転生者が仮面ライダーになってヴィランしてるからちょっと殺してくる   作:日本人

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久々に投稿。
遅れた理由はテストだったり無駄に延期を繰り返した体育大会だったりしますが⋯⋯、まぁ、はい、Arkのモバイル版にドハマリしてました、はい。
ウチの拠点ぶち壊してくれたスピノ許すまじ。







そんなこんなでようやくの投稿。ではではどうぞ。


動き出すSMARTBRAIN 体育祭への仕込み

────東京都内 MAXICIMAM・SUPPUORT・COMPANY本社ビル 会見会場

 

「────この度、我がMSCはSMARTBRAIN社に吸収合併される事が決定致しました」

マスコミ関係者を集め発表されたその情報は、日本どころか世界中に衝撃を与えるものだった。

MSC────正式名称をMAXICIMAM・SUPPORT・COMPANY。この会社はの始まりは丁度100年前、『ヒーロー』という概念が黎明期をえて漸く大衆へと定着してきた時期に創業された、未だ個性持ちへの差別が残る当時としては珍しい『ヒーローのサポート』を経営理念とした会社だった。

創業者は当時ヒーローに助けられた経験を持つ獅子金源治氏。彼は幼い頃ヒーローに救われた経験があり、後年、彼はヒーローの助けになりたい一心で会社を設立したのだと語った。

そして現在、社長は3代目の獅子金字源氏。身長2mを越す巨漢である。彼は元プロヒーローであり、その豊富な経験を生かし先代と先々代が築いた会社を更に盛り立て、海外進出を果たし、ついにはMSCを『日本一のサポートアイテム会社』と呼ばれる迄に成長させた男である。

そんな男の口から放たれた言葉なのだ、人々を震撼させたのも無理は無いだろう。

「そっ、それは御社がSMARTBRAIN社の傘下に入るということですか!?」

「いえ、先程も言いました通り〝吸収合併〟です。MSCは本日より消滅し、従業員達はSMARTBRAIN社預かりとなります。その後どうするかは彼ら次第ですが」

記者の言葉を淡々と訂正する獅子金氏。そう、あくまでも吸収合併、下に着く訳では無いのだ。

では彼らが言うSMARTBRAIN社とは何か?

 

────SMARTBRAIN。それはほんの数年前までは、MSCに自社のアイテムを売り込んで来ただけ零細企業だった。持ち込まれたアイテムの名は『トリモチランチャー』。極限まで圧縮されたトリモチを(ヴィラン)に放ち拘束する、要するに拘束用の射撃型武装だった。似たようなアイテムにMSC製の『セメントガン』があるがハッキリ言ってトリモチランチャーとの差は歴然だった。

その性質上、弾丸の小さいセメントガンは対象を拘束するのにある程度弾丸を撃ち込まなければならない。対してトリモチランチャーは1発で大型の(ヴィラン)だろうと対象のほぼ全身を覆うことが出来た。しかもコストはセメントガン以下である。

これを採用しないほど、獅子金氏は馬鹿ではない。即座に採用通知をSB社に送り、今後もアイテムを自社で開発して欲しいとまでわざわざ自ら電話で言った程だ。電話に応対したのはSB社の社長にして唯一の従業員の村上峡児という男だった。彼は今後もアイテムをMSCで開発する事を約束、今までにない数多くのアイテムを開発し、僅か半年でMSCの開発部長にまでは上り詰めた。それと同時に瞬く間にMSCの重役へと上り詰めたSB社は業界内外を問わず一躍有名になったのだ。

 

────そこからだ、おかしくなったのは。先ず時間が経つにつれMSCの商品が売れなくなった。正確にはSB社が開発したもの以外が売れなくなったのだ。原因は純粋な性能差、そしてアイテムの多様性。MSCは村上峡児という男一人に、技術も独創性も劣っていた。村上本人に悪気は無いだろう(断言してもいいが無い)。ただ彼はMSCを利用して高みへと登ろうとしただけだ。その結果がこれだった。

会社自体に傷はない。ただ社の技術者達はそうでは無かった。打倒村上峡児を掲げ、敗れ、村上峡児と自分達の差に絶望して社を去るものが後を絶たなかった。気付けば社の株も7割以上を村上個人が所有しており、村上本人の発言力は社長である獅子金すら上回っていたのだ。

最早、MSCはこの時点で事実上の壊滅だったと言っても過言ではない。外側は今まで以上に立派に、内側は村上という腫瘍によって食い荒らされていたのだ。

 

