不燃性物質 作:不燃性物質
菅野彰彦
Lv1
力:55
耐久:18
器用:40
敏捷:30
魔力:101
《魔法》
【ヒーローズフォール】
・弱体化魔法
・複数選択可
【詠唱】«その希望はまやかし、その絶望は虚像、全て無になり平和が訪れる»
【】
【】
《スキル》
【
・選択者の敏捷を
・対価なし
クラネル君にサポーターが付いたらしい、十中八九リリルカ・アーデだろう。
割と深刻な事情で犯罪行為を働かざるを得ない不憫な少女だ。少女っつっても同世代だけど。なんやかんやずっとずっと罪悪感も抱いていて、クラネル君の善性にやられて惚れた。
まぁ、クラネル君に任せておけば良いだろ。俺やる事ないし、なに、死にはしない。ちょっと命より大切なヘスティア・ナイフが行方不明になるだけだ。
でもいいなぁ、俺も一応は男だし、女の子との冒険なんて心躍る。どこかに転がってねぇかな、出会い。
転がってないよね、今日も今日とてダンジョンにこもる日々。
剣の新調で効率が上がったかと言うとそうではない。敵止まってるし、前のでも一発だし。まぁ、前よりサクッと行くから楽だけどね。
それにしても物語が進んでくれないとさ、もうやることないっすわ。そう言えばクラネル君は確かもうステイタス500とか行ってたっけ?ポツポツ3桁に乗ってきた俺とは大違いだよ。経験値ブースト半端ないって、そんなん出来へんやん普通。
俺は今何とか6階層に出てきている。いつも通り敵の動きを止めてるけど、あんまり敵が多かったり速かったりするとミスが出るからね。今でも自分のステイタスからすると充分上位の経験値だし、お金もそんなに困ってないからな。そう言えば、リリルカ・アーデの借金って1000万円ヴァリスだっけ?頑張って金策してポンと出してやるのもおもしろいな、現実的じゃないけど。別に登場人物に不幸になって欲しいわけじゃないから自分に出来る事なら助けてあげたいけども。主人公でない自分が暴れすぎると色々ズレそうで怖い。まぁ、クラネル君はズレを乗り越えるスキルと魔法を貰えるか。
「装備品の購入?」
クラネル君によると、無茶な攻略をしている俺達ヘスティアファミリアの手助けの為に、担当ギルド員のエイナチュールさん直々に指導をするらしい。まぁ、俺もクラネル君も初期防具だしな。
そう言えばここでぴょんきちシリーズを手に入れるんだったな。武器はもういいから、俺も何か奮発して買うか・・・,
当日、おめかしして現れたチュールさんに赤面してからかわれてるクラネル君を尻目にバベルに進む。どう考えてもエレベーターな物にのり、なんだっけ、下っ端鍛冶師の作品が集まる店に到着した。そこからは各々別れて、物色。
クラネル君の予算が1万ヴァリスなのに対し、俺は不退転の覚悟を持っての5万ヴァリスだ。(貯金は1000ヴァリスしかない)
これだけあれば上層で充分使える物が買えるだろ。
俺ダンジョン潜ってて思ったんだけどさ。軽装の防具って、胴体は胸甲だけなんだよね。腹切られたらやばいと思うんだよ、致命傷では無いけどさ。でも腹に防具入れたら動きにくい。だから盾買おうと思ってる、長剣片手で振れるし。盾が普及してないのはあれかな?基本的にモンスターのが高スペックだから機動力を活かす為なのかな?俺なら同格の敵は俺より遅くなるんだから丁度いいと思うんだよね。ゆっくりの攻撃なら受け流せるだろうし。
まぁ普通のでいいか。流石に盾だけに全額使うわけにはいかないし。
そう思い、店を見て回っていたのだが・・・
3万9000ヴァリス
目に入って来たのはそんな値札だった。
たっか。他のが1万越すのがいいとこなのに、4万弱?そんな良いものなのか?じっくり見てみるが、さほど業物だとは思わない。そもそも鑑定眼なんぞ無いようなものだけども・・・、まぁ、高けりゃ4桁行くような物があるんだからここらの値段の差なんて見た目に凄さは出てこないものなのかな。
うーん・・・気になるな、コレ。なんか、・・・うん、気になるわ。俺の乏しい感情に引っかかる物がある。自分を信じて買ってみるか。
「いらっしゃいませー、って・・・それ、買うんですか?やめた方が良いですよ、値段に見合った性能じゃないですもん。こっちのガルバが作った盾の方が・・・」
と、店員から反対されるほどの物。後ろの陳列棚から2万ちょっとの盾を降ろして勧められた。うーん、面白い。一体製作者の«アルヴァ・カローネ»とやらはどんな人物なのか。気にはなるが、今はいい。盾だけ買って帰ろう、縁があればまた会うだろ。