ですが・・・相手が悪すぎます(笑)
ツッコミ所満載の戦闘をお楽しみください。
SIDE イッセ―
こうして魔王眷属の魔女と木場が闘うことになった。
初めに言おう。
流石魔王眷属というべきなのだろう。
ユウナは圧倒的だった。
「ぐっ・・・。」
攻撃がまず当たらない。新体操のような常識はずれの柔軟性でまるで踊るように余裕を持って木場の剣をかわす。
「まだまだ・・・ほらほら・・・。」
相手は何の変哲もない棒一本
それで木場の作り出す魔剣を簡単に打ち砕く。
強いとは感じていた。
だが、その強さの次元が木場と違いすぎる。
「くそおおおぉぉぉぉぉぉぉ・・・。」
「あなたは何のためにあの剣を破壊したいの?」
攻撃を余裕で避けながら、彼女は木場に問いかけている。
「死んだ人達のためなの?それとも・・・己の憎しみのため?」
「違う・・・俺は・・・俺は聖剣を超えたい!!」
「それだけじゃ・・・駄目だよ。」
木場を容赦なく蹴りとばすユウナ。
「まだ足りないよ。それだけじゃ。」
そしてその棒を突きだすが・・・。
「もういいだろ?君もまだ本気じゃないし。」
それをサイガの剣が止める
「あらら・・・。やはり魔戒騎士は一味違うわね。」
「木場君もこれ以上はしない方が良い。君にとってもう一つの宿題が終わらないうちには無駄だと思うよ。彼女・・・腕だけなら僕と互角だろうから。」
「・・・くっ・・・。」
木場がその場から黙って去っていく。
視線だけで俺とネロはやり取りをかわし、ネロは肩をすくめて木場の後を追う。
「しかたねえな。」
悪態は付いているけど、問題ないだろ?
「薬が効きすぎるよ?」
「いいじゃないの。それと・・・まだお客さんがいるみたいだし?」
魔女の言葉と共にそのお客さんがやってくる。
それは無数のグ―ル達。
「そちらもさっきの方の後を頼みますわ。」
「はあ・・・わかったよ。あとよろしくね。」
サイガも木場の後を追ってその場から去って行った。
「さて、向うもまさかこの程度で足止めになるとは向うも思っていないでしょうけど?」
「当たり前じゃ!!」
そこにもう一人・・・変わった怪人が現れる。
黄金の体に豚の頭が付いた怪人。
「・・・イマジン。」
良太郎がその怪人をイマジンと呼ぶ。
「私の領地に無断侵入とはいい度胸ね。」
部長がカ―ミラを片手に戦おうとする。
他のメンツも戦う気満々だ。
それを・・・ユウナが片手で制する。
「ここは私に任せなさいな。見知った相手をようやく見つけたんだし。」
「はあ・・・やっぱりイマジンが現れるのか。憑依しているのは間違いなく彼か。」
良太郎がその怪人をイマジンと呼び、そして深くため息。
「とりあえずこいつらは俺がやるぜ。」
そう言って弦太郎が懐から変わった物を取り出す。それを腰につけると・・・ベルトとなって装着。そしてそこに付いている四つのスイッチを押していく。
そしてそこからベルトからカウントが?
――――・・・3!!・・・2!!・・・1!!
「変身!!」
ベルトに付いたレバーを起動させると凄まじいジェットと共に弦太郎は変身する。
まるでイカみたいな頭。多分スペースシャトルをイメージし、宇宙服をベースにしたような白に黒いラインの入った体である。
そして彼は両手を空に上げて叫ぶ。
『宇宙キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!』
『・・・・・・。』
宇宙ってなに!?そこでなんで神様じゃなくてなんで宇宙が来るの!?
おまけに、隣でイリナも何故か一緒になって叫んでいるし?
「ははは・・・新しいタイプの人外ね。宇宙とは思わなかったわ。もう・・・イッセ―の幼馴染は何でもありなのね。」
部長・・・驚きを通り越してもう諦めている?
