赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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 ここでついに決着です。

 際限なく強くなっているゴジラ。

 それを止めるすべとは・・・。


 どうぞ!!しょうげきのけつまつになればいいです。(あえて平仮名にしています。)


VSG 後半

SIDE ???

 

 私たちは何とか説得に成功していた。

 

「そうですか・・・。」

 

 どうやら彼は次々と壁を越えてくる者たちがいてうんざりしていたそうだ。

 

 どうもこの壁の向こう側にいる何かが次々と力を引き寄せているらしく。

 

「…いったい何なの?次々と力を引き寄せる存在って。」

 

 彼は首を横に振る。

 

 だが告げる。

 

 世界に間違いなく変革をもたらすものだと。いずれ、自身の領域にたどり着くとも。

 

「力を引き寄せるか・・・。」

 

 彼女たちは考える。

 

「心当たりはあります。あいつも強大な力を持った存在。なら・・・。」

 

 その時、その彼は大きく震えあがる。

 

 いや、彼が感じた波動を私たちも感じてしまった。

 

「なっ・・・なんなの!?」

 

「この力・・・。」

 

 かつて感じたことがない何かを私たちは感じてしまった。

 

「変革者の暴走!?」

 

 彼の言葉からとんでもないことが発覚する。

 

「…変革者とは世界を左右するほどの存在。平和に導くのも、滅亡させるのも彼次第だと。」

 

 彼は動き出す。

 

「止めるというの?」

 

 彼は頷く。

 

「だったら私達も手伝います。」

 

 私たちは予感していたのだ。その変革者の傍に彼がいるのではないかと。彼が言っていた世界はもしかして・・・。

 

「旅の終点は近いわね。」

 

「ええ。」

 

「ならみなさんをお連れしましょうかね?」

 

『!!?』

 

 その時、狐耳に丈の短い紫色の着物を着た女性が唐突にその場に現れた。

 

「だれ!?」

 

「何・・・うまいこと逃走しやがったご主人を助けに来ただけですよ。ねえ…二人とも??」

 

「その通り!!王国は滅亡しましたが、それはわかっていたこと!!やるべきことはやって一度死んだのですから、新たな人生をあいつの傍で!!転生の秘宝・・・そのお礼もしたい。」

 

「…信じる強さ…教えてくれたあの人を助けたい。私・・・おかげで違う人生を歩めた。あの人の裏切りを防げて・・・。次の人生はポルムさんとともに・・・。」

 

 そこには二人の少女がいた。

 

 片や腑が見える白百合のようなドレスに鎧の胸当てを装備した少女。

 

 もう片方は長い青紫の髪をポニーテールにした少女だ。

 

 二人とも十代半ばの姿をしている。

 

『・・・・あいつまだ罪を隠していたか・・・。』

 

 どうやら相当その彼は罪深いらしい。

 

「いいわ、自己紹介は後回しで良いかな?あいつを追いかけて世界を超えただけでもう十分だから。」

 

 彼女たちはいよいよ突入する。

 

「えっ?あなたまで?・・・そうかさすがに放置はできないか。」

 

 とんでもない存在とともに。

 

 そして、私たちもまた思い知る。

 

 私たちがこの世界に来たのもまた偶然ではないことを。

 

 

 

 

SIDE ポルム

 

 

 何とか持ちこたえてはいる。

 

 だが、皆すでにぼろぼろである。

 

「…みんな大丈夫ですか?」

 

 持ちこたえている最大の要因、それはアーシアちゃんの存在だった。

 

 皆の傷がたちどころに癒えていくのだ。

 

 それは彼女が展開させている黄金のフィールド。

 

 強烈な回復領域。

 

「あなたがいなければここまで戦えなかったわ。」

 

「本当に感謝。」

 

 まだ誰もあきらめてはない。だが・・・どうしようもないのも事実だ。

 

 無数のピット共はそれだけ厄介すぎるのだ。

 

 まずは黒の奴は放射熱線を放つだけでなく体内放射までやらかしてくる。

 

 それだけならまだ対処の使用はあったが、それを赤と白がさらに凶悪なまでにサポートしてくる。

 

 次々と倍化していく赤。それが黒に力を譲渡。

 

 防御はもちろん白。攻撃が半減されていき、すぐに無力化。

 

 その上、反射も使ってくる。

 

 この反射が特に厄介だ。防御だけじゃない。攻撃にもつかってくる。

 

 特に本体から放たれてくる放射熱線を反射で曲げたり、拡散させてくる。

 

 もちろん、その本体の攻撃は倍化で増幅している。

 

「ぬぐあ!?」

 

 放たれた熱線をかわすが…すぐ背後に現れた白がそれを反射。

 

 おまけに赤がその威力を倍化させるという最悪のおまけつきだ。

 

「また来るか!?」

 

 壊滅的な破壊力を持つ放射熱線が何回も往復してくる悪夢。おかげで放射熱線の死角すら消滅してしまった。

 

 でも、それを防ぐのもまた同じ反射だった。

 

「・・・覚えていなければ即死だったな。」

 

 ヴァ―リはあの巨大な放射熱線を片手で反射して、防いでくれる。だが、ほかの白のビットがさらに反射、赤がついでに倍化と・・・。

 

「だが、キリがないぞ。」

 

 何とか神器の力を封じないと・・・。

 

「手ならある。だが・・そのためにはあいつに接近しないといけない。」

 

 ヴァ―リは何か策があるようだ。接近できたらの話らしいが。

 

 だが、ヴァ―リは今は防御の要。いなくなるとこちらは十秒も持たずに全滅する。

 

「何とかあの翼に・・・。」

 

「俺に何かできることがあるか?」

 

 その言葉に傷の癒えた匙が質問する。

 

「・・・頼みたいことがある!!」

 

 ヴァ―リが何か思いついたらしく匙に何かをはなす。

 

 その案は余も聞いていて…確かに効果は抜群だと思う。

 

 その効果は奇しくもヴァ―リ自身が体験しているのだから。

 

 だが問題はそれをどうやって・・・。

 

――――粘るものだ。

 

 ゴジラはむしろ感心した様子で余たちを見る。

 

「…あきらめは悪いと自負しているのでね。」

 

 余の言葉に皆は頷いてくれる。

 

――――なら…そろそろ終わるがいい!!