────と、まあ村上峡児について散々に言った訳だが、獅子金本人は村上の事を嫌っている訳では無い。より優れたものが大衆に好まれるのは当然の事、自社を去った技術者達については〝その程度〟あったことに寧ろ失望している程だ。

技術者達の多くは、『自分たちも誰かを救いたい』と語ってこの社に入った者達だ。誰かの助けるために、自分の技術を使いたい、と。

それがあっさりと辞めて行って閉まったことに酷く失望し、落胆した。

 

────お前達の思いはその程度だったのか。

 

これが獅子金の偽らざる本心である。彼はこの先、SB社の更なる発展を祈り、自社のコネクションと勢力を全てSB社に受け継がせんとこの場を設けたのだ。

「何故唐突に合併などを!?」

「御社を去った技術者達からは『社長は騙されている!』とのコメントがありますがそこの所は!?」

「社長自身は今後どうするのでしょうか!!?」

「最早この国にMSCは必要無いと判断した迄、SB社は今後のサポート業界を背負ってゆけると判断し、この結論に達しました。技術者達に関しては所詮負け犬の遠吠えですので無視して構いません。私自身ですか?そうですね、どこかのんびり出来る場所で余生を────」

 

 

 

 

『────悪いが待ってもらえるかね?』

 

 

 

そんな声が会見場に響き渡った。

「⋯⋯む?」

ざわめく記者達を押し退けその男は姿を現した。

黒い仮面に黒スーツ。ボイスチェンジャーで声質を変えているようで、体格から男と分かる。男はやれやれと大袈裟な身振り手振りで周りの視線を集めていた。

『獅子金氏、いくらなんでも急過ぎだ。ウチに連絡が来たと思ったら数日後には記者会見だなんて無茶をしないでくれたまえよ』

「む⋯⋯⋯貴方は、村上氏か?」

『ああ、こうして会うのは初めてだね、初めましてだ獅子金氏。私がSMARTBRAIN社社長の村上峡児だ。と言ってもビジネスネームだから本名じゃないんだが⋯⋯⋯まぁそこはどうでもいいか』

ザワり、再びマスコミがどよめく。村上峡児、その名を持つ人物は知名度と反して全く姿を知られていなかった。本人が秘密主義者なのか、誰も姿を見たことが無く、MSCの人間とのやり取りもボイスチェンジャー付きで電話での応対というのだから徹底している。そんな人物が表に現れた。一体どういうつもりなのか。

『さて、何でこんな暴挙に出たんだい?別に態々吸収合併なんてする必要無いじゃないか』

「貴方はそうかもしれんが此方は納得出来んのだ。ハッキリ言ってここ数年の我が社の利益は全てSB社⋯⋯⋯いや、村上氏、貴方がもたらしたものだ。我々は貴方のお零れを貰いながら生きながらえるなど御免だ。それぐらいならばさっさと受け渡してしまった方がいい」

『⋯⋯⋯間違いなく混乱が起きるがどうするつもりだい?株主達への説明とか、主に僕だけど』

「さあな、SB社に全て引き継いでしまったので私は知らん」

『強かな⋯⋯』

ニヤリと笑いながら言う獅子金に眉を顰める村上。彼の言い口は責任放棄と取れる、が、実際の所村上への意趣返しのようなものだということは分かる。散々意図せずともしてやられたのだ、これぐらいは許せ、とでも言うかのように村上を見下ろす。が、当然ながら村上がただ言われたい放題の男だと思うことなかれ、豪速球を放たれればピッチャー返しで跳ね返す。そういう男なのだ、村上は。

『ふむ、獅子金氏。先程従業員は『SB社預かり』と言ったな?』

「それが何か?言っておくが全員クビに出来ると思うなよ?そんな事をすればバッシングは避けられん」

『獅子金氏。SB社は僕一人の会社だ。当然会計部長や開発部長も僕一人しかいないから僕が兼任するしかない』

「それが?」

『つまり僕は『人事部長』でもあるのだよ』

「なっ⋯!⋯⋯そ⋯⋯れは⋯⋯!」

しまった、と獅子金は悟った。村上が言う従業員は平社員から重役、更には旧社長も含まれている────!