「仮面ライダ―フォーゼ・・・タイマン張らせてもらうぜ!!」
「言っておくが、すでにタイマンではないぞ!!」
イマジンがタイマンとは程遠い状況に突っ込む。
確かに無数の雑魚がいるし・・・タイマンじゃねえよな。
それに固まった弦太郎。いちいちお前は反応が馬鹿正直だよな。
「・・・えっと・・・ずるいぞ!!名乗った意味がねえだろうが!!」
「だったらその名乗りを変えやがれ!!」
子供の様な喧嘩をしやがってもう・・・。
緊張感が全然ないぞ。
「こそこそ・・・今の内だわ。」
あれ?イリナがこそこそとどこかへといく?
「どうした?イリナ?」
「げっ・・・そっ・・・そのね。あの・・・ちょっ・・・ちょっとトイレに・・・。」
こんな修羅場でトイレはないだろ!!
て・・・あ―あ・・・茂みに隠れちゃったし。
なんでトイレなんか・・・んん?
その茂みから青い球体が飛び出して来て・・・。
「がばっ!?」
イマジンをふっ飛ばした!?
そして着地した青い球体から現れたのは黒に蒼。特に頭が流星をイメージした顔になった奴だ!?
えっと・・・まさかこいつ。
「仮面ライダ―メテオよ。あなたの定めは・・・私が決める。」
と口元を親指で斬るようにして・・・っておいおいおいおいおいおい!!
もしかしなくても声や口調がそのまんまだから分かるぞ!!
こいつ絶対にイリナだろ!?
俺は良太郎の方を見る。
「知らないふりをしてあげて。」
良太郎は短くそう言う。
「でっ・・・でもよお。」
「た・の・む・か・ら・知らないふりをしてあげてくれ・・・スル―もツッコミってことを覚えた方が絶対に良いから!そうでないと色々と持たないし!!」
そして、俺の両肩を掴み、必死で頼む。
まるでサンタの存在を信じる子供達の夢を守ろうとしている親のような・・・。
だがいくらなんでもそれじゃばれるんじゃないのか?
隠しているとは思えないし。
「また助けに来てくれたかメテオ!!」
「心強い。こっちも頑張らないといけないな。」
って・・・弦太郎とゼノヴィア、気づいていないのか!?
まるわかりだろ!?普通気付くぞ!!
「何者なのかしらあのメテオって・・・。」
って部長!?それって本気で言っているのですか!?それってすごく致命的ですよ!?
さっき見たでしょ!?イリナがものすごく不自然にその場から離脱したの!!
会話も聞こえているはずなのに!?
『・・・・・・・。』
朱乃さんと小猫ちゃんはとっくに気付いているのに部長の発言に固まっているよ!!
「俺はこの状況に何処から、そしてどのようにツッコメばいい?」
敵ですらツッコミができないほどのカオスだよこれ!!
「出来ればスル―でお願いします。・・・・・・はあ・・・。」
良太郎のため息が深い。
「・・・なあ。お前、相当苦労しているだろ?」
「・・・分かってくれるかい。ツッコミが・・・ツッコミが足りないんだよ。姉さんだけでも大変だったのに・・・。」
その言葉に涙目になる良太郎。
だって・・・こんなお馬鹿な連中が三人もいるんじゃ、色々とな。
こっちもツッコミを連発しすぎてすごく疲れたよ。
「良太郎って呼んでいいか?」
「いいよ。こっちもイッセ―君って呼んでいい?」
「もちろんだ。何かあったら相談してくれ。」
「・・・ありがとう。君は友達だよ。」
俺達は自然と弦太郎がやっていた友達の印をやってしまう。
ああ・・・良太郎の苦労が伝わってくる。
こいつとも違う意味で仲良くなれそうな気がする。
「ははは・・・相変わらず苦労しているね。雑魚はこっちが片付けるからあっちをお願い。」
ユウナが軽やかな言葉と共にハイヒールの踵に・・・いつの間にか拳銃を召喚していますよ!?
