夢を目指す少女達と神童と謳われた少年   作:レムりん

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レムりんですの!
いやー遅れてしまって申し訳ない
…え?アイスボーンしてたんじゃないかって?
そそそ、そんなわけななないじゃないですか
…はいすいません
私のことはどうでもいいと思うので本編どうぞ!



第21話 A cold is one that makes your thoughts poor sideH

____________________________________________

 

ピピピピ…ピピピピ…

 

「んっ、」

 

軽快になる電子音に俺は無理やり意識を覚醒させられる

いつも通り体を起こして伸びをしようとするが何故か体に力が入らない

 

ガチャッ

 

「お兄ちゃんおはよ!朝ごはん出来てるよー!」

 

うちの目覚まし2号がやってきた

 

「…詩歌、朝からうるさ、っ、ゴホッケホッ」

 

「お兄ちゃんもしかして風邪?」

 

「分からないが体はだるい」

 

「声出てないじゃん、ほらとりあえず熱計って!」

 

俺は詩歌が取り出した体温計を脇にさす

我ながらよく出来た妹である

 

「別に風邪引くようなことしてないんだけどなぁ」

 

「多分温度差でやられたんじゃない?

ピピピピ、っとほらお兄ちゃん貸して」

 

「ん、」

 

「げ、8度超えてるじゃん」

 

「まじか」

 

「まじまじ、ほら」

 

見せてもらうと液晶の部分にはしっかりと8度2分と出ていた

 

「こりゃいかんな、仕方ないけど休むか」

 

「その方がいいというか多分私が許さないよ?」

 

「…だろうな

ごめん、食欲ないから今日は1人で朝食べてくれ」

 

「うん、わかった

とりあえず食べてくるね」

 

そう言って部屋を出る詩歌

 

「はぁ、…とりあえずみんなには知らせないようにしないと」

 

俺なんかの風邪を周りに移す訳にはいかない

 

「寝よ」

 

俺は目を閉じ2度寝をしようとする

 

ピンポーン

 

「ん?」

 

ああ、多分リサ達が来たっぽいか

 

『おっはよー!!しーか迎えに来たよーー!』

 

『おい!もっと声抑えろ香澄ぃ!!』

 

…なんだ、香澄達か

 

トトトト

 

…うん、すごい嫌な予感がするなぁ

 

トト…ガチャッ

 

「響也先輩ー!おはよーございまーす!」

 

きやがったよ騒音1号

 

「香澄ちょっと落ち着けって!」

 

…とそのお守り

 

「…ゴホッ、とりあえず香澄声を抑えてくれ頭に響く」

 

「あれ?もしかして響也先輩、風邪?」

 

「もしかしなくても風邪だ」

 

可愛く首を傾げる香澄に俺は答える

 

「あ、すまんが他のみんなに言わないでくれよ?」

 

「あ、はいわかりました」

 

「有咲!?なんで!?」

 

流石有咲、理解が早い

 

「響也先輩なりの気の使い方だろ

みんなに移したらまずいから」

 

「あ、そっか有咲あったまいいー」

 

「いや、これが普通だからな?」

 

「あ、おいもしかしてだけど沙綾来てたりしないよな?」

 

「安心してください、あたし達だけですから」

 

「そうか、それは良かった」

 

「沙綾が聞いたら泣いちゃいますよー響也先輩」

 

「そうだけど」

 

沙綾に体調について無理しないように散々言っている為何を言われるかわかったもんじゃないんだ

 

「まあとりあえず他のみんなには言わないようにしておくんで心配はしないでください」

 

「恩に着る」

 

─2人ともー!遅刻するよー!

 

「わかったー!今行くー!

それじゃ私達そろそろ行きますんで響也先輩ちゃんと寝ててくださいね!」

 

「失礼します」

 

部屋に再び静寂が訪れる

俺の心配する思考をよそに身体のだるさと睡眠欲は正直な様でいつの間にか夢の世界に旅立っていた

 

 

 

 

 

「有咲ー、卵焼き頂戴!」

 

「ぜってー嫌だ」

 

「それでね花音」

 

「うんうん」

 

今はお昼休み、いつも通り?みんなで集まってご飯を食べてます

あ、挨拶がまだでしたね、まん丸お…え?いらないですか?…そうですか、彩です

 

いつも通りなはずなんですが私には少し気になることがありまして…

 

「…ぱく、もぐもぐ」

 

そうです香澄ちゃんが珍しく上の空でご飯を食べてるんです

いつも有咲ちゃんとかに元気よく話しかけながら食べてるのに今日はどうしたんだろ

 

「そういえば」

 

紗夜ちゃんが口を開きました

 

「戸山さん今日は体調が優れないんですか?なんだかいつもより静かですけど」

 

「え?、あ、はいな、なんでもないですよ」

 

紗夜ちゃんも同じこと思ってたみたいだった

 

「カスミさん、なんだかアヤシイです」

 

イヴちゃんがみんなの気持ちを代弁した

うん、確かになにか隠してるよね

 

「どーせ、香澄の事だからなにか先生に怒られたんだろ?」

 

有咲ちゃんが続く

 

「ち、違うもん」

 

「そしたら響也の事でも考えてたのかしら?」

 

「!?ど、どうしてそれを」

 

千聖ちゃんが悪そうな顔で尋問を始める

…私がやられてる訳では無いのに背筋が凍る様なのは気の所為だろうか?

