を持つ食いしん坊ドラゴンだけど・・・間違いなく二天龍の一角と呼ばれる仲間。
『ドッ・・・ドライク!?』
僕達、グレモリ―眷族はその名を。
『なっ・・・なんで死んだはずの赤龍帝がここに!?』
そして、一部の悪魔達からも驚きの声があがる。
「そう・・・我が名は二天龍・・・赤龍帝ドライク。」
『・・・・・・・。』
本当にとんでもない事が起きたよ。
「見た事のある顔もいるな。久々にあばれてもいいのだが・・・あいにく今の私はタクシーみたいなものだ。」
ドッ・・・ドラゴンがタクシー?
しかもドライクが?
「今代の赤龍帝・・・最高の相棒のために一肌ぬいだだけのことよ!!」
・・・なっ・・・なるほど。あまりの衝撃で頭がうまく回らなかったけど・・・ようやく分かったよ。
まったく、君はやらかしてくれる。
その彼がドライクの背中から飛び出す。
そして、ライザ―と部長の前に着地する
「いっ・・・イッセ―!?」
「てっ・・・てめえ・・・!!」
イッセ―の登場に二人も驚いているよ。まあ・・・当然だけど。
「・・・勝負だ。ライザ―・フェニックス。勝ったら部長・・・リアスは俺がいただく!!」
ドライクをタクシー代わりに式場ぶっ壊して乱入って・・・。
イッセ―君。無茶苦茶過ぎるって。
「////////!?」
それに、何気に殺し文句をいっていないかい?
部長が顔を真っ赤にさせているよ。
SIDE グレイフィア。
今代の赤龍帝は過激ねえ。
「それはそうよ。でもまあ・・・思い切りすぎるわ。」
クレアさんの言葉が痛み入ります。
「すごい契約者ね。こりゃ姉御肌のあんたが気にいるわけだわ。」
アルファも苦笑している。
私は今、あの赤龍帝ドライクの背中に乗ってリアスの式の会場にやってきていた。
二天龍の背中に乗って移動するなんて・・・多分今まで誰もいなかったでしょうね。
貴重な体験に感謝しておきましょうか。
あれ?サーゼクスが唖然としたまま私の方を見ている。
一応・・・手を振っておこうかしら?
焚きつけることに成功はしたって。
でも、必要以上に焚きつけすぎて大爆発しちゃったことも含めて。
「爆発力を完全に見誤ったわ。」
「ええ。」
アルファの言うとおりだ。まさかここまで過激な事を平然とやらかすなんて。
戦略級の核弾頭に火をつけるような所業をしてしまった。
「あははははあは・・・ひい・・・これはおもしれえ。イッセ―の野郎。大馬鹿だ。大馬鹿すぎてすげえぜ!!みっ・・・みんなの唖然とした顔はもう・・・。」
ネロがドライクの背中で笑い転げている。
皆が驚きのあまりに間抜けな顔をしているのがツボにはまったのね。
「こっ・・・こらネロ!!笑いすぎよ。ごめんなさいグレイフィアさん。うちのネロがもう・・・。」
「いっ・・・いえ。もう今更ですし。」
キリエさんって言ったかしら。
この人とはなんかお友達になれそうな気がする。世話のかかる身内がいるつながりで。
「さすがだイッセ―。だが俺達の式ではやらないでほしいな。」
「当然にゃ。色々とぶち壊しすぎ。」
鋼鬼さんと黒歌さんは同情しているわね。うん・・・この乱入で会場が雰囲気もそして物理的も破壊だわ。
後始末の段取りは・・・考えるだけ憂鬱だから置いておきましょう。
「・・・・・・冥界に行くのは初めてだったけど、こんな形で行くことになるなんて。」
「希望あったら、いつでも連れて行く。我を頼め。」
渡さん・・・うん。ファンガイアの王子もこの式に出席するか。こんな形で。
それとオ―フィスって・・・とんでもない戦略級の爆弾までつれてきている。
もう頭が痛すぎる。
「感謝してよね。ゲートを指輪で開けることをみんなに明かす事になったんだから。まあ・・・一生の思い出になることをやらかしてくれたから十分だけど。」
「こんな形で悪魔の領域に乱入か・・・ドキドキしてきた。」
「安心して。何があっても守るから。」
「・・・///もう。そんな事を簡単にいう。」
「?」
ハル・・・あのソロモン王の再来と言われた魔法使い。
彼・・・単独で自在に冥界にいけるのね。しかもこれだけの人数をまとめて転送できるだけの魔法も使える。
堕天使の彼女はその弟子であり、相棒であると聞いている。堕天使なのに素朴な感想を言ってくるのね。
この二人・・・いつくっつくのかしら?
