さあ・・・やっと三勢力会談の始まりです。
最初から皆・・・グダグダですが。
SIDE 渡
「僕に話したい事がある?」
「・・・うん。」
三勢力会談開催の日。
僕はオ―フィスちゃんに呼びとめられていた。
「我・・・渡に打ち明けたい事、そして、プレゼントがある。」
打ち明けたい事?
「君が何者であるかってこと?」
その言葉に彼女は頷く。
強大な力を持つ彼女の正体。
それを話したいと言ってきたのだ。
「三勢力会談。この場で我・・・名乗らないといけないから。」
「・・・そうか。」
オ―フィスちゃんは相当な存在だというのはわかっている。
なら・・・僕は。
「楽しみにしているよ。そのプレゼントも。」
「・・・うっ・・・うん///。」
その言葉に何故か顔を紅くしてもじもじするオ―フィスちゃん。
「我を受け入れてくれるなら、渡に必ずプレゼント渡す。我の最大の贈り物。」
相当勇気を振り絞っているのだろう。
「待っている。」
オ―フィスちゃんは姿を消す。
いよいよだ。さて・・・僕はその正体を聞いて、どう答えるのだろうか。
全く分からない。
でも・・・これでまた彼女の一面を知ることになる。
それだけは確かだった。
SIDE ???
久しぶりにこの街を訪れた。
「・・・イリナちゃん。向うでも元気にしているかな?」
この街は俺のこの世界で出来た初めての友達の出身の街。この街で俺は彼女と友達になった。
この世界の裏では様々な勢力が戦いを繰り広げている。
昔だが、恐らくその勢力の争いに巻き込まれたであろう少年を助けたこともある。
「・・・さて。この街で何が起こる?」
あれからどれだけの時がたったのかもう分からない。
でも、この街を俺が訪れたのは気まぐれでも無ければ、偶然でもない。
アンデットとしての本能がこの街に俺の足を向けたのだ。
それはつまり・・・。
「この街でバトルファイトが行われようとしているのか?」
と言う事だ。
「・・・統制者。お前は俺が倒す。始を・・・俺も呪縛から解き放つために。」
それは同時にチャンスでもあった。
永き時を経て、俺の戦いに決着をつける事が出来る。
戦闘本能の導きに従い俺は・・・歩いていく。その視線の先には学校があった。
SIDE イッセ―
会談が行われる部屋には神の不在を知るメンツが勢ぞろいしていた。
グレゴリからはアザセルさん、そこにハルトが一緒にいる。
天界からはミカエルさんだけだ。他の連れの方は後で来るそうだ。
悪魔からはサーゼクス様にダンテ様、そしてレヴァイアタン様。そこにグレモリ―眷属とシトリー眷属に各眷属達がキャスパーを除いた全員。
そこに日本神話勢力に属する五人に天道師匠、ファンガイアの二人の王と魔戒騎士のお二人が仲介役。
なぜか、俺の幼馴染連中と関係者がオ―ル参戦というのにはな。
そんなメンバーで三勢力会談がいよいよ始まった・・・のはいいが、初めに言っておこう。
皆がもうくたくたになっていた。俺達全員疲労困憊だぜ。
「当たり前だろうが!!二天龍の大喧嘩に、ガメラとやらの存在の来訪、それにレギオンとかという奴まで現れて、日本神話の連中が大暴れ・・・他にも色々と起こりやがったし、その処理しながら会談の準備なんて流石に疲れたわ!!この街は一体どうなっている!!?トラブルとツッコミ何処が多すぎて、スル―すらしきれねえ!!」
アザセルさんの悲鳴はもっともだ。
「刺激的で素敵だったぜ。」
ダンテ様だけは違います。むしろ艶々しているのは何故!?
「人生刺激があってこそだ。」
「同意する。退屈しなかった。」
ヴァ―リよ。頼むからそこでダンテ様と意気投合しないで!!
あいつも一緒に戦ったけど、すごく楽しそうだったぞ!!
「その刺激がしつこい上に強すぎてこっちはう・ん・ざ・り・だ。」
アザゼルさん・・・本当に疲れていますね。
「・・・この街・・・本当に私達の領地として問題ないのか?本気で私は実家と話しあっている。ここまで危険な領地を私達は管理しきれるのかと。」
サーゼクス様まで頭を抱えている。
「そんな街での三勢力会談・・・なるほど、今更ですけど、正気の沙汰とは思えなくなってきました。この街に住む彼らはまさに猛者です。良い記念になるのは間違いないですね。」
ミカエルさんまでお疲れの様で。いや・・・どうしてこの街にいるだけで猛者なんですか!?