 

「さてと、香澄ちゃん…?なにを隠してるのかしら?」

 

「べ、べべ別に何も隠してませんよ!?」

 

…チェックメイトだよね

 

「戸山さん、正直に言った方が身のためですよ?」

 

紗夜ちゃんも加わった

もうダメだぁ、おしまいだぁ

 

「…響也先輩風邪で寝込んでるんですよ」

 

「ありしゃっ!?」

 

「香澄誤魔化すの下手すぎ」

 

「だってぇ、やったことないんだもん」

 

「ちょっと待って有咲ちゃん!響也が風邪ってほんと!?」

 

珍しく千聖ちゃんが狼狽してる

 

「マジです

朝響也先輩に会ってきたんで」

 

「だ、大胆だね有咲ちゃん…」

 

「りみりんその言い方はやめろ、

あたしはいつも通り詩歌を迎えに行った香澄に着いていっただけだ」

 

「でも誘ったら有咲満更でもなさそ「香澄お前だけ今日のおやつ抜きな」そ、そんな〜」

 

「でも…響也くんが風邪って珍しいですよね」

 

「てか響也先輩私に散々言っておきながら…

次会ったら説教だね」

 

確かに、響也くんはいつも私達の体調を1番に考えてくれて

…そういう優しい所が好きなんだよね

てか沙綾ちゃんなんか怖いよ?

 

「…彩ちゃん?アイドルがしたらダメな顔してるわよ?」

 

「え!?、あはは…」

 

またやっちゃった…私響也くん想像したらニヤニヤしてるらしくてよく千聖ちゃんに怒られてるんだよね

 

「それじゃ!響也のお見舞いに行くわよ!!」

 

「こころーまずまだお昼休みだし、あんたパーティがあるとか言ってなかったっけ?」

 

「そうそう、はぐみ達も連れてかれる予定だったよ?」

 

「そんなものより響也のお見舞いの方が大事だわ!」

 

スッ

 

「こころ様、旦那様の御友人、吉田誠治様の生誕記念パーティでございます…

ご令嬢であられるこころ様がご出席なされないと旦那様の顔を汚すことになってしまいます

どうかお考えを」

 

吉田誠治ってどこかで聞いたことあるような

そう思ってみんなの顔を見るとみんなも同じだったようで驚いた顔をしていた

 

連れてかれる側の美咲ちゃんが1番驚いてたよ

 

「え?え!?吉田誠治ってあんたその人総理大臣じゃ…」

 

「ええ、確かお父様がそう言ってたわ!」

 

「言ってたわ!じゃないよ!あんたはいっつもそう…あーだこーだ」

 

「花音ちゃんも災難だね…」

 

「あはは、…彩ちゃんも一緒にどう?」

 

「うん、遠慮しておこうかな?」

 

「そ、そうだよねー

ち、千聖ちゃんは?」

 

「花音、ごめんなさい今日はスタジオ練があるのよ」

 

「ふえぇ…」

 

うん、練習あるのは本当だけど無くても同じ感じで断るんだろうな千聖ちゃん…

 

「お見舞い行きたかったんだけどなぁ…」

 

「ごめんなさい花音、あたしが無理言って誘ってしまったから…」

 

「ううん、こころちゃんは悪くないよ!大丈夫」

 

「でも、お見舞い行きたかったなぁ」

 

「あれ?りみちゃん何か用事あるの?」

 

「あ、私だけじゃなくてポピパみんなの用事です

スタジオ予約しちゃってて…」

 

「そしたら私達が行きましょうか白金さん」

 

「そうですね…氷川さん」

 

「え!?Roseliaの皆さん今日は練習ないんですか!?」

 

香澄ちゃんが驚愕の声を上げる

 

「ええ、たまたま何もありませんが…」

 

「紗夜ちゃん?それは聞き捨てならないわね」

 

「し、白鷺さん!?目が怖いですよ!?」

 

あの紗夜ちゃんが恐怖している

…千聖ちゃんがほんとに悪魔のような顔をしてるんだろうなぁ

 

「彩ちゃん?お説教が必要かしら?」

 

「ひいいぃっ!!!」

 

振り向いた千聖ちゃんの顔には般若の面が見えた気がした

 