『という訳で命令だ。獅子金字源。君をSB社副社長兼人事部長(仮)に任命する。会社の経営と人事は君に一任するのでヨロシク』

「は⋯⋯⋯」

まて、それは詰まり⋯⋯、

「⋯⋯トップがすげ代わっただけなのでは?」

『そうとも言うね。ハッハッハッ!』

記者の一人の呟きに、何がおかしいのか笑い声をあげる村上。獅子金含めこの場にいる人間は全員ポカンである。

『ぶっちゃけると僕経営とか出来ないから獅子金氏に居なくなられると困るんだよね。てなワケでこれからもヨロシクね〝副社長〟?』

「⋯⋯⋯全く、私の負けだ〝社長〟。これからは部下としてだが宜しく頼む」

苦笑しながら村上と握手を交わす獅子金。経営に関しては村上の上を行く獅子金だが悪だくみという点では村上が1枚も2枚も上手であった。

『さて、んじゃこの場を借りてウチの会社からも発表だ。塚内くんカモン!』

「────ハイハイ、それじゃ失礼するよ」

村上の声に続いて現れたのはトレンチコート姿の男、警察官の塚内直正警部である。

「塚内くん?」

「ご無沙汰してます獅子金さん。それとも『キングレオ』とお呼びしましょうか?」

「⋯⋯止めてくれ、小っ恥ずかしくてかなわん」

現役時代の名で呼ばれるのは勘弁して欲しいとばかりに顔を顰める獅子金。今年五十路真っ只中の男にとっては少年時代の若気の至りで付けたヒーロー名はキツイ様だ。

『旧交を温めるのもいいけど俺時間推してるからはよしてくんない塚内くん?』

(⋯⋯⋯俺?)

「そう焦りなさんなって⋯⋯⋯じゃ、変身っ、と」

おもむろにトレンチコートを脱ぎ捨てる塚内。彼の腰に巻かれた機械的なベルトが露わになる。そのまま塚内がベルトのレバーを倒し、彼は光に包まれた。

「むっ⋯⋯!?」

「なっ、なんだなんだ!?」

「何が起こってんだ!?」

『これが我が社の新商品、『ライオトルーパー』だよ』

やがて光が収まる。そこに居たのは赤青白(トリコロール)カラーの戦士。左腰部には剣が、右腰部にはホルスターが装備されている。

『ライオトルーパーは端的に言えばただのパワードスーツです。しかしその恩恵は並の増強系個性を上回り、なおかつ繊細な作業も可能とする緻密性。そして圧倒的な量産性をウリにした我が社の新商品。お値段税込50万4980円ですのでぜひお買い求めを!』

「ライオトルーパー⋯⋯⋯しかしこれは⋯⋯」

『ふふ、まるで『仮面ライダー』ですか?』

「⋯⋯⋯そうだ」

自身の言葉を引き継いで言った村上の言葉を獅子金は肯定する。目の前の鎧の戦士の姿は一般的に言われる仮面ライダー達に酷似していたのだ。

『気にする事はありません。今世間を騒がせているのは所詮偽物ですので』

「偽物⋯⋯だと?それは────」

「それはどういう事でしょうか!?」

一人の記者が獅子金の言葉を遮り食い気味に村上に迫る。それをキッカケに他の記者も次々と村上の元へと集った。

『おっとっと、まぁ落ち着いて』

「仮面ライダー達が偽物とはどういう事でしょうか!!?彼らが偽物ならば本物は何処に!?」

「偽物だとして彼らはどこから現れたのでしょうか!?」

「彼らと同時期に出現が確認された〝灰色の怪物〟については何かご存知で!?」

「ハイ、ストップ。灰色云々に関しても今から説明するからちょーっと落ち着こうか」

村上に迫る記者達を塚内が押し留める。流石の記者達も警官に言われてしまえば引き下がざるを得なかった。渋々村上から離れる記者達を確認し、一つ咳払いをしてから村上は語り始めた。

『コホン⋯⋯、では、先ず『仮面ライダー』という存在の、始まりから話しましょうか────』

────村上の語る言葉は、仮面ライダーの歴史そのもの出会った。

 

 

 

 

 

 

 

かつて、超常黎明期以前の事、具体的にいえば昭和、平成の時代、仮面ライダー達が主に確認されたのはその時期の事です。そもそもの始まりは世界征服を企む悪の組織『ショッカー』達がある男を捕らえ、自分達の戦力にする為に改造手術を施したのが全ての始まりでした。

言っておきますが悪の組織と言っても子供が言うような生易しいもんじゃあない。邪魔する者は全て始末し、現代から見てもオーバーテクノロジーな技術を保有する正真正銘の悪の組織、それがショッカーです。

