転生者が仮面ライダーになってヴィランしてるからちょっと殺してくる 作:日本人
久々に投稿します。
なんか二回投稿してたみたい。感想欄での報告ありがとうございますm(_ _)m。
雄英体育祭当日。遂に、この日がやってきた。
周りを見れば緊張している者、闘志を燃やす者、冷然と構える者と様々である。
⋯⋯俺は、やはり皆に距離を置かれている。あの様な事を言えば当然だろう。が、やはり寂しいものだと感じてしまう。
出久はと言えば此方も皆に距離を⋯⋯⋯と言うより1人で静かに精神統一している。麗日や蛙吹が話したそうにしているが出久の集中っぷりに話し掛け辛い様だ。
⋯⋯⋯ん、しゃーないか。なんとなく、お節介だと分かっているが後押ししてやりたくなった。俺は出久に近付き、軽く話し掛けた。
「よォ出久。調子はどうだ?」
「⋯⋯あ、木場っちゃん」
「集中してるとこ悪いな。で、どうだ?
これはオルフェノクとしての身体に慣れたか、という意味だ。覚醒当初は俺も高スペックな身体に振り回されたのはいい思い出だ。
「うん。エミヤさんのお陰で慣れたというか⋯⋯⋯慣れざるを得なかったというか⋯⋯⋯。
ともかくフルカウルを使った時の感覚と同じ感じだったから慣れるの自体は早かったよ」
⋯⋯そりゃ剣の雨に降られりゃ慣れざるを得んよな。遠い目をしている出久を憐れに思うがそれと同時に軽く驚く。エミヤの助けがあったとは云え、二週間程度で慣れる程アークオルフェノクのスペックは低くはない。
⋯⋯⋯本来の覚醒と手順が違うせいでパワーダウンしてんのか?まぁ、それもあるのだろうが特筆すべきは出久の順応性だろう。原作では出久は努力型、対比して爆豪は天才型として描かれていたが俺からしたら出久も充分才能の塊だと思う。
っと、話がズレてしまった。本来の目的に戻らにゃ。
「────緑谷、木場。少し良いか?」
「ん?」
「轟くん⋯?どうしたの?」
話し掛けてきたのは轟だった。何気に初めて話したかもしれん。
「お前らが
おおう⋯⋯、まさかいきなりぶっ込んでくるとは思わんかったぞ⋯⋯。コイツの中に気まずいとかは無いんだろうか⋯。
「ただ
「⋯⋯それで何が言いたい?まさか俺と出久を褒めるために来た訳じゃねーんだろ?」
「勝つぞ、お前らには、必ず」
────ザワり、とざわめきが広がる。事実、轟はこのクラスではトップクラスの強さを誇ると認知されている。
クラス内での暫定最強からの宣戦布告という訳だ⋯⋯!
「⋯⋯轟くんにそう言ってもらえるのは、正直光栄だと思う」
でも、と出久は続ける。
「僕だって、本気でトップを狙ってる。他の科の人達もトップを狙ってる人だって居るだろうと思う。誰にも譲るつもりなんて無い────!」
だから────
「────僕も本気で獲りに行く!!」
これが出久也の、クラス全体への宣戦布告。今日ばかりは皆がライバル、俺も例外では無い。誰もが狙っているであろう頂点を────本気で獲りに行くと出久は行っているのだ。
「お、おいおい⋯⋯何もそんな喧嘩腰にならなくても」
「いや、轟達の言う通りだと思う」
「う、上鳴?」
轟達を諌め用とする切島とは逆に、その意見は正しいと声を上げたのは以外にも上鳴だった。
「木場」
「⋯⋯おう」
「俺は⋯⋯いや、俺だけじゃなくて耳郎や八百万もそうだったけどさ⋯⋯、
USJの時、全く役に立たなくて
「んな事気にするような事じゃ「そうじゃねぇんだ!!」」
気にするなと言おうとするとそれは上鳴の声に遮られる。見れば顔を俯かせ、握られた拳は小さく震えていた。
「考えちまうんだよ、もしあの時自分がもっと強かったらって⋯⋯!もっと強けりゃお前があんな事する必要無かったかもしれねぇって⋯!!
