赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

97 / 110
 みなさま大変お待たせしました。

 このまま最終戦とエピローグまで投稿します。

 うまくかけたか自信ありませんがどうぞ・・・第一部のラストバトルを!!


VSG 前半 

 

 SIDE  ポルム

 

「戦闘指揮は余がとる!!みな…異存はないか?」

 

 余の言葉に皆が頷いてくれた。

 

「俺からも頼む。お前さんがこの場合は一番だ。」

 

 アザゼル殿の推薦もあり、決定となった。

 

「・・・ありがとう。みな。」

 

 皆に改めて頭を下げる。

 

 その信頼にこたえないといけない。

 

 ふふふふ・・・大魔王時代には感じなかった気持ちだ。

 

「小猫ちゃん!!そっちは今のうちにガメラの召還!!彼の力が必須だ!!」

 

「わかった。」

 

―――BOOSTBOOSTBOOST・・・。

 

 ゴジラの奴が倍化を開始。

 

「皆は各々攻撃。ヴァ―リが突撃して、あいつに直接触れるための時間稼ぎを!!こっちは万が一のためにあれを用意しておく。」

 

 私は右手に炎を左手に氷を出す。

 

 これは万が一の時の相殺のための手札。

 

 あいつの力は未知数すぎる。何が飛び出すのか全く分からないのだから。

 

「足元を狙う!!」

 

 グレモリー眷属が先頭に立って突撃!

 

「巨体を支える足をまずは払って動きを封じ込める!!」

 

 部長の判断は正しい。あれだけの巨体だ。足を狙う戦法はゴジラの世界でもやっており、一定の効果がでていた。

 

 だが、山のごとき巨体であるあいつの足を払うとは、どうするつもりだ?

 

 朱乃さんとギャスパーが中心となって攻撃をしかける。

 

 朱乃さんの放つプラズマの龍がゴジラの目にせまるが それを額のドラグセイバーで切り裂いて消滅。

 

 だが、ただで消滅しない。

 

「あくまでも仕込みですわ。」

 

 猛烈な閃光と爆音があたりに響き渡りゴジラの五感を一時的に封じる。

 

「さすがに止めることはできそうにないから・・・。」

 

 ギャスパー君は思いの外、柔軟で、そして優秀だったようだ。

 

「動きをゆっくりにさせてもらいました。」

 

――――!?

 

 ゴジラの動きは流石に止められなかったらしい。だが、時の流れを半減させたのだ。

 

「僕の半減を参考にするなんて恐れ入ったよ。」

 

 どうやらヴァ―リの時間の半減からヒントを得たらしい。

 

―――――ウェイクアップ1、ウェイクアップ3!!

 

 部長が両手のカテナを二つ外しながら接近。

 

 巨体の足元に到着していたリアスが飛び上がりながらとらえる。

 

「うおおおおらあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 それは二段攻撃。ゴジラの両足をダッシュの勢いを乗せた左ストレートで吹っ飛ばす。

 

―――うお!?

 

 その結果宙に浮くゴジラ。そして、浮いたゴジラに間髪入れずに右アッパーを叩き込む。

 

「ゴジラってものすごく重いのに・・・。」

 

 結果生まれたのが物理の法則に喧嘩を売っているような暴挙。

 

 体重は十万トンを超えているゴジラの体がすごい勢いで宙に吹っ飛ぶ光景だった。

 

遠い目をしたくなる。

 

 今更突っ込みなどはしないけど・・・ねえ。

 

 あの巨体が数百メートルも力技で打ち上げるほどになるとは。

 

 さすがあのグレモリー眷属の王というべきか。

 

 部長、この一撃だけでもあなたはあの眷属の王として十分ふさわしいと思う。

 

 少なくとも余はそう思う。ほかにも大多数の人たちがそう思うだろうよ。

 

『・・・・・・・・・。』

 

 現にそれを目撃した皆が驚愕し、余たちの身内に至っては悟りを開いたような遠い目をしている。

 

 本当に強くなったものよ。この数か月の間に恐ろしいほどに。

 

―――――BOOSTBOOSTBOOSTBOOST・・・。

 

 この隙を狙わないわけにはいかない。

 

 さすがのゴジラも空中では・・・。

 

 だが、次の瞬間…ゴジラの姿が消えた。

 

 瞬時に地面に降り立って見せたのだ。

 

 テレポテーション。イッセーが開花させた瞬間移動能力。

 

「・・・想像以上にアギトの力の適合が早い。さすがというべきか。」

 

 時間をかければかけるほどアギトとしての力をゴジラは使うようになっていく。

 

―――――小さきものにここまで吹っ飛ばされたのは初めてだぞ。お前ら・・・只者ではないな。

 

 本人は流石に驚いている様子。

 

 まあ、こちらからしたらアリに吹っ飛ばされるのと同じだから想像なんてできないわな。

 

――――Explosion!!

 

 そこで力を解放させようとするが・・・。

 

「悪いがもうお前に触れた。そのおかげで・・・。」

 

 解放されたのに衝撃波が来なくなっていた。

 

―――Divide!!

 

 ヴァ―リのおかげで。

 

「神性があろうがなかろうが・・・問答無用で半減できる。それが今の俺の力。ふはははは、すでに限界の一つは越えたぞ!!」

 

 アギトの恩恵なのだろうな。神格にも問答無用・・・。半減する意味がさらに大きくなったものだ。

 

「…ゴジラの力を半減。非常にありがたいよ!!」

 

――――…だが、その程度で・・・!!

 

 半減の速度と倍化の速度は拮抗している。これだけでも十分に大きい。

 

 その上・・・。

 

 その顔面にネロが飛んできて・・・巨大化させた腕で顔面を掴み・・・。

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・。」

 

 そのままゴジラを首狩りみたいな形で反対側へと投げ飛ばす。

 

「どうりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 轟音とともに地面に叩きつけられるゴジラ。

 

―――ぐう、今度は投げ飛ばされるか・・・。

 

 そこに皆の攻撃が入ってくる。

 

 立ち上がったゴジラは両足と肩のドラグシールドですべていなす。巨体なのに達者な動きとしか言いようがない。

 

 アギトの本能・・・あの巨体でも有効なのか・・・。

 

 だが、その防御をサイガが潜り抜けてきた・・・アバンストラッシュを二連撃繰り出す。

 

 ――――アバンストラッシュ・・・。

 

 それはただのストラッシュではない。

 

 二つのアバンストラッシュを交差させる竜の騎士だけに許された大技。

 

―――――クロス!!