結構いい二人だと思うのに・・・何かもどかしい。
「面白いな。ここでは騎士としてではなく、イッセ―君の友として暴れましょうかね。」
そして・・・黒龍騎士――龍狼こと・・・サイガ。
まっ・・まさかあの彼がこんなところにいたなんて・・・・。
彼は知らないでしょうね。冥界中があなたを探し、そして注目しているなんて。
どうしようか。セラフォル―に伝えるべきかしら?
この場に出席していないからせめて・・・。
「安心して。すでにソ―ナが把握しているから。こっちの使いも報告にだしている。それでいいでしょ?」
アルファ。仕事が早すぎでしょう。
でもこれで自他共に現在地不明だった彼の居場所は確定。まさか私達の領域にいたなんて想像もしていなかった。
全然、男に興味を示さなかった彼女が惚れた子か・・・。それも規格外の潜在能力を持つとされる。
彼女の・・・最強の女王になる子か。
「アルファ、なんでそんな面白い事を黙っていたのよ。」
「いや・・・だって当の本人が近くにいるって知らなかったから。」
クレアとアルファはひそひそとサイガの事で話し合い中。
「で・・・黙ってくれるのでしょ?」
「当然。面白いのはこれからなのだし。むしろ協力してあげる。」
「よし!!ならスワンにつたえなきゃ。心強い味方が出来たって。」
「あら?あの子もここに来ていたんだ。近いうちに会えそうね。また三人でお茶会でもしましょうよ。」
アルファとクレアは本当に仲が良いわね。あっちの世界でも友人同士だったと聞いているけど、今の光景を見れば納得。
スワンとも知り合いだったか。
「あとはダークとベノスだけよね。妹は見つけてあるの。」
ダークとベノス、そして妹って、まだいるの?
「ベノスとはどっちがこの世界ですごい相手を見つけるか勝負しているの。こっちが勝ったかな?」
クレアさん・・・天龍の一角をゲットしているものね。そのベノスがもう一体の天龍をゲットしていれば話は別でしょうけど。
「私のこれまでの経験なら・・・また勝負は引き分けだと思うけど。あなた達良い意味でライバルすぎるのよ。」
アルファ。それってもしかしてそのベノスがもう一体の天龍といると予言でもしているの?
「そろそろ降りてくれ。背中で騒がれるのはあまり良い気分ではない。」
ドライクの言葉に皆はそろって肩をすくめ背中から降りた。
「・・・貴重な体験ありがとうございます。」
私が乗せてくれた礼を言うと、ドライクは少し照れくさそうに鼻をかく。
「礼を言われるのもそれはそれで困るな。感謝するなら、またおいしいお茶か菓子でもおごってくれ。」
ふふふ・・・なんか親しみやすくなったわね。
本当に後でおいしいお菓子か何か彼に送ってあげよう。
SIDE イッセ―
結婚式の日。
俺達全員は危険と言う事で謹慎を喰らっていた。
いや・・・ある意味では正しい選択だったのかもしれない。
みんな怒りで爆発寸前だったのだ。
木場達の進言でそうしてくれたのだ。
ある意味ありがたい。おかげで冷静に物事を考えられる。
リビングで一人くすぶっていた俺の元にグレイフィアさんは現れた。
「・・・ッ!?」
魔法陣で唐突に入ってきたグレイフィアさんは驚いた様子だ。
「なっ・・・なんて怒気。」
家中に充満している俺の怒り。
今でも抑えているのだ。うまく抑制できていない部分はある。
「まさに龍の怒りか。ここまですごいとは。」
どうするべきか分からねえ。落ち込んでもいるが、それ以上に色々な怒りでおかしくなりそうになっていた。
「そのままでいいのですか?」
そして、グレイフィアさんは俺に声をかけ・・・発破をかけてくれたのだ。
「情けない。それでも男ですか。男なら・・・いえ、人として大切な人の何が幸せか分かっているでしょうに。」
大切な何か・・・か。
俺は今までの事を振り返る。
死ぬ間際にあったあの紅の綺麗な髪。
部長は本当に綺麗な人だ。
俺の憧れと言っていい人。
俺の主で、そして・・・
俺の罪を許してくれた人。
あの言葉に俺はどれだけ救われたか、部長は絶対に分かっていない。
