転生者が仮面ライダーになってヴィランしてるからちょっと殺してくる 作:日本人
※555以外の仮面ライダーの知識、特に平成2期の知識は壊滅的。
推しライダーがボコられる可能性あり。(中身は別物)
作者の草加への評価は異形の花々で地に落ちた。
生暖かい目で見守ってください。
やぁ、こんにちは。俺の名前は木場勇治。仮面ライダー555と型月大好きな転生者である。えっ? 痛い妄想も大概にしろ? 本名じゃないだろ?
HAHAHA! 生憎と妄想じゃない上に本名なんだわ。見た目も木場さんそっくりだし。オルフェノクにはなれないけど。死んだ記憶ない上に事故った記憶もない。転生特典なんてものもない。見た目が木場さんなだけだ。
⋯⋯どうせならオルフェノク化+オーガギアを付けてくれればいいものを。神はクソ野郎らしい。存在Xくたばっちまえ。俺まだ17(童貞)だったんだぞ。
おっと、話がそれてしまった。それで俺が前世の────つまりは
────あ、ここヒロアカの世界やん。
テレビを見れば『ヒーロー』だの『
いやもうパニックよ。「俺も個性使えんのか!!!」と興奮しまくった。ちなみに俺の今の父母の個性はそれぞれ『大翼』と『射出』。姉貴が1人いて個性は両親2人の複合型。羽を弾丸にしてブッパしまくれるらしい。かっけぇ。
これは俺も期待出来る! とか思いながら個性診断を病院で受けたのだが⋯⋯、
「⋯⋯お子さんはどうやら『無個性』の様です」
ファッ!?
いやそりゃねぇよ神様よぉ⋯⋯。
ヒロアカ転生して無個性て⋯⋯⋯。頑張ってオールマイトからワン・フォー・オール貰うか?いや、それだと緑谷が悲惨だ。なるべく原作改変はしたくないタチだし。
そこからは悲惨だった。両親2人からは「出来損ない」と言われ、学校に行けば無個性だからとイジメを受けた。ぶっちゃけ精神年齢ずっと大人だったから平気なだったけど。
唯一の味方は姉貴だけだった。俺に何かあれば心配してくれたし両親にも俺の為に反抗してくれた。オマケに美少女。血が繋がってなかったら惚れてた。
が、そんな生活が続けばひねくれても仕方ないと思う。俺は学校にも行かずに遊び歩く様になっていた。一昔前の不良かよと自分でも思ったよ。
転機が訪れたのは10歳の頃、唐突に雄英高校にはサポート科というヒーロー達の支援用にアイテムを制作している人達がいるのを思い出した。
「あ、無いなら作ればいいじゃん」
そうだよ(確信)。なんで気が付かなかったんだ。
マリー・アントワネット方式だよ! 「個性がないなら作ればいいじゃない」だ!
さらにここで俺の前世のオタ知識が覚醒。「個性を作る」という事に置いて一番簡単と思える物を必死に脳内フォルダから探し出す。で、結論。
「ライダーズギアだ⋯⋯」
そう、仮面ライダー555に登場する5つのベルト(ライオトルーパーは知らん)。ぶっちゃけ一番科学的に造られてるからこの世界でも製作が可能かもしれない。
英霊召喚という案もあるがそもそも俺程度に御しきれるとは思えない。ギルとかオジマン召喚してみろ。この世界滅びるぞ冗談抜きで。
まぁ正直な所ライダーズギア以外にするつもりはなかった。全ライダーシリーズの中で一番好きだし、正直平成2期ライダーは好きにはなれないのだ。
だってドライブなんかライダーじゃなくてドライバーじゃん!?エグゼイドなんて今までのライダー達のデザインから一番かけ離れてるじゃん!?∀か!!