 

―――――BOOST!!

 

 でも、そろそろみんなも限界が近い。

 

 ここで何とか突破口を見つけないと。

 

 まずはあいつの最大破壊力の放射熱線を・・・。

 

「・・・ポルムさん、もうすぐチャンスが来ます。もうひと押しです。」

 

 えっ?アーシア?

 

 チャンスがやってくるって・・・。それにもうひと押しって・・・。

 

『おっぱーい!!』

 

『!?』

 

 アーシアの発言の意味をすぐに知った。

 

 大量の何かがビットに襲い掛かってくる。

 

――――なっ、なんだ!?

 

 それはおっぱいピラニア。おそらく大量に欲望をため込んだのだろう。数を大幅に増やしてやってきたのだ。そして、その数が大変多い。数万匹はいるだろうか・・・。

 

 それらが次々とピットを捕まえにかかる。

 

 そして、ゴジラ本体に襲い掛かってきたのはほかのおっぱいヤミー達だ。

 

 そのでかさ・・・彼らも相当欲望とため込んだらしく、ゴジラクラスの大きさになっている、

 

 一体一体が・・・。

 

――――――ウォォォォォ!?

 

 戸惑いの悲鳴を上げるゴジラ。

 

――――なっ、なんだ貴様らは!?

 

「おっぱーい!!」

 

 ゴジラは襲い掛かってくる彼らを殴り飛ばしたり、尻尾で払って吹き飛ばすが・・・。

 

――――我らの正義はただ一つ・・・。

 

――――それはおっぱい!!

 

――――それを教えてくれた親、師、そして同志の危機。

 

―――――その危機に駆けつけただけだ!!

 

 おっぱいヤミー達に明確な自我が生まれていた。

 

 ともにあるのはイッセーを助けるという意志とおっぱいを愛する心。

 

――――なんだんだ!?こいつら一体なんなんだ!?

 

 そんな連中と今まで出会ったこと…ないだろうな。

 

 理解できずにに動揺しまくっておる。

 

 ゴジラは戸惑いながら倍化した熱線を放つ。

 

 それと同時にあちこちで倍化しながら反射されていた無数の放射熱線も一斉にやってくる。

 

 やっ・・やば・・・。

 

「・・・今のタイミングだ!!」

 

「行け!!佑斗!!」

 

 その熱線の嵐に対して佑斗が立ちはだかる。

 

 逆手にした剣をもって・・・。

 

 なんと・・・

 

『っ・・・・!?』

 

 熱線を切り払ったのだ。

 

 倍化して、威力が極限まで上がった放射熱線を・・・それも無数にあった奴をまとめてだ。

 

「・・・・・・僕のギアがオーガでよかったと心底思うよ。」

 

 切られた放射熱線が消滅していく。

 

――――なっ、なにぃぃぃぃぃぃぃ!!?

 

 全身のあちこちから煙を上げながら膝をつく佑斗。

 

 変身ももちろん強制的に解ける。全身、大やけどをおっている。

 

 それでも立って彼は吠える!!

 

「僕の剣・・・僕の魔眼・・・僕のすべてを・・・舐めないでほしい!!」

 

 直視の魔眼。その力で切ったのか?

 

 そのタイミングを剣崎さんとサイガがアドバイスしたとはいえ・・・見事としか言えん。

 

 オーガの頑丈さがなければ斬る前にその熱で遣られていたし・・・。

 

 そこにイッセーから伝わったど根性。

 

まさに今の佑斗の強さのすべてがなければなしえない神技・・・いやもはや奇跡だ。

 

 そして、それはかなり大きい。

 

 ゴジラの動揺がそうだ。

 

 余も、あれは経験がある。カイザーフェニックスを無傷で無効化されたときのことだ。

 

 沽券にかかわる衝撃だからな。あれは・・・。

 

 その隙を見逃す者達ではない。

 

 ゴジラの背にあるディバイディングウィングに黒いラインが絡みつく。

 

 それを翼に引っ掛けたのは渡だ。

 

「いい隙だった。おかげで準備完了だよ。」

 

 例の翼龍形態になって素早く接近してきたということだ。

 

「…さて、イッセー、こんな形だがいつかのお返しさせてもらうぞ。」

 

 そのラインの先には匙とヴァ―リ、そしてオーフィスの姿がある。

 

 ヴァ―リはすでに倍化すみ。

 

「ついでにお前から吸収した倍化の力や放射熱線のエネルギーも一緒に送り返してやる!!」

 

「われの力もついでに!!」

 

――――transfer!!

 

 それは譲渡。

 

 譲渡先は…翼の力を半減させる力と排出する力。

 

―――――ぐおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!?

 

 二人の初対決の時にしたことをヴァ―リはそのままお返ししたのだ。

 

 それもおそらく倍返しどころじゃないレベルで。

 

 その結果機能不全に陥り、ビットの動きが乱れる。

 

 その隙を見逃すあいつらではなかった。

 

 高速で走るゼノヴィアと良太郎。

 

 飛行を司る翼を…切断!!

 

 ギャスパーもまたカテナを解放。

 

 上空に向けて視線を向ける。

 

 その結果…機能不全に陥ったすべてのピットを止めた。

 

 有無を言わさずに。

 

 そして・・・。

 

――――――ウェイクアップ1

 

――――――ウェイクアップ2

 

――――――ウェイクアップ3

 

「受けなさい!!」

 

 三つのカテナを同時に解放させた部長による・・・。

 

―――――――ウェイクアップ4!!

