転生者が仮面ライダーになってヴィランしてるからちょっと殺してくる 作:日本人
いい案浮かばなくて割と無理矢理。人間関係の修復どうすっかね⋯⋯⋯。
さて、そんなこんなでUSJ襲撃から2日後、てか今。今日も俺と出久、そしてアリアのいつもの3人での登校だ。で、今扉の前にいるんだが、
「ほ、本当に大丈夫かなぁ⋯⋯?」
うん、まぁあんな事があり顔を合わせづらい訳ですよ。主に出久。俺と違ってバッチリ
「うぃーす、おはよーさん」ガラッ
「ちょっ!?」
「相変わらずのマイペースだねぇ⋯」
このままじゃ埒が明かないので迷わず行くんだが。出久の困惑したような声とアリアのブーメランを背に受けながら教室に入る。皆は俺達を見てポカンとしていた。
「おう、皆元気そうじゃ「木場ぁぁあああああああああああ!!!!」うおっ!?」
普通に声掛けたら上鳴が飛びついてきたァっ!?
「フンっ!」
「ふぼっ!?」
「「「「あっ⋯」」」」
「あ」
⋯⋯やべぇ。いきなりすっ飛んで来るもんだから反射的に殴っちまった。上鳴は俺のアッパーカットを顎に受け綺麗に吹っ飛んでいった。そのままピクリとも動かない。え、うそ、死んだ?
「いきなり何しやがんだよオイイイイ!?」
あ、生きてた。
「いやいきなり野郎が飛びついてきたらそりゃ殴るだろ?」
「なんだよそれっ!?こっちは心配してやってんのに!?」
「心配?俺なんかやったか?」
「お前が俺と耳郎がやられた後あの仮面ライダーぶっ飛ばして追いかけてったって言われりゃそりゃ心配するだろーが!?しかも昏睡状態で発見されたって聞きゃ尚更だっつーの!!」
「いや⋯⋯すまん、ぶっちゃけ疲れきって寝てただけなんだ」
「何そのオチ!?」
うん、なんかいつもの上鳴で安心したわ。で、出久の方は⋯、
「うおおおおおおおおおおおおお!!!?緑谷ァ!すまねぇええええええええええええ!!!!!!」
「ちょ、峰田くん!?落ち着いて────」
「俺がっ!俺が不甲斐ないせいでえええええええ!!!!?」
「いや、だから────」
「いっそ殴ってくれっ!!頼むぅぅぅぅぅうううううう!!!!」
「話を────」
「お願いだ緑谷ァああああああああア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!」
「はいちょっと黙ろうか?」
「────クェッ?」
⋯⋯すげぇ。予備動作を一切感じさせない流れる様な動きからの背後からの締め上げとは⋯⋯。一瞬で峰田の首を絞め上げやがったよ⋯⋯。てか人が出しちゃいけない類いの声が峰田から⋯⋯。
「────!?────!────!!??」
「あ、あのアリアさん?峰田くんの顔が段々不味い感じになってるよ!?」
「んー、そろそろ落ち着いたかな?」
「────んぐはぁっ!?はぁ⋯はぁ⋯⋯⋯⋯み、緑谷⋯⋯」
「み、峰田くんもう喋らなくていいから⋯!?」
「ちっぱいも中々乙なもん────ぶぎゅるっ!?」
あぁうん、こっちもいつもの峰田だわ。そしてアリア、腹が立つのは分かるがそろそろ止めてやれ。峯田の首は360°も回らんぞ。
「⋯⋯今度から押し付けないようにしなくちゃ」
「それ以前に『しない』っていう選択肢は無いんだね⋯⋯っとわ!?」
お、蛙吹が出久に抱き着いた。おーおー赤くなってるなってる、トマトみたいだな。
「あ、あああああああああすっ、ゆちゃん!?」
「⋯⋯良かったわ、本当に生きててくれて⋯⋯」
そう言う蛙吹の目からはポロポロと涙が零れていた。
「私達を守るために大怪我して⋯っ、私達を守るために矢面に立って戦って⋯っ、起きてから意識不明って聞いた時は、死んじゃうかもって⋯っ!不安で、不安で⋯!!」
「梅雨ちゃん⋯⋯でも、僕は」
「⋯⋯知ってるわ、アナタがあの
「なら、何で⋯?」
⋯⋯そりゃ当然の疑問だろうさ。大して付き合いも長くねぇ相手にここまで心配されるんだから。ましてや自分はどんな事情があれど人殺し。ここまで親身になる必要が無い。
「────アナタに、救われたんだもの」
蛙吹の答えは、それだけだった。たった一言のシンプルな回答。しかし、それが全てだった。
「僕に⋯救われた?」
「どんな形であれアナタは私達を救ったわ。誰がなんと言おうとその事実は変わらないもの。アナタの味方をする理由はそれだけで充分よ」
「梅雨ちゃん⋯⋯」
⋯⋯あー、うん。良い雰囲気作ってるとこ悪いんだけどな?
