転生者が仮面ライダーになってヴィランしてるからちょっと殺してくる   作:日本人

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ん?LBXのとこ必要だったのかって?
文字数か────ゲフンゲフン、好きだからいいじゃないか。


戦闘訓練だよ!自重?なにそれおいしいの?

────翌日、翼からの襲撃を躱し、クラスメイトと親睦を深め、のんびりと授業を消化して行く。

昼飯は学生食堂で食った。クックヒーロー ランチラッシュの料理が食えるとの事で、俺も食ったがすげぇ美味かった。

てか戦う料理人て⋯⋯⋯トリコ世界の住人かな?グルメ細胞持ってたりして。

いやーそれにしても楽しい。なんつーか、青春って感じがいいわ。中学ではクラスメイト連中の殆どが無個性を馬鹿にしてくるような奴ばかりだったので偏見無しに接してくれるクラスメイト連中はホントに有難い。

「なあ、そういや木場ってホントにヒーロー科志望じゃなかったのか?」

たまたま一緒に飯食ってた切島からそんな質問が飛び出す。

「そういやそんな事言ってたな」

「差し支えないならば教えて貰っても構わないか?」

同じように飯食ってた上鳴や障子からも聞かれた。恐らく皆薄々気になってはいたのだろう。別に知られて困るような事じゃないので話すことにする。

「入試の時の0Pt(ヴィラン)覚えてるか?」

「あぁ、あのバケモンロボットか」

「そりゃ覚えてるって。忘れられねぇよあんなの」

「あの時は対抗手段がなくて逃げ惑うしかなかったからな⋯⋯ヒーロー科の人間としては情けなく思ったよ」

お、障子それは個人的に好感が持てるぞ。ヒーロー的には高Ptだぜ!

「で、あれがどうかしたのか?」

「俺サポート科受験したんだけどアレブッ壊したらこっちに叩き込まれた」

「「はぁっ!?」」

「⋯⋯⋯すまん、どういう事だ?」

俺が仮面ライダーだから────なんてこんな人が多い所では言えないので適当に言っておく。

「さあな。向こうとしては使える人材を確保しておきたかったって所じゃないか?」

そう言い、ついでに学校側と交渉してサポート科と兼科させてもらっているいることを言うと、皆不思議に思いながらも納得してくれたようだ。

ま、この後バレるんだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼食後、お待ちかねのあの時間がやって来る。

ヒーロー科がヒーロー科である所以の専門科目。その名も────

「わーーたーーしーーがーーー!!

普通にドアから来た!!!」

────ヒーロー基礎学。文字通りヒーローとしての基礎を学ぶ科目でありヒーロー科の醍醐味といっても過言では無い。

教壇に立つのはNO.1ヒーローのオールマイト。

あのオールマイトから直接教えて貰えるとあって、皆興奮を隠せていない。

「すげぇ⋯⋯!マジでオールマイトが先生やってるんだな⋯!!」

「しかも銀時代(シルバーエイジ)のコスチューム⋯⋯!!」

「やばっ、画風違い過ぎて鳥肌立ってきた⋯⋯!!」

湧き立つ一同。かく言う俺もめちゃくちゃ興奮している。ようやくおおっぴらに動けるからと言うのもあるが何より自分の実力がどの程度なのか試したくて仕方が無い。

バトルジャンキー?何言ってんだ、俺は唯合法的にボンバーファッキューをぶん殴れるかもしれないから少し興奮してるだけだ。

「早速だが今日はコレ!『戦闘訓練』だ!!」

「戦闘⋯⋯!!」

「訓練⋯⋯!」

「そして⋯⋯⋯コチラだ!!」

クラスの壁がスライドし、中から番号の記されたボックスが迫り出してきた。

「各要望に添えた戦闘服(コスチューム)だ!!」

「「「「「おおおおおおおおおおおお!!!!」」」」」

「着替えたらグラウンドβに集合だ!

形から入るってのも大事な事だぜ少年少女!!