 

 いっ・・・いや、この土壇場で四つのカテナを同時に外した部長による大変強烈なジャンピングアッパーがゴジラの顎に炸裂する。

 

―――まっ・・・またしても!?

 

 すさまじい轟音とともに大きく上に吹っ飛ばされるゴジラ。

 

 部長・・・二度目の快挙だ。もはや伝説の域だろうな。

 

『・・・・・・・・。』

 

 その光景を初めて見て呆然としている彼女の兄をはじめとする関係者は放置しておいて、それは準備を完了していた。

 

 一度見ておいてよかったよ。そうでないとあの呆然としている連中の仲間入りしていただろうし。

 

「上空からの渾身の一撃だ。」

 

「たっぷり受け取れ・・・。」

 

 いつの間にか飛び上がっていたライダー達。

 

 どうやら飛べない方々はタンニーン殿に乗って飛び上がったらしい。

 

 剣崎さんや始さん、雄介殿はもちろん・・・。

 

「俺たちの魂の一撃…受けてみやがれ!!」

 

「たたき起こそう!!」

 

「ああ・・・。」

 

「受けてみろ!!」

 

 師匠である天道殿、新君、そして翔一殿にエイジ殿まで・・・。

 

「一気に突っ込むぞ!!」

 

 最後に・・・巧君か・・・。

 

 うん…ライダーキックの嵐だ。

 

―――ぐっ・・・

 

 それを見て、鎧のブースターを使って体勢を立て直し、放射熱線を放とうとするゴジラだが・・・。

 

「やらせません!!」

 

―――スペシャル・・・。

 

 その音声とともに朱乃殿がある力を解放させる。

 

 その背後に現れたのは黄金の光に包まれた三つ首の龍・・・ってえええええ!?

 

 あれええええぇぇぇぇぇ!?なんであいつがここにいるの!?

 

――――おっ、お前は!?

 

 さすがのゴジラも驚愕しただろう。

 

 余もびっくりしている。

 

 何しろゴジラに同族以外で真正面からぶつかって唯一対抗しうる存在なのだから・・・。

 

 ここにきてグレモリー眷属たちは、皆底力を見せている。しかもとんでもない爆発力を伴って。

 

 規格外すぎる連中ばかりだな・・・この眷属共は。

 

「焼き払え!!」

 

 三つの首から放たれる稲妻のような光線。ゴジラはそれをまともに浴び苦しむ。

 

―――ぐううううう!!!?

 

 その攻撃にゴジラが苦しむ。

 

 そして・・・。

 

『そいやー!!』

 

 その隙に飛び上がった皆さんによる超豪華なライダーキック。

 

 ゴジラが地面に叩きつけられる。

 

―――ぐおおぉぉぉぉぉ・・・。

 

 さすがに効いている。

 

 その倒れたゴジラの頭の上にある人たちが乗っていた。

 

「さあて・・・今度は俺達だな。」

 

「ようやく鬼らしいことができる。」

 

 それは鋼鬼殿とサイラオーク殿。

 

 ゴジラの脳天にベルトのバックルとなっていた火炎鼓を揃ってセット。

 

 その火炎鼓が展開。

 

 二人の手には・・・音撃棒。

 

 まさか…あの二人、よりにもよってゴジラの脳天でやらかすのか!?

 

『音撃打、火炎連打の型!!』

 

 そう叫び、二人は火炎鼓を叩く叩く!!

 

 その連打は工事現場で聞こえてくる破砕機のごとき速さ。

 

 すさまじい轟音とともに清めの音が当たりに響き渡る!!

 

―――――うぐああああああぁぁぁぁぁ!?

 

『そらそらそらそらそらそらそら!!!』

 

――――止めろおぉぉぉぉ‼‼頭が…頭がガンガンする!!!

 

 そら、このメンツの中でもトップクラスのパワーを持つあの二人が全力で叩けばな・・・。

 

 打くパワーはゴジラの体を突き通って地面が揺れるほどのものだ。

 

 叩かれている火炎鼓と叩いている音撃棒が粉々にならないのが不思議で仕方ないほどだ。

 

「お前には邪念が多い!!」

 

「清めの音で・・・浄化してやる!!」

 

『そらそらそらそらそらそらそらそらそらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

――――うがあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 清めの音を脳天から直接頭の中に叩き込む。

 

 幾重のゴジラの集合体なら怨念の集合体の奴もいたはずだ。なら・・・効果は絶大のはず。

 

 それに清め云々以前に、脳天に冥界中に驚くような轟音とそれに伴う衝撃をすさまじい連打で叩き込まれて平然としているやつなんているのか?

 

 うん…物理的にも清めという意味でも色々とえげつねえぇぇぇぇぇ。

 

――――いっ…いい加減に・・・。

 

 ゴジラが頭に乗っている二人を手で振り払おうとして・・・。その隙をサイガが狙う。

 

「うおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」

 

 紋章の力を全開にさせた状態で・・・。

 

 そして、反対側からはハルト。

 

――――スペシャル・・・。

 

 右手に蛇のようなもの、左手にすさまじい冷気を出す翼を生やして走ってくる。

 

 不味いと感じたのだろう。ゴジラが逃げようとするが・・・。

 

「逃がすと思うか。ここで切り札を出させてもらうぜ・・・うおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」

 

 そのゴジラを青い巨人が背後から押さえつけてきたのだ。

 

 それはネロの切り札。デビルトリガー。

 

 ただ・・・今の状態で解放させたらゴジラとガチで殴り合うことができるレベルになってしまうレベルの巨体と、力を持つ巨人が背後に現れるだけの。

 

 まだあまり長く続かないのが欠点ではあるが、文字通りの切り札だった。

 

――――放せ!!頭がぁ!!!頭があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

『そらそらそらそらそらそらそらそらそらそらそらそら!!』

 