 

 それがゴジラの胴体に命中。

 

―――――――がああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

 紋章が二つだけの状態とはいえ、その威力は絶大。

 

 ゴジラの体に十字の大きな傷を入れたのだ。

 

 さすがにあれは効いたらしい。

 

 大きくよろめく。

 

 だが、失敗だ。

 

「・・・アギトの本能って厄介すぎる。技の威力が・・・。」

 

 ゴジラはほんのわずかだけ後ろに下がったのだ。ストラッシュが交差する刹那の時に。

 

 そのわずかな差が威力を大幅に下げたのだ。

 

 だが、アギトの本能に対抗できるのは同じアギトか、竜の騎士くらいだ。

 

 現にサイガはゴジラの防御をかいくぐることができた。それは間違いない。

 

 アギトの本能、または竜の騎士が受け継いできた数多の戦闘経験。

 

 それに批准するようなスキルがなければ攻撃を直撃させるは厳しいようだな。

 

 まあ、リアスがやったのはスキルあろうがなかろうが命中させようとした度胸と皆の適切なサポートのおかげだろうよ。

 

 先陣を切ったあの一撃、誠にあっぱれ。イッセーのことをよく知っているがための一撃と言えるだろう。あそこまでしないと命中させることはできないと。

 

 この調子なら・・・。

 

―――――舐めるな小僧どもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

 だが、すぐにその希望は消える。ゴジラの傷が瞬く間に癒えはじめたことから。

 

「なんて生命力・・・。」

 

 この程度、予想の範疇だ。ゴジラの特性。その中の一つが類まれなる再生能力。

 

「ひるむな、攻撃は確かに効いている。そこに攻撃を封じることは・・・。」

 

 そして、もう一つ新たな力が具現化する。

 

―――Divide!!

 

「・・・そうか。そっちも目覚めたか。」

 

 それは左足に出てきた白い足具。

 

 ディバイディングギア。イッセーが取り込んだ白龍皇の力がでてきたようだ。

 

「・・・半減はもう役には立たないか。」

 

 仕方ないことだ、この程度は予想の範疇。もっとも、予想よりも早いが。

 

 それに巨体のわりに攻撃の回避力が高すぎる。あのでかさで直撃は三つだけ。

 

 それに今度は半減が加わるか。

 

――――――BOOST!!

 

――――――Divide‼

 

 異なる二つの力を同時に発動させているゴジラ。

 

「…一応半減対策のために直接触れていないでおいて正解だわ。」

 

「みんな散れ!!散ってから遠距離攻撃を主体に・・・。」

 

 皆は一度間合いを放す。うかつに触れて半減させられたら・・・。

 

 だが、そこでゴジラは予想外のことをして来た。

 

――――Half Dimension!!

 

 それは空間の圧縮。

 

『なっ!?』

 

 白龍皇の力の一つ。それを…使用しただと?

 

 しかもそれを応用させて、ばらばらに散った皆と強制的に集めた。

 

「ちぃ!!」

 

 さすがに予想外すぎる。しかも、攻撃じゃなくて、皆を集めるために使うなんて・・・。

 

―――――Explosion!!

 

 倍化した力を解放させるゴジラ。

 

 その余波をキリエさんが盾を展開させて防ごうとするが・・・。

 

 見事に盾をすり抜けてきた。

 

「きゃあ!?」

 

 そのため、皆が吹っ飛ばされる。

 

「…まさか…あの衝撃波に・・・。」

 

 ここで小技をいれてきた。倍化した力の解放に透過を組み合わせてきたのだ。

 

 余たちからしたらふざけるなといいたくなる。

 

 おかげで衝撃波をまともに受けてしまい、皆がダメージを受けつつ体制が崩れてしまった。

 

 そこに…解放させた力と譲渡を済ませた攻撃が・・・。

 

 だが、そこに希望がやってきた。

 

 熱線を放とうとしたゴジラの周囲に赤い三角錐が無数出現。それが一斉にゴジラに襲い掛かってきたのだ。

 

 熱線を放つのをやめ、それを防ぐゴジラ。

 

 あれをすべて止めているあたり、さすがだろう。

 

 だが、さすがに・・・。

 

『動きは止まったようだな!!』

 

 その隙にやってきたのは四人に分身していたハルト。ゴジラの両腕のドラグクローにそれぞれ二体ずつ手を置き・・・。

 

 それを粉々に砕いたのだ。

 

「ほかにもいるよ。」

 

 それに驚いたゴジラ。

 

 だが、その顔面にはさらに二人の影が・・・。

 

 それを見て驚いたゴジラが防御しようと盾を展開・・・。

 

「・・・ドラグシールドはもう役に立たないよ。」

 

 だが、その肩盾が突然砕け散る。

 

 それをしでかしたのは・・・佑斗だった。

 

 あいつ皆の攻撃に交じって魔眼の力をつかったな。うまい…普通に攻撃されると気づかれる。

 

 にくいことにそれを隠すための眼鏡も用意していた。

 

 それで脛の盾を使おうとして・・・。

 

 それも誰かが指を鳴らすと同時に粉々に砕け散る。

 

「…私の牙突を舐めるなよ?」

 

 そっちはゼノヴィアの仕業らしい。してやったりの笑顔だ。

 

 頭と尻尾先のドラグセイバーを・・・。

 

「・・・両断成功。」

 

 良太郎がいつの間にかへし折っていた。

 

――――こいつら?!

 

 グレモリー眷属三大剣士・・・流石だな!!いい仕事だ。

 

『どうりゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 飛び込んできた二人の拳がゴジラの顔面に直撃。

 

 ゴジラが吹っ飛ばされ、後ろの山に激突。

 

 この世界の連中て本当に規格外ばかりだな。ゴジラを殴り飛ばす連中が三人もいるのだから。

 

 この光景、権藤さんにみせてやりたかったよ。あの人なら絶対に笑い飛ばしてくれる。

 

 余が認めた猛者の一人である彼なら・・・。

 

「事情は聞いた。遅れてすまない!!」

 

「われらも参戦させてもらうぞ!!」

 

 殴り飛ばしたお二人・・・鋼鬼さんとサイラオーグさんの背中が大変頼もしい。

 

 この二人もアギトをとらえられるスキルを持っている。仙術と長きにわたる鍛錬の果てに得たスキルだ。大変心強い。

 

 その上で時間稼ぎが始まる。

 

――――――Freeze Vent!!