おかげで・・・前に進める気がした。
あの言葉だけで。
誰よりもいい女・・・・。
大切な・・・大切な人
「・・・・・ふふ・・ふははは・・・・。」
大切な・・人か。
なんだ・・・・俺、ようやく分かったわ。
いつの間にかこんなに惚れていたんだな。部長に。
学園の二大お姉様で。
俺の憧れの人で。
俺にとって・・・大切な主で。
それでいて・・・
情けねえ。でも・・・
「今わかってよかったです。」
グレイフィアさんが俺の顔を見て微笑む。
ようやく見た綺麗な微笑みだ。
「・・・漢の顔になりましたね。だったら行きなさい。」
グレイフィアさんが懐から出したのは転送用の魔方陣の書かれた紙。
「へえ・・・そういうことか。」
何時の間に現れた渡が何かを理解した様子だ。
「リアスの兄上の本音がそこにあるということだね。」
『!?』
渡の言葉にグレイフィアさんは少し驚いた様子だったが、すぐに取り直す。
「そう言う事です。」
そして微笑み。
味方・・・だったんだな。
それが分かっただけでも十分だぜ。
「これで大義名分はできたね。」
それに呼応するようにハルがやってくる。
「新作の指輪が用意できた。これで冥界に全員まとめていける。ちょっとその魔法陣をかしてもらうよ。」
そして指輪に魔法陣を当てると、紙に書かれた術式が消える。
「よし・・・これでいける。みんなお待たせ。時はきたよ。」
「へっ?」
グレイフィアさんが間抜けな声を上げる。
「いや・・・ずいぶんと待ったぜ。メンテはばっちりだ。」
ネロが完全武装で現れる。
「トレーニングも飽きたところだ。良いころ合いだぞ。」
鋼兄もだ。
「そろそろだと思っていたよ。いくよね?」
サイガも唐突に現れる。
へっ・・・みんな分かってんじゃねえか。
「えっと・・・まさかみんな元から・・・式をぶち壊す気だったの?」
グレイフィアさんはようやく俺達が何を仕出かそうか分かった様子だ。
『当たり前だろ。』
みんな・・・本当に大暴れしたくて我慢していたんだ。
一週間もな!!
「でも準備が色々と。それに渡の推測が正しかったら大義名分がやってくるはずだから、それまで待つって。それまで皆から自分の事を見つめ直しておけって言われていたんだけど・・・。その理由もようやく合点がいった。」
俺の中で気持ちが色々ともやもやしていたのを見かねた皆が・・・一度自分を見つめ直せと言って待っていたんだ。
「答えはでたようだな。」
鋼兄の言葉に俺は不敵な笑みを浮かべて応える。
「ああ。ようやくわかったよ。」
もやもやした怒りも、その理由も全てすっきりできた。
「・・・あっ、あなた達。」
「招待状ももらっていたから、その際に色々と情報を引き出させてもらった。」
渡が思い通りの展開に、大変満足そうな顔をしている。結構こいつも策士だぜ。
「さすがは王子か。良い目をもっている。」
グレイフィアさんの肩の上にアルファが実体化する。
クレアとドライクも俺の傍で実体化して・・。
「みんな・・・今回は本気を出しなさい。多分・・・邪魔したあの連中もくるわ。私達に手を出した事を心の底から後悔させてやりましょう!!」
『おう!!』
みんなやる気満々だぜ!!
「主導していたのはあなたね・・・クレアとよばせてもらうけどいいかな?」
「ええ。いいわよ、この名前結構気に入っているから。」
アルファもクレアと呼ぶ事にしたようだ。・・・俺が名付けたけど、気に行ってくれてうれしいものだぜ。
「それとこれは当然の事。だって・・・私達の逆鱗に触れたんだもの――――相応の報いは受けてもらうわ。」
「俺達の逆鱗に触れた連中に龍の怒りをみせてやろうじゃないか。」
二人とも・・・なんか俺以上に怒っていないか?ドスが効きすぎているぞ。
「・・・ドライクまで・・・。」
グレイフィアさんは冷や汗を流しているけど・・・もう俺達は止まらないぜ。
「やっ・・・やばい。必要以上に焚きつけちゃった。」
後悔すでに遅し!!もう俺のハートは燃え上がるのを超えて・・・爆発を続けている!!