 ゴジラの脳天はもはやあの二人の独壇場である。力の限り、太鼓を打ち鳴らしゴジラが絶叫をあげるほどの苦しみを味わせている。

 

「この状態でトライアルをぶちかましたらどうなるかな!?」

 

 ネロがえげつないレベルでのトライアルのマキシマムドライブを作動させる。

 

「おらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおらおららおらおらおらおら!!!」

 

――――――ぐあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

 あの巨体で放つパンチのラッシュ。もちろん脳天にいる二人の演奏は邪魔しないように胴体に集中して叩き込む。

 

 鎧のあちこちにはすでに亀裂は入っている。

 

「受けるがいい・・・龍殺しと原初の蛇の力を!!」

 

 ハルトが両手を合わせると、右腕に現れた蛇が左腕から生えていた翼を融合。

 

 翼を持つ蛇となる。

 

――――ドラゴンイーター!!

 

 龍を喰らう強烈な右腕の蛇の顎がゴジラの体に叩き込まれる。

 

 そして、その締めに最大の技をサイガは繰り出す。

 

 それはアバンストラッシュクロスにある魔界最高の剣を加えた絶技。

 

 二本のオリハルコンの剣を持つことによってはじめて可能となった。

 

――――アバンストラッシュ・・・スタークルスブレイク!!

 

 組み合わせたその技は・・・星皇十字剣。

 

――――――トライアル・・・マキシマムドライブ。

 

 三人の必殺技が交差し、ネロが上へと放り投げたトライアルメモリをつかむ。

 

 そして、締めに頭の上の二人は・・・。

 

『そいや!!』

 

 最後のひと押しに清めの音を叩き込み、その反動で頭の上から飛び降り、着地。

 

 それと同時にゴジラの脳天にくっつけていた火炎鼓と手にしていた音撃棒が粉々に砕け散る。

 

 むしろ、あれだけ力の限り打ち終わるまでよく持ってくれたと思うべきだろうな。

 

「9.98・・・。」

 

「それがお前の」

 

「絶望への・・・。」

 

『ゴールだ!!ハアッ!!』

 

 五人の声が合わさると同時にゴジラがまとっていた赤龍帝の鎧が粉々に砕け散り、ゴジラの体に巨大な十字の傷が刻まれる。

 

―――ぐああああっ!?

 

 だが、ゴジラはまだ立っていた。かなりふらふらしているが、まだ立っていたのだ。

 

――――おっ・・・おのれ・・・。やりたい放題やってくれて・・・。

 

 あれでまだ立っているなんて・・・化け物もいいところだぞ。

 

「ぐっ…まだ倒れんか!!」

 

「なんてやつ!!」

 

「だが・・・攻撃続行!!モスラ!!バトラ・・・ガメラ!!、いまだあああぁぁぁ!!」

 

「はい!!」

 

 ゴジラの周囲にモスラの鱗粉が舞う。

 

 そのフィールドにバトラの光線、そしてガメラの火球が加わる。

 

 すると巻き起こる鱗粉内でのスパークと爆発現象。

 

―――――ぐあああああ!?

 

 これはあるゴジラを気絶に追い込んだ陣形。それにガメラを加え、さらに強化している。

 

 これでこのまま気絶に追い込んで・・・。

 

――――こうなったら・・・。

 

 だが、ゴジラはあるカードを使おうとしていた。

 

 現れる二枚のカード。

 

 それは・・・・

 

――――Final vent!!

 

 それを見て余たちはぞっとした。

 

「…やばい!!あれを発動されたら!!」

 

 それが召喚機に・・・。

 

「させると思ったかよぉぉぉぉぉぉ!!ヴァ―リ!!いくぞ!!」

 

「ふん。」

 

――――Confine Vent!!

 

 発動させたのは…まさに切り札。

 

 ファイナルベントを文字通り無力化させる。

 

――ぐう…そんなカードが!!

 

「これでお前さんの切り札は封じたぜ!!」

 

 その効果を増強させるための人工神器を発動させたアザゼル殿。

 

 そのカードを提供したヴァーリ…二人ともナイスだ!!

 

――――くそおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!

 

 だが、ゴジラはなかなか気絶しない。

 

「だったら…とどめです。」

 

―――――Final VENT!!

 

 それはロスヴァイセである。

 

 その音声とともに・・・・おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!!?

 

 マグナギガ出現。

 

 ただそのデカさはじんじょうではない。

 

 ゴジラと同じくらいのでかさにまでなったのだ。

 

「あの姿なら全力でぶち込んでも問題ありません。あれだけの生命力ならちょうど大けがで気絶する程度で済みます。」

 

 間違ってはいない…だがとどめとしては相手にとって最悪すぎるぞ。

 

「喰らいなさい・・・地形に関してはすでにあなたが滅茶苦茶にしているので気にせずにこうして、マグナギガを本来の大きさにして、全力で放てます故・・・。」

 

 マグナギガに過剰なまでのエネルギーが集まっていき、全武装を解放していく。

 

 それを見てモスラやバトラ、ガメラもゴジラから距離を放していく。

 

 そして、彼女は銃型の召還器…マグナバイザーを背中にセット。

 

 短く一言。

 

「Fire!!」

 

―――――エンドオブワールド!!

 

 それとともにマグナギアの前面から解放される数々の火器。ついでに数多くの魔術も混じっており、とてもカラフルだ。

 

 それが彼女のいた前の景色を轟音と共にすべて炎の壁のごとく焼き払った。

 

――――ぬぐおおあああああああああああああぁぁぁぁ!?