「まったく、

それで?紗夜ちゃん?練習…しないの?」

 

私から外れた眼光はまた紗夜ちゃんを射抜く

 

「あ、え、そ、その今日は本当に練習がなくて…

最近練習が続いていたので湊さんが休みにしようと言いまして…」

 

「へぇー、そう

燐子ちゃん?本当?」

 

「は、はい!本当です!」

 

「…はぁ」

 

殺気が消えた…

鬼神が元いる場所に帰ったみたいだ

 

「こんな日にスタジオ練習入れるマネージャーには

…お説教が必要かしら?」

 

 

この時事務所でデスクワークをしていたマネージャーの愛用するマグカップにヒビが入ったという

 

「まあ仕方ない事だけどRoseliaだけズルくないかしら?」

 

「ずるいとは何ですか白鷺さん!」

 

「まあまあチサトさん!落ち着いてください!」

 

「イヴちゃん?私は至って落ち着いてるわよ?」

 

「ヒィッ、…はい!チサトさんは今日も美しいです!!」

 

「ふふ、そんなお世辞、でもありがと」

 

イヴちゃんが真っ青に…

 

「ねぇ、有咲、千聖先輩止めてきて」

 

「はぁ!?あたしが止めれるわけねぇだろ!?」

 

「いいね、有咲が適任だよ」

 

「うん、有咲ちゃん頑張って!」

 

「沙綾にりみまで!?」

 

「ありしゃ!ファイトだよ!」

 

「そのセリフ怒られるからやめろ香澄!!

てかあたしが止められるほどの「有咲ちゃん?」っ!?」

 

「なにか私に用かしら?」

 

「いえ!なんでもありません!!気にしないでください!!!」

 

「そう?わかったわ」

 

「…ふぅ、おいお前ら本気で命の危機を感じたぞ!!」

 

「有咲!凄いわね!あの千聖に立ち向かうなんて!」

 

「いやこころ、敵前で撤退してるからね」

 

「美咲ちゃん、それ辛辣だよ…」

 

「でもでも!はぐみから見たらかっこよかったよ!」

 

「いや単純に自分からいけないんだよな?」

 

皆が一斉に目をそらす

 

「目をそらすんじゃねぇぇぇぇ!!!」

 

ポカポカとしたお昼休みの中庭に1人の少女の叫びが響いたという

 

そして

 

「有咲ちゃん?お説教が必要かしら?」

 

その後ろで叫び声に反応した悪魔がいたとかいなかったとか

 

 

 

 

 

ピピピピ、ピピ「ん、」

 

けたたましい電子音を止めると俺は微睡みから抜け出すべく体を起こす

その時に昨日のような気だるさもなく俺は風邪が治ったことを知る

 

「…まあ、そんな重いヤツだとは思ってなかったけどな」

 

とりあえず着替えてっと

 

ガチャッ

 

「お兄ちゃんおはよぉ!!!」

 

「ぐはっ」

 

俺は目覚まし2号のダイビングボディプレスをくらいベッドに逆戻りしてしまう

 

「おい詩歌!!もう少し加減してくれ」

 

「あははごめんごめん

お兄ちゃんお腹すいてない?朝ごはん出来てるよ?」

 

「ああ、ありがとう

着替えて降りてくわ」

 

「はーい、はやくねー」

 

タタタタ

 

「…はぁ、もう少しお淑やかになれないかね」

 

ふと、俺はなにか気になりスマホを見る

通知が1件

 

『お説教が必要かしら?』

 

千聖から何故かこの一文だけが送られてきていた

なぜだ?なにか怒らせたか?

 

…まあ次に会った時に聞けばいいか

 

俺は着替えようとスマホから目線を移動させ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響也…?

 

オセッキョウガヒツヨウカシラ?」

 

 

 

 

 

ifルートend

 





『筆者のあとがきのこぉなぁぁぁぁぁ』

「さて今回もやって参りましたこのコーナー
司会はわたくしレムりん、そして今回のゲストは」

「どうも、白鷺千聖です」

「わー千聖さーん」

「レムりんさん?これはどういうことですか?私がまるでサスペンスドラマの黒幕的な終わり方してますが?」

「あ、それはですねifルートなんでなにか尖ったものが欲しくてちょうどいい人材がいたもんで」

「…それで私が?」

「はい、
…あれ?千聖さん?顔が怖いですよ?」

「ふふ、
レムりんさん?」

「は、はいなんでございましょう?」

「次は『許さない』ですよ?」

「大変申し訳ございませんでした…」

「…はぁ、なんで私こんな役回りが多いのかしら」

「それは千聖さんが怖「やっぱりお説教が必要みたいね」ヒィッ

そ、それではまた次回お会いしましょう!!」

「こ、こら逃げるのは許しませんよ!!」

「ダレカタスケテー!」

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