 

 サイラオークさんが発動したそれは…ゴジラに対して効果があった。

 

 それは相手を凍りつけにして動きを封じるというもの。ゴジラの数少ない弱点、超低温に対応したものだ。

 

 ある世界のゴジラは北極の氷の中に封印された点。そして、ある世界のメカゴジラの切り札も超低温攻撃。

 

 ゴジラにこの手の攻撃は効果がある。

 

 時間稼ぎとしては上等すぎる効果を持つカード。

 

「そんなにもたないだろう。簡潔にだが、作戦を頼む。」

 

 サイラオーク殿もそれを察しているようだ。

 

「・・・まずはゴジラに大ダメージを与えることが重要だ。非常にありがたいことに、ハルトのおかげで、手数は確実に減った。」

 

 ここまで二ターン経過といったところか。

 

 だが、ゴジラの力と能力が増えてきている。

 

「時間をかけたらさらに苦戦する。倍化に装備系のアドベントカード、もう透過と半減、テレポテーションに空間圧縮・・・。」

 

『・・・・・・。』

 

 ましてや、相手はあまりにもタフすぎる。

 

「最悪ファイナルベントが待っているし・・・。」

 

「…ファイナルベント対策・・・ならそっちは俺に任せてもらおうか。」

 

 そこでアザゼル殿が手を挙げる。

 

 ファイナルベント対策があるというのか?

 

「時間はかかる。発動までに間に合わせるようにするが・・・。」

 

 アザゼル殿の研究の成果の一つをだそうというのか?

 

 ということは…そうか、人造カード・・・。

 

「・・・だがカードにエネルギー充電させるのに時間かかる・・・。」

 

「文字通り切札ということだな。期待させてもらうぞ。」

 

「…プレッシャーかけてきやがるな。任せな、もう充電は初めている。」

 

「・・・あとはゴジラの封印か・・・。ガメラだけじゃだめか・・・。」

 

 ゴジラの封印に成功した存在は数少ない。

 

 一体目はキングギドラ。相打ちに近い形で封印した。

 

 もう一体はあのモスラ。だが、それには同族であるバトラの存在、またはメカゴジラの存在があってこそだ。

 

「・・・まだピースが足りない。だが・・・。」

 

 ここは期待するしかないということか?

 

 わが同志が持っている力あるものを引き寄せる運命を。

 

 もう一つのカギは・・・。

 

「…カギはもうすぐそろいます。」

 

 その声に皆は驚く。

 

「もう目を覚ましたか。」

 

 それはアーシアだった。

 

「・・・みなさん。心配をかけました。」

 

 その腰にアギトのベルトを出現させた状態で。

 

「みなさん。ゴジラの封印のカギはイッセーさんが手繰り寄せています。だから・・・。」

 

『おう!!』

 

「ふっ…希望が出てきたぞ。」

 

―――――どこに希望があるというのだ?

 

 その声とともに、凍てついたゴジラが動き出す。

 

―――――その程度の希望・・・我が打ち砕いて・・・。

 

「わかっていないな、お前さんもイッセーに引き寄せられた口だろ?」

 

―――――――・・・・・・・。

 

 余は知っている。いや、この場にいる誰もが知っていることだ。

 

「イッセーの真の恐ろしさ。それはお前さんのような力のある存在を引き寄せ、そして次々と味方にしていくことだ。この様子なら今までイッセーが培ってきた者たちが全員集合ってところだろうな。」

 

 余はすでに確信している。

 

「覚悟しろ。いずれお前もイッセーの力となるのだからな。」

 

 この場をしのげばイッセーはこのゴジラの強大な力すら己の物とすることを。

 

 その発言に皆は驚くが…すぐに納得して見せた。

 

「確かにおっぱいヤミー達のこともあるし・・・。」

 

―――――ふん・・・なら証明して見せろ。わが宿主の真の恐ろしさをいうのを!!

 

「教えてあげますよ。どうしてイッセーさんが神の後を継ぐことを決意し、皆がそれを応援するようになったのか?」

 

 アーシアの腰のベルトが光輝く。

 

 それとともにアーシアはついに覚醒する。

 

 アギトとして。

 

 それは普通のアギトでもなければ、ギルスでもない。

 

 強いているのならアギトの基本形態に近い。胴体と頭はそうだ。

 

 だが、まとっているのは黄金の光。天女のような薄い羽衣とアギトの紋章を背負った存在。

 

「紅のアギト、白のアギト、青のギルスに続く…黄金のアギトの誕生か。」

 

 ヴァ―リの言う通りだ。ここに四人目・・・黄金のアギトが覚醒した。

 

「そして、私の覚醒とともにあの子も到着したみたいです。」

 

 空間を粉々に打ち破ってそれは上空に現れた。

 

 ゴジラを二度にもわたって封印して見せた稀有な存在。

 

 そしてアーシアの相方。

 

――――――この世界にもいたというのか?忌々しい・・・。

 

 それはモスラ。それも・・・。体色が違う。黄金に虹色が混じった色になっていたのだ。

 

 この世界で最も大きな木の力を得たモスラは余が知るどの個体よりも強く、可能性にあふれている。

 

―――――撃ち落としてくれる!!

 

―――――――BOOST!!BOOST!!

 

 倍化の速度がだんだん上がっている。

 

 より力がなじんできている証拠・・・か・・・。

 

――――――Explosion!!

 

 すぐに倍化の力を解放。衝撃波が透過込みでやってくるが・・・今度はその衝撃波がやってこない。

 

「・・・一枚がだめなら異なる種類を何枚も展開するだけです!!」

 

 そこにはまるで龍の鱗のような結界を展開させたキリエさんの姿。

 

 考えたものだ。あえて一枚、二枚は透過させ、ほかの盾で防ぐというあたり・・・。

 

「守りに関してあなたには絶対敵わないとおもうよ。」

 

 だが、そのおかげで、透過の防御貫通を伴う衝撃波の対策はできた。

 

 もっとも、そのあとに放たれる放射熱線をどうにかできるといったら・・・。

 

――――shoot Vent!!

 

 だが、モスラを追撃しようとしたらアドベントカード発動。

 

 モスラの頭の上から何者かが立っており、そこからとんでもない轟音が鳴ったのだ。

 

 轟音の正体は砲撃。

 

 放たれたのは超音速のエネルギー砲弾。

 

 飛んでいく先は今まさに熱線を放とうとするゴジラの口の中。

 

 直撃だった。

 

――――がばごぅ!?

 

 爆発するエネルギーにゴジラが倒れた。

 

 口の中から白煙を立ち昇らせながら悶絶している。

 

 その隙に降り立つモスラ。

 

―――母様!!