自覚するんだ!今日、今から自分は────

 

 

 

 

 

 

 

────ヒーローなんだと!!!」

そう言って彼が出ていく際にチラリと目が合った。俺は安心しなと軽く笑いかける。心無しか不安そうな表情になってオールマイトは出ていった。なんでや。

「木場っちゃん?行かないの?」

「おっと、今行くぜ」

ま、気にしたら負けか。せいぜい頑張るとしますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、木場と⋯⋯緑谷だっけか」

「うん、確か切島くんだよね?」

「おう!よろしくな!」

グラウンドに出たら早速切島が話し掛けてくる。持ち前のコミュ力で引っ込み思案の出久ともすぐに打ち解けたようだ。

「にしても緑谷、もしかしてそのマスクのツノみたいなのって⋯⋯オールマイトのアレか?」

「あ⋯⋯やっぱり分かる?」

「いやわかりやすいくらいだぞ?」

あっさりとツノの由来を看破された。まぁすげぇ分かりやすいしな。

「に比べて木場は⋯⋯マフィア?」

「言うな。自分でも分かってらぁ」

切島の言う通り俺の戦闘服は黒スーツに黒のロングコート、黒ハットに白いマフラーとどっからどう見ても完全にマフィアである。

⋯⋯いやカッコイイ感じのやつ考えたらこうなっちゃったんだよ。コートに関しては耐熱性抜群の高硬度絶縁体を素材にしてるから防御力もバッチリだしコート裏には大量のサポートアイテム仕込めるし。

ちなみに今回はカイザギア持ってきた。デルタは帝王シリーズ作る為のサンプルだから今んとこ使えないしファイズギアは追加武装の調整の為に同じく使えない。

つーわけでカイザギア。ちなみにサディーは流石に無理なので留守番。

あのやろ何が『マスターに捨てられました』だ。

そんな訳でこのコートは高性能で便利なスーパーコスチュームなのだ。決してマフィア服では無いぞ?

だから1部の女子がこちらを見て怯えた様子なのは気のせいだと思いたい。

「うんうん!!皆なかな⋯⋯⋯⋯⋯か良い戦闘服(コスチューム)じゃないか!!カッコイイぜ!」

オイオールマイトてめぇ。何で俺の姿見た瞬間言葉に詰まりやがった?シバくぞ。

怖気を感じたのかブルリと身体を震わせたオールマイトだが、気を取り直して説明を始める。

「さて!始めようか有精卵共!!

今回行うのは屋内での()()()()()()だ!」

対人、と聞いて皆の表情が引き締まる。まさかいきなり人間を相手にするとは思ってもいなかったようだ。

「主に(ヴィラン)退治は屋外などでよく見られる⋯⋯⋯が!凶悪(ヴィラン)発生率自体は屋内の方が圧倒的に多いんだ!!」

オールマイトの言葉に納得したように頷くクラスメイト達。

俺?内容知ってるから聞き流してるよ。

「と、言うわけで君らにはこれから(ヴィラン)組とヒーロー組に分かれて2対2の屋内戦闘を行ってもらう!!」

「基礎訓練も無しに行うのかしら?」

「その基礎を知るための実践さ!

ただし、今回はぶっ壊せばOKなロボじゃないのがミソだぜ!」

カエルっぽい少女、蛙吹梅雨の疑問をきっかけに皆から質問が噴き出してきた。

「勝敗のシステムはどうなっていますか?」

「⋯ブッ潰してもイイんスか」

「また除籍とかあるんですか⋯?」

「分かれるとはどの様に分れればよろしいでしょうか!」

「このマントヤバくない?」

「んん〜〜!聖徳太子ィ!」

ペラリとメモを取り出すオールマイト。新人とはいえそれぐらい覚えとけよ⋯。

(((((カンペ⋯!!)))))

ほら皆の心の声が聞こえてんじゃねえか。

「いいかい?状況は(ヴィラン)が核兵器を持ってアジトに立てこもっていてヒーローはそれを奪取、または(ヴィラン)を捕縛し無力化を狙っている!」

(((((設定アメリカンだ!!)))))

(ヴィラン)組の目的は制限時間まで核を守るかヒーローを捕縛すること!

ヒーロー組は核の回収、または(ヴィラン)組の捕縛だ!