「二人共、周り」
「え」
「⋯⋯あ」
「「「「「「(無言のニマニマ)」」」」」」
「ほぁああああああああああああああっ!!?」
「ッ、ッッ〜〜〜〜〜〜///!!?」
皆の微笑ましいものを見るかのような視線に耐えきれず飛び退く2人。今更ながらに自分が何をしてたのかを理解した蛙吹は真っ赤になって俯いている。かわいい。
「出久、式には呼べよ?」
「式っ!?ききききききき気が早いよ木場っちゃんっ!?」
「ほう?『早い』って事はそのうち呼んでくれるのか?」
「「ッッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」」
やばい楽しい。てかシリアスな空気どこ行った?もっとこう、重苦しくて心が痛くなる展開を想像してたんだけど。
「⋯⋯何やってるお前ら」
ってそうこうしてる内に相澤先生ミイラVer.キターーーっ!?
「あ、相澤先生!?もう大丈夫なんですか!?」
「その事についてはいい。てかはよ席につけ」
「は、はい!」
⋯⋯なんかなぁなぁで終わっちまったな。後で話とかねぇと。
「さて、とりあえずは
あー、やっぱ呼ばれるよな。間違いなくあの件だろう。
「⋯⋯はい」
「ウィッス」
「お前らは自分がやった事の重大さを理解しているか?」
「⋯⋯はい」
「生憎と反省も後悔もしてません」
「⋯⋯ほう?」
「き、木場っちゃん⋯」
「俺があの場で行動を起こさなけりゃ八百万達がどんな目に遭ってたかなんざ想像つく。ついでに言えば下手に野放しにしてりゃ余計に死人が増えていた可能性が高い。だから殺しただけだ」
────ざわり、と教室にどよめきが広がる。相澤先生はそれを一睨みで沈めると俺に向き直った。
「お前は、それが人としての論理に外れた行為だということは理解しているのか?」
「論理?そんな大衆が決めた
「だが事実、世間的にはその様な事をしなくてもヒーロー達は人を救っているが?」
「アングラヒーロー・イレイザーヘッドともあろう者が何を言ってやがる?
光ある所に闇がある。これはある意味どんな世界、どんな次元であれ共通の事情だ。表向き、人々から喝采を浴びるヒーローがいれば、裏で救いようがない
どんな綺麗な世界も、必ず汚い部分が存在する。目の前にいるのはそんな場所に居た人間だ。俺の言う事もわかっているのだろう。
「⋯お前何者だ?その年で何故裏の事情にそれ程詳しい?」
「さぁな。二週間後にでもわかるさ」
それだけ言って席に着く。出久はどうすればいいか解らずかなりオロオロしていたが相澤先生に言われて席に着いた。
「さて、話がズレたが⋯⋯〝雄英体育祭〟が迫っている」
「「「「「っ!」」」」」
あり?何で皆静か⋯ってあんな話すりゃこんなテンションになるわな。
「せ、先生⋯」
そして原作に無かっはずの出来事。上鳴が手を挙げていた。
「なんだ」
「その、仮にも俺達
上鳴の言葉に頷く者が数名。予想していた事態だったのだろう相澤先生は淀みなく答えた。
「その点は抜かりない。例年の5倍以上の警備体制を敷いている。あの襲撃があったからこそ雄英は健在、という事を示すのが目的だ。それにプロにスカウトされる為の絶好の好機だぞ?言い方は悪いが
「そう⋯⋯すか。分かりました⋯」
「それで、だ。今も言ったが雄英体育祭はお前達がプロに気に入られる為の3回しかない絶好の機会だ。ヒーローを志すなら乗り越えていけ。以上だ」
そう言ってHRを締めくくる相澤先生。さて、俺はどう説明するかね?