────それだけじゃねぇ⋯!
俺は⋯⋯俺達を守ったお前を⋯!感謝する訳でもなく、恐れて避けちまった!!
悔しくて⋯⋯情けなくて⋯⋯!でもどうすりゃいいか分からなくて⋯⋯!そんな弱い自分が嫌で嫌で仕方なかった!!
だから⋯⋯⋯だからこそ俺は!木場、お前に宣戦布告する。弱い自分と決別するために⋯⋯⋯何かあった時にダチを守れると証明する為に⋯⋯!」
それは、上鳴電気という男の決意表明。それまでの自分を捨て、新しい自分に変わる為の、意思の表れだった。
「⋯⋯悪ぃ、所詮自己満足に過ぎねぇ事は分かってる。でも、でも言わずには居られなかった⋯⋯」
「ん、俺はいいと思うぜ」
「木場⋯」
「誰がどう言おうがそれがお前なりの
それだけ言って俺は上鳴達に背を向け入場口へ向かう。そろそろ、始まりだ。
「俺も俺で、
────雄英体育祭が今始まる。
『さぁさぁよくも集まったなァテメェらァ!!!エヴィバディセイヘイ!!?』
『『『『yokosoーーーーー!!!』』』』
『コイツァはイイ!お前らも準備は出来てる様だなぁァ!?
本日はテメェらが待ちに望んだ雄英体育祭!!我こそはと有精卵共がシノギを削る年に一度の大!バトル!!』
『どうせアレだろ!?テメェらの目当てはコイツらダルォ!?
『ヒーロー科ァ!1-Aだろォォォォォ!!!?』
「⋯⋯るっさ!」
「マイクだし毎年こんなもんだろ」
「てか人すご⋯」
「大人数に見られている中でも自身の最大限のパフォーマンスを発揮出来るか⋯⋯⋯これもまたヒーローとしての素養を身につける一環なのだろうな」
この状況で軽口を叩き合える我がクラスは或る意味大物らしい。俺、出久、アリア、爆豪、轟、上鳴、耳郎、八百万、麗日、蛙吹、峰田は軽口を叩く様子もなく唯、前だけを見すえている。コラそこ、峰田くん頭打った?とか言っちゃいけません。
『続いてヒーロー科B組ィ!そして普通科C・D・E組、サポート科F・G・H、経営科I・J・Kの登場だァ!!』
俺達に続き続々と他のクラスが入場してくる。
⋯おっと、先日のバカをB組にて発見、すげー顔でこっち睨んでら。ニッコリとした満面の笑みで返しておく。何が気に入らんのかさらにすげー顔になってるわ。
ふと、それとは別に視線を感じた。何かと思って視線を辿ればそこは普通科。ボサボサ髪のクマの酷い生徒が此方を見ていた。⋯⋯⋯アイツ、確か原作キャラだ。確か心操人使とか言ったか。個性は『洗脳』と中々に注意か必要な奴だと記憶している。原作では宣戦布告を噛ましてくれたが今回は俺と出久がぶち壊してしまったので特に会う機会もなかったな。
まぁ特に関わる機会も無いだろうと視線を外した。
────これが大きな間違いだったと分かるのはずっと後の話。
「さァ、選手宣誓と行きましょうか!!」
そう言って台に立つのは18禁ヒーロー『ミッドナイト』。アレだ、元の世界で言うキューテ〇ーハニー枠な人だ。
「⋯18禁なのに高校に居ていいものか」
常闇の静かなツッコミには誰も触れなかった。多分全員が思ってる事だと思う。
「静かにしなさい!
