ここで今回の投稿は終わりです。
いよいよ、再会の瞬間です。
side イッセ―
俺達は急ぎ自宅に向かうと・・・。無数の堕天使たちが家を攻撃している光景だった。
それをキリエさんがすべて防いでいる。
「なんて固さだ。私達の攻撃が全く通っていない。」
キリエさんが持っている盾の神器の力、さらに防御力が増していないか?
以前でも隕石を防ぐくらいなのに・・・どんだけすごいのです?
「この程度、持ちこたえられるわ。」
「キリエさん次はあっちから!!」
司令塔となっているのはアーシアである。
攻めになっているのは・・・。
「我らの使いが荒いな!!」
「だが、酒蔵を破壊されるのは困る。それにこの二人には大変世話になっている故に。」
「違いない。全く・・・あの二人には頭が上がらない。」
何とヤマタと轟竜でした。
二体とも掌サイズで奮闘している。
「なんだこいつら、がばっ!?」
轟竜、小さくても強い。目にもとまらぬ速度でかけ、掌サイズで屈強な連中が蹴りとばされる光景はシュール過ぎる。
ヤマタ。あの小ささで、噛みついた相手を分回す怪力・・・流石です。
でも、ある怪物の到着で状況は悪化する。
『がばっ!?』
「おいおい。情けないね。」
そこに一人の男が現れる。ドラゴンオルフェノクの北崎・・・。
ドラゴンオルフェノクの力が二体を弾き飛ばす。
「二人とも!?」
「ぐっ・・・我らの本来の力が発揮できれば・・・。」
「こいつなど蹴散らせるのに。」
この二体の全力なら何とかなったかもしれない。まあ・・・出してもらったら今度は街の被害をどうするか考えないといけないけど!!
特にヤマタの場合はな!!お前の本来の姿は大怪獣並だ!!
歩くだけで街が滅茶苦茶になるって!!
「さて・・・お前ら潰させて貰う。」
北崎がアーシア達に迫る。
俺達がそれを見て急ぎ駈けつけようとした時だった。
「させねえよ!!」
家の中から何かが現れる。それがドラゴンオルフェノクを蹴り飛ばす。
「ぐっ?」
それはウルフオルフェノク。全身を刃で覆い、足が逆関節になったオルフェノク。
なんでオルフェノクが家の中から?
「これは幼馴染の家なんだ。あいつらの帰る場所位は守らせてもらわないとな。」
彼の身体から灰が落ちてくる。
あれって・・・オルフェノクの灰化現象。つまりもう限界ってことなのか?
「しぶといな。とっくに寿命で逝っていると思ったのにな。ファイズ・・・いや巧!!」
「ぐっ・・・。」
北崎の言葉と共にウルフオルフェノクが膝をつき、その姿が人に戻る。
「巧さん!!無茶しないでください。貴方の身体はもう!!あ・・・・。」
アーシアが悲鳴を上げ、そして気付く。
俺の存在に。
「お前・・・。」
俺は信じられなかった。いや、俺の中のアギトとしての感覚が今・・・はっきりと巧という存在を捉え、それを過去に一緒にいた存在と認識している。
「イッセ―・・・。」
そこにいる俺達と同じ歳のあいつを・・・巧が生きている姿に。
だってあいつ・・・確かに俺の目の前で死んだのに?
混乱しながら立ちすくむ俺。
「チィ・・・作戦失敗か。」
北崎は走り出す。
「・・・元気そうでよかった。」
頭の中が真っ白になっている俺に巧が苦笑しながら話しかける。
「・・・最後に話せて良かった。達者でな。」
巧はまたオルフェノクの姿になって走り出す。
「もしかして、弦太郎達が連れていた怪我人って彼の事なの?」
「はい・・・。」
部長とアーシアの問いに反応出来ずに茫然としている俺。
どうして巧が生きている。オルフェノクとして・・・。
って、まさか!!
―――――察しの通りよ。
クレアが俺の傍で実体化して話しかけてくる。
「はい。」
アーシアも肯定する。
「巧は確かにあの時死んだ。そして蘇ったのよ、オルフェノクとして。そして、その二度目の命も尽きかけようとしている。それを今・・・私の妹が辛うじてつなぎ止めている。」
「・・・・・・。」
「イッ・・イッセ―!?」
膝をつく俺。あいつ・・・なんでそんな事に。
俺が死なせてしまったばかりにあいつは・・・あいつは・・・。
「そして、彼は戦っていた。ファイズとして。」
ファイズ・・・あの結婚式の時の!!通りで・・・変な感じがしたわけだ。
あれは懐かしさから来る感覚。
もっと早く気付くべきだった。
「いつもイッセ―さんを気にかけていました。そして、あの事件を起こし、イッセ―さんを泣かせた組織を放置しておけないってずっと闘っていて・・・。」
・・・・・・。
そう言えばあいつはそんな奴だった。
「大方・・・生きていることを今更言えずに、再び死にそうになっている今の今まで引きずってしまったというわけかい。」
気まずいと黙ってしまう。かなり不器用な奴だった。
「要約するとそうなります。」
キリエさんが厳しく指摘する。
「あの野郎・・・・・・。」
少し呆れが出てくる。
「さて・・・イッセ―君はこのまま立ち止まっているつもりですか?彼は最期の命をかけてこの街を守るつもりです。貴方という友達ができ、そして共に過ごした大好きな街だと言っていましたから。」
キリエさんが俺を試す。このまま俺が落ち込んでいるのかそれとも。
俺が今やるべきことは・・・。・
「・・・来い!!トルネ。」
―――待っていたよ御主人様。
SIDE 巧
俺は北崎を追って駒王学園に。
そこで俺は見知った顔を見つける。
「お前・・・怪我はもういいのか?」
弦太郎が俺を心配してくれる。
「こんな騒ぎがあって寝ていられねえよ。」
俺は弦太郎達と共にコカビエルを睨みつける。
「やっと見つけたぜ。コカビエル!!」
「・・・・・・。」
あれ?コカビエルの様子がおかしい。
なんか固まっている。
「ふふふ・・ふははははははあ!!予定変更だ。魔王の妹など関係ない。この街は即刻吹き飛ばす!!」
そして笑いながらこの街を消滅させると宣言しただと?