仮面ライダーフォーゼのあのセリフ『宇宙キターー!!』が当時ひねくれまくっていた俺の肌に合わなかったのもある。可愛くないガキ?分かってるよんなことは。
その点555は良い。あの重厚なストーリー、魅力的なキャラクター達、何よりもシンプルながらカッコイイライダー達。最高じゃねーか。但し草加、テメーはダメだ。異形の花々で真理と結花にした事を俺は忘れてねぇからな。
おっと、また話がそれてしまった。気をつけねば。
取り敢えずは作中に登場する流体光子エネルギー『フォトンブラッド』を発見せねば。555達が変身する際に必要なエネルギーで対オルフェノク用の猛毒でもある。これが無けりゃライダーズギア製作なんぞ夢のまた夢だ。
「うしっ! やってやるぜ!!」
その日から、俺のライダーズギア製作が始まった。
────3年後
よう! 久しぶりだな。俺だ木場勇治だ。13歳になったぜ。
えっ? いきなり時間が飛びすぎ?お前何処にいるんだよ? お主は約1000日近くを詳細に説明しろと? 無茶言わんでくれや。頼むから。後俺がいるのは自作のラボだ。近所の森の中の目立たない所にある寂れた小屋を改造して作った。お陰で研究に集中出来たぜ。
さて、気になるギアの製作についてだが⋯⋯、
「ふっ、フハハハハハハハハハハハハハ!!!!ハァーーーーッハッハッハァ!!!」
おっと失礼。嬉しすぎてつい。いや完成したんだよ。ライダーズギア1号ことデルタギア。デメリットを除いて完全に原作を再現出来てる。多分。きっと。
本当に大丈夫なのかって? 言うな。俺も不安なのをテンション上げて誤魔化してるんだから。
取り敢えずは出来た経緯を説明しよう。あの日から俺はとにかく光に関する論文を調べまくった。暇さえあれば地域の図書館に入り浸り、他県に大きな資料館があると聞けば歩いてでも行った。
アホみたいに知識を詰め込んだ結果、大気中に微量のフォトンブラッドが含まれていることを発見。方法? そっちの想像に任せる。説明なんぞめんどくさい。
で、まぁそこからは早かった。ヒーロー向けのサポートアイテムをバラして組み立て、ライダーズギアの原型に当たるものを製作、そこから色々な実験を繰り返してきた結果がこのデルタギアだ。今んとこシミュレーション上なら変身できる様になってる。
「よし、早速使って⋯⋯⋯あ」
⋯⋯⋯⋯しまった。確かライダーズギアってオルフェノクの因子持ってないと変身出来なかった気が⋯⋯⋯。いやでもデルタギアは別なんだったか?でも完全に原作通りじゃないしな⋯⋯⋯。
とりま試しにやってみるか⋯⋯?
俺はデルタギアを装着、顔の横にデルタフォンを持ってくる。他のライダーズギアと違ってこいつは音声入力式なのだ。
「変身」
『Standingby』
例のイカした音声が響くと共に俺はデルタフォンをデルタムーバーに接続。その瞬間、ベルトから白いフォトンブラッドの光が広がり始めた。
『Complete』
「おおっ!」
なんだよ出来るじゃ────
『Error』
シ───────ン⋯⋯⋯
「マジかよクソっ」
マジで変身出来ないなんてな⋯⋯⋯これは完全にしくじったか?
使うにしてもオルフェノクにならないとダメってことか?
「確かオルフェノク化の方法は⋯⋯」
死んでからオルフェノクとして復活するんだっけか。他には同じオルフェノクに使徒再生してもらうか。
どうする? オルフェノク化するのを信じてワンチャンダイブ? それとも他のオルフェノク探して頼むか?
⋯⋯ベットするのは今後の人生とかリスクデカすぎだろこの賭け。てか後者に至ってはそもそもこの世界にオルフェノクいるのか?
