赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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 タイトル通り、ここでまさかの人物が登場。

 戦力過剰な連中が次々と集まってきます。


お忍びでやってくる魔王様です。

SIDE イッセ―

 

 今日の朝はとてもびっくりした。

 

 長い間連絡を取り合っていなかった弦太郎とイリナが連絡してきたのだ。

 

 久しぶりだけど、相変わらず無駄に元気そうで本当によかった。

 

 しかし・・・いきなり今日泊めてくれって・・・まあ・・・もう。

 

 許可はしたけどさ。父さん母さん達にも頼んで。

 

 あいつらの事だから荷物も今頃運び込んでいるだろうし。

 

 部長達になんて言えばいい?

 

 そんな悩みともう一つの問題が重なって頭が痛い。

 

 そう、木場の事だ。

 

 球技大会でも危なかった。あいつを狙ったボールが当たるところだったからだ。

 

 やはりおかしい。

 

 聖剣という言葉が出てから。

 

 もっとも・・・。

 

 あいつはボールを片手で受け止めただけど。

 

「危ない危ない・・・。」

 

 何とか辛うじてバランスを取ろうとしているように。

 

 

 

 そして、その日部長からきついビンタを木場は貰っていた。

 

「危惧していたけど・・・これで目が覚めた?」

 

「・・・・・・。」

 

 それでも木場の中の闇は晴れない。

 

「・・・あなたをうしないたくないの。それは分かってちょうだい。」

 

「・・・言いたい事をそれだけですか。」

 

「木場!!」

 

 そんな木場を俺は一発殴りとばす。

 

「・・・ッ!?済みません部長。」

 

 俺の一撃に木場は我を取り戻す。

 

「あなた・・・。」

 

 それを見て部長は悲しそうな目で牙を見る。

 

 木場の中でぬぐい難い何かが葛藤していた。

 

 そんな木場の肩をたたく者がいる。

 

「今がその時だな。」

 

 それはサイガだ。

 

「言ったはずだよ。君の心の闇。それと向き合う事が鍵だって。」

 

「・・・そうだったね。でも・・・僕が生きている理由は・・・。」

 

 木場は葛藤している。どうしようもなく。

 

 そんな木場の肩を・・・ネロが叩いていた・

 

「無理すんな。まあ・・・そう言う思いを俺は否定しないし。」

 

「ネロ君。」

 

 そこに渡がバイオリンで一曲。

 

「・・・渡君まで。」

 

「少し落ち着きなよ。君はすでに君一人の命じゃない。」

 

「・・・参ったな。君の音楽は綺麗事を言っているはずなのに、すごく説得力がある。どうしてだい?」

 

 木場は苦笑する。

 

「僕もそうだったからね。でも、それを晴らしたいという思いは間違っていない。でも、その憎しみにとらわれすぎるな。葛藤してあがかないと意味がない。」

 

 渡の言葉は優しくも厳しい。

 

 あいつは一体どんな苦悩を味わったんだ?説得力があるし。

 

「・・・難しいね。済みません・・・一人にしてください。」

 

 そう言って木場は退場。その前に俺を見る。

 

「・・・君の一撃は効いたよ。ありがとう。」

 

 そう言って一発殴り返してくる。

 

 良い意味で重い拳であった。

 

 俺はそれをあえて受けて応える。

 

「まあ一発ずつってことで勘弁してほしい。」

 

「何、変になりそうならもう一発殴るだけだ。」

 

『・・・はあ。』

 

 めちゃくちゃなやりとりだと思うけど、これでいい。

 

「部長・・・経験者の僕から言わせてください。彼に思いっきり悩み、そして決着をつけるための機会を与えるべきだと思います。彼が前に進むためにも。」

 

 渡は木場の事で部長に進言している。

 

「そうね。忘れて欲しいけど・・・。」

 

「忘れられるわけがないと思う。」

 

 サイガが言う。

 

「私が木場君の立場でも・・・何かしらの決着をつけたいと思う。どんなに面倒でも前に進むためにね。」

 

 そして、サイガもその場から去る。

 

 あいつも何か変だな。

 

「・・・何かが起きようとしています。」

 

 アーシアが告げる。

 

「・・・何か見えたの?」

 

 アーシアは首を横に振る。

 

「でも・・・何人かの過去の因縁がこの街で絡まってきたような気がして。気をつけてください。」

 

 アーシアの言葉に皆に緊張が走る。

 

「わかったわ。はあ・・・また何か起きるのね。」

 

 部長の憂いを含めたため息が空に消えていく。

 

 俺も感じている。視線を合わせるとネロもそうだ。

 

 何か起きる。とてつもなく嫌な何かが・・・。

 

 そこに・・・とんでもない連絡が入った。

 

「リッ、リアス!!大変よ!!」

 

 それはカ―ミラからの連絡である。

 

「教会の連中がやってきたわ!!それも・・・あの噂の暴走最終兵器共が!!」

 

「なんですって!?」

 

 その連絡に部長が声を荒げる。

 

 とっても物騒な名前なんですけど!?

 

「なんで教会最強チームがやってくるの!?」

 

 何それ?そんなヤバい連中がどうして?