「その、木場。さっきの話だけどよ⋯」
「ん、まぁ何となく察しはついてると思うが殺ったのはあのクソ野郎だよ」
HRが終わり、いの一番に話しかけてきたのは上鳴。俺はそれに、あくまでもなんて事は無いように答える。
「俺らの、せいか?俺らがあっさりやられてお前の足引っ張っちまったから⋯⋯」
「あぁ、違う違う。元々殺すつもりだったしな」
遠巻きにこちらを見ている面子が目を見張ったのが見えた。上鳴は信じられないと言いたげな面持ちだ。
「上鳴。お前の⋯⋯そうだな、命よりも大切な、とは言わんが最も大切にしてる信念や誇り⋯⋯そういったものが目の前で穢されてたらどうする?」
「大切な⋯⋯⋯って言われても⋯⋯⋯、殴っちまうとかか?」
「そういう事だ。あのクソは俺の目の前で俺の憧れを穢し、誇りを踏みにじった。それこそ殺したいほどの憎悪を抱いてすらいたよ。事実殺したんだが」
そう言って俺は他のクラスメイトに目を向ける。
「お前らも覚えとけよ。何かを守りたいなら自分の何かを捨てなきゃならねぇ。俺はそれが殺しへの躊躇いだったってだけだ」
────放課後
「⋯⋯うるせぇ」
「教室の外が騒がしいねぇ」
クソみたいに辛気臭い空気の中(全部俺のせいなんだが)で今日の授業を消化した放課後。教室の外がザワザワとすんげぇ騒がしい。そういや雄英体育祭前にこんなシーンあったなぁ。『実戦知らねえガキが何ほざいてんだカスwww』とか思いながら見てたのが懐かしいわ。
「あれあれぇ?
「おい何か来たぞ」
「確か⋯物間寧人だっけ?」
「ああ、あのウザイやつね」
物間寧人────ヒーロー科B組においてのリーダー的存在だったやつ。何かとA組こと原作メイン勢を目の敵にしており、ハッキリ言って好きになれないタイプのキャラだった。こいつの煽りがまぁウザイ事ウザイ事。実際受けてたら殴ってたと思う。
「ホントさぁ?良いよねぇA組は。他クラスよりも多めに授業受けられて。入学式も担任公認でサボりとは恐れ入ったよ!どれだけ神経図太いんだろうね?」
それ俺らじゃなくて
「挙句の果てに
「アリア、そろそろキレてもいいか?」
「うーん、もうちょい待って。ボロ出してからコテンパンに論破したいから」
えーマジかよ。今でも拳が出ないように必死に抑えてんのに。
「さっきからさぁ⋯⋯何で誰も何も言わないんだ?そんな陰気な雰囲気漂わせてさぁ⋯⋯。はぁ⋯⋯何?
────次の瞬間にはA組クラス内は文字通り爆ぜていた。
「⋯⋯え」
発生源その1は当然ながら俺。この糞があまりにも舐め腐った事を抜かしやがるもんだから思わず机を殴ってぶっ壊しちまった。
「⋯⋯黙れよ」
そして発生源その2は出久。あいつの足から蜘蛛の巣状に床にヒビが広がっていた。出久は普段決して発することの無い、低い声を発しながら物間の胸倉を掴み、持ち上げる。
「う、わぁ、ああ⋯っ!?」
「何も知らない癖に⋯⋯簡単に死んだとか言うな⋯っ!!」
「⋯⋯出久、そこまでにしとけ」
先に出久がブチ切れたお陰で頭が冷えた。俺は呆然とする皆をそのままに出久を止める。出久は何か言いたげだったが、俺が「下ろしてやれ」と言うと素直に物間を下ろした。俺は青い顔をしている物間に顔を近づける。
「良かったな、お前の近くに居たのが出久で」
「⋯は、な、な、にを」
「俺ならテメェの頭を砕いてた自信がある」
サァーッと物間の顔から血の気が引いていく。自分がやっていた事の危うさを理解したようだ。
「生憎とな、俺達が切り抜けたのは襲撃じゃなくて
それだけ言って物間をクラス外の連中に押し付ける。ああ全く、今日は本当にクソみたいな日だ。
「⋯⋯⋯?」
ふと視線を感じ外の連中を見やる。目の下のクマが酷い、ボサボサの紫髪の男と目が合った。
「⋯⋯⋯」
何故かは分からない。でも、そいつからは────
────木場宅 私有地
「────つー訳で特訓だ!」
「いやどうゆう訳!?」
ん?今どこに居るかって?上見ろ上、俺の家の私有地の森だよ。なんでそんなもん持ってるのか?特に使い道も無いバカでかい土地を研究用に買い取ったんだよ。お陰でライダーズギア製作は誰にも見られること無く極秘に行えたぜ。
「いやな?雄英体育祭があるわけだろ?ならそれに向けて特訓しようかなって」
「だからって学校帰りに攫うように連れて来なくても⋯⋯」
「自分で作っといてなんだけどクラス内の空気に耐えきれませんでした、ハイ」