そしてコンビ及び対戦相手は⋯⋯くじで決めるぞ!」

「適当に決めるのですか!?」

「現場だと急造でチーム組むことも少なくないらしいし、そういう事じゃないかな?」

「成程!失礼しました!」

「このクラス22人いるけどそこはどうするんスか?」

「そこは1組だけ3対3で戦ってもらう!こういうのも体験さ!」

という訳でくじを引いた結果────

 

A:出久 麗日

B:轟 障子

C:八百万 峰田

D:爆豪 飯田

E:青山 芦戸

F:砂藤 口田

G:俺 上鳴 耳郎

H:蛙吹 常闇

I:葉隠 尾白

J:切島 瀬呂 アリア

 

「マジかよ⋯⋯」

よりにもよってアリアか⋯⋯⋯手持ちのアイテムでなんとかなるか?でもパワー型の英霊呼び出されたら勝ち目ねぇしな⋯⋯核の近くで戦闘すれば大規模な攻撃を防げるか?だとすると早急に索敵する必要が⋯⋯」

「木場、ストップストップ!」

「ん、あ、悪ぃ」

ついつい思考の海に潜り込んでしまっていたようだ。気づいたら既に上鳴と耳郎が近くにいた。

「考え事か?取り敢えず自己紹介しようぜ!」

「それもそうか。

じゃ改めて、木場勇治だ。知っての通り無個性で戦闘スタイルとしては幾つかのアイテムを駆使した索敵やサポート、もしくは正面切っての肉弾戦てとこだ」

「いやそれなんでも出来るんじゃねーかよ⋯⋯

っと、俺は上鳴電気だ。個性は『帯電』、一応索敵とかもできるぜ!」

「ウチは耳郎響香。個性は『イヤホンジャック』っつってこの耳のやつ⋯」

シュルシュルと耳のプラグを伸ばしてプラプラさせる耳郎。おいやめろ、触りたくなるじゃないか。

「このプラグを相手に刺して音の衝撃を伝えたり⋯⋯

まぁ2人と同じように索敵にも使えるよ」

それぞれの個性の情報を交換し合う俺たち。にしても正直これは⋯⋯、

「「かなり強い(微妙だ)な」」

「「ん?」」

「え、これ強いの?かなり偏ってるように思えるけど」

あ、そうかこいつらアリアの個性について詳しく知らないんだったな。

「対アリアとしてはバッチリなんだよこの3人が」

「対ペンドラゴン?え、何アイツそんなにヤバいのか?」

「アイツの『召喚』で昔のガチ暗殺者呼び出されてみろ。気づいた時には首が落ちてた、なんて事も有り得るぞ」

「「うわぁ⋯」」

ドン引きの2人。だって俺がアイツならそれぐらいはするぞ?

アサ子さん喚んで半数で索敵、残り半数で奇襲を繰り返して相手を疲弊させてから呪腕先生とか爺でトドメ、とか普通にやるもん。

が、当然俺一人でも何とかなるように対策はしてる。それにこの2人がいるなら完璧だ。爺クラスでない限り何とかなるだろう。

「んじゃま、やるとしますかねぇ⋯!」

俺は静かに燃えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────てな具合に向こうは考えてると思う」

「「うわぁ⋯⋯」」

やあやあどうも、アリアだよ。なんか色々あって転生して過ごしてくうちに木場くんの相棒ポジに収まってるかと思ったら今の今まで影が薄いアリアちゃんだよ。べ、別に寂しいとか思ってないんだからねっ!?

⋯⋯コホン、一人芝居はこの辺にしてと。

今は切島くんと瀬呂くんに木場くんが考えてるであろう作戦を説明してたとこだよ。木場くんって私のこと単純って思ってるかもしれないけどこれでも頭はいいんだよ?この位はお見通しなのだー!