 

 

 SIDE ハルト

 

 俺は学校の屋上にいた。

 

 そこで、レイちゃん経由でとんでもない知らせが届いていた。

 

「何!?巧が行方不明だと!?」

 

「ええ。コカビエルの尻尾を掴んだとたんに飛び出しそのまま・・・。」

 

 それは巧が行方不明という知らせだ。

 

「アザゼル様はショックのあまりに・・・倒れました。」

 

 それはそうだろう。あいつはもう・・・いつ灰となって消えてもおかしくないんだぞ!?

 

 生きる希望を総督に伝えた時、あの人がどれだけ喜んだか。

 

 本気で泣いていたぞ?あのいたずら好きの総督が嬉しさのあまりに。

 

 これも交渉してくれた渡のおかげだ。

 

 多分グレゴリ一同、渡に大きすぎる借りができた格好だな。

 

 もちろん総督は即OKを出してくれた。

 

 あとは巧にこの事を伝えるだけだったのだが・・・。

 

 そんな矢先にこの行方不明事件。

 

 総督、あまりのショックに口から泡吹いて気を倒れたらしい。

 

 希望が見つかり上がったとたんに・・・どん底まで落ちたもんな。

 

 レイちゃんにはあとで看病をお願いしている。

 

「・・・ふざけた事をしてくれる。」

 

 それよりも空気を読まない奴がいることに俺のはらわたが煮えくりかえっていた。

 

「ヴァ―リも飛び出したって話よ。あの方も巧君の安否を気にしているし。」

 

 それを聞いたヴァ―リの奴も飛び出したって話だ。あいつにとってライバルでもあり、友の仲。ある意味兄弟分でもある。

 

 なんだかんだ言っても放っておけなかったのかな?

 

 あの人まで気にしていたのか。はあ・・・あの人まで動き出したらとんでもないことになるぞ。悪い人じゃない。むしろ・・・気持ちが良いくらいの武人だ。

 

 異世界の元魔王で色々とあったらしいけど。

 

 ヴァ―リにとって父と慕う人だし、魔王、熾天使クラスかそれをしのぐの実力者だぞ?

 

 あの人の奥さんと親衛隊まで一斉に動いたら・・・。

 

「いきなり来るなんてびっくりしましたよ。キバットの知らせで急いできましたけど。」

 

「ははははは・・・いや、こっちの眷族も実は来ていてな。新しい兵士になる坊やとあいつの顔を久しぶりに見たくなってきたってことだ。仕事はクレドの奴に押しつけておいたし。はははははは!!」

 

 屋上にはとんでもない人が来ていた。

 

 渡がひそかに出迎えていたのは・・・俺にとって最後の希望となる人だった。

 

「よお。あんたがハルトか。」

 

「初めまして、ダンテ様。このたびは本当にありがとうございます。」

 

 それは五大魔王が一人・・ダンテ様。

 

「はははっはははは!!初めまして!!レイナ―レといいます!!」

 

 レイちゃんは思い切り慌てているよ。

 

「それで・・・ただ事じゃない何かがあったみたいだな。」

 

「はい。巧が行方不明で・・・。」

 

 巧が行方不明の知らせにダンテ様と渡の顔つきが変わる。

 

「oh・・・まじかよ。」

 

「それってどこで?」

 

「今、プラモンスターで捜索している。早く見つけないと・・・。」

 

「そうかい。だったら俺も街を歩き回って手伝いをするとしますかね。」

 

「へっ?ですが・・・。」

 

 おいおい。いくらなんでも・・・。

 

「あんたの所の総督と同じだ。トップだって前線はらないとな。それに刺激あるほうが人生は楽しんだぜ?」

 

 どうやらこの人。相当色々な事情に首を突っ込むのが好きな方のようだ。

 

「だったら俺もこっちに参加しようかね。」

 

「鋼兄?」

 

「にゃはははは・・・あたしもいるにゃ。」

 

 黒歌まで・・・。

 

「まさか魔王様が来ているなんて驚きたぞ。いや・・・本当に強い方だ。あなたの領域に達するまで何処まで鍛え、闘えばいいのか分からない。」

 

「それが分かる時点でお前も十分強いさ。」

 

 鋼兄はダンテ様と握手を交わす。

 

「・・・恐れ多い人にゃ。」

 

「ははは・・・いい奥さんを連れているな。今度こっちのカミさんと娘にも合わせたいぜ。」

 

 ダンテ様の笑いに黒歌は顔を真っ赤にさせている。

 

 結構フレンドリーな方だ。

 

「さあ・・・じゃあ、捜索と行こうかい。」

 

 こうやって俺達「巧捜索班」は動き出す。

 

 色々と過剰な連中が集まっただけど。

 

「そうだ・・・捜索だからあいつにも頼もうか。」

 

 ダンテ様が何故か携帯を取り出し、誰かに電話をかける。

 

「もしもし・・・おおっ翔太郎か!!悪いが大至急こっちに来てくれ。急ぎの依頼だ。」

 

 どんどんこの街に過剰戦力が集まっていく気がするよ。

 

 

 

 




 まさかダンテ様登場。

 しかも携帯である方を呼び出すという罠がついています。


 そして次話。いよいよ教会連中が到着です。
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