「⋯⋯⋯⋯仕方ない、方法を探そう」
流石に落胆を隠せない。だってそうだろ? 憧れのライダーに変身できると思ったらこの仕打ちだぜ? どれだけ神様は俺の事嫌いなんだよ。紐神様連れてこいや。
が、それで諦めるほど俺の555愛は温くない。絶対に変身する方法を見つけてやるさ。
「⋯⋯⋯⋯帰るか」
万が一盗まれたら困るのでデルタギアは持って帰ろうか。俺はデルタギアを専用のアタッシュケースに収め、ラボを出る。そして俺はそのまま帰路についた
帰り道。これまた俺は神に嫌われてるらしい。とんでもないモンに遭遇しちまった。
それは俺が人気のない住宅街を家に向かってトボトボと歩いてる時の事。薄暗い路地裏から、そいつは姿を現した。
「────ん?」
「あっ⋯⋯⋯」
1目見てわかった。
その
「ははっ今日は運がいいねぇ! また獲物がよって来るなんて!」
男が右腕を引き絞る。あ、これやばい。早く逃げろ俺。そう思った時には遅かった。
「っガァ!?」
腹部に鋭い痛みが走る。恐る恐る見てみれば奴の爪が俺の腹に突き刺さっていた。あかん。めっちゃ痛い。
「が、ごほっ!?」
「ちっ、仕留め損ねちゃったよ」
男は勢い良く俺の腹から爪を引き抜く。それと同時に傷口から血が吹き出した。口からも血が溢れてくる。重要臓器をやられたらしい。不思議と俺の頭の中は冷静だった。
「ん⋯⋯、連中嗅ぎつけたかな?」
男が俺から目を離す。どうも別の方向が騒がしい。ヒーロー達が来たのだろうか。てかはよ助けてや。何しとんねん。俺もう死にそうなんだけど。
「こりゃやばいな。さっさとトンズラしようかねっと」
男は最後に俺を一瞥して嗤う。
「じゃあねクソガキ。恨むんならこんな所を出歩いていた自分を恨みなよ」
男はそれだけ言って俺に背を向ける。それと同時に俺の視界が段々と暗くなり始めた。
オイ、嘘だろ? だってまだ何もして無いんだぜ? 必死に身体を動かそうとするがピクリとも反応しない。
あ、ダメだこれ。俺────
────死んだわ。
「ふぅー、次の獲物は何処だろうなぁーっと」
いやー気分が良い。これだから
だってそうでしょ?せっかくの
僕の個性の『鉄人化』も喜んでるよ、思いっきり使ってもらって。
今の社会は本当にクソだ。ヒーローなんて連中がいるから満足に個性も使えない。生まれ持った
だから僕はこうやって力を振るうんだ。僕達は自由なんだって証明するために!」
おっと、声に出ていたらしい。気をつけないとね。
「⋯⋯⋯⋯それが、理由か」
「へ?」
後ろから声がした?僕が驚いて振り向くとそこにはさっき殺した筈のクソガキが立っている。クソガキはこちらを憤怒の形相で睨んでいた。
「あらら、生きてたの? もしかして再生系の個性? だとしたらラッキー! また君を切れるんだから!」
「⋯⋯⋯あぁ、本当、胸糞悪い」
クソガキはぶつぶつと何か言ってるが僕の耳には入らない。
「じゃ、切るね!」
僕は凶器とかした右腕を振りかぶった────
「うるせぇから少し黙れ」
────が、クソガキに受け止められる。
「は?」
何とも間抜けな声が口から漏れる。なんでこのクソガキが僕の攻撃を止めれるんだよ?
「おい、テメェ」
「あ? なんだ⋯⋯⋯よ⋯⋯」
クソガキに呼びかけられ奴の顔を見た。
⋯⋯⋯なんなんだよこれ。コイツの顔全体に変な紋様が浮かび上がってる。
「死んでろ」
奴が拳を振りかぶると同時に奴が馬のような顔をもつ灰色の化け物に変化する。反射的に飛びのこうとするが奴に掴まれていて逃げられない。
「ま、待っ────」
「待つかボケ」
奴が突き出した拳が僕の顔面に叩き込まれる。全身が宙に浮くような感覚に包まれる。その感覚から数秒後、僕の意識は闇に閉ざされた。
うん。殺っちゃったぜ☆。ついブチ切れて本気でぶん殴ってしまった。デルタギアの件でイラついてたらとんでもなくくだらん理由で殺されたんだ。これぐらいはいいだろう?
てか俺⋯⋯⋯オルフェノクになってる!?
「しかもホースオルフェノクとか⋯⋯」
マジで木場さんじゃねぇか。これは俺にオーガになれという神の啓示か!?