 

「うん…立派になったね。アカリちゃん。」

 

 アーシアが彼女を撫でてやる。アカリという名前を込めて。

 

「ふう・・・なんで皆さん、顔面をねらわないのでしょうか?ああいった巨大で防御力のある相手は足とともに優先して狙うべき個所でしょうに・・・。」

 

 その頭の上から、降り立つ猛者はデカい獲物を持っていた。

 

 歩くラグナロク。

 

 そう呼ばれている北欧神話最強の存在。

 

 その名は・・・。

 

「ましてや口の中なんて、目と同じく最優先で狙わないと。」

 

「ロズヴァイセ・・・。」

 

 新君の実の姉であった。

 

「他でもない新の友達のお願いですから。ふふふ・・・。ほんとに立派になりました。」

 

 彼女が護衛についていたのだ。

 

「・・・いや。しかしお主もやるものだのう。戦術としては確かに正しい。だが直撃させるなど・・・。」

 

 それこそ、ビルなどで至近距離にまで近づかないと無理だ。特に今のゴジラはアギトの本能もあって、飛び道具を命中させるなど不可能に近い。

 

 それを・・・いともたやすく。それも放射熱線を暴発させるという絶妙なタイミングで。

 

「砲弾にちょっと工夫をしただけですよ。グングニルのレプリカを作りまして、その際に得た術式を使って・・・。」

 

『・・・・。』

 

 必中と言われたグングニルの性能を加えた砲弾。なるほど、神の武器なら納得だ。

 

 そんなとんでもないものをぶち込んだのか。

 

 すさまじい猛者よ。生身でゴジラの口の中に砲撃を加えた二番目の猛者として未来永劫、その名を覚えておくよ。

 

――――久しい屈辱だ・・・。

 

 膨大なエネルギーの暴発にも関わらず頭がふきとばないだけでも十分なのに、もう立ち上がってきたゴジラ。

 

―――――BUST!!

 

―――――Divide!!

 

 いや、暴発した瞬間に倍化を解除し、さらに半減を使ってエネルギーを逃がしたのか。

 

 本当にアギトの本能は脅威だ。こちらの攻撃を最小限にとどめてくる。

 

「ならもう一発いっておきますか?今のままなら私は熱線を放つたびに。私が砲撃を加えますよ?」

 

――――――・・・・・・。

 

 グングニルを使った砲弾。さすがに簡単によけることはできまい。放射熱線の欠点は放つ際の予兆―――背びれの発光があることあることだ。

 

 ゆえに砲撃のタイミングを合わせるのやたやすい・・・。

 

 それを本能的に、そして直感として悟ったのだろう。ゴジラの動きが止まる。

 

「私も狙おうか。これでも命中率にはちょっと自信があるから。」

 

 まどか殿もまた矢を放とうとしている。あなたの矢なら同じか、もしかしたらそれよりも高い効果をもたらせそうだ。

 

 これで厄介すぎる放射熱線を封じることができた。

 

 そう思った時だった。

 

――――なら・・・。

 

 ゴジラの左腕のブースデットギアが光を放つ。

 

――――balance break!!

 

 そして、その体を・・・赤い鎧が覆ったのだ。

 

 それは禁手化・・・赤龍帝の全身鎧(ブースデット・スケイルメイル)。

 

―――――これならどうだ?

 

「あら・・・。」

 

 放射熱線の予兆すら隠す鎧。しかも・・・その背中には翼が・・・。

 

「ヴァーリ・・・あの翼ってもしかして・・・。」

 

「・・・ああ。ディバイングウィングだ。」

 

「・・・Oh・・・。」

 

 二つの意味で最悪だった。

 

 一つは半減の力を防御に使われるという点。

 

 もう一点は・・・。

 

―――――もう、お前の砲撃は当たらん・・・。

 

 ゴジラが鎧をまとい…そして宙に浮いた。

 

「まさかそっちの方向に持ってくるなんて・・・。」

 

 あのゴジラが空を飛ぶ。

 

 熱線をロケットの推進代わりにして飛ぶことはあった。

 

 だが、あれはどのゴジラもやったことがない。

 

――――数多の同胞たちよ!!我はついに・・・空を飛ぶことができたぞ!!

 

 しかも、あの翼の機動力はヴァ―リの速さで証明済み。

 

 あの巨体でメガギラス並みかそれ以上の空中機動性・・・。

 

 うん・・・悪夢だ。

 

 世紀末的な世界で大地を駆けるアグレシッブなゴジラは見たことがある。でも、これはない・・・。普通ならありえない

 

――――数多の同胞たちが空を飛ぶ者たちをうっとうしいと思っていたが、今や同じ土俵。

 

 そして、ほかでもないゴジラ自身がそれを喜んでいる始末。

 

――――さあ、第二ラウンド開始だ。

 

「驚くのは無理もないけどみんな気を取りなおそう!」

 

「・・・うん。でも味方が増えるけど、どんどん状況悪化しているのは気のせいかしら!?」

 

 気のせいではない。部長のいう通り、ゴジラの力が着実に強化されている。

 

 アーマードゴジラというべきなんだろうな。今のあいつは。

 

 さあ、ここからどのように戦略を立てようか・・・。

 

 

 

 SIDE ???

 

 我らははっきりとした自我を持った。

 

 それぞれ一度は敗れたがその魂の本体はある存在の中にずっと宿っていた。

 

 その存在は我らを受け入れ、同志・・・と呼んでくれたのだ。

 

 終わったら家族にしてくれると。

 

 我らは孤独だった。

 

 ただひたすら、我らが生まれる元となった欲望の赴くままに動くだけだった。

 

 だが、その存在は我らに新たな道を示してくれた。欲とともに…温かい何かを。

 

 だから我らは力を使う。

 

 この力で欲を満たしつつ。すべてを無力化することで。

 

 だが・・・我らは立ち止まる。

 

 我らを家族と言ってくれた存在の危機を・・・。

 

 その魂の悲鳴を・・・。

 

 我らは互いに意思を確認しあった。

 

 家族と言ってくれた。

 

 家族・・・知識として存在するその概念に当てはめるのなら・・・。

 

 我らは駆け出す。

 

 その概念から生まれた新たな欲に従って。

 

 我らの生みの親というべき存在を助けるために・・・。

 

 こんな欲望まみれの我らを家族と思ってくれた彼のために・・・。

 

 

 

 

SIDE  ポルム

 

 

 第二ラウンド。空中を高速起動で飛び回るゴジラが相手。

 

 必然的に空中を飛べるメンツがメインとなる。

 

 だが、ホントに厄介すぎる。

 

 空中をモスラたちですら補足するのが難しいほどの機動性で飛んでくるのだから。

 

「ぐっ…狙いが定まらない。」

 

 あの巨体で禁手化したヴァーリクラスかそれを超える高機動飛行は反則すぎる。

 

 皆の攻撃が当たらない。

 

 目にも止まらない速度での飛行。それを巨体で行っているために、とんでもない衝撃波がまき散らされる始末。

 