にしてもなんかアサ子さんの下りで既にドン引きだったよ二人とも。んー、別にこれくらいまだ優しい方だと思うけどなぁ?ケイローン先生の『THE・命懸け!君も英雄になろう講座〜〜実践編』よりはまともだよ?あの人東方もビックリの弾幕ぶちかましてくるんだから。

「と、言うわけで奇襲を仕掛けます!」

「何が、『と、言うわけ』なんだよ!?向こうに読まれてるんだろ?何で奇襲なんか⋯」

「瀬呂の言う通りだぜ。それに奇襲なんて男らしくない真似しなくても俺が正面から行って取り抑えればいいじゃねえか」

「だからこそ、だよ」

「「?」」

「わざわざ出迎える準備してくれてるんだし、少し派手に登場してやろうと思ってね」

木場くんには悪いけど、本気でやっちゃうからね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────次の組み合わせ!GチームがヒーローでJチームが(ヴィラン)だ!」

授業が進んでしばらくしてようやく俺たちの番になった。爆豪は出久にしてやられ、ほかのメンツもほぼ原作通りの内容だった。爆豪ざまぁ。

(ヴィラン)チームがビルの中に入ってから10分程、ようやくスタートの合図がかかった。

『訓練開始!』

「⋯始まったか。よし、耳郎は音で敵の位置を把握、上鳴は電気張って近づいてくるやつをチェックしといてくれ」

「もうやってる⋯⋯⋯⋯ん、音的に4、5階の辺りに全員いるみたい。動きてる様子は⋯⋯瀬呂のテープの音が聞こえるくらいで他に何も無いよ」

「こっちも特に何も感じないぜ。奇襲の予兆も無いな」

妙だな⋯⋯動きが小さ過ぎる。何か仕込んでやがるのか?

「なら()()()の出番だな」

コートの内側に仕込んでいたモノを取り出す。

取り出したのは携帯端末。それを軽く操作すると、コート内から小さな人型が飛び出してくる。

「何コレ⋯⋯プラモか何か?」

「惜しいが外れだ。

こいつはLittle Battler eXperienceといって通称LBX。俺が開発した小型のロボットだ。

索敵・強襲・暗殺なんでも出来るぞ」

「いや暗殺て⋯」

だって作中で使われてんだもん。

あ?何でLBXなんてもん作ったのかって?そんなの俺がロボット物大好きだからに決まってんだろ。

今回使うのはみんな大好き単眼量産機のデクー。やっぱ単眼はロマンだな!

「⋯⋯⋯ん?」

────そこで気付いた。俺達の周囲を霧が囲っている。しかも既に数メートル先すら見えないぐらいに深い霧だ。

「なんだこれ⋯⋯⋯霧?」

「何でこんな所に霧なんかが⋯⋯」

────反射的に傍らの耳郎を抱き寄せてコートで覆う。

「へっ!?」

「上鳴!!全方位に放電!!」

「え、ちょ、なんで」

「いいから急げ!!()()()()()!!?」

「りょ、了解!」

────バリバリバリバリバリバリ!!!