「・・・はあ・・・色々あり過ぎて退屈はしなかった。」
ごめんなさい、こちらの相棒達がやらかしたせいですよね?それで次の日はホラー大量発生という事態に起きたし、その次の日は夏の魔化魍・・・バケネコとカッパが出現して、大増殖しながら山から次々と街にやってくるという大騒ぎ。
そして次の日は・・・なぜか季節外れの蝗の大量発生と思いきや、またレギオンという連中で、八千体が街のあちこちに散ってその駆除などなど。
本当に災いという名の祭りだった。いや・・・みなさん偉い三勢力会談を歓迎してくれれて嬉しい・・・訳ないだろうが!!
もうへとへとだ!!
『面目ない!!』
そのおかげかデフォルメした二天龍が揃って土下座する光景が見れました。
そして、もう一つ気になる事があった。
部屋に入ってきたミカエルさんが妙に緊張していたのだ。
その視線は何故か、キリエさんに向けられているけどどうしたの?
「・・・あっ・・・失礼します。」
会談の開始前に、フード付きの白いローブを纏った二人の女の子が入ってくる。
顔は見えないけど、どうやらミカエルさんのお付きの二人の様です。
でも・・・天使とは違う何かを感じる。
「お待たせ。覚悟はしておいた方がいいぜ。」
「・・・はい。ゴク・・・。」
その報告書を受け取り、目にするミカエルさん。
「・・・・・・・!!!」
そして、その目が大きく見開かれる。
「やはり・・・そうでしたか。」
その内容は見えない。でもミカエルさんの手が大げさなくらいに震えている。
「ほう・・・とうとう知っちまったか。」
だが、驚くミカエルさんを見てアザゼルがため息をつく。
「・・・・・・知ってしましたね?」
「偶然だがな。まあ、安心しろ昔馴染みの縁だ、手出しは一切していない。」
「その縁に今ほど感謝したことはないです。」
「でも・・・流石にあれは驚いたぞ。何しろ持っているのは二つとも俺が神滅具と認定したとんでもない神器だ。名前は聖域守護の十字盾(クルス ザ サンクチュアリ)と神涙の祝福(ティアーズ プレス)、と名付けさせてもらったぜ。特に盾なんかは上位神滅具なのは疑いようがねえ。あれ・・・防げない物はねえぞ。冗談抜きで。」
「・・・そうですか。あれは今まで出た事が無い神滅具でしたね?」
「ああ・・・。それを二つ持って生まれた時点でもう運命的だぜ。この場にいる事も含めてな。」
アザゼルさんとミカエルさんは揃ってキリエさんを見る。
「?」
「・・・・えっ?」
戸惑うキリエさんに対して、アーシアがなぜかびっくりしている。
「二人とも、こちらの身内には心を読める子がいるのを忘れないでくれ。しかし、あの二人の心まで読むレベルになっているのか。アーシアちゃんは。」
サーゼクス様はそれを見て苦笑する。
『・・・・・・。』
固まるお二人。
「その・・・頑張ってください。」
何を知ったというのだアーシアよ!!どうしてミカエルさんを応援しているの?