 はっきり言って十万トンを超える巨体が高速で動くだけで、破壊がまき散らされる。

 

高速ですれ違ってくるだけでとてつもない衝撃波が巻き起こって皆を吹き飛ばしてくる。

 

「ぐう・・・。上空にいるとさすがに殴れん。」

 

「何とか地上に叩き落としたいが・・・。」

 

「うっとうしいぜ・・・。」

 

 そんな高速飛行に対応できるメンバーは流石に多くない。

 

 無数の細かい攻撃をまき散らして、相手をひっかける方法をとろうにも・・・。

 

 それを阻むのがゴジラの素の頑丈さをさらに高めてしまった鎧。

 

 その鎧の防御力は極めて高い。もともとあったゴジラのタフネスを恐ろしいほどまでに高めてしまっている。

 

「・・・タイプアロー程度じゃ、ダメージを与えることすらできないなんて・・・。」

 

 実際竜の紋章を二つ使った状態のアバンストラッシュ。威力が落ちるが、闘気刃を飛ばすアロータイプをうまくサイガがあてたのだが…まったく無傷。

 

 あの巨体がまとう鎧だ。その装甲の厚みも半端じゃない。

 

それ故に防御力すら桁違い。

 

 しかも・・・。

 

――――BOOST!!

 

 表面上は一回だけの倍化に見える。だが、これは実質的には二十回以上の倍化だ。

 

 あまりの速さの倍化に音声が追い付かなくなっているのだ。

 

 たった十秒で百回くらいの倍化に・・・

 

――――Explosion!!

 

 百回の倍化。あまりに膨大すぎるエネルギー。

 

「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい・・・。もう神器としての性能がぶっ壊れてしまっているぞ!!」

 

 ブーステットギアの性能の限界が大幅に壊れている。そこまでの倍化は流石に想定外すぎる。

 

 そして、それに耐えられるゴジラの素の肉体の頑丈さに改めて畏怖してしまうよ。

 

 これまでで最大の放射熱線が上空から放たれようとしている。

 

 放たれるだけで冥界全体の一割を壊滅させるのは確実な威力・

 

「ちぃ・・・。」

 

 それに対抗できる呪文はあれしかないのだが、あまりにも相手のエネルギーが膨大すぎる。これはイッセーごと消滅させてしまう上に、あの力――反射を使われるリスクが怖い・・・。

 

 だが・・・ためらっていたら地上のメンツが間違いなく全滅・・・。

 

――――消し飛べ・・・。

 

 ゴジラの口の装甲が空き、放たれる膨大な量の青の放射熱線。

 

 仕方ない・・・使うしか・・・。

 

「・・・だったら、俺に任せな。」

 

 だが、そこに頼もしい同志がやってきた。

 

 それは・・・。

 

「吸い込め、リヴァイアサン!!」

 

 右手に巨竜の顎を出現させた匙が吠える。

 

 それ共にゴジラの放射熱線を吸い込み始めたのだ。

 

「うおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 すさまじい圧に必死に堪えているが踏んばりきれず吹っ飛びそうになった時・・・。

 

「匙・・・。」

 

「がんばって・・・。」

 

 その匙をシトリー眷属一同が一斉に支える。

 

 そして・・・。

 

「・・・みんなありがとう。」

 

 あの熱線をすべて吸い込み切った。

 

――――・・・・なに・・・。

 

 目を点にさせているゴジラ。いや・・余も含めてみんな驚いている。

 

 それはもはや奇跡の所業だった。

 

「もうお前の熱線は効かねえ。全部吸い込んでやる!!」

 

「ナイスすぎるぞ!!」

 

 あの神器はすべてのエネルギーを吸い込むのは知っていた。

 

 だが、まさかあの放射熱線すらすべて吸い込むとは・・・うれしい誤算だ。

 

 もっとも、何度もできぬ。

 

「ぐっ・・・。」

 

 あれだけの膨大なエネルギーを吸い込むには相当な反動がある。

 

 現に匙は眷属の仲間たちに支えられて、本当に辛うじて踏ん張りきったのだが、それでもボロボロだ。

 

――――貴様・・・何者だ・・・。

 

 だが、その状態で匙は吠える。

 

「何者?そんなの簡単だぜ・・・。」

 

 シンプルな答えを。

 

「俺は…イッセーの、お前が乗っ取った奴のダチだ!!」

 

――――ダチ・・・だと?

 

「イッセーを・・・俺たちのダチを解放しやがれぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

―――――ダチ…我が宿主の・・・。

 

 その叫びに、彼の相棒が答える。

 

「とりあえずお前は・・・。」

 

 それは驚き空中で止まってしまったゴジラの真上にいた。

 

――――いつの間に!?

 

 もう一人の三大巨獣の神器の所有者・・・仁藤 浩介、

 

「そのまま地面に堕ちやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

―――――コンドルダイブ!!

 

―――――ティターンスタンプ!!

 

――――――グラビティプレス!!

 

――――――ドリルクラッシュ。

 

 次々と指輪を読み取らせつつ上空から急降下。

 

――――キックストライク。

 

 五つの指輪の同時併用。

 

 これは・・・まさか・・・。

 

―――――5コンボストライク!!

 

 ベヒモスのもう一つの力・・・コンボ。

 

―――――グァ!?

 

 上空からの急降下を伴った強烈な踏みつけドリルキック。

 

 重力増加も組み込まれており、ゴジラが空中で叩き落とされる。

 

―――ぐううう・・・こいつ・・・。

 

 それでもうまく着地して、体制を整えなおそうとするゴジラ。

 

「・・・ガメラ・・・今!!」

 

 さらに上空からガメラ出現。

 

 ゴジラの顔面にプラズマ火球を命中させ、ひるんで隙にゴジラに高速回転しながら顔面に突撃。

 

 あまりの勢いにゴジラは地面に倒れる。

 

―――ぐぅ・・・あいつら・・・。

 

 立ち上がろうとするゴジラ。だが、その地面が突然陥没。

 

―――ぐおっ!?

 

 その地面から次々と植物のツタが発生し、ゴジラを縛り上げていく。

 

「ここであなたを封印します!!」

 

 地面の陥没とツタによる拘束、それはアーシアの仕業。

 

「アカリちゃん!!」

 

 上空で、アカリちゃんが羽ばたきながら旋回。

 

 黄金の鱗粉をまき散らし始めた。

 

―――ぐあああ!?

 

 鎧越しに苦しむゴジラ。

 

 あの鎧の上からダメージって・・・。

 

――――だったら・・・・。

 

「へっ…倍化しても無駄だぜ・・・。」

 

 倍化しようとしたゴジラ。だが、そのエネルギーが逃げる。

 

 匙がいつの間にか仕込んでいた黒い龍脈によって。

 

――力が・・・吸われている!?