選手宣誓!1-Aヒーロー・サポート兼科、木場勇治!!」
「は⋯」
「へぇ!?」
「⋯⋯あぁ?」
周りの反応は驚いていてたり、イラついていてり(当然ながらボンバ(以下省略)。
俺といえば前々から知らされていたので問題は無い。
⋯⋯だって全科の入試で総合一位が俺だったんだよ。校長曰く前代未聞らしいがこちらとしちゃ好都合なので文句はなかった。
『おい、兼科ってどうゆう事だ⋯?』
『そんな特例聞いたことないぞ⋯⋯』
『木場って、もしかして昨年の優勝者の弟か⋯⋯?』
観客席からもざわめきが上がる中、俺は静かに台上へと上がる。
────さぁ、ここからは俺のターンだ。
『ご紹介に預かった、諸事情でヒーロー科とサポート科を兼科する事になった木場勇治だ。本来ならさっさと宣誓する所なんだが、まぁ、少し俺の雑談に付き合ってもらいたい』
この行為自体は誰にも咎められもしないし以外にも思わない。この程度の事は毎年よくやる事だ。良くも悪くもヒーロー科の人間は我が強い。軽いトークなどは当たり前の事だった。
『さて、大前提として言わせてもらう────』
────俺は『無個性』だ。
何の気無しに、極々普通に放たれたその言葉は、会場をザワめかせるのに充分だった。
『以外か?ヒーロー科の人間が全て有個性だと思ったか?残念、普段
何が言いたいのかわからない者も居ると思うので単刀直入に言うぞ?
────調子に乗ってるんじゃねぇぞカス共が』
『テメェらはやれ『出来損ない』だの『生まれる価値のなかったゴミ』だのと俺を罵ってくれたな?
あぁ、気にすんな。ただ無個性だからといって親にネグレクトくらって周りから精神的、肉体的に悪質な虐め受け続けた餓鬼の独り言だ。話は続けるがな。
で?テメェらは何やってる?地方の平凡な学校で満足して?平社員で満足して?テメェらがつまらない所で満足してるその間に俺はここまで登りつめたぞ糞共』
『第一戦闘にクソの役にも立たねぇゴミみたいな個性持ちでもプロヒーローやってる奴なんざごまんといるんだよボケが。戦闘にクソの役にも立たない個性持ちがプロになれんなら当然無個性の俺でもヒーローになれるよな?出来損ないでもこうして上に立てるよな?お陰でテメェらクソみてぇな人生に比べりゃ随分とマトモな生活送らせてもらってらぁ』
『第一有個性だからって何が偉いってんだ?
「おい何だよアイツの言い草⋯」
「いくらなんでもプロを馬鹿にし過ぎだろうが⋯⋯!」
「入試一位だからって調子乗り過ぎだろうが⋯!」
『あ?何だ?俺の言ったことに不満があんのか?