部長への想いにな!!
「相棒・・・俺を実体化させろ。面白い余興になるぞ。」
ほう・・・いいねえ。
俺は外でドライクを生前の肉体の状態で実体化させる。
―――――――Adⅴent!
それにより赤い魔法陣がデフォルメ化していたドライクを包み、その身体をリアル化・・・いやこの場合は生前の肉体を実体化させる。
「久々の我が肉体・・・。やはりいい物だな!!」
ドライクが歓喜の雄叫びをあげる。
「食事の時はあの姿が一番なのだが、戦いの時はやはりこの姿に限る。」
その光景を見たグレイフィアさんは目を丸くしている。
「・・・・・・なんですかこれは!?私は夢でも見ているの?」
「クレア・・・これはやりすぎよ。」
何をしでかしたのかアルファさんは分かっているようだね。
「はははは・・・面白いから良いじゃない。それにこうもしないと私達とイッセ―、釣り合いが取れない部分があると思うし。」
『?』
それって俺の本来の力に関係しているよな?グレイフィアさんは全く分かっていないみたいだし。
戸惑うグレイフィアさんを道案内役として載せ、俺達はドライクごと指輪で転送。
俺達は会場に乱入したというわけだ。
目の前には何故か顔を真っ赤にさせた部長。
「ふふふ・・・ふははははは・・・・・・!!」
そして、驚きながらも我を取り戻したのか笑いだすライザ―。
「上等だ。さしずめお前は花嫁をさらいに来たということか。」
ドスの効いた声と笑みを見せる。
「俺だって納得してねえ部分があった。それを払拭するいい機会だぜ。こっちもメモリを使わせてもらう。遠慮はしねえ。」
―――――ナスカ。
あいつが懐からナスカメモリを出してきた。
「こっちだって上等だ。ドライク戻れ!」
「応。いよいよだな。」
ドライクの実体化が解除される。
「話は聞かせてもらったよ。」
そこにリアスそっくりな赤い髪の男性がやってくる。
内包されている力の桁違う。それこそまさに魔王・・。
「おっ・・・お兄様!?」
・・・ッ。そうか。この人が部長の兄様。そして・・・悪魔達を治める五人の魔王の一人。
「初めて会うね・・・赤龍帝。いやイッセ―君と言った方が良いのかな?私はサーゼクス・ルシファー。リアスの兄だ。」
紳士的な物腰。でも・・・隠せない者がある。
この人・・・途方もなく強い。
「君の事は聞いているよ赤龍帝・・そして無双竜ドラグレッタ―の契約者。」
その言葉に呼応するようにクレアが肩に現れる。
「へえ・・・私の事を聞いていたのね。話したのはアルファなの?・・・それともあなたと契約しているゴルドなのかしら?」
サーゼクス様の肩にも実体化してくる者が現れる。
それは黄金の鳥だった。もちろんデフォルメ化されている。
「・・・ふふふ・・・・。そうか。まさか君が彼と契約するなんて。お相手は・・相当な大物を見つけたようだね。」
声は青年。サーゼクス様と同じように穏やかな声だった。
「よく言うわ。ミラーワールド最強のあなたまでいるなんて初耳よ。」
おいおい。それってマジか?つまりクレアよりも強い奴が・・・。
「無双と言われた二体の龍と共にある君の力を皆は見てみたいとは思わないか?」
その声に結婚式に来ていた悪魔達が一斉に声を荒げる。
「下級悪魔風情にそんなことをしていいのですか?」
「そんな情けない真似を・・・・。」
「黙れ。」
「我が主はこの男と話している。口を慎んでもらおうか。」
『・・・・・・・。』
サーゼクス様とゴルドの言葉に皆が押し黙ったよ。
まさに魔王の威厳なのか。
「望みの報酬は・・・もう言っているね。我が妹でいいのかな?」
「はい。花嫁をさらいにここまで来ました!!」
俺は即答した。
『・・・・・・。』
あれ?ゴルドとクレアはそろって絶句しているけど?