⋯⋯⋯んなわけねぇか。てかこの
「────おいおい! 何があったんだよ!?」
イラつきのあまり男の顔面を踏み潰そうと奴に向けて足を踏み出そうとしたらなんかまたいかにも
⋯⋯⋯⋯ならぶっ飛ばしても問題ないよな? 無いよね? よし、無いな(確定)。
俺はアタッシュケースを開き、オルフェノク化を解きながらデルタギアを装着する。
「おい、アンタ」
「ああ!? てめぇがこいつをやったのか!?」
めんどいから無視する。
「てめぇがライダーズギアの目撃者第1号だ。光栄に思いな」
「何訳のわかんねぇ事言って──」
「変身」
『Standing by』
『Complete』
デルタフォンをデルタムーバーに接続。ベルトから白いライン───フォトンストリームが全身に伸び、俺は白光に包まれる。
光が収まった時、そこには白いラインが走る黒い鎧を纏った俺────仮面ライダーデルタが、確かにそこに立っていた。
驚愕に顔を染めた目の前のクソ野郎に俺は言い放つ。
「────さぁ、お前の罪を数えろ!!」
作品違う? 気にすんな。
「クソっ、クソっクソぉっ!?」
ふざけんなよ!? ヒーロー共を撒いて漸く好き勝手出来ると思ってたのに⋯⋯なんで
「畜生が!? やられてたまるかよォ!!」
先手必勝、俺は個性の『岩石』を掌から射出する。直径1m弱の大岩は寸分たがわず奴の顔面に飛んで行った。
奴は軽く腕を振り、岩のど真ん中に拳を叩き込んだ。結果、あっさりと岩は砕け散った。
「ハァ!」
「はぁ!?」
奴と俺の口から発せられた言葉。同じ音でもそこには明確な違いが現れている。奴は軽く気合を入れただけ。
俺は攻撃がいとも簡単に防がれた事への驚愕。
奴はプラプラと軽く手を振り握ったり開いたりして感触を確かめている。
「しっかりと機能してるな。第1段階はクリアってとこか」
余裕綽々なその態度が癇に障る。怒りに任せてそのまま何発も奴に岩石を放つが、
「────ハァアアアアッ!!」
岩石を掴まれ、投げ返されて相殺され、アッパーで粉々に吹き飛ばされる。俺の個性が全く通用しない⋯!?
「身体にも馴染む⋯⋯⋯第2段階もOKだ。さて、」
奴は腰のベルトから無線機のようなものを引き抜き、それと一緒にメモリをベルト中央から取り外した。
「第3段階だ。死ぬなよ?」
『Ready』
機械音声が響くと同時に銃身が伸び、無線機が銃になった。
「Check」
『ExceedCharge』
奴の全身に張り巡らされた白いラインを同色の発光体が伝う。それが奴の左手にたどり着いた時、甲高い電子音を響かせながら銃から白い馬鹿でかい角錐が俺に向かって射出され突き刺さった。とは言え特にダメージがある訳じゃない。が、
「う、動けねぇ!?」
まるで全身に鉛がまとわりついているかのように身体が動かない。俺がもがいているうちに奴は銃を腰に収め、その場で飛び上がっていた。俺がその事に気づいて上を見あげた時には既に遅かった。
「ルシファーズ、ハンマァアアアアアア!!!!」
奴から放たれた蹴りが俺の胸に突き刺さる。薄れゆく意識の中、俺の目の前に浮かんだ
「第3段階⋯⋯⋯クリアだ」
きっかり必殺技も発動してるしオルフェノクじゃない
「いよっしっ! なら次はカイザだな」
カイザギア────仮面ライダー界屈指のド外道(と勝手に思ってる)草加雅人が変身する、仮面ライダー555における2号ライダー。普通の人間が使用すれば即死亡という別名『呪いのベルト』である。確かこいつはデルタの後に造られたやつだったか。帝王のベルトという手もあるが今の俺がアレを再現しようとすればデルタギアをバラして作り直す必要がある。それは避けたい⋯⋯⋯ならばカイザギアしかないだろう。
そのままデルタの状態で色々と考え込んでいると突如声がかかる。
「き、貴様っ!?」
「あん?」
あー⋯⋯なんだっけかコイツ。原作でのヒーロー陣営にこんなのが居た気が⋯⋯。
「貴様も仮面ライダーだな!? ここで捕らえる!!」
「へ?」
いや待てや。なんで仮面ライダーを知ってる? てか
「くっ、せめて他に誰か居れば⋯⋯⋯」
「────HAHAHA! もう大丈夫! 何故かって?」
「え?」
「あ、貴方はっ!?」
え、まってなんでアンタがそんなおもくそ拳を引き絞って、
「────私が来た!! DETROIT SMASH!!!」
「待────」
ドゴォォォォオオオオオオオ!!!! と爆音を立てて俺の胸に彼────オールマイトの拳が突き刺さる。