そういう事はなぁ────俺みたいな化け物を出さないようにしてから言えよ』
姿が、変わる。平凡な人としての姿は、2mを越える馬の姿をした怪物へと変貌を遂げていた。
オルフェノク────別名灰色の怪物と呼ばれていた姿であった。
途端悲鳴が観客席から飛び出す。1部のプロヒーローは戦闘態勢に移るものもいる程だった。
『おいおい何だ?俺がオルフェノクだから排除しようってか?あーやだやだ、無知な奴らの相手は辛いねェ』
「うわー⋯⋯。木場くん相当イラついてるなぁ⋯」
「煽るのを辞めない所を見ると寧ろ手を出させようとしてるみたいだね⋯⋯」
「ふ、二人とも冷静過ぎひん!?このままじゃ木場くん大変な事になるで!?」
「だいじょーぶだいじょーぶ、木場くんならそこらの木っ端ヒーロー程度片手で潰せるから」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ⋯⋯」
なんて事ないように言うアリアとに苦笑する出久。麗日含め、周りは2人が妙に冷静な事を不可解に思うも、特に追求することなく木場へと視線を向けた。
『言っとくが俺がこうなったのは全部テメェらヒーロー(笑)のせいだからな?三年前の『鉄人事件』。知らねぇ奴もすくねぇだろうよ』
「『鉄人事件』⋯⋯⋯。確か金属を身に纏う個性の
『殺害された13人の中にカウントされちゃいねぇが俺も被害者の内の一人だ。例の鉄人に腹カッ捌かれてオルフェノクとして生き返ったのさ』
『羨ましいと思うか?一部の連中はそう思うんだろうよ。有個性連中を上回る圧倒的なパワーとスピード。世間で暴れ回ってる連中も大半がこの力を振るいたいって思ったんだろうよ。
だがな、代償が無いとでも思ったか?今分かってるだけでも俺達オルフェノクの寿命は最大でも20年に満たねぇ。俺も下手すりゃ後10年程度でお陀仏さ』
『そんな事をなんで知ってるか?おいおい、ここまでくりゃわかりそうなもんだがね。ああそうさ────────俺が村上峡児だ』
少年は厳かに告げる。それと同時に、彼の頭上に
「あ、アレってまさか!?」
「冗談だろおい!?」
「ゆ、ゆゆゆ、ゆ」
『紹介しよう、我社の新作『
「「「UFOだぁーーーーー!!!!??」」」
UFO。未確認飛行物体とも呼ばれるそれは何百年も前から人類を虜にしてきた謎の存在。それを模した輸送船だと彼は言った。よく見ればSMARTBRAINのロゴがデカデカと貼られている。
『改めまして自己紹介と行こう。俺の名は木場勇治。世間じゃ村上峡児としての名の方が有名か?今後とも我社の製品をご贔屓にな』
「ウソだろおい!?」
「木場が⋯⋯村上峡児?」
「お、おい緑谷!知ってたのか!?」
「本人はSB社の関係者だとは言ってたけど⋯⋯⋯まさか社長本人だなんて⋯」
『さて、俺がこんな場所で名を明かしたのには理由がある。つってもシンプルなもんさ────権力が欲しい。』
『俗だと思ったか?俺もそう思うさ。
だがな、権力があれば今現在のクソみたいなこの国を変えられる、少なくとも俺はそう思ってる。』
『今のヒーローには正当防衛によるものだろうと
『早い話、権力がありゃ国の中枢に潜り込めるんだよ。後は金さ。今も昔も政治家連中が腐ってんのは変わりない。現に汚職の証拠いくつか持ってるしな。あ、コレ後でマスコミに流しとくな。
で、だ。俺は金は手に入れた。名声も手に入れた。人脈も充分ある。後は国に潜り込めるだけの権力だ。
いつまで経っても中途半端で止まってるこの国を変える。夢物語だと笑いたきゃ笑え。笑ってんのは現状を変えるだけの勇気も意思もねぇカスだ。本気で目指してるからこそ、俺はここに居る』
『そして全国の
下向くな!上を向いて胸を張れ!!そして笑ってくる連中に中指立ててこう言ってやれ!!
『俺はお前らと違って特別な力なんぞ無くても歩いて行ける』と!!!弱者に甘んじるな!牙をむいて爪を遂げ!!愚者を超える意志を持て!!!』
『覚悟のある奴だけ
『選手宣誓は以上だ。長話に付き合ってくれて感謝する』
────雄英体育祭、開幕
言いたい事言わせてスッキリ。
警察が殺ってもOKなのにヒーローがダメとかどんな理屈だよと思う。原作でもそうだけど無個性故に化け物見たいな力持った連中に迫害される世界自体がイカレてると思う。寧ろ出久よく自殺しなかったなってレベル。親も気付けよ。
マハトマ1号
・名前は某マハトマ夫人から。見た目は完全なアダムスキー型の円盤UFO。核融合炉を搭載しており半永久的な稼働が可能。