個性把握テストが終わりクラスメイトと多少の交流をした後、相澤先生が教室に入って来て全体連絡をした後
「神崎、校長が呼んでる。後でこい」
「おー、約束通りだね。了解です」
「じゃあ、今日はこれで解散。おつかれ」
終礼はこれで終わったが、俺からすれば今日はこのために来たと言っても過言ではない。相澤先生と一緒に校長室に入るとそこには根津校長と八木(オールマイトのトゥルーホーム)さんがいた。
「あれ?ランチラッシュは?」
「すまないが彼は今日非番なんだ。」
「そっか、じゃあランチラッシュはまた今度ね」
「了解さ」
「じゃあ、これで揃った訳だけど一回席外してもらってもいいかなそこの人と話がしたい」
「おや?彼が誰かは聞かないのかい?」
「あえて聞かなかったんだよ」
「どういうことかな」
八木さんが話しかけて来た
「姿変えてもわかるから。あんたみたいのがそう何人もこの世界にいるはずがないってことにしとくよ」
「な!何を言っているのかね、君は!私は八木 俊典といって」
「こうなるから聞かなかったんだよ。俺に基本常識が通じないの知ってるじゃん。いじめないでよ、てか今のはブラフでも終わってたけど」
「そうだったね。八木くん、彼に常識は当てはまらない。ハイスペックの個性を持つ僕がギリギリ理解できるくらいのレベルなのさ」
「そこまで噛み砕いて喋ってますよ。5段くらい会話飛ばしたら会話にならなかったじないですか、もう忘れたの?」
「そんなことあったかな?10年も前さ。忘れてても不思議はないよ」
「そろそろ、出てってくれない?話が進まないんだけど」
「悪かったね、相澤くん一度職員室まで行こう。話が終わったら呼びにきてくれ」
「了解」
*****
「さて、なぜ私と話したいと言ったのか聞いてもいいかい?」
「勿論、緑谷 出久」
「っ!!」
「あなたの後継者でしょう」
「何を言っているんだい」
「知ってますよ、彼はもともと無個性だったことも海浜公園でのことも。ただ勘違いしないで欲しいのはこれは脅しではなく提案です」
「提案?」
「彼を強くすることができます。と言っても精神的にですが」
「精神を鍛えると言うことかな?」
「まぁそんなところですね」
「少し考えさせてくれ、本人の意見も聞きたい」
「まぁ検討してください。多少危険ではありますが敵と対峙した時の対応が変わってくると思うのでなるべく早いほうがいいと思いますよ」
「わかったありがとう」
「あなたも聞きたいことがあるでしょう」
「あぁ、君の個性のことだ」
「それはみんな揃ってからの方がいいんじゃないかな?」
「それもそうだね、じゃあ二人を呼びに行こうか」
「はい、行きましょうか」
*****
結局こちらの要求は基本的に全て受け入れられた。個性使用は教師では手に負えないと判断した時かつ相手がこちらに危害を加えることがわかっている時のみ可能。但し教師がいない場合その場の判断で行動可能というものだった。
「了解。じゃあ一つ聞いていいかな?」
「なんだい?まだ不明なところがあったかい?」
「いや、最終的に敵が生きてれば何してもいい?」
「それはどういう意味かな」
「前行った事覚えてない?」
「死は状態でしかない、て言ったことかい?」
「そうだよ、要は」
「「完全に死んでいても蘇生が可能」」
「体が半分になってようが、頭がなかろうが可能な訳だよ」
「できればやめてもらいたい。それは敵にバレると非常にまずい」
「最終手段くらいに考えとくよ」
「そうしてくれるとありがたい」
「さて、話も終わったしちょっといいかな?」
「なんだい」
「その前に相澤さん起こさないと、完全に寝てる」
「起きてるぞ。」
「それはよかった。では私達の家まで来てもらおう」
さっきまでとは口調の違う神崎に根津以外は驚いた
「猫かぶるのもきついな、さて君達の疑問に全て答えよう」
「それがお前の本性か」
「そうとも言い切れないかな。まぁ話は〈ゲート〉この中でしよう」
相澤には見覚えのある。だが大きさの違うそこに神崎は入って行った。それに続くように3人はその中に入った。まだ昼過ぎの校長室には先程までいた人影はおろかまるで今日は開かれていなかったように閉ざされていた。
???