 

 そして、ゴジラのいた場所にはすさまじい轟音とともにキノコ雲が立ち上った。

 

『・・・・・・・・・・。』

 

 まさにそれは世界の終わり。ラグナロクを見せられたような光景。

 

 おそらく国一つを焦土に変えるのに十分な火力だろうな。

 

 そのすべてがゴジラに集中・・・。

 

「・・・さすが歩くラグナロク。」

 

 驚愕とともに納得するしかない。とんでもない火力だと。

 

 そして、その爆発が収まった後・・・地面に倒れ伏せるゴジラがそこにはいた。

 

 まだ生きている。

 

「・・・そして、あれをまともに受けてまだ生きているあたり・・・ほんとに規格外ね。」

 

 部長のいうこともわかる。

 

 あれだけのダメージを受けてあいつはまだ生きている。

 

「加減してよかったですかね?」

 

 あれで加減していたというのか?!

 

「殺さない程度にするには。本来ならアインも一緒に放つ技。」

 

「私が一緒ならさらに三倍になります。」

 

『・・・・・・・。』

 

 規格外もいいところだ。彼女ひとりで冥界を滅ぼせるぞ。

 

 だが何とか弱らせることはできた。

 

「今のうちにゴジラの封印を!!」

 

――――くくくく・・・くははははははははははははははは!!

 

 だが、それを阻むのは最悪の光景。

 

 ゴジラは立ち上がったのだ。

 

 全身を赤く燃えあがらせながら。

 

 って・・・あの姿・・・。

 

―――――――この姿にならないといけないほどまでに追い詰められるとは。

 

 ここでバーニングモードになるか。だが・・・あの姿になられるとまずい。

 

「お前・・・自滅するつもりか!?」

 

「なんだ…あの姿。」

 

 赤く燃え上がるゴジラ。その口から放たれる熱線は赤くなっている。

 

 そして、その破壊力は倍化しなくても・・・

 

「威力がましている!?」

 

「暴走形態・・・バーニングゴジラだ。一番なってほしくなかった形態だぞ。」

 

 あれはゴジラの体内の核融合が暴走したことによる姿。

 

 総ての力は飛躍的に増すが、遠くないうちに核爆発、またはメルトダウンによる周囲溶解を起こしながら自爆する禁断の姿。

 

――フン…そんなわけはないであろう。この姿を制御する術ならすでに答えは出ている。

 

―――――SURVIVE!!

 

 ゴジラの体から現れるのは…サバイブカード!?

 

――――わが力を加えた烈火・・・いや、劫火、熱、として、爆烈のサバイブ・・・。

 

 まさかバーニングモードの力をカード化させるなんて!!

 

 しかもその枚数は・・・三枚。

 

 三枚のサバイブって反則すぎていい加減にしてほしいぞ!!

 

―――――そして…最後はこれだ。

 

 現れるもう一枚のカードそれは・・・。

 

――――Unite Vent!!

 

 しっ・・・しまった!!

 

 赤く燃えるゴジラはこうしてさらに進化する。

 

 カードの力によって。

 

て――――――エボリューション!!

 

『ぐあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

 巻き起こる大爆発に皆は吹き飛ばされる。

 

 それは進化の際の余剰のエネルギー。

 

 それだけで前に放った体内放射すら超える破壊があちこちにまき散らされる。だ

 現れるのは肩からドラグレッダーとドラグブラッカーの首を生やし、ドライグの翼を生やしたゴジラの新たな姿。

 

 その胴体はサバイブの時のアーマーだ。

 

 頭には既に展開されているアギトの角がある、

 

 ここに紅のゴジラが爆誕する。

 

「ちぃ・・・だったら、それも無効化すれば・・・。」

 

――――させると思ったか?

 

―――――Storange Vent!!

 

―――Steal Vent!!

 

 ぼろぼろのアザゼル殿が震える手で無効化させようとしたそのカードをゴジラが盗む。

 

「しっ・・・しまった!!」

 

――――さあ…まとめて終わらせてくれよう。

 

――――Boost‼Boost!!

 

 もう絶望しかそこにはなかった。

 

 倍化が始まっている。

 

 ピットも次々と復活しつつある。

 

 こっちはもう疲労困憊。それなのに、向こうはさらに強くなる。

 

 何をやっても立ち上がってきて、さらに強くなるなんて最悪すぎる。

 さらに最悪なことに・・・。

 

――――――――Strasce Vent!!

 

――――――――Trick Vent!!

 

 トリックベントで六体に分身しやがった!?

 

 しかもその分身たちがそれぞれ倍化しているぞ!?

 

「もう何をやっても無駄だ.。奴を止めることはできん・・・。」

 

 打つ手はもう・・・ない。完全に追い詰められた。

 

「…みんな…あとは余がやる。」

 

 余は決意する。

 

「ぽっ…ポルム!?」

 

「命に代えても必ず・・・同志は助ける!!」

 

―――――我らもあきらめん!!

 

 おっぱいヤミー達もまだ立ち上がり、ゴジラに向かうが・・・。

 

――――貴様らなど・・・

 

 だが、さらなるパワーアップしたゴジラはそれらを容赦なく蹴散らす。

 

 吹き飛ばされセルメダルへと分解されていくヤミー達。

 

 あいつらなりに…イッセーのことを思って・・・。

 

「・・・無駄にせん・・・。」

 

「あんたばかりに格好つけさせると思った?」

 

 先ほどの大爆発を受け倒れた皆が立ち上がっていく。

 

 部長を先頭に皆・・・。

 

「このまま倒れてやられたら、イッセーが悲しむだろうが!!」

 

「倒れてばかりはいられなね。」

 

――――その気概まさにあっぱれ。だが・・・。

 

―――――Explosion!!

 

 倍化の力を解放するゴジラ。

 

―――――これで終わりだ!!

 

 分身体も含め、一斉に倍化させた赤い放射熱線を放とうとして・・・。

 

「いえ…あなたの負けです!!」

 

 とアーシアがいった。

 

――――何?