⋯⋯話がそれましたね、それでそのショッカーに捕えられた男『本郷猛』が始まりにして最強の仮面ライダー、

『仮面ライダー1号』です。彼自身IQ600なんて言う馬鹿げた知能と様々な武術の段持ちなんて言うリアルチート男でしたしそれでショッカーに狙われたんでしょうね。

おっと、また逸れてしまった。

仮面ライダー1号こと本郷はショッカーに立ち向かい、時に傷付き、また仲間を得ながら戦い続け、ついにはショッカーを壊滅まで追い込みました。

⋯⋯これで終われば良かったんですがね、その後もショッカーの残党は度々名を変えて現れ、その度に仮面ライダー達に殲滅され続け、昭和の終焉とともに完全に壊滅させられました。言葉にしてみると単純ですがお忘れ無く、ショッカーの企みにより何千何万という人々が犠牲になっています。

そして時は流れ平成、ショッカーが滅び平和になったかと思いきや今度は別の連中が現れます。

ええ、言葉にするのもはばかられるクズ共ですよあの異形共は。目の前にいたらブチ殺してやりたいぐらいには嫌いです、ハイ。

⋯⋯⋯ん?何ですか?⋯⋯⋯⋯『未確認生命体事件』?過去起こった事件でそれらしいものをリストアップしたらその事件が出てきたと?へぇ⋯⋯⋯⋯⋯⋯ホゥ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

ん、ああ失礼、少し考え込んでしまいました。鋭いですね、その通り、未確認生命体事件がその一例、平成で最初に仮面ライダーによって解決された事件です。

この事件後も度々似たような連中が現れ、その度に仮面ライダーによって殲滅されて来ました。その後、平成から年号が変わると同時に仮面ライダー達は姿を消します。元々表には出ない人間でしたからね、記録も残っておらず彼らの即先を辿るのは実質不可能でした。その後は皆さんご存知の超常黎明期です。

⋯⋯⋯うん?ああそうそう、『灰色の怪物』についてでしたね。まぁ単純に言えば彼らは『新人類』です。ネアンデルタール人とクロマニョン人見たいなんもんですよ。スペック的にはあちらがクロマニョンですがね。彼らは我々旧人類が死亡する事で生まれます。

ん?だから死亡ですよ死亡。deathですよ。いや別にギャグでもなんでもなくてですね、我々旧人類の死亡と同時に極一部の適正者だけが灰色の怪物として復活するんですよ。

私は彼らの事を『オルフェノク』と呼んでいます。名前の元ネタはオルフェウスとエノクです。まぁどうでもいい事なんで割愛しますね。

彼らは通常の人間態の他に動植物をモチーフにした戦闘形態へと変身することが出来ます。姿に関してはその者が根底で思い描いている〝戦う姿〟がオルフェノクとしての姿に重なります。別人でもオルフェノクとしては同個体なんて結構ザラにありますけどコレのせいですね。それに個性の有無は関係無しに発生する様ですしぶっちゃけ台風とかと同じ自然現象なんでどうしようもないですし。

まぁ結局の所世間で暴れてる連中はそこらのチンピラ共と変わりないんでボコってOKですんでヨロシク。

発生の原因?さぁ?ただ、件の偽ライダー共が現れたのと同時期に出現したのを考えると()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()⋯⋯⋯⋯⋯⋯なんて考えすぎですかね。

 

────とまあこんな所ですかね?私からは以上です。あ、それと近々私の正体も色々公表する予定ですので、それじゃ副社長&塚内くん後はヨロシク!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────さて、さっさと抜けて来た訳だが⋯⋯⋯『未確認生命体事件』だと⋯⋯?

⋯⋯という事は此処はクウガの世界なのか?だとすると警察関係者に情報が出回ってないのが気になるが⋯⋯⋯。

何れにしろ調べる必要がありそうだ⋯⋯⋯。

 

 

 

 




ライオトルーパー塚内専用機
・ガンダムと同じトリコロールカラーの塚内直正専用機。一般機よりも20%ほど性能が高い。オルフェノクの件を発表する際、協力の謝礼であり、スーツアクターとして性能評価を依頼した。
武装は一般機と同様だが、右腰部に装備されたホルスターはリボルバー型のフォトンブラスターが収まっている。警察官である塚内ならではの仕様である。



今回のクロスオーバー発明品
機動戦士ガンダムシリーズ より
・トリモチランチャー
名称は色々あるが要するにトリモチブッパするアレ。
多分原作通り。その内出るかも。

コードギアス反逆のルルーシュ より
・ゼロ型ボイスチェンジャー付仮面
原作通り。多分もう出ない。

トリコ より
・GTロボ
なんにも言ってないけど作中の村上は遠隔操作のロボット。本体は英霊勢の扱きにより緑谷共々ダウン中。
性能は原作通り。味覚機能はぶっちゃけ役に立たない。多分もう出ない。
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