「ここは、どこだ」
相澤たちはそういうしかない空間にいた。先ほどいた校長室がみすぼらしく見える。いや、比べることがおかしいなぜならここは玉座なのだから
「さきほど言ったでしょう。私達の家、いや城といった方がいいのか」
「城?」
「まぁ、そこは置いておくとして、食事でもしながら話しましょう」
「置いておくのは構わないが説明しろよ。後で」
「はい、では食堂に行きましょうか。おっと、この指輪をどうぞ」
「これは何かな?宝石かい」
「そのようなものです、階層ごとの転移ができるのでお使いください」
「階層?ありがたく使わせてもらうよ」
「では行きましょう、ランチラッシュを来させたいと言ったのはこの為だったんですよ。」
「それは彼の料理より美味しいという事かな?」
「私はそう思っていますよ。では行きましょうか」
*****
「さてと、ここはどこか、でしたっけ」
食堂で各々食事を取って来て話を再開する
「そうだ、ここはどこでそこらにいるメイド達は一体誰だ」
「質問が増えましたね、まぁいいです。まず此処はナザリック地下大墳墓と言います。さっき城と言いましたが正確には墓ですね。で此処にいるメイドは一般メイドですね。」
「一般?他にもいるのかい?」
「ええ、戦闘メイドのプレアデスがいますね」
「プレアデス?神話のかい?」
「ええ、そこから名前はとったのは間違いないですね」
「私からもいいかな?」
「構いませんよ、
「はは、じゃあ一つだけ君の個性は未知となっているがその詳細を教えてくれるかい?」
「一つだけ言っておきます。私の力は個性なのかよくわからないのです。だから私は
これに関しては自分でも驚いた。個性として要求したのに小指の関節は二つあるし、かと言って力はちゃんとある。だが思い出した。オーバーロードもノーゲームノーライフも個性の存在しない世界の話、だからそういうことになったんだろう。要望は世界と繋がると同義だったから関節まで同じなのだろう。
「それはどういうことかな。確かに君は個性を持っているだろう」
「私の体は無個性なそれと同じ体ですよ」
「誰かから力をもらったということかい?」
「そうとも言えるしそうでないとも言える。唯あなたの思ってるような人ではないですが」
「そう言われても引き下がることができないのだよ。もし本当に貰っているとしたら君は私の敵になる」
「一応お聞きしますが、その人は私のこの力を持っていたとして何故自分で使おうとしなかったのですか。その方が効率がいい」
「た、確かに」
「後今の発言はアウトですよ。オールマイト」
「いや私はけっしてオールマイトなどでは」
「もういいよオールマイト。彼にはバレても問題ない」
「ええ、口はかなり硬いですよ」
「そうは言っても」
「何のためにオールマイトを呼んだと思ってるんですか」
「どういう意味だい?」
「治せるかもしれませんよ。その怪我」
「ほ、本当かい」
「根津さん、この人なんで今までバレてないんですか」
「いつもの姿の時はスイッチ入ってるみたいなのさ」
「あー、そういうことですか」
「それでさっき言ってたのはどういうことなんだい」
「あー、これのことですよ」
そう言って赤い液の入った瓶を取り出す。2人には見覚えはないだろうが根津には見覚えのあるものだった。
「これはポーションかい?」
「「ポーション?」」
「そう、でも違うのは根津さんに渡した物よりも強力なものって事だよ」
「強力?」
「腕とれようが治せる代物だよ」
「それは本当なのかい?」
「まぁね、ただその傷は一度完治してるみたいだし全回復っていうわけにはいかないだろうけど」
「頼む!少しでも活動時間が伸びるなら、助けることのできる人が増えるのならそれをくれないか!!」
「元々あげるつもりで呼んだんですからもちろんですがこちらの条件も飲んでいただきたい」
「何かな?私にできることならなんでもしよう」
「簡単なことです。何かあった時私が暴走するようなことがあれば止めていただきたい」
「暴走とは?どんな感じになるのか教えてもらってもいいかな?」
「それはいいんだけど、それにはまず俺の力の説明をしないとな」