 

 アーシアの言葉とともにそれは現れた。

 

 空間の隙間から・・・。それは世界最強とうたわれる最大の存在。

 

 D×Dとよばれしもの。その名は・・・。

 

「…こんなところにグレートレッドがあらわれるなんて。」

 

 赤龍神帝の登場。

 

「いや…あれだけ大暴れしたのだ。むしろ来ない方が不自然だ。」

 

―――ほう・・・面白い奴がきたものだな。

 

 ゴジラの注目がグレートレッドに向けられる。

 

―――――お前も破壊しつくしてくれようか?

 

 破壊の化身はそれを倒そうと意識を向けるが・・・。

 

―――――いまだ!!

 

 空間の裂け目から見おぼえるのある何かが飛び出してきたのだ。

 

 それは・・・。

 

「スターシップだと?」

 

 ある世界でともに戦ったあいつが乗っていた宇宙船。

 

 どっ・・・どういうことだ!?なんであの船が!?

 

 倍化したゴジラの眼前に現れた船の上から立つのは・・・。

 

 見覚えのありすぎる連中の姿。

 

 信じられない。どうしてあいつらがここにいる?どうしてだ!?

 

 スターシップを中心に展開される幾重の魔法陣。

 

 あれってメディアの・・・。

 

 驚いたゴジラが赤い放射熱線をはくが、それをスターシップの周りに現れた結界が阻む。

 

「・・・まさかアヴァロン・・・。」

 

 これもまたこちらの知り合いの使っていた物。こちらが知る限り最強の結界。

 

 赤い熱戦を防がれ驚くゴジラの顔面に突き刺さる無数の攻撃。それを受けゴジラはひるむ。

 

 そして、一人スターシップから飛び降りて・・・。

 

 その飛び降りてきた奴のことをすごく見おぼえがあったりして何がなにやら・・・。

 

 それが勇敢にもゴジラの顔面に飛び込み・・・。

 

「本物はお前だ!!うおおおおらららあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 ゴジラの顔面を殴った!?

 

――――ぐおおおおおっ!?

 

それはあまりに強烈な一撃だったのだろう。

 

―――――おっ・・・おおおおおっ・・・。

 

 顔面を抑えながら倒れこむゴジラ。あまりの痛さに悶絶している。

 

 まだいたのか。ゴジラを殴り飛ばす猛者が。しかも本体を一発で見切りおったし。

 

「・・・・・・なんでさ。」

 

 しかもそいつが余の知り合いだったなんて・・・。

 

 そして、そのわずかの隙に奇跡は起きようとしていた。

 

――――同志を…助ける。

 

 それはセルメダルになったおっぱいヤミー達。

 

 だが…まだ動いていた。

 

 メダルのまま・・・。

 

――――絶対に・・助ける。

 

――――絶対に助ける。

 

―――絶対に…助ける。

 

 メダルたちが口々にそういって動き出す。

 

 その現象にゴジラはもちろん…グレートレッドも驚くが・・・。

 

 そのグレートレッド少し考えてから、何やら笑みを浮かべ…吠えた。

 

 まるで最後のひと押しをするかのように。

 

「・・・私も願います。あなたたちの思いがかなうように。」

 

 そしてアーシアが祈る。

 

「ネロさん!!ヴァ―リさん!!あと翔一さんも祈ってください。」

 

「…祈るって?」

 

「だまされたと思ってやってみるしかないだろう。」

 

「息子を助けるためになるのならなんだってしよう。」

 

 そして、アーシアに続いて他三人のアギトもまた祈る。

 

 そして、そのひと押しと祈りが効いたのだろう。

 

 

 

 

 この時…不思議なことが起こった。

 

 

 

 

 メダルが輝きを放ちながら動き出したのだ。

 

 一枚一枚・・・アギトの紋章を宿し、それを輝かせながら。

 

 動き出すメダルの山の中からアギトの紋章がひときわ輝くメダルがある。

 

 緑の昆虫が描かれたメダルが三枚。

 

 赤の鳥が描かれたメダルが三枚。

 

 銅色の爬虫類が書かれたメダルが三枚。

 

 黄色の動物が描かれたメダルが三枚。

 

 灰色の重量動物が描かれたメダルが三枚。

 

 水色の水生生物が描かれたメダルが三枚

 

 銀色の甲殻類が描かれたメダルが三枚。

 

「そんな馬鹿な。コアメダルが生まれただと!?」

 

 コアメダル。それはグリードたちの存在の芯となるもの。

 

 どんな奇跡が生まれたのかわからないが、この場でコアメダルが生まれたのだ。

 

 何がどうなっているのかさっぱりわからないけど。

 

 それらのコアメダルを中心となり・・・セルメダルが集結。

 

 そして形作られていくのはすべてのコアメダルの要素を合わせて持つ生命体だった。

 

 そう…自然とあらゆる生物の要素をもってそれは生まれた。

 

 ドラゴンが。

 

『おっぱーい!!』

 

 そう・・・イッセーの欲望から生まれたヤミーがグリードとなり、一つとなってドラゴンになったのだ。

 

 ドラゴンは確かに様々な生物のキメラといえる。

 

 こんな形で再現することになるなんて予想外だったけど。

 

 そして誕生したのが・・・ドラゴングリード。

 

 いや、あえてこう名付けよう。

 

 おっぱいドラゴンと!!

 

――――――なんだお前は?

 

―――――・・・・・。

 

 ゴジラももちろん、グレートレッドすらも驚いている。

 

 その存在の誕生の異端さに、そして内包された力の莫大さに。

 

 あれもまた・・・龍神だ。

 

 あの超巨大なおっぱいヤミー達の力を束ねただけあって、規格外の力を持っている。

 

――――わが同志…助ける。

 

 その言葉とともにおっぱいドラゴンはゴジラにとびかかる。

 

 殴り飛ばそうとするゴジラだが、突如発生した太陽のごとき閃光が阻む。

 

――――目が・・・目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

 

 強烈な目くらましに悶絶している隙にゴジラを抑えにかかっている。

 

 それを見てほかの分身ゴジラが動き出そうとするが・・・。

 

――――その力、我にもあるぞ!!