 

「そして、この巨竜の顎は…一度吸い込んだエネルギーは際限なく吸い込める!!お前の倍化の力…全部吸ってやるぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 しかもやたら頑丈にできている。

 

「簡単にちぎれると思うな・・・。」

 

 ラインをうまく編み込んだ黒い龍脈の結界。それはゴジラの力でも簡単に引きちぎれられないほどの強度を誇るまでになっていた。

 

 おまけに足元が凍ってしまっている。

 

「・・・これであなたは飛べません。」

 

 ソーナ会長の仕業なのは明らかだった。

 

「冷凍系が有効だとしりましてね。動きを封じる意味でも十分でしょう。

 

――――おっ・・・おのれ・・・。

 

 口部を開き、放射熱線を放とうとするゴジラ。

 

 だが、その熱線が・・・。

 

「もうあなたの熱線は効きません。」

 

 アカリちゃんの鱗粉によってすべて拡散させられる。

 

 この隙だ・・・。

 

「みな…一斉攻撃!!冷凍系の攻撃を主力でぶちこめ!!」

 

 ここで一斉攻撃の号令。

 

 皆が各々の攻撃を遠距離でゴジラに叩き込む。

 

――――――Freeze VENT!!

 

 さらにそこにサイラオーク殿がもう一回フリーズベントを発動。

 

――――かっ…体が凍る・・・。

 

 凍り付いていくゴジラ。

 

―――――――Divide!!

 

 半減を使って辛うじて防御だが、半減しきれないほどの物量の攻撃に体の凍結が止められないでいた。

 

 放射熱線を放とうにもモスラの鱗粉が邪魔する。

 

――――こうなったら・・・。

 

 それでもあいつは放とうとして・・・。

 

 それを飲み込んだ。

 

 それとともにゴジラの全身が青い光を放ち・・・。

 

 やっ・・・やば・・・あれを強引に倍化させ、半減の力を取り込んだ状態で放つなんて何を考えて・・・。

 

「みんなにげろおおおおおおぉぉぉぉ!!」

 

――――――――Explosion!!

 

 ゴジラを中心に力の解放とともにすさまじい大爆発が巻き起こった。

 

 

 

 

 

「…みんな生きているか?」

 

「ええ・・・。」

 

「なんとか守れました・・・。透過付与でしたから防ぐの大変でしたよ。」

 

 すさまじい爆発だった。あまりの爆発に爆心地であるゴジラを中心に巨大なキノコ雲が立ち上っている。

 

 ゴジラの周りに地面なんか、ほとんど吹き飛んでしまっている。

 

「熱線のエネルギーを飲み込んで…全身から放つなんて非常識にもほどがあるぞ・・・。本当にとんでもない奴だな。」

 

 アザゼル殿の見立ては正しい。初見で原理を見抜くあたりさすがだな。

 

 あれはゴジラの切り札の一つ。体内放射。

 

 まあ、接近、拘束されたときにあれで脱出することが多い。

 

 だが、倍化つきで放たれると広範囲殲滅技に変貌する。あんなの逃げることなどできぬ。

 

 キリエ殿がいなければ、間違いなく全滅していた。

 

 鉄壁のディフェンスのおかげでだいぶ助かった。

 

「・・・あれで脱出されたか。」

 

 あれだけの爆発。さすがにゴジラを拘束していたすべてが吹き飛ばされてしまっている。

 

―――今度はこっちの番だ。

 

――――――プロモーション・・・ルーク。

 

 立ち込める煙の向こうからゴジラの方からとんでもない音声が聞こえてきた。

 

―――――――プロモーション・・・ナイト

 

「・・・なんなの・・・これ・・・。」

 

―――――――プロモーション・・・ビショップ。

 

 音声がするたびに煙の中に見えるゴジラの影が変化していき・・・。

 

――――――プロモーション、クイーン!!

 

 その音声とともに煙が吹き飛ばされる。

 

 現れたのは装甲がさらに厚くなり、両腕が巨大化。

 

 背中にはとてつもなく強力なブースター。

 

 肩に二門のキャノン。

 

 といったゴジラの新たな姿。

 

「・・・・・・・・。」

 

 それは並行世界の彼が行っていた形態。

 

 その女王形態のするフル武装モード。

 

「・・・泣きたくなってきた。」

 

 余の言葉を誰も笑うことはしなかった。

 

 きっと皆同じ気持ちだろうから・・・。

 

 だが、泣き言をいう暇すら与えてくれない。

 

 ゴジラの姿が消えたかと思うと・・・。

 

 次の瞬間、余たちの後ろにいたのだ。

 

 拳を振り上げた状態で・・・。

 

『!?』

 

――――――今度は肉弾戦といこうか。

 

 振り下ろされた拳を・・・。

 

「…シャレになってねえぜ・・・。」

 

 ネロが右腕を巨大化させて受け止めていた。すさまじい衝撃とともに・・。

 

「ぐうう・・・うっ・・・。」

 

 だが、一人では止めきれないのか苦しそうな表情を浮かべている。

 

「さすがに規格外だぞ。あの巨体でなんて動きだ。」

 

 それをさらに補強するのはヴァ―リである。

 

 なんなのだ?今のは・・・。

 

「やろう…加速しやがった。たぶん、俺のトライアルと同じ・・・。」

 

 加速・・・だと?

 

――――時間の倍化というやつだ。それに風を操り・・・。

 

 つまりなんだ…あの形態は…アギトのフォームチェンジまで取り込んでいるということか!?

 

『・・・・・・・。』

 

 さらに最悪度が増したというべきだろう。

 

 もう片方の腕で殴り飛ばそうとして・・・。

 

『うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』

 

 それを鋼鬼殿とサイラオーク殿が拳をぶつけ合わす形で受け止めた。

 

 拮抗する拳と拳。

 

 だが、その時だった。

 

――――ソリットインパクト。

 

 拳からすさまじい衝撃が発せられ、四人が吹っ飛ばされる。

 

「ぐ・・・そったれ・・・マジかよ。」

 

「あの巨体でこのレベルの肉弾戦とは・・・恐れ入る。」

 

「・・・また鍛えが足りんか。」

 

「ふはははは・・・上等だぞ。これくらいでないと超える甲斐がない!!」

 

 まあ、あの一撃を受けてぴんぴんしているあたり、あの四人は無駄に頑丈である。

 

 その隙にグレモリー眷属三大剣士にサイガが加わった四人が一斉に切りかかる。

 

 四人の一撃はおそらく、あの分厚い鎧を切り裂くに足る。

 