「・・・ありがとうございます。この会談後にでも私は名乗るつもりです。こうなったら早い方がいい。」
「開き直りやがったな・・・まあ、それでいいじゃねえの?だが天界が荒れるぞ。あれはなあ・・・。スキャンダルもいいところだ。」
「ふっ・・・。さて、みんな準備はいいか?」
天道師匠がその場を仕切る。
どうも、三勢力のトップとはそれぞれ知り合いらしい。それだけでなく天照さんとも知り合いらしいし・・・。
「あなたの師匠・・・何者?」
部長の疑問ももっともです。でも部長は一味違ってきたみたいだ。
「いえ、もう認識を改めるわ。・・・・・・さすがあなたの師匠ね。他の勢力とのコネとかもあったら是非活用したいわ。」
部長も分かってきましたね。
「それが天の道を行く男だと、ようやく認める事が出来たから。」
部長も分かってきましたよ。
その上で会談が始まる。
神の不在。それでも、世界は回っている。
それが今の現実だった。
それが、三勢力とも共通した認識だったのだ。
「だが、そこに神の後継となる存在が現れた。」
「それがアギト。そうだよな、赤龍帝・・・兵藤一誠?」
そこで俺に話が振られる。
「なあ・・・総司。いい加減教えてくれないか?俺達三勢力は揃ってこいつを神の後継として推す。それはもう一致しているんだ。」
『・・・へっ?イッセ―が神の後継!?』
「・・・天界からも推薦されるなんて初耳ですよ!?」
部長の流石に驚いている。
「お前・・・最初からこいつが神の後継たる器だと知っていて鍛えていただろ?」
アザゼルの指摘に他の方々も頷く。
「私も一目会いましたけど、彼ほどの男はそうはいません。今までの世界のやり方を変え、三勢力が和解して暮らせる世界にするには・・・彼の他おいていないと。これは私以外の他の熾天使達も全員一致の意見です。」
そして、ミカエルさんは改めていう。
「私達天界は兵藤一誠を神の後継者として指名します。悪魔、堕天使双方の方々の信任もえる方はそうはいません。」
『・・・・・・・。』
えっと・・・、神として推すとは聞いていた。
でも、早速指名されるなんて思いもしなかった。
「おいおい、それは気が早すぎるぞ。」
でも、それに対して待ったをかけてくれたのは他でもない師匠だった。
「まだそれは早い。神の後継となるには賛成だが、まだこいつば未熟だ。よくも悪くもまだ十七年しか生きていない。」
「そう・・・でしたね。」
ミカエルさんも少し肩を落とす。
「正直、神が残したシステムを我ら熾天使が協力して行っているのですが、困難を極めていまして。」
神のいない世界では奇跡や祝福の力も弱まっている。
それ故に、アーシアとゼノヴィア、そして良太郎も異端扱いされた。不安定なシステムに影響が及ぼすのを避けるためにだ。
その点に関してはすでにミカエルさんから謝罪を受けている。
だが、相当神のシステムに苦戦しているようだ。
「すでに彼は神のシステムに剣を通じて介入できています。出来れば手伝っていただけるとありがたい。」
「・・・その点に関しては安心しろ。」
困っているミカエルさんに対して、師匠は不敵な笑みを浮かべていう。
「俺の弟子よりもその点に関して遥かに秀でた奴を紹介する。神のシステムなら全然問題ないと言っているからな。」
『!?』
師匠の爆弾発言に皆・・・固まる。
「だっ・・・誰ですか!?そんなすごい方がいると・・・。」
「君の事だから相当な大物なのだろうな。」
「・・・ぜひ紹介してほしいくらいだぜ。」
「安心しろ。三勢力会談もいい機会だと、先方も接触したいと言ってきている。その代わり直接会う人物と時間、場所はこちらが指定させてもらう。会う人はミカエル、アザゼル、サーゼクス、ダンテ、あと天照、この五人だけとしたい。何しろこれは世界の根幹を破壊しかねない存在だ。そこに知っている存在も集結させる予定だ。お前達の問いもそこでわかるはずだ。」
師匠の言葉に皆が息をのむ。
それはそうだろう。師匠がそう言うのだから、よほどの方ということになる。
「・・・・・・・いや、アーシアちゃん。君も来てほしい。君とキリエさんはもうその資格をえている。」
そして、そこにキリエさんとアーシアまで指名された!?
「えっ?どうして私が?」
キリエさんは戸惑うが、アーシアは落ちついている。
「流石です。」
指名された事に納得している様子だったのだ。
「進化の度合いでは君はイッセ―すらしのぐ。この世界で最も神に近いアギトはアーシアだからな。変身できないのが不思議でなくらいだ。だから、彼女だけが俺が誰を紹介するのか知っている。それにおそらくだが、彼女は単独で神のシステムに介入をし始めている。俺は紹介するあいつのサブとしてアーシアを推薦する。」
『!!!?』
アーシアが最も進化したアギト!?そして、神のシステムを扱う人ってアーシアが知っている人だというのか?
アーシアが最近、すごくなってきたと思うけど、そこまでに。
「私・・・本当に規格外ばかりを眷属にしたのね。」
部長の嘆きは分かる。アーシア、お前大出世だな。
「・・・サーゼクス。お前の妹さんの出会いの才能は異常を通り越して、すでに奇跡だ。ここまで怪物連中達と出会い、よく眷属にできたな。」
「私も脱帽してばかりだよ。」
アザゼルさんの指摘も間違っていない。
「私・・・これだけのメンツを集めて何を成せというのよ!?」
部長の混乱はまだ続くようで。
「アーシア?その人って誰なの?」
皆の質問が、師匠が神のシステムの制御のために紹介する方が誰かとなるが、アーシアは申し訳なさそうに首を横に振る。
「・・・ごめんなさい。まだ教えることはできません。本人達が自力で気付くことが条件だと言っているので。」
でも本人は教える事が出来ないか。一体誰だ?