「この街は、いや兵藤一誠は危険だ。今確信したよ。あのアギトを中心に次々と猛者が集まり、あいつの味方になっていく。あいつは私の野望の最大の障害だ!!こいつの影響を消すためにこの街ごとあいつを消しさる!」
「しかたねえ。だったら、俺も全力で行く。この街はイッセ―と友達になれた思い出の地だからな!!」
俺の腰に五大ギアの一つ、ファイズギアを出す。
「イッセ―・・・お前まさか。イッセ―のダチか?」
弦太郎の言葉に俺は笑う。
「ああ。」
「それならお前はもう変身するな。もう限界なんだろ?」
ゼノヴィアが俺の手を持って告げる。
俺の手から灰が出てきている。
「わりぃ・・・それでも命賭けているあいつを倒さないと、イッセ―が、あいつの友達や家族がみんな不幸になる。それにあれでも俺の身内っていうのもある。だから俺が止める。」
「・・・仕方ね。だったら付き合う。」
弦太郎は止めない。
「ふはははは!!お前達だけで何ができる!?それに援軍は期待するなよ。」
「その通り、ここはワシが結界で封じたのじゃからな!!空間ごと切り離す方式故、もう誰もここには入ってこれん!!」
よく見ると駒王学園全体が虹色の結界に閉じ込められている。
「・・・あんたは・・・ザボエラ。」
コカビエルの隣に現れた小柄な老人を見たユウナの殺気が増す。
「お前までいたのか。ちょうどいい。」
サイガまで怒りを燃やしている。
「んん?なんでワシの名を。」
「・・・佑斗。覚えておきなさい。」
「あいつも聖剣計画に関わっている男だ。」
ゼノヴィアまでが殺気だっている。
「・・・そうか。こいつもまた・・・。」
「時間を超えてすぐにお前の顔を見るとは思いもしなかった。」
「・・・そうじゃのう。でも恨みがあるのはこっちも同じじゃ!!あのイッセ―に対しても・・・。」
「なんか分からねえがイッセ―に対してあんたは恨みがあるみたいだな。だがな、一つお前に言っておきたい。巧・・・お前にもだ。」
そのやりとりの中で弦太郎が笑う。
「お前ら・・・イッセ―を舐めすぎだぜ?」
その言葉と共に・・・それは派手に現れる。
空中から結界を粉々に粉砕しながら、バイクに乗ってやってきたのはイッセ―であった。
ザボエラ自慢の結界がガラスのように粉々に砕け散る。
「そっ・・・そんなワシの結界がこうもあっさりと。」
―――結界をぶち破るのはすごく楽しい!!もう癖になるよ。
「いい仕事だ。トルネ。でも癖になるなよ。」
―――ええ?いつか世界の境界線もぶち破ってみたいのに。
「現実になりそうだからそこは勘弁してくれ。まったく・・・。」
なんか緊張感のないやり取りをしながらイッセ―がバイクを降りる。
そして・・・無言で俺の傍にやってきて。
「巧ぃぃぃぃぃぃ!!」
と叫びながら一発ぶん殴ってきた。
その一撃・・・非常に痛い。
殴りとばされた俺の首元を掴み上げるイッセ―。
いきなり何するという言葉は出無かった。
「この・・・馬鹿野郎。」
何しろイッセ―の顔は涙でぐちゃぐちゃになっていたからだ。
「なんで生きているって言わなかった!!お前が死んで俺がどれだけ落ち込んだと思っているんだ!!」
どれだけ落ち込んだ家は知っている。一時的に自殺すら考えたほど。
それを止めたの・・・俺だったんだぜ?それを見て非常に申し訳なくなって生きているのを言いだせなかった。
「馬鹿野郎・・・なんで・・・なんで今更現れやがる。再び死にそうになっている状態で!!」
そのままイッセ―が大泣き。
「・・・ごめん。」
その涙は・・・流石に堪えた。
俺の口から素直に言葉が出てくる。
「言えなかった。俺のせいであそこまで落ち込んだお前の姿を見て・・・今更言えなかった!!それにお前は狙うやつはまだいた。そいつらを放っておけなかった。許せなったんだ!!」
俺はずっと闘っていた。大切な友のために。
「・・・お前の気持ち・・・考えていなくてすまない!!」
ああ・・・俺も泣いている。
涙を流して、みっともなく泣いている。
みっともないくらいに・・・でも、死ぬ前に流しておきたかった涙を流せている。
「貴様・・・。消え去るがいい!!」
そんな時コカビエルが巨大な槍を投げつけてくる。
だが・・・。