「完全に自業自得じゃないかっ!?」
いや、ね?メンタルとか色々もう、ね?戸惑いと恐怖となんか色々混ざった複雑な感情向けられ続けてヤバかった訳ですよ。主に俺が。そこで特訓をダシにして出久を連れ出した、てのもあるが1番の目的は別にある。
「お前の特訓だよ出久」
「僕の?」
「ああ、お前はオルフェノクに覚醒した。が、その影響でワンフォーオールが使えなくなった、ここまではいいな?」
「うん⋯⋯、あ、そう言えば木場っちゃんってどこでオールマイトの秘密の事知ったの?ヒーロー業界でも一部の人しか知らないらしいんだけど⋯⋯」
「ん、それを説明する為にも先ずはこれを見てくれ」
そう言って俺は持ってきた2つのアタッシュケースに刻まれているロゴを出久に見せる。
「!それ⋯⋯SMARTBRAIN社の?」
「詳しくは言えないが俺はそこの関係者でな。諸事情あってこいつのスーツアクターをやってる」
「スーツ⋯⋯てことはまさか?」
「そうだ、お前がオルフェノクを倒した時に使ったアレも同じ代物だ」
それを聞いて苦い顔をする出久。思い出したくは無いだろうが説明する為にも避けては通れないので我慢してもらう。
「で、だ。そんなツテもあってヒーロー業界の裏には詳しくてな。オールマイトの事や昼間の始末屋の件もここで知った」
オールマイトの事は初めから知っていだが始末屋関連の事は本当に会社関連の付き合いで初めて知った。予想はしていなかった訳じゃないが流石に驚いたもんである。リアルでダークヒーローが居るとかマジかよ、って感じだった。
「話を戻すぞ────俺が使ってるのもそうだがお前が使ったスーツとオルフェノクには密接な関係があるんだ。なんだと思う?」
「⋯⋯対オルフェノク、もしくはそれに準ずる量産出来るパワードスーツ?」
へぇ、鼻からその考えが出るなんてやるじゃないか。それもある意味正しい使い方だ。
「使い方としては決して間違いでは無いが⋯⋯不正解だ。
正確にはオルフェノクの王────つまりアークオルフェノクを守る為の鎧、それがオリジナルのライダーズギアの使用目的だ」
「王を⋯⋯守る?アークオルフェノクって戦闘能力はさほど高くはないの?」
「いや、寧ろ全オルフェノク中最強と言っても過言じゃない程のオルフェノクだ。⋯⋯ここからは俺の仮説なんだが、恐らくアークオルフェノクの特異性故に覚醒前の王を守る必要があるんだろうさ」
「他のオルフェノクに何か影響を及ぼす力ってこと?」
「流石、頭の回転が早いな。
⋯アークオルフェノクは他のオルフェノクを〝不死〟にする力を持っているんだ」
「ふ⋯⋯し⋯⋯⋯不死!?」
「どういう原理でどうなるのかは俺も知らん。分かっているのは人間としての姿を捨てて不死になるってだけだ」
原作でも描写されてる様子は無いしパラロスではそもそもアークオルフェノクが影も形も無い。
「と言ってもお前がアークオルフェノク本来の力を有しているのかは分からん。そもそも本来アークオルフェノクは他のオルフェノクを喰らい吸収して覚醒するんだ。お前のソレはワンフォーオールを代替エネルギーとして強制的に覚醒しただけだからな。そもそもアークオルフェノクと言えるのかすら怪しい」
「⋯⋯つまりは僕がアークオルフェノクとして覚醒したのはイレギュラーが重なった結果って事?」
「ん、そう言う事だ。だけどイレギュラーだからって使いこなせないのはいただけない」
「だからこその特訓⋯⋯て事なの?」
「そう言う事⋯⋯⋯ま、とりあえずこれはお前に預けとくよ」
そう言って俺はアタッシュケースを出久に差し出す。中身はファイズギアである。最初出久は?を顔に浮かべていたが中を見ると険しい顔つきになる。
「これ⋯⋯あの時の」
「お前が使ったっていうファイズギアだ。全ライダーズギア中でも出力は最も低いがその分アタッチメントなどの武装が豊富なテクニック型のスーツ。コイツをお前に任せたい」
「何で⋯僕に?」
「言ったろ、〝王を守る鎧〟だってな。それに狭い屋内や人の多い広場じゃオルフェノクとしての力は振るいにくい⋯⋯⋯だからそいつはリミッター兼護身用の武器ってとこだ」
後ぶっちゃけオルフェノクにしか使えないので使わずに腐らせて置くくらいなら信用出来るやつに扱ってもらう方が良いしな。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯さて、そろそろかな?