上鳴から放たれた電撃が辺りを覆い尽くす。

俺は瞬時にデクーを操作してマシンガンを乱射し、数秒後にデクーが破壊された事を端末は知らせてくれた。

やがて、上鳴の電撃が収まる。俺は恐る恐るコートから顔を出した。

「⋯⋯⋯凌げた、か?」

霧は既に霧散していた。上鳴はアホ面を晒しているが無事、こちらの被害はデクー一機で済んだようだ。

「あ、あのー⋯⋯?そろそろ離してもらえないかなーと思うんだけど⋯⋯」

「ん?あぁ、悪い」

抱えていた耳郎を解放する。若干顔が赤いが、まぁ、不可抗力なので許して欲しい。

「にしてもまさかジャックで来るかよ⋯⋯」

完全に予想外だった。よく良く考えればジャックも奇襲に特化していることを失念していた。完全に俺のミスだ。

「あの、まだウチら説明して貰ってないんだけど」

「ん、まあ平たく言うと奇襲を受けた」

「あ⋯⋯、もしかしてさっき上鳴に放電させたのって」

「接近を防ぐためにな。まさか早速デクーを破壊されるとは思わなかったが」

「あの霧は?」

「奇襲した奴の能力だよ。たしか〖暗黒霧都(ザ・ミスト)〗だったか?本来の力は使えないみたいだがそれでも厄介な能力だよ」

「能力って?」

「硫酸を含んでるんだよ、あの霧は。今じゃ精々塩酸程度だが全盛期の奴なら数分と掛からずに殺られてたな」

オルフェノクの俺はその限りではないが上鳴と耳郎は危なかった。

個性持ちと言えど所詮は人間、異形型でもない限り抵抗は厳しいだろう。

が、と言って何も考えていない訳じゃない。

「耳郎、奴らの動きは?」

「あ、ちょっと待って⋯⋯⋯⋯⋯⋯うん、動いてないみたい。3⋯⋯ううん、4人分の鼓動が聴こえてる」

「てことはジャックも奴らといるのか⋯」

ならば好都合だ。俺はすっかり忘れられていたウェイモードの上鳴を肩に担ぐ。

「よっと⋯⋯上鳴、少し我慢してくれよ?」

「ウェ、ウェイ⋯」

「んで、どうすんの?」

「ンなもん決まってんだろーが」

このまままごついていてもジリ貧、かと言って絡め手を仕掛ける時間も無い。ならば────

「────真正面からの突撃だ」

得意分野(おれなり)でやらせてもらおうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────ごめんなさいおかーさん⋯⋯失敗しちゃった⋯⋯」

「んーん、全然気にしてないからへーきへーき」

目の前でしょんぼりするジャックちゃんを抱きしめる。あ゛あ゛〜〜〜癒されるんじゃあ゛〜〜〜〜。

「ふみゅ⋯⋯おかーさん、ちょっと苦しいよ?」

「んん〜〜〜もう少しこのまま⋯⋯⋯」

「「⋯⋯⋯⋯⋯いやおかしいだろ!!?」」

切島くんと瀬呂くんからツッコミが入る。でも気にしなーい!このままジャックちゃんを愛でるのだー!

あ〜〜癒しじゃ〜〜。

「だ か ら!!!今訓練中だよな!?何でお前そんなにのんびりしてんの!?もっと緊張感持てよ!!」

「いやてかその幼女だれだよ!?なんか突然どっか行ったと思ったら戻った来てるし!!なんなの!?」

「私 この子 愛で中 うるさいから 黙れ」

「せめてしっかり喋ってくれよ⋯⋯」

え〜〜〜〜めんどい。でもまあ私は優しいので説明してあげる事にする。

「この子は私が喚んだ子で名前はジャック・ザ・リッパー。おけ?」

「いや端的過ぎるわ!てかジャック・ザ・リッパーて何百年も前の殺人鬼だろ!?なんてもん呼び出してんだよ!?」

「だいじょーぶだいじょーぶ、本人じゃないし」

「そういう問題か⋯?」

型月世界の住人に突っ込んだら負け。おーけー?

そのまま和んでいると急にジャックちゃんの顔付きが変わる。そこに幼い少女の姿はなく、冷酷な殺人鬼としての顔を、彼女は出していた。

「⋯だれかきてるね」

「霧に引っかかったの?」

「うん、数は⋯⋯3人かな?1人は抱えられてるみたい」

抱えられてる⋯⋯?あ、ウェイモードの上鳴くんか。あの状態の彼は役立たずだから抱えてるのかな?

「どうした?誰か来たのか?」

「ん、木場くん達が来たみたい。ジャックちゃん、どんな感じ?」

「⋯⋯まっすぐこっちに向かってきてる。たぶん、場所がばれてる」

むう⋯⋯やっぱり弱まった暗黒霧都(ザ・ミスト)じゃ上手く妨害出来ないかー。

「どうすんだ?このまま待ってる訳にも行かないぞ?」

「よし、部屋の前で迎撃しようか。瀬呂くんは核に張り付いといて、切島くんと私たちで木場くん達を迎え撃とう。あ、切島くんは前衛お願いね?」

「おっしゃ、任された!」

「真正面からの戦闘か⋯⋯⋯男らしくて燃えてくるなぁ!」

おおーテンションアゲアゲだね。

「おかーさんはどうするの?」

「ん?私も出るよ?」

岸波白野や藤丸立香みたいな的確な指示は出せないけど、ね。

「私だってマスターなんだよ」

特典の恩恵である右手の令呪が、紅く輝いた────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────見つけた!正面の扉、もう展開してる!!」

「ちっ、流石にバレるか!」

「ウェイ⋯」

ビルの5階、連中の場所を特定した俺達は奇襲を仕掛けるために霧の中奴らの部屋まで走っていた。が、既に奴らは動き出しているという。恐らくジャックに感知されたのだろう。

「っ⋯⋯、見えた!」

霧が晴れたその先、目標の扉の前には既に切島、アリア、ジャックの姿が見える。瀬呂の姿が見えないが、恐らく部屋で待機しているのだろう。

()()()だ!

