ラブライブクロニクル   作:リドリアス

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新たな始まり

四月、始業式が行われる日、朝日が降り注いでいる海の綺麗な町、内浦に到着した東京からの荷物を届けにきたトラックの後ろから綺麗な赤髪を持つ1人の少女が降り立っていた。

 

「私、かなり遠くにきてしまったようね。ここはどこなのかしら?」

 

少女が背伸びをしつつ周りを見回していると、トラックが停まっている前の旅館『十千万』から、みかん色の髪を持つ制服姿の少女が飛び出してきた。

 

「あら?お客さん?いらっしゃい!」

 

「いやいや、私そんなんじゃないわよ?」

 

「そうなの?」

 

「そうよ。それよりもここってどこなのかしら?」

 

「ここ?ここは私の実家の旅館『十千万』だよ!」

 

「いや、そうじゃなくて… ここって東京、じゃないわよね?」

 

「ほぇ?東京?ここは内浦ってところだよ? ってそれどころじゃなかった!バスに乗り遅れちゃうよー!またね!」

 

「う、うん。またね」

 

みかん色の髪の少女はそう言うと、走り出して学校へと向かっていった。

 

「今の子、まるで穂乃果さんみたいね…」

 

そして赤髪の少女は、東京での彼女の先輩の1人である太陽のような眩しい笑顔をするとある人物に思いを馳せつつ、走り去っていったみかん色の髪の少女を見送っていた。

 

 

が…

 

彼女の追憶の時間は唐突に終わりを告げたのだった。

 

「う………」

 

彼女の視界にとあるものが映った瞬間、彼女は顔を引き攣つらせながら、目線をある1点に向けていた。

 

 

 

彼女の視線の先には、目元が長い毛に覆われている大きな1匹の白い犬が彼女の方を見つめながら尻尾を振っていた。

 

 

そして…

 

 

「ワン!」

 

 

「来ないでぇぇぇぇぇぇ」

その犬が吠えると同時に、赤髪の少女は先ほどの少女とは比較にならないほどの速さで走り出し、その場から消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤髪の少女とみかん色の髪の少女が出会い、赤髪の少女が犬から逃げ出してから数時間はたった頃、浦の星女学院では入学式を終えた1年生がクラスで自己紹介を行われていた。

 

「おら、じゃなかった… 丸は国木田花丸って言うずら。いや、言います。趣味は読書で〜」

 

と、『おら』やら『ずら』などの口癖が出つつも、それを訂正しながら自己紹介をするロングヘアの美少女。

 

 

「皆しゃん、ははははは― 始めましてっ!!!わ、私、く、黒澤ルビィと申しますっ!」

 

と、緊張で噛みまくりながらの自己紹介をし、クラス全員に幼げな印象を与える少女。

 

 

などなどみんなの記憶に残る自己紹介が続いている中、それらの記憶を全て吹き飛ばしかけないほどのインパクトのある自己紹介をする少女が今、自己紹介を行っていた。自己紹介を聞いているクラスメイト達が彼女の口から飛び出す『天界』やら、『堕天使』やらの言葉に、ぽかんとなっている中で頭の右にあるシニヨンが特徴的な自称『津島ヨハネ』、本名『津島善子』は低い声で最後の締めの言葉を決めポーズを決めながら言い放った。

 

「堕天使ヨハネと契約してあなたも私のリトルデーモンになってみない?」

 

「「「「「「………………」」」」」」

 

 

「あー!やってしまったーーー!」

 

シーンとなった教室を見回した善子は、そう叫ぶとそのままカバンを掴みとり逃げるように教室から飛び出した。

 

 

 

「津島善子、あなたにはまだ二万年早いのよーーー!」

 

しばらくすると善子の怒涛の劇場からまだ立ち直っていない教室にそんな少女の叫び声が届いていた。

 

 

「善子ちゃんはやっぱり善子ちゃんずら」

 

「どういうこと?花丸ちゃん」

 

「善子ちゃん、幼稚園の頃から『二万年早い』ってのが口癖になってるずら」

 

そんな少女の叫びの余韻が残る中、花丸はルビィからの質問に答えながら、1人満足げに微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

善子が学校から逃走してしまった頃、犬から無事に逃げることに成功した赤髪の少女は内浦から沼津の本屋へとやって来ていた。そして、店の中で大体的に宣伝されている一つの本を見つめていた。

 

「コズモクロニクル…?」

 

「お客様、そちらは今売れっ子の作家「伏井出ケイ」先生の最新作『コズモクロニクル』でございます。勇者アガムと輝きの騎士ゾーラの熱い戦いが描かれていますよ」

 

「そうなんですね。 って、ジャグラー!?何であなたがここに?」

 

「久しぶりだな、梨子。色々あってな、就職したんだぜ、俺。その本お前にくれてやる、ちゃんと読めよ?」

 

「あ、ありがとう」

 

赤髪の少女が本の説明をしてきた声がした方向を向くと、黒のスーツに赤紫のネクタイを締めている1人の男が立っていた。彼女は彼のことを知っているのかジャグラーと呼び、対する彼も梨子と少女のことを呼んで彼女の質問に答え、会話をし始めた。

 

「それより梨子、窓の外を見てみな」

 

「どういうこと…?」

 

 

 

『ギャハァァァァ』

 

梨子がジャグラーに言われた通りに窓を見ていると、突如として沼津の平和な街に頭や背中にいくつかの立派な赤い角が生え、胸の真ん中に紫色のカラータイマーが埋め込まれた、巨大な怪獣が大きな鳴き声をあげながら出現した。その瞬間、梨子はつり目をさらに険しくさせ、隣に立つジャグラーを睨みつけた。

 

「ジャグラー!あの怪獣はあなたが呼び出したの!?」

 

「あの怪獣を呼び出す?それは俺にも梨子、お前にも出来ないぞ。あれは『スカルゴモラ』という名のベリアル融合獣の一つだ」

 

「ベリアル融合獣?ベリアルさんと関係あるの?」

 

「さぁな」

 

「ジャグラー、何を知っているの?後で詳しく話してもらうわよ!」

 

梨子はジャグラーにそう言い捨てると、怪獣から逃げるのではなく逆に怪獣に向かって駆け出そうとした。

 

 

「待て、梨子」

 

が、ジャグラーが梨子の手首を掴んだため、梨子は足を止めてジャグラーを再び睨みつけた。

 

「あなた何を企んでいるの?」

 

「全く信用ないな〜 まぁ、見てろ。新たなヒーローの誕生を」

 

梨子がジャグラーから発せられた意味深な言葉を訝しんでいると、紫の光を纏いながら空中から体が赤と黒と銀のカラーリングで、特徴的なつり目をした巨人が前進する怪獣と相対するように沼津の街に降り立った。

 




『ウルトララブライブ! 変えるぜ!運命』も書いてるリドリアスです。
自分が学生なので夏休みまで投稿を控えておこうと思っていたのですが、アイデアが一気に思い浮かんでしまったため、書きたい欲が抑えられなくなり新作を投稿してしまいました… 期末考査ヤバイですね 笑


梨子ちゃんの音ノ木坂学院出身設定を思いっきり使っちゃおうというのが、この作品の一つのテーマだったりします笑

それと、ジャグラーと伏井出先生、混ぜるな危険 な気がして自分は今から楽しみです。
ルーブのジャグジャグ枠はやっぱりあの人なのかな?
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