「出久、それ付けろ」
「へ?何でまた?」
「良いから早くしとけ」
言いながらカイザギアを装着する。それを見て出久も疑問を顔に貼り付けながらファイズギアを装着する。
『Code 913 Enter』
『Code 555 Enter』
『Standingby』
「変身」
「へ、変身!」
『Complete』
俺達をそれぞれ二色の閃光が包み、カイザとファイズへと変える。何でこんなことを?と皆思ってることだろう。その理由なんだが──────
────ヒュン!ヒュンヒュン!
「────っと来なすったか!!」
「へ?っとほぁあああああああ!!?」
風きり音が聞こえ、それを脳が認識する前にその場から飛び退く。出久は動かなかったがその場でヘンテコポーズを取りながら何とか
「なっ、なななな何がっ!?」
「あー⋯⋯⋯オカンの仕業か。こりゃヤベェな」
「お、オカンって!?てか何この剣!?」
「────そりゃお前、木場の坊主に頼まれた修行の一環さ」
突如聞こえてきた声と共に、森の奥から浅黒い肌の上裸マッチョが現れた。
「げっ!?ベオのおっさん!!」
「よう坊主!聞いたぜ、なんでもダチを鍛えるついでに自分も思いっきり厳しく鍛えて欲しいんだってな?」
「アリアァァああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
あんの野郎!?確かに出久の修行がてら俺も鍛えたいから誰か呼んでくれとは言ったがなんで
「ちょ、ま、木、場、っ、ちゃあああああああああぁぁぁん!!?
助けてぇええぇぇえええええ!!?」
って、出久の周りが剣山みたいになってる!?オカンまで張り切り過ぎだろ!!!
「出久!!」
「木場っちゃん!!」
「死ぬなよ!!」
「木場っちゃん!!?」
「さて、木場の坊主は純粋に戦闘能力の向上、向こうの坊主はおる⋯⋯おるふぇのく?とやらの体とファイズに慣れるのを最優先⋯⋯だったか?」
ベオのおっさんことベオウルフはバキバキと拳を鳴らしながらすんげぇイイ笑顔で近づいてくる。まって、待って待って待って。何でオーラ纏ってんの?それ明らかに
「要するに俺がお前を殴って蹴って、それにお前が反撃すりゃいいだけの話さ。簡単だろ?
んじゃまぁ⋯⋯⋯行くぜオラァァァァァアアアアアアアアア!!!!!」
「あんぎゃあああああああああぁぁぁああああああああぁぁぁあああぁぁぁ!!!!!!!?」
この時、俺の頭の中はひとつの事でいっぱいだった。
────あ と で あ り あ ぶ っ こ ろ す
結局この後夜中までしごかれたそうな────
木場っちゃんの自宅説明。
・外から見れば町外れの森の中にポツンと立っているボロ小屋。中は様々な研究開発用のスパコンなどで満たされており、最低限の私室以外は何も無い────筈が翼の手によりいつの間にかリビングとキッチンが出来ていた。というか軽く家自体が作り替えられてた。ねーちゃんのスペックが高すぎて笑う。