ちょっとまてい!!
魔槍の魔女だろ?なんで銃なんか・・・。
「拳銃を手槍と書く場合があるのよ。だからこれも私にとっては魔槍なの。」
・・・・・・この人、漢字に詳しいよな。
その状態で一人蹴りあげる。
そして踏みつけて・・・そのまま踵の銃を発射。踏みつけた足を軸にもう片方の足を後ろの相手に向けて、また銃を放つって・・・すげえバランス感覚。
手に槍を生み出し、軽くその場を薙ぎながら走り抜ける。
槍を投げて、一体を刺し貫いた後・・・両手にも拳銃をっておい!!
この人・・・四丁拳銃なんて無茶苦茶なスタイルで戦っていますよ!?
両手足に拳銃って・・・使いこなせないと思ったけどすごい。
使いこなしていますよ。
四方八方から襲いかかってくる攻撃を避けながら、打撃と共に銃をぶっ放しているし。
あっという間に五十体のグ―ルが消えたよ。
「まっ・・まだまだいますよ!!」
追加で現れたグ―ル達・・。
「そうだ。これを試してみましょうか。」
彼女の右肩に髑髏に翼の骨組みのような腕が二本付いた変な武器(?)が現れる。
そしていつの間にか口に赤いバラを加えていますよ!?
その腕から一本・・・刃を取り出す。
それはまるで甲殻類の様な節のある直剣。
それを次々とグ―ル達に向けてなげ、突き刺していく。
まるでフラメンコを踊るように情熱的に舞いながら次々と刃を突き刺す。
そして、敵の群れを脱した後、自分の顔のすぐ真横で手を叩く。
うん・・・まさにフラメンコ。
それと共にグ―ル達に指した刃が爆発!?
「う~ん、私とこのルシフェルは相性いいわ!!いただいてよかった。」
グ―ル達が一瞬で全滅したよ。
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
イマジンが突進してくる。それを闘牛士のように華麗にかわすユウナ。
かわしながら、バラをイマジンに向けて投げていた。
「野暮ですね。情熱的に踊っていたのに。そんな子には・・・お仕置き。」
その言葉と共にイマジンの目の前に先の刃が浮かび上がるように十本以上現れる。
「げっ!?」
「情熱は大事よ?人生・・・多少は燃え上がった方が楽しいから。貴方も燃えてみたら?」
その言葉と共にバラがイマジンに命中。
「うぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!もっ、燃える意味が違うぞぉぉぉぉ!!」
それと共に設置した刃が大爆発をおこして吹っ飛んだよ。
相手が物理的に燃えとる。
「火力の調整を間違えて、爆発しただけです。爆発も突き詰めたら燃えるのと同じなのだし。でも、つまらないなあ。まだウォーミングアップにもなっていませんし。さて・・・露払いはしておきましたわ。続きをどうぞ。」
それでまだ余裕ってすごいよね?
「ありがとよ。これでタイマンだぜ!!」
「ファチャ―!!」
弦太郎とイリナがイマジンに向けて走り出す。
「二対一の何処がタイマンだ!!?」
『細かい事は気にするな!!』
「全然細かいことじゃねえだろうがぁぁぁぁぁぁ!!」
そこら辺は本当兄妹だよな。あいつも可哀そうに。
「ぎゃああああああああああぁぁ!!お前ら絶対に何も考えてねえだろぉぉぉぉぉぉ!!」
敵がツッコミしながらぼこられていくよ。
「はあ・・・こっちも参加しないと寂しいじゃないか!!」
そこにゼノヴィアまで加わっていくし。
「ぎゃあああああああああぁぁぁぁぁ!!?」
でかいエクスカリバーでイマジンを斬りとばしたよ。
「最初に言っておく、俺はか~な~り・・・強い!!」
そして、名乗りを上げてさらに斬りとばした!?