「・・・なんか心当たりあるぞ。」
「・・・うん。」
「私も・・・当たって欲しくないと思っていた予感が。はあ・・・多分この予感は当たっているのよね?私もいい加減学んできたわ。」
その言葉にネロと渡、部長までもが反応を示す。
その様子を見て師匠は珍しく苦笑している。
「・・・流石だな。特にリアスは良い目をしている。まあ、お前達はまた次の機会としよう。さて・・・アザゼル、この会談の肝心な提案をお前からして欲しい。お前からした方が一番だろ?」
「おうおう、分かっているね。まあ、グレゴリが三勢力の中で一番信用ないはずなのに、いつの間にか和気あいあいとやっちまっているから締まらねえ部分もあるが・・・。」
アザゼルさんは改めて提案をする。
「和解しようぜ?このとんでもない街で共に語らい、苦労を共にしてきた仲でさ。」
その提案にサーゼクス様もミカエル様も頷く。
「後安心しな。戦争を起こさないかと懸念していたヴァ―リ達だが、実は独立する話になっている。アギトであることにはびっくりしているが、こいつらはもう・・・グレゴリじゃねえ。身内に変わりはないがな。」
その発言に皆は驚く。
「そう言う事だ。そろそろ独り立ちをしないと。そのための土台も整った。」
それと共にハドラ―さんがその場に現れる。
「それとあれもだ。あいつを倒すために俺達は動き出すぞ。」
「ああ・・・分かっているぜ。」
ハドラ―さんとアザゼルさんが何やら分からない単語を話しあっている。
「和平の邪魔になると思ってな。いい機会だし、独立させてもらった。白龍皇でアギトのヴァ―リと俺達の存在で皆が警戒しているのもある。それに・・・、そろそろ俺達も動くべきだ。」
「確かに・・・グレゴリが白龍皇、悪魔に赤龍帝、しかも揃ってアギトというのを知って、天界は大慌てをしたものです。こっちも切り札である彼らがいるとはいえ。」
「戦力の増強は戦争のためじゃねえよ。・・・あいつらと戦うためだ。もうイッセ―達は何度もその連中と戦い、巧もその組織を追って動いていた。」
そう言えば巧がオルフェノクとして覚醒するきっかけとなったあの事件。
その組織を追う事になったと。
「その名な・・・。」
「渦の旅団(カオス・ブリゲート)。」
といきなり現れたオ―フィスちゃんが告げる。
「・・・そう言えば、お前さんがそのボス・・・だったな。」
『!?』
その言葉に皆が固まる。
でも、オ―フィスちゃんはそれに対して首を横に振って否定する。
「我・・・担がれただけ。もうあの組織はあいつが仕切っている。異世界からの悪魔・・・いや、魔神と言えるあいつが。」
今その組織はオ―フィスちゃんの支配下ではないらしい。
「そいつ・・・時間、そして空間を自在に操る。名はホムラ。」
『!?』
その名に・・・あれ?ミカエルさんの連れの人が驚いている。
その怪物の名前・・・ホムラか。なんか人の名前のような?
「おいおい・・・お前さんに匹敵する上に、ヤバい力を持っているだ?冗談にも程があるぜ?お前さんだって神なのに。」
はい?オ―フィスちゃんが神!?
なんかすごい力を秘めているのは分かっていたけど。
「・・・アザゼル。」
でも、その発言をしたアザゼルにオ―フィスちゃんが凄まじい怒りで睨みつけている。
「・・・・滅されたい?」
「あっ・・・ごっ、ごめんなさい!?」
「君ねえ。彼女は必死でそれを隠していたというのに。」
「はあ・・・やってくれるぜ。」
サーゼクス様とダンテ様は知っていた様子だけど?