『なっ!?』

 

 だが、それは空振りに終わった。

 

 ゴジラをとらえた剣が空振りすることで。

 

 そう・・・。

 

 剣がすり抜けたのだ。

 

―――便利なものだな。

 

 透過に液状化の組み合わせ・・・ということか。

 

 あの四人の一撃は神すら殺す斬撃。それを無効にするか。

 

「嘘だろ・・・。必殺剣を無効にされるなんて。」

 

「さすがというか…ことごとくこちらの予想を超えてくる。」

 

「…はは…まいったよ。」

 

「…馬鹿にされているみたいで、ちょっと腹が立ってきた。」

 

 唖然、または憤慨する四人に向けて肩のキャノンを向ける。

 

―――――ドラゴンブラス・・・。

 

「撃たせません!!」

 

 まどか殿が発射口に向けて弓矢を放ち、それに敏感に反応したゴジラがキャノンの収納。

 

 その隙に無数の爆発が起きる。

 

「…本当に化け物ね。」

 

 それはどうやらほむらの仕業らしい。

 

 フリーズから何とか立ち直ったようだ。

 

「あとであなたの夫に話がしたいのだけどいいかしら?」

 

 その背後から立ち上るのは…なんかすごくどす黒いオーラ。

 

「えっと・・・。」

 

「安心して。まどかを妊娠させてお母さんにしたことについて、じ・っ・く・りと問いただしたいだけだから。」

 

「どうどう。落ち着いてほむら。」

 

 下手したらそのままその罪深い夫に実力行使しかねないほどに。

 

 オーフィスちゃんが落ち着くように言うあたり、相当だぞ。

 

―――――――――ふざけているのか?

 

 それを見たゴジラが激怒しながら殴りかかろうとして・・・。

 

「今はそれどころじゃないの!!ちょっと黙ってろ!!」

 

――――――⁻・・・・・あっ、はい。

 

 ほむら殿のすさまじい迫力に手が止まってしまった。

 

『・・・・・・えっ?』

 

 あのゴジラがビビッて・・・手を止めた?

 

 これはこれでレアな光景を見たぞ。

 

 敵味方ともに驚いているぞ。もちろん余もだ。

 

 うん…思いの外すごい御方なのかもしれん。

 

「でも、気を付けた方がいい。その夫の強さは本物だぞ。」

 

 その隙に彼が突撃する。

 

 最強のアギト。その必殺のキックがゴジラの意識の死角を突いてきた。

 

 ほむら殿の強烈な怒気に充てられ、固まった隙をついてだ。

 

 その一撃は流石最強のアギトだけあり、

 

―――ぬう!?

 

 ゴジラは全く反応できず。回避も透過もできない状態で直撃・・・。

 

「何!?」

 

 だが、ゴジラは受け止めていた。

 

 分厚くなった腕の装甲で。

 

「まいったな。これを防がれるなんて・・。」

 

 受け止められながら感慨に浸らないで下さいよ!!まじでやばい!!

 

 あの形態、フレイムフォームの感覚鋭敏化まで取り込んでいるのか!?

 

 そうでないと反応なんてできない。彼の一撃はそんなタイミングで放たれていたのだ。

 

――――…脅威だな。

 

 肩キャノンを展開させ、今度は彼を狙おうとして・・・。

 

「肩キャノンを撃つゴジラはメカゴジラだけで十分だ!!」

 

 その発言とともにこっちは無数の爆発球をゴジラの前に放つ。

 

―――――イオラ×多数

 

 爆裂呪文の弾幕。それをゴジラの周囲に放ち、爆発の嵐を起こす。

 

 一時的な視界と聴覚の妨害。その隙に彼は離脱。

 

「助かったよ。でも本当に強いね。」

 

「もう・・・無茶しないで!!」

 

 ぷんぷん怒っているまどかに気まずそうに頬を描く翔一殿。

 

「・・・・・・・・。」

 

 余の隣ではどす黒いほむら殿がいる。

 

「あとで話を聞かせてくれないかしら?」

 

『・・・・・・。』

 

 変身していて表情はわからないけど、その背中には冷や汗が伝っているのは伝わってくるよ。翔一殿。

 

 あのゴジラをビビらせたほどの迫力だ。

 

 これは怖い。

 

「まどか殿、あまり無理はしないでほしい。あなたのおなかには・・・。」

 

「うん。」

 

「まさかもう一人いるの!?」

 

「娘だ。おそらくまどか殿にとてもよく似た可愛らしい娘になるぞ。」

 

「・・・・・・。」

 

 翔一殿の冷や汗が止まらない。

 

「あなたの罪…あとでじっくりと数えてあげるわ。まあ、まどか似の娘はすごく楽しみだけど?」

 

 そんな翔一殿の肩に余は手を置いてやる。

 

「どっちに転んでも、地獄が待っているな。」

 

「……覚悟はしていたよ。」

 

 同情はしてやる。

 

 そんなやり取りをよそに、ゴジラはこっちを見ていた。

 

――――なぜお前がそれを知っている・・・。

 

 それって、メカゴジラ発言のことか?

 

――――我の同胞が鉄の鎧をまとった件、どうして知っている!?

 

 えっとそれはもちろん直接・・・。

 

――――ぬっ…お前・・・。

 

「…あら…覚えていたの?」

 

――――ああ…覚えているぞ・・・。

 

 ・・・・はははははははは・・・。

 

 しまった。余計なことをしていまった。

 

――――何人もの我がお前のことをすごく覚えていたぞ・・・。

 

「・・・・・・。」

 

 それは…すごく光栄です。

 

―――――本当にいろいろとやらかしてくれたな・・・。

 

 うん、怒っている。この方、基本的に他の人間はどうでもいいのだけど、どうやら余のことは別だったらしい。

 

 そんなに覚えていてくれたんだ・・・・。光栄だけど、これは誤算だった。

 

―――――どうしてお前がそこにいるのかはこの際はどうでもいい。

 

 うん。わかることはこいつが余を見て・・。

 

―――数々の借り・・・ここで返させてもらおうか!!

 

 いつぞやの仕返しをするつもりだと。

 

「いや!!もう存分に返されている。こっちは地獄味わっているって!!」

 

――――問答無用!!ついでに情けは皆無だとしれ!!倍返しだ!!