吹っ飛んだイマジンが小刻みに震えながら立ち上がるよ。
「お前・・・俺に八つ当たりしていないか?」
「ははは・・・何を言っているのかな?気のせいだよ!!ただ、なんかお前を斬り飛ばないといけない気がしているだけだ。八つ当たりでもなければ、憂さ晴らしでも、ストレス解消でもない!!・・・・・・楽しんでいないぞ!!決してな!!」
そう言っておもっきりイマジンを斬りとばしている。
それはもう・・・さっきの鬱な感じを吹っ飛ばすような爽快をともなっている。
顔がもう・・・獰猛な笑みを浮かべていますし。
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁ嘘だ!!絶対に八つ当たりだ!!がばら!?」
「ははははははははは!!」
なんていうか・・・三人とも強い、そして酷い。
「ぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁ!!」
ゼノヴィア、どう見てもあれっ八つ当たりじゃないのか?
なんでイリナがカンフーを習得しているのか謎だけど。
ファチャ―って・・・可愛い叫びもあげていますし。
―――――――ロケット。
「ライダ―ロケットパンチ!!」
―――――サターン!!
そして弦太郎が右腕にロケット、イリナが右腕に土星の様な物を召喚してイマジンをふっ飛ばす。
「がぼっ!?」
「さて・・・これで止めだ。」
―――リミットブレイク。
その音声と共に右腕にロケット、左足に・・・何とドリルが出現!?
ロケットで飛び上がり、その勢いで急降下しながらドリルで蹴ってきやがった!?
「ライダ―ロケットドリルキック!!」
そのままそのイマジンを貫いて倒したよ・・・。
地面に突っ込んだ後ドリルの回転を弱めて着地するあたりも・・・いやこいつすごいな。
なんか俺の中の常識がすべて崩壊するようなキックだったぜ。
「ぬうう・・はははは・・・これで終わったと思うなよ。まだ・・・聖剣計画は終わっていない。ぬははははははははははは!!」
その言葉を残したままあいつは爆発。
「・・・やっぱり動き出しましたか。」
ユウナがそう言ってその場を後にしようとした時だった。
彼女に向けて飛んでくる一本の矢。
「!?」
それに気付くユウナだったが、命中する前に・・・。
「余計なことをしたか?」
俺が掴み取っていた。
「へえ・・・やるじゃないの。」
仕方ねえだろ。体が勝手に動いたし。
「いい子ね。う~ん・・・なるほど。」
そしてそのユウナが俺の方をマジマジと見ていますし。
「ふふふ・・・面白い子を見つけたかも。またね。」
無邪気な言葉と共に彼女は無数の灰色の鳥となって姿を消す。
「はあ・・・・・・。」
そして部長はため息をつく。
「何か起ころうとしているのは間違いないみたいね。私も私で調べてみるわ。皆は何時でも動けるようにして頂戴。」
この戦いがこの街で起きる事件の幕開けとなった。
あると思っていた俺の必殺技・・洋服破壊(ドレスブレイク)の出番がなかったよ。
三人ともスタイルが凄く良さそうだったのに・・・その裸体を拝めないとはなあ。
溜め息つく俺に。
「スケベな後悔禁止です。」
「どぼっ!?」
小猫ちゃんの鋭く、そして無駄に重いツッコミが入りました。
その破壊力たるや・・・軽く百メートル位は吹っ飛んだよ。
「・・・・・・。」
良太郎はそれを驚いた様子で見た後。
「そうか、これが君の日常か。よくわかったよ。」
あっさりと受け入れているよ。
なるほど・・・良太郎がこの三人と組んでいる理由がよく分かった気がする。
どうでしたか?
ツッコミ処を一度数えてやってください。
こっちは多すぎて数え切れませんでしたけど(オイ!!)
良太郎の苦労・・・みなさんも分かってもらえたかと思います。