「そういえばまだ聞いてなかったな」
「私のこの力を個性として正確にいうとすれば
「「「異世界転移⁉︎」」」
「えぇ、さらにそこにいる方々の力を使えるというものです」
「つまり今いるこの場所は異世界だと?」
「その通りです」
「つまり、個性把握テストで使ったのは全て異世界人の力だということか?」
「まぁそうなりますね」
「なるほど、続きを話してくれるか?」
「では、この異世界では殺しが容認されています。勿論戦争等があった場合ですが、しかしこの異世界にいるのは人だけではない。モンスターがいると言えばわかりますか?」
「つまりその力はモンスターのものだと?」
「概ねそうですね。魔法だとかあるので人としての枠はそっちと同じではないですが」
「なるほどで暴走というのは?」
「それは大きく分けて3つあります。1つ目は血の狂乱というスキルがあるのですがそのスキルが発動するとステータスは上がるが知能が下がるというもので見境なく周りを襲う危険があります」
「なるほど他の二つは?」
「2つ目が体に能力を入れ過ぎて理性がなくなってしまったとき、3つ目がブチ切れてしまったときですね」
「なるほど」
「ちなみにですが攻略難度が低い順に今言ったんですができそうですか?」
「ちなみに3つ目の時はどんな感じになるんだい?」
「あんまり覚えてないですけど一晩?くらいで地図から国がいくつか消えましたね。あれは驚いた」
教師陣は戦慄した自分を止めて欲しいと頼んで来た少年が国を消滅させたなどと言ったからだ。オールマイトの全盛期でもそんなことは不可能だ。いやできるかもしれないが一晩で消すとなると無理だろう。
「まぁできる限りでいいですよ。危なくなったら異世界に飛ぶんで保険みたいなもんですよ」
そう笑う彼にどう返していいのか全くわからないのと食堂のご飯が美味しいのとで頭の中がいっぱいだった彼らは
「そうか、それにしてもここの飯うまいな」
くらいしか返せる言葉がなかった。
「そうですか。お口にあってよかったです。ついでにお風呂とか入っていきますか?」
「いや、いい。まだ仕事が残ってる」
「そうですかでは戻りましょうか。じゃあこれ渡しときますね八木さん」
「そうだねあまり長居はできないのさ」
「ありがとう神崎くん」
「いえ、ただ一つ言わせてもらうと大衆を救うことはいいですがそれによって助けられなくなることもあるというのもお忘れ無きよう」
「あぁ、それは痛いほどわかっているさ」
「では〈ゲート〉さぁどうぞ」
*****
教師side
「あいつのことどう思いますか?」
「少なくとも敵になることはないとは思うが」
「ただ、まだ制御しきれていない部分があるから相談したんだと思う。不確定要素をなくそうと彼なりの努力だと思うのさ」
「個性把握テストの結果としては制御はある程度できてると思うのですが」
「そのテストでは測れない何かがあると言うことじゃないかな」
「ここから先は我々が頑張るしかないんだ」
「まぁ、そうですね」
「見たところクラス連中と仲が悪いと言うわけではなさそうだし」
「当面は何かあれば対処というかたちでいいかな?」
「大丈夫だと思います」
「問題はなさそうですね」
「じゃあ今日はこれで解散なのさ」
まだ誰も知らなかったこの街に、この学校に、この国に、彼の情報収集部隊が潜んでいることも、彼が行くことのできる世界が一つだけではないということも
「さてさて、いつ気づくかな全ては私の掌ということに」
アルベド、デミウルゴス、ラナー王女、そして空白。頭脳において化け物とも言える者が一人に集約されている。いくらハイスペックの個性持ちの根津と言えど5人の化け物の前ではただの一般人とさして変わらない。
「まぁ、この世界を楽しむが第一目的なのは変わらないしゆっくりやって行こうかな」
「さぁ、ゲームを始めよう」
5000手前ぐらいの字数になりましたね。ナザリックとかの世界には普通に人々はいます。その人が出てくる時はいなくなりますが一部体を変化とか能力のみ使うときとかは何も変化がないという形にさせてもらいます。