「耳郎!」

「了解!」

「ウェイ!?」

耳郎に抱えていた上鳴を投げ渡す。俺はすぐさまコートに腕を突っ込む。

「さて────」

奴らが動き出すが既に俺の手は目的のものを掴んでいる。

「────やろうか?」

「んなぁ!?」

俺がコートの中から引きずり出したのは第二次世界大戦中、ドイツ軍が使用した対戦車擲弾発射装置〖パンツァーファウスト〗。いまとなっちゃあ骨董品に過ぎないが⋯、

「壁破るにゃ充分だ!ぶちかましなァ!!」

「そ、総員退避ーー!!」

発射された弾頭がアリア達に迫る。必死の形相で回避するアリア達。遮るもののなくなった弾頭はそのまま壁に吸い込まれて行った。

 

────ドガァァアアアアアアアン!!!!

 

「⋯⋯⋯は?」

崩れた壁の向こうに呆然とする瀬呂の姿が見えた。間髪入れず傍らの上鳴を瀬呂にぶん投げる。

「上鳴、人間スタンガン!」

「ウェ、ウェェェェェェイ!!?」

放電しながら突っ込んでいく上鳴。それにぶち当たる瀬呂。

「あばばばばばびびびびびぶぶぶぶぶべべべべべ!!?」

黒焦げになって崩れ落ちる瀬呂。俺は残されたパンツァーファウストの発射台を投げ捨て、腰にカイザギアを装着する。

『Code 913 Enter』

『standingby』

「変身!」

『complete』

閃光と共にカイザに変身する。そのまま呆然とする切島を殴り飛ばした。

「らあっ!」

「ぐほぉっ!?」

「っ、ジャックちゃん!」

「うん、解体するよ」

アリアは思ったより早くたて直した。すぐさまジャックに指示を出し、自身は後方に下がる。指揮官として、正しい判断だろう。

が、今回ばかりは悪手である。

「耳郎!」

「おっけもうやってる!」

耳のコードを伸ばしてアリアの足に引っ掛け、すっ転ばせる。

「たわばっ!?」

「悪いけど、逃がさない⋯!」

「あべしっ!?」

そのまま馬乗りになり、首元に俺が渡したナイフを突きつける。

「おかーさんっ!?」

「よそ見してる暇があるのか?」

『Exceedcharge』

「グランッ、インッ、パクトォ!!」

「かっはっ!?」

マスター(アリア)がやられて動揺した所で腹に思いっきりグランインパクトを叩き込んだ。

体をくの字に曲げ、吹き飛んで行くジャック。壁に叩きつけられ、χ(カイ)の文字が霧散すると同時に前のめりに倒れ込んだ。

「てめっ────」

「おっと、動くなよ切島ァ!こいつがどうなってもいいのか?」

起き上がってきた切島がかかってこようとするが耳郎に目配せしてナイフをチラつかせる。それだけで切島は動けなくなってしまった。

「てめぇ⋯⋯卑怯だぞ!!」

「フハハハハ!!卑怯汚いは敗者の戯言!

勝てばよかろうなのだァーーーーー!!!!」

「うわぁ⋯⋯」

(味方にまでドン引きされてる⋯⋯これじゃもうどっちが(ヴィラン)かわかんないよ木場くん⋯⋯)

完全に引かれてるがそんなこと知ったこっちゃ無いね!

クックックッ⋯⋯さぁてどう料理して『(ヴィラン)チームWIIIIIIIIIIIIIIIN!!!』⋯⋯⋯What?

 

 

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