――――――野暮なことはしないで頂戴。
それをあいつの後ろに現れた巨大な紅い龍と
―――――いい度胸だな・・・貴様。
同じく現れた巨大な竜が放った火炎弾で打ち消された。
『・・・・・・。』
俺の後ろに伝説のドラゴンがいる。
一度見た事があるのに・・・その存在は圧巻だった。
―――――本当に楽しい一日だったわ。
―――――世界が広がった。だが・・・目まぐるしくもあったが。
「・・・俺なんかは今日は色々あり過ぎて疲れたわ。」
イッセ―は心底疲れている。
「木場の手伝いで聖剣を砕こうと思ったら化物と戦う羽目になるし、そうしたら何故か過去に飛んでまた死にそうな目にあったし。戻ったら戻ったらで父さんと母さんの命の危機に、死んだはずの巧との再会。人生の中でこれほど濃密な一日を過ごした事はなかったぜ。これ以上何があるんだろうな。なあ・・・。」
「・・・本当すまん。」
相当、イッセ―に苦労かけてしまったようだ。今日一日で一体何があった?
「父さんと母さんは部長と朱乃さんが無事を確認してくれたからよかったよ。巧・・・お前の事もまだ色々と納得できていないが、大本はすっきりした。後で説教だからな。」
「ああ、いくらでも受けてやる。ついでに好きなモン奢ってやる!!」
「約束だからな。」
甘んじて受けようか。それくらい。
「さあ・・・コカビエル。覚悟してもらおうか。こっちも本気をだす。」
イッセ―の腰にベルトが現れる。
「えっ?イッセー君なんなの?そのベルト・・・。」
それを見たイリナが思わず声を上げる。
「あっ・・・。」
そうだった。アギトの力は教会からしたら禁断の力・・・。
「いいぜ、変身しな。アギトに。」
「弦太郎!?」
「お兄ちゃん!?」
弦太郎の発言にゼノヴィアとイリナが一斉に驚く。
「さっきお前達に言ったはずだ。アギトだってダチになれるって。」
あいつは前の戦いの中でそう言ったのか?
「俺は確信していったんだぜ?だってな・・・すでに俺達はアギトとダチになっていただからな。違うか?イッセ―。」
あいつ・・・イッセ―がアギトと知っていて。
イッセ―は信じられないと言わんばかりだ。
「・・・お前。気付いていたのか?」
「ははは・・・それでこそ弦太郎だよ。」
良太郎は驚くことはなく笑っている。
『・・・・・・。』
すでにダチになっているから問題ないって。
すごい理屈だな。
あいつ。相当な大物だ。もしかしたら稀代の聖人になるかもしれん。
なんか俺、すごい奴と知り合ったんじゃねえのか?
「・・・ありがとうな。弦太郎。」
イッセ―はその言葉で決意したようだ。
「わりぃ・・・イリナ、ゼノヴィア!!これが俺のもう一つの事情だ。だから見えくれ。俺の変身!!」
その姿が変わっていく。
右腕に竜の頭を模した篭手型の召喚機。左腕には神滅具――赤龍帝の篭手を装備したアギトへと。
「うそ・・・イッセ―君がアギト?」
「赤龍帝に契約者、そして、アギト。なるほど。これは凄まじいわけだ。」
アギトに変身して見せたイッセ―。
「そう言えば良太郎達って名乗りをあげていたよな。俺もそろそろそれが欲しいって思っていたんだ。でも、今良い言葉が浮かんだよ。コカビエル!!」
イッセ―はコカビエルを指差して告げる。
「この街をお前の好きにさせない。これ以上の悲劇も・・・絶対にさせない。」
その言葉に宿るは怒り。ドラゴンの力を引き出す怒りの言葉。
「さあ、お前は俺達竜の怒りに触れた。その意味を思い知れ!!」
それはイッセ―が赤龍帝であり、ドラグレッタ―の契約者、そして神殺しの竜とされるアギトの力を持つが故の名乗り。
―――――俺達か・・・最高の名乗りだな、相棒。
――――だったら、共に大暴れしましょう。我らの怒り・・・堕天使達に見せてあげるわ。
今・・・最終決戦が始まる。
ここで初めてイッセーの名乗りを出してしまいました。
なんとなく思い浮かべ、ドライクがよく言っていたセリフなので採用してみました。
どうでしたか?
再会のシーンがこんな形になりましたが。
さて連続投稿はここまでです。
授業参観もとんでもないことになることが確定するフラグを立てつつ次話の最終決戦を楽しみにしてください。
ではまた会いましょう!!