 

「お前・・・あいつに何しでかした?」

 

「聞かないでくれ。観察のためにいろいろとちょっかいかけただけだ。おかげであいつの息子とは憩意にさせてもらったが・・・。」

 

 あいつはかわいかったよな。生き残ってほしいと思うばかりにやらかしたけど。

 

 実際にあいつからはいろいろと成果はあった。あいつ対策の兵器なんて、この世界では存在そのものが神滅具に値するほどもある。

 

 G細胞もそうだし。

 

 いい成果だったが・・・どうやらいたずらをやりすぎたようだ。

 

「はあ・・・どうしよ。こっちも本気を出さないといけないかな・・・。」

 

 こっちもいい加減に切り札を出さないといけないようだ。

 

 今後の戦略が大きく変わってしまうけど、仕方がない。

 

 イッセー、わが同志を救うためなら安いことだし・・・。

 

 あれ?

 

 いや、その必要はなさそうだ。

 

 振り上げたゴジラの腕。それを・・・二人の男が蹴り飛ばす。

 

「おばあちゃんは言っていた。」

 

 それは超越者の一人・・・天道 総司。

 

「友を救うのに理由はいらねえってな!!」

 

「こっちの場合はすごく世話のやける弟子なのだが・・・。」

 

 その隣には 新の姿。二人ともそれぞれカブトとガタックに変身している。

 

―――――ちぃ・・・。

 

 肩キャノンを展開させようとするゴジラ。だが、キャノンが突然消失。

 

「・・・やれやれ。どうやらいい時にきたようだね。」

 

 舞い降りたのは黄金。

 

「お兄様!?」

 

 五大魔王の一人にして超越者・・・サーゼクス殿。

 

しかもオーディンに変身した状態。

 

その瞬間的な動きにゴジラも反応できず

 

 消失したキャノンの原因もすぐにわかった。滅びの魔力。

 

 それを打ち込んだのだ。さすがにあれをいきなり透過することはできなかったらしい。

 

 そして、その動揺した隙に・・・。

 

 ゴジラの背後から二つの光線が放たれ、ゴジラが吹っ飛ぶ。

 

「・・・まさか、私の切り札をだすなんてね。」

 

 それは超巨大な黒い昆虫だった。

 

 巨大な黒に黄色と赤の模様が入った蝶のような翼。

 

 巨暴そうな面構え・・・。

 

 なんて・・・なんであいつがここにいる?

 

「バトラ・・・だと?」

 

 とある世界に存在するモスラと対をなす破壊神。

 

 どうしてあいつがここに!?

 

 その上に乗っている存在も驚きだけど。

 

「ユウナ!?」

 

 ユウナさんがいたのだ。

 

「この子が私の魔女として契約した存在。悪魔じゃないけど、それでもどうかしら?」

 

 魔女。悪魔と契約することで成立すると聞くが…悪魔じゃなくて、破壊神と契約したってかなり無茶苦茶だぞ!?

 

―――――――いつぞやお前に痛めつけられた礼をさせてもらうぞ!!

 

―――――――ぐうう・・・。叩き落としてくれる!!

 

 高速で空中飛行しながらバトラに突っ込むゴジラ。

 

 だが・・・。

 

――――ウィッチタイム。

 

 バトラはいつの間にかゴジラの後ろに立ち、目から光線を放って叩き落とす。

 

「バトラと私の魔女の力を舐めないで。時間操作はあなただけのものじゃないの!!」

 

 時間操作系の力を持つ者たちが揃う。

 

「まあ、そういうことだ。」

 

「覚悟しなさい。」

 

 それとともにスパーダ眷属も大集合。

 

「こりゃまた愉快すぎるパーティーになってんじゃねか。」

 

 ダンテ殿は告げる。

 

―――・・・まだくるか・・・ぐお!?

 

 そのゴジラの背後から複数の人たちが蹴り飛ばしてくる。

 

あまりの衝撃に顔面から地面に叩きつけられるゴジラ。

 

「・・・すまない!!おそくなった。」

 

「今度は私たちも参加させてもらおう。」

 

 それはイッセーの師匠となった仮面ライダーの方々。それをタンニーンが運んでくれたのだ。

 

 心強い。

 

「遅れてすまないな。」

 

 ハドラーさんまで?

 

「親父…そしてみな!?」

 

「わりぃ…遅れた。」

 

「でも、ここからだぜ?」

 

 ヴァ―リ―チームのメンツまで来てくれたか。

 

――――皆、一斉攻撃‼!一度あいつを吹っ飛ばせ!!

 

 と念話で送る。

 

 それとともに皆は一斉に突っ込む。

 

 その場にいる全員での一斉攻撃。それにゴジラが吹っ飛ぶ。

 

―――――――ぐう・・・。

 

 これだけのメンバーなら圧倒できるか。

 

 まあ、揃っているメンバーがメンバーだし、このメンツがいれば、間違いなく世界の危機だって楽勝で解決できるレベルだ。

 

 放射熱線についてまだ変わっていない弱点もある。あれは死角があるのだ。背後と頭の真上付近という。

 

 これだけの実力者がそろえばその弱点もつける。

 

 勝機が・・・見えてきた!!

 

――――…数が多いな。

 

 だが、ゴジラが立ち上がる。

 

――――ならこっちも手数を出そう。

 

 そして、その周囲から赤いワイバーン型のビットが現れた。

 

 赤だけじゃない。白…そして黒いビットもある。

 

『・・・・・・・。』

 

 次はそう来たか。

 

 あれもまた並行世界の彼が使っていた物。

 

 だが、その数が…数が・・・。

 

―――手数はこれで十分かな?

 

 軽く見て数万ほどあるのですが!?

 

 空を覆い尽くさんばかりのビットの群れ。

 

『・・・・・・。』

 

 腰を抜かすものすら現れたが・・・仕方ないことだ。

 

 ふざけているとしかいえん!!

 

「こっ…今度は数の暴力ってわけかい。俺たちをとことん追い詰めてくるぜ。」

 

 もう・・・絶望したい気分だ。

 

「間違いなく、殺しにかかっている。」

 

 しかもあのビットは厄介すぎる。何しろ一つ一つが倍化、譲渡、半減、反射を繰り出してくるのだから。

 

 だが・・・黒いビットは・・・。

 

 その疑問はその黒いビットが青い光を放ち熱線を放ったことでしった。

 

 小さいビットから放たれた熱線は本体には遠く及ばないが・・・。一発で地面にナスカの地上絵を形作るような溝が地面を溶かすことでできてしまったほど。

 

 ミニチュアゴジラですか。

 

 攻撃用のビットまであるなんて・・・。

 

―――――――さあ、どれだけ集まろうが今度は負けんぞ。

 

「もう絶望してもいい・・・?」

 

 まさに絶望との闘いだった。

 




 意外な方の活躍でしたかね?

 匙君の持っている神器は二つとも実はゴジラと大変相性がいいのです。


 それでここまで大活躍をしています。

 このまま次は後半戦・・・です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。