会場の皆まで絶句しているよ。
「はう//////・・・。」
部長は顔真っ赤なままですし。
「本当に色々な意味で危険な男を主にしましたねえ。無自覚でとんでもないことを・・・。」
「ははは・・・はい。少し教育に失敗しちゃって・・・。」
あきれ果てているゴルドの指摘に、クレアも苦笑して応えている。
教育ってだからいつの間にそんなことをした?
それに少し失敗ってなんだ?
失敗も嫌だけど、少し失敗って言うのもなんか中途半端な感じがして気になるって!!
「いい答えだ。勝ったらリアスを連れて行きたまえ。それでいて・・・責任は取ってもらおうか。」
責任?えっと・・・どういうことですか?
「この子は確か・・・リアスの兵士だったかね?」
そこにダンディーな赤髪の男まで・・・。
部長そっくりの女性までいる。
もしかしなくても部っ・・・部長のお父様とお母様!?
おれ・・もしかして今・・とんでもないことをやらかしていないか?
――――相棒・・・今更だろう。
―――そうそう。もう何も考えずにこのまま突っ走りなさい。今更止まれないでしょ?
ドライクは呆れているし・・・クレアはやけくそ気味だ。
・・・そうだな。考えるのは後だ。
「・・・・おもしれえ。ここまでやらかすなんて・・・誰が想像したか。」
ライザ―まで笑っている。
「始めようぜ、お互いが納得できる決着ってやつを!」
そして、あいつも戦いに応じる。
こうして俺はライザ―と一対一の戦いをすることとなった。
SIDE リアス。
「・・・・・・・・・・・・・。」
私は今、何と言えばいいのか分からない状態になっているわ。
どうしようもなく沈んでいた気持ちが色々な意味で吹っ飛んだ。
「面白い事になったわねえ。」
カ―ミラも私の肩に止まってみている。
私の元にみんなもやってくる。
その顔は驚きじゃなかった。
「部長・・一応戦う準備はしておいてください。」
佑斗の言葉に皆も頷いている。
「・・・何が起こるというの?」
私はアーシアちゃんに視線を向ける。
「もうすぐ会場が戦いの場になります。襲撃者は前のゲームで乱入してきた・・・。」
「着替える準備はしているわ。」
朱乃も魔法で瞬時に着替える準備をしている。
「・・・・兄様。聞いてのとおりです。」
「・・・・・・・・・・。」
兄様は目を丸くしている。
「リアス。君の眷族は一体どうなっている?確か彼女は最近になって眷族になったのは聞いたけど・・・。どうして襲撃が来る事がわかるのだい?」
「予知能力ですか。」
「何?」
ゴルドはアーシアちゃんの力の一端を見抜いたようね。
「この会場に悪意を宿した者もまぎれています。本人は自覚ありませんが、それが誰かを教えますのでさりげなく警戒を。避難準備もお願いします。」
「あらあら・・・大活躍ね。指輪もはめておこうかな。あの時は試せなかった指輪もあるのよ。」
朱乃はすでに指輪をはめている。
「腕が・・鳴る。」
小猫ちゃんも肩を回してつもりをしているようだ。
「・・・・・・リアス。君はすごい子を眷族にしたようだ。」
ふふふ・・・本当にすごい子。でもね。
「兄様・・・もう一人とんでもない子がいますよ。」
私はもう・・・堕ちてしまったようね。主を堕とすなんて本当に罪な子。
だからこそ、誇りに思うわ。あの子と出会えた私に。
そして、あなたを好きになった私に。
「一誠君のことかい?彼はまさに規格外だよ。赤龍帝の力と無双龍の力を二つ同時に持つなんて聞いた事が・・・・。」
「いえ・・・もう一つあります。まだ話せませんけど、アーシアの予知が正しいならイッセ―はその力も解放させると思います。」
はっきり言って、あの二つだけでもまだ生温いと感じるほど。
「・・・・・・この期に及んで彼にはまだ何かあるというのかい?」
「それは興味深い。」
お兄様にはあえて伝えていなかったイッセ―のもう一つの力。
「できれば解放してほしくないと思いますけど。」
アーシアの目を見れば分かる。
「予知の中にあったのね。イッセ―が変身するところを。」
「はい。」
なら・・・覚悟するしかないわ。私はイッセ―の主だから。
もう大爆発です。
大きすぎる罪を犯してしまいまたイッセ―君は!
続けて投稿します。