俺は声も出せずに吹っ飛んだ。全身を浮遊感が襲う。そのまま吹き飛び続け
なんでそんな事がわかったのかって? だって俺がいたはずの場所を強化されたライダーアイでみたらめっちゃ離れてるもん。周りも森だし。なぜぶん殴られたのかはわからんがさっさと逃げようと思いその場所を後にしたら山の中だったんだよ。オールマイトマジバケモン。
⋯⋯あ、アタッシュケースほったらかしだ。高かったんだけどなアレ。
まぁ過ぎた事は仕方ない。取り敢えずここからならラボの方が近いので一旦そっちに避難するか。
で、仕方なしにラボに戻った俺を迎えたのは⋯、
「おかえり」
「⋯⋯取り敢えず聞きたい事がいくつかある。まず第一に鍵かけてたのにどうやって入った? 第2になんでテーブルの上に料理がある? 第3、持ち込んだ覚えのないテレビとかの家電があるんだが?」
黒髪ロングのスレンダー無表情系美少女が何故か居る。テーブルの上にはめちゃくちゃ美味そうな料理が並べられている。てかそもそもここキッチンなんて無いんだけど⋯⋯。
「愛の力」
「⋯⋯まぁ万歩譲って良しとする。でもな⋯⋯」
俺はビシッと指を突きつけた。
「なんで
何故か裸エプロンのこの美少女、名を木場翼という。お察しの通り俺の姉だ。姉貴は⋯⋯⋯天然というかなんというか⋯⋯ちょっと行動が読めない。現に、ほら────
「ふみゅ⋯⋯ちゅ、チュパッ、じゅる」
「────って指を舐めるな!?」
突き出した指をそりゃあもう丁寧にペロペロと舐めてくる。この姉、自分で言うのもなんだけど俺の事が大好きすぎる。両親が俺を嫌ってる反動で俺の事好き好き大好きになってしまった残姉なのだ。俺が指を翼の口から引き抜くと唾液がツーーーと糸を引く。ヤベぇめっちゃエロい。
「ダメ?」
「ダメに決まってんだろ⋯⋯」
こんなんでも成績は常にトップクラス。良個性と整ったルックスもあって学校の人気者。でも家だと残姉ちゃん。どうしてこうなった?
「てかこのテレビどした?どう見ても最新のモデルだろ?」
俺は基本テレビを見ない。研究が忙しくてそんな暇なんぞ無かったのだ。つーわけでここんとこの社会情勢なんぞも全くわからん。
「頼んだら、買ってくれた」
「⋯⋯ちなみになんて?」
「パパ、買って? って上目遣いで言ったら買ってくれた」
「親父ェ⋯⋯」
娘にいい様に使われてんじゃねぇかオイ。
「テレビ見ながら、一緒に食べよ?」
「あーーわかった。わかったから服を着ろ。OK?」
「おーけー」
サムズアップしながら俺の前にも関わらずエプロンを脱ぎだす翼。もうちょい恥じらいを持とうや⋯⋯。
『今日夕方未明、〇〇市で新たな『仮面ライダー』が発見されました』
「ん?」
テレビから流れてきた言葉に食事の手を止める。テレビを見れば若いアナウンサーと歳食った解説っぽい男が話していた。
『また新たな仮面ライダーが現れましたね』
『その様ですね。確か今回の奴は通りすがりの
「⋯⋯⋯どういうこった?」
あのヒーローもそうだが明らかにこの世界の人間は仮面ライダーを知っている。存在する筈の無い彼らをだ。しかも口振りからしてあまりいい印象を持っていないらしい。
『そもそも仮面ライダーとは何なのですか?』
『そうですね⋯⋯彼らが初めて出現したのは25年程前の事です。突如現れた彼らは摩訶不思議な道具を使い
途中から解説のおっさんの話が全く頭に入ってこなかった。おい待て、するてーとあれか? 俺以外の転生者共は全員仮面ライダーで
────ほぉ⋯⋯⋯。成程な、俺がやるべき事はよーーーーくわかった。俺は残りのメシを一気にかき込んだ。
「翼」
「ん」
「メシ、ありがとな。美味かった」
「ん、お粗末様」
翼の言葉を聞きながら俺はラボの奥の研究室へ行く。 今の俺の顔はとんでもないことになってるだろう。自分でもわかるくらいに目と歯を剥き出しにしてキレてるもん。
(転生者共⋯⋯⋯テメェらは俺を怒らせた)
皆のヒーローたる仮面ライダーで
「ようやくこの世界で俺がやる事が決まったぜ⋯⋯」
ありがとよ神様。今ならアンタがヨボヨボの婆さんだろうがむさ苦しいおっさんだろうが喜んでキスしてやるよ。
────俺、転生者共が仮面ライダーになって
「一匹残らず根絶やしにしてやらァ⋯⋯!!」
俺は燃えたぎる憤怒に身を焦がしながら次なるギアの制作に取り掛かる。
────全ては、クソ転生者共をぶち殺す為に。