 

 おっぱいドラゴンまでもが分身して対抗しただと!?

 

――――はっ・・・はなせ!!

 

 しかも体を液化させ、ゴジラを取り込むようにして動きを封じるわ、重力を操作してビットたちを次々と墜落させているわで・・・。

 

――――おっぱい・・・。

 

――――――!?

 

――――すべてはそのために!!

 

――――おっぱいってなんだ!?

 

 突っ込みながらもゴジラは四苦八苦しつつ抵抗…だが様子がおかしい。

 

 倍化の力が効いていないのだ。

 

―――――お前の力・・・すべてわが欲望に!!

 

 あいつが力を吸っているのか?!

 

 ゴジラもそのことに気づいたのだろう。必死にもがくが・・・全然離れない。

 

 しかも、その力のおかげだろう。分身ゴジラが消えていく。

 

 おっぱいドラゴンに力を吸われて。

 

――――――ちぃ、離れろ!!離れ・・・。

 

――――いやだ。お前に伝えると決めたんだ。

 

 おっぱいドラゴンはとんでもないことを言ってくる。

 

――――おっぱいのすばらしさを

 

―――――だあああああ!!だからおっぱいってなんだ!?なんでそんなことのためにこんなバカげた力が!?

 

 ゴジラは本気で戸惑い、そして恐れていた。目の前のおっぱいドラゴンという存在を。

 

――――大丈夫。おっぱいを知ればみなと仲良くなれる。そのためにおっぱいのすばらしさを・・・。

 

―――――わけがわからぬぞ!!!なんなんだお前は?!

 

『・・・・・・。』

 

 なんというか・・・おっぱい馬鹿の誕生としか言えん。その力だけでなく、キャラでもゴジラをタジタジにしているぞ。

 

「おっぱい・・・。」

 

 その時ゴジラの口からイッセーの声が漏れる。

 

――――何!?我が宿主の抵抗が始まっただと!?

 

「おっぱい・・・は正義・・・。」

 

―――――なんでだ?なんで・・・まさか、これがおっぱいの力だと・・・。

 

―――――ここでおっぱいドラゴンの歌…スタート!!

 

 おっぱいドラゴンがそういうと・・・

 

 謎の歌が流れてきた。

 

 いつの間にかあちこちに召還されたスピーカーからだ。

 

『・・・・・・・・。』

 

 それはおっぱいドラゴンの歌。

 

「あっ・・・あれ?なんで俺たちの作った歌がながれてんの?」

 

「う~ん・・・。」

 

 サーゼクス殿‼!アザゼル殿!!この世界でも作っていたの!?

 

「ああ。やっぱ、作った方が面白いと思ってな。だが・・・。」

 

 その歌のせいでゴジラの動きがさらにぎこちなくなる。

 

―――――そんな馬鹿な!?おっぱいで・・・おっぱいだけでこんなことが?

 

「おっぱい・・・おっぱい・・・。」

 

――この歌はまさに我の歌。この歌がさらに力を引き出してくれる!!

 

――おっぱいってどんな力なのだ!?

 

 おっぱい…まさかこれがキーだったなんて・・・。

 

 あとゴジラさん。おっぱいはそんなすごいものじゃないって。

 

 あとで訂正しないと。取り返しのつかない勘違いをしかねない。

 

「イッセーさんと合体したのは失敗でしたね。」

 

 アーシアの発言に気づいてしまった。

 

 ゴジラは確かにイッセーのアギトとしての力を取り込んだ。

 

 だが、その際にダイレクトに取り込んでしまったのだろう。

 

 彼のおっぱいという欲望。

 

ある意味アギトの本能すら凌駕しかねないとんでもないものまでも。

 

―――――――っ!?これが宿主の恐ろしさだというのか!?

 

 アーシアちゃん…これを狙っていたのか。イッセーのおっぱいに対する奇跡・・・いや、その必然を知って・・・。

 

「いえ…まさかここまでとは思いもしませんでしたけど。」

 

 いや、アーシアからしても予想外だったのか。

 

「・・・皆・・・封印準備。」

 

 呆然としているみなに封印を促す。

 

「する必要もないかもしれないけど。」

 

 でも、あまりにばかばかしい光景に何とも言えなくなってきた。

 

―――ウッ…動かん。体が・・・うごかな・・・。

 

 それでもこのままゴジラを押さえつけるにはもひと押し何かが・・・。

 

 そうもひと押し・・・。

 

 ひと押し・・・。

 

 ひと押しと言えばスイッチ・・・。

 

「はっ!?…いまだ部長。あなたのおっぱいを触らせるんだ!!」

 

『はい!?』

 

 おそらく最善の答えはこれだろう。それ以外考えられない。

 

 皆何を言っているのだろうと思っただろう。

 

 だが、これしかない。

 

 余だって、なんでこんな結論に至ったのか疑問で仕方ないのだ。

 

 だが・・・わが同志―――イッセーなら・・・ありえる!!

 

「…この世界でも私って、スイッチ姫なのね。」

 

 変身を解き、鬼から戻った部長。すでに全裸なので問題はない。

 

「いいわ。皆のため、そして誰よりもイッセーのためならそんな私も受け入れて見せるわ。」

 

 その表情には悟りがあった。

 

 どうやら覚悟はしていたようだ。並行世界の彼女から話を聞いたのだろう。

 

 色々なことがありすぎたけど、結果的にそれと似た展開になってしまったことも。

 

「…リアス。私もいくわ。」

 

 だが、その横に朱乃さんまで!?

 

「…二つスイッチがあってもいいでしょ?」

 

「・・・ふっ・・・いいわよ。共に逝きましょう。スイッチ役として。」

 

「・・・それに並行世界の私もやっておけばよかったと言っていたので。」

 

「はっ!?あなたまさか・・・。」

 

 二人のやり取りをよそにゴジラの腕は勝手に動く。

 

―――――おおおお…腕が・・・腕が!?