「・・・・・・・。」
まさかの暴露。
俺達の視線はその契約者である渡に向けられる。
「やっぱりそうだったのね。無限の龍神(ウロポロス・ドラゴン)。聞かないでおいたけど覚悟はしていたわ。はははは!もうこの程度なら覚悟していたらなんともないわ!!」
部長はすでに気づいていた様子。
しかも、すでに覚悟完了済み。
――――相棒。お前が鈍感なだけだ。
―――――そう言う事。みんなが驚いていたのはここにあったのよ。
「無限の龍神・・・はあ。」
渡は・・・驚いていない。ただ、溜息をついただけだった。
「わっ・・・渡・・・その違うの。その・・・我は隠していたのは・・・その。」
慌てるオ―フィス。表情はあまり変わらないけど、その分仕草でおもっきり動揺している。もう・・・無駄に可愛いくらいに。
「・・・なあ、本当にあのオ―フィスなのか?喜怒哀楽がはっきりと。すごく可愛いぞ。俺はそっちの気は全くないのに。」
「私も・・・信じられません。そして、あなたがそのオ―フィスの契約者、いえ、彼女が選んだ男ということですね。どうして世界を単独で滅しかねない連中がこの駒王町に集まっているのやら。」
アザゼルさんとミカエルさんがため息をつく。
緊迫していたはずの空気があっという間に弛緩してしまう。
「う~む。会社のマスコットに是非。」
大牙さん・・・なぜ写真を。しかもまた鼻血を!!
そんな光景を見て、渡は溜息をつく。そして、その頭をなでてやる。
「渡?」
「とにかく落ちつこうよ。色々とみんながヤバい。」
「?」
オ―フィスちゃんの最大の罪は己自身の可愛さを全く自覚していないということか?
「・・・・・・あのね。僕は。」
渡がそこで何かを言おうとした時だった。
その瞬間・・・すべての時が止まった。
だが、それを感覚として分かっている上で俺達は動いていた。
他のメンツも次々と動き出している。
「なんだ今のは?」
「・・・ッ?外から襲撃?」
アーシアの言葉で皆は間隔を研ぎ澄ませると・・・校舎が微妙に揺れていた。
その上で俺達は気付く。
ギャスパーの時間静止の力が働いたと。
「どうやらテロ連中のお出ましだぜ?しかも魔法使いばかりだ。しかしやられた・・・キャスパーを利用されたか。おかげで待機させていた俺達の軍勢が一斉に止まってしまった。」
「ええ・・・。でも・・・ここにいる皆さんは止まらないのですね。」
ミカエルさんはため息をついている。
「もう、この程度で私は嘆かないわ。こんな子たちだからギャスパーも安心していたのだし。」
部長の言うとおりだ。最近ではギャスパーは少しずつだけど明るくなってきた。
日の下で歩くようにもなっていたのだ。そして、神器の使い方も徐々にだけどモノにしてきたという進歩っぷり。
その理由として俺達はそう簡単に止められないということなんだけど。
「さすがグレモリ―眷属。和平を結んで良かった。こんな方々と戦いたくないです。」
和平万歳なのはこっちも同じです。はやく平和な世界をプリーズといいたいのに!!
そういえば、ミカエルさんのお付きの人達二人も止まっていないぞ。
「恐ろしくもとんでもない連中ばかりだ。だが・・・ぐずぐずしていたら出力が上がり続けて誰かが止まってしまうか、その前にギャスパーの方が限界を・・・。」
「・・・もう一度説明してくれないか?俺の弟が利用された件について?」
アザゼルさんの言葉に大牙さんがゆっくりと問い直す。
「弟ッて、まさかあの子、ファンガイアの王子なのかい?ああ。ありゃ・・・何かの手段で無理やり禁手化させたな。大方倍化ができる神器と譲渡が出来る神器を使い。トラウマを蘇らせるなどして暴走させて・・・ヒッ!?」
アザゼルさんの神器マニアと言うべき説明をしてくれたけど・・・その説明があまりにもヤバかった。
「・・・・・・・。」
何しろ大牙さんから凄まじい怒気と共に黒い蛇みたいなオーラが。
「・・・・・・・・・・・・へえ。」
大牙さんだけじゃない。わっ・・・渡まで!?
「はあ・・・そっちも大変だね。」
『・・・・・・・。』
怒りを抑えてもらいながら俺達はギャスパー救出作戦を始めようとしていた。
悪魔の駒のキャスリングを利用した転送を利用するというものだ。
行くのは・・・部長と俺だ。
行けるのは二人だけという事で、眷属内の最大戦力を使う事にしたのだ。
俺って・・・その最大戦力らしいです。
「行ったれや。おもっきり暴れて来い。」
「結界の補強は私が受け持ちます。だから安心を!!」
ネロの激励と、キリエさんの頼もしい言葉に俺は安心する。
そっちは大丈夫だな。信じているぜ!!
敵陣中央へ突入・・・開始です!!
いよいよ四章もクライマックス。
ここから怒涛の展開が待っています。
連続投稿・・・まだ続きます。