 

 二人のおっぱいに誘われるように動いていく。

 

 それに危機を覚えたのだろう。

 

「わっ・・・私だって!!」

 

「私もです!!」

 

 ユウナとアーシアまで参戦しただと!?

 

 あーあもう・・・乙女がそろいもそろっておっぱいさらすって・・・。

 

 頭が痛くなってきた。

 

「男どもは向こうを向きなさい!!」

 

 キリエ殿がすぐに我に返ってそういうが、この場合エロスよりも起きてしまっている出来事の異常さの方がはるかにまさっているので問題はない。

 

 まあ、とっさにおっぱいの部分を見えないように盾で隠すあたりはいい仕事だ。

 

「あとであの四人に説教しなくちゃ。」

 

 キリエ殿・・・あなたはいい教育者になれる。

 

 ゴジラの巨大な両手が、指先でさらされた四人のおっぱいをつつき・・・・。

 

――――さあ、ともにおっぱいのすばらしさを!!じっくりと語ってあげる!!時間はたっぷりあるから・・・。

 

――――やめろ!!放せ!!・・・放せぇぇぇぇぇぇ!!

 

 それをきっかけに封印の陣の中でゴジラをおっぱいドラゴンが生み出したセルメダルで包んでいく。

 

――――うおおおおなっ…なんだ…いったい・・・なんだというのだ!!?

 

 ゴジラは最後まで混乱しっぱなしだった。

 

――――おっぱいって…おっぱいって一体なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

 それがゴジラの最後の言葉だった。

 

 たぶん、おっぱいという単語にトラウマを刻まれたまま。

 

 ゴジラとおっぱいドラゴンがセルメダルの中に消えていき、それが消えていく。

 

 そして、あとには倒れたイッセーだけが残っていた。

 

『・・・・・・・。』

 

 みんな、あまりに予想外の展開に呆然としている。

 

 それはそうだろう。全滅一歩手前まで追い詰められた相手の末路がねえ。

 

「なんだ・・・そりゃ・・・。」

 

 こんなオチ、誰も想像できん。

 

「・・・・・・いや、またこのセリフを言うことになるなんて思いもしなかったけどよお。」

 

 アザゼル殿が深いため息をつきながら言う。

 

「おっぱいって・・・やっぱ無敵だよな。」

 

『・・・・・・うん。』

 

 満場一致だった。

 

 余も思わず納得してしまった。

 

 その言葉がこの戦いのすべてだと思う。

 

 さすがのゴジラも、おっぱいには勝てなかった。

 

それがすべてだ。

 

 ・・・・・・・うん、自分で言っていて訳が分からん!!

 

 だが事実なのだから仕方ない。

 

 ゴジラよ。

 

 お前もまた触れてはいけない部分に触れてしまったのだろうな。

 

 イッセー、わが同志が持つおっぱい・・・いや乳パワーに。

 

 ここからその伝説が始まるのか・・・。

 

「色々な意味で非常識もいいところだよ。」

 

 皆いろいろな意味で酷い疲労に襲われたのは無理もないだろう。

 

 ほんとに疲れた。心底な。

 

「本当お疲れさまでしたね。」

 

 さて…いつの間に隣にあいつがいることをそろそろ突っ込んだ方がいいか。

 

「どうしてお前がいる?タマモ。お前はあの世界で・・・。」

 

「私だけじゃないですよ。ねえ・・・みなさん。」

 

 いやな予感がしてきた。

 

 そばに降りたスターシップから降りてきたのは・・・。

 

「やっと見つけた。」

 

 ヒュミナ・・・だと?ほかにも・・・。

 

 なんでここにいるのかわからないが不味い・・・。

 

 どうやらみな、余がいないか探している様子。

 

 去るなら今だな。

 

 こっそりと、その場から去ろうとするが・・・。

 

「おっと…ちょっと待ちな。」

 

 ハルト殿がいつの間にか余の肩をつかんでいた。

 

「この戦いの功労者がどこにいく?」

 

 その顔は大変面白い何かを見つけたような笑み。

 

 そう…完璧なドSの笑み。

 

「いっ・・・いや、安心したらトイレに・・・。」

 

「逃がしたらだめですよ!!」

 

「そうそう。予言大当たりだわ。」

 

 この時、余は心底後悔していた。ハルトにあの話をしたことを。

 

「何?」

 

「あの人たちのことを知っているの?」

 

 そのやり取りを見てほかのメンツがこっちに向かってくる。

 

「えっとですね。」

 

 ああ・・・なんでこうなったの!?

 

 そんなことをしたら見つかってしまう。

 

 そんな時だった。あいつと目が合ったのは。

 

 歓喜、そして・・・怒りが表情に次々と浮かんでいき・・・。

 

「そこを動くなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 ダッシュしてきたヒュミナ。その手には余がかつて送ったオリハルコンのナックル。

 

 ちなみに動きたくてもハルトに肩をしっかりとつかまれて動けんよ。

 

「ふぐおあっ!?」

 

 それに殴り飛ばされた余。

 

 ・・・・素晴らしい拳だった。その一撃でヒュミナの成長具合がよく分かったとだけ言っておく。

 

 さすがゴジラを悶絶させただけのことはある。

 

 ああ…余たちが救った冥界の空が美しい・・・。

 

 そう感心しながら余は意識を失った。

 

 あとから聞いた話だと、千メートルほど殴り飛ばされたらしい。

 

 

 

 

 

 




 私はやってしまいました。

 この世界でも不思議なことを起こしてしまった。

 このような結末。予想できましたか?

 
 ゴジラすら敵わぬもの・・・それがこの世界にあるなどと(笑)

 次話…エピローグです。
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