「悪魔を殺して平気なの?」「天使と堕天使も殺したい」 作:サイキライカ
『狐』
オリキャラという名の作者が考えつくチートオブチートなシナリオクラッシャー。
自称妖怪との事だが、その正体は妖怪の規格に収まらない説明不可能な化物。
狐というのも地上で好む姿が狐に酷似しているからそう呼ばれているに過ぎない。
天地開闢以前の、天之御中主神、盤古、カオス、ユミル、アプス等天地開闢の神が天地を分かつ前から意識を有しており、『無限』と『夢幻』さえ子供扱いしている。
天地開闢の後は『次元の狭間』に本体を置き、分体を地上に遣わして人間を玩び遊んでいた。
それが変わったのは今から千年前。
分体を『玉藻の前』として日本に送り込んだ時の事だった。
『狐』は時の帝に惚れたのだ。
悠久とも言える永く在り続けた存在は、初めての恋に衝動の欲するままに帝を捕り殺しその魂を取り込もうとした。
しかし当時最強の陰陽師安倍晴明に思惑を見破られ『日本』を敵に回し戦を仕掛けられた。
最初こそ只の蹂躙であったが、いくら倒されようと臆することなく挑み続ける人間の姿をいつしか眩しく素晴らしいと感じるようになった。
『狐』は人間の強さの果てが、人間がどこまで行けるのか見たくなった。
その後『狐』は自らを妖と名乗るようになり、神の目に余らぬ程度に自重を覚え、生物の絶望の断末魔に愉悦し、絶望の中でも折れずそこから這い上がり牙を付き立てようと立ち上がる姿を愉悦するようになった。
例えるなら外道麻婆、アマッカス、主任、這い寄る混沌を悪魔合体した白面の者という究極害悪体。
故に、『狐』に目を付けられるということは『難易度︙虚淵』である。
『李書文』
強くし過ぎて最早作者にも手の付けられない人型災害。
元はただの武人であり、悪魔に目を付けられることなく生を終えるはずだったが、晩年に師事したとある弟子が本物の仙道を納めていたことから運命が変わる。
不老不死に興味は無かったが、さらなる境地への探究心を抑えきれず弟子より仙道を習い、僅か一年で太極へと至り羽化登仙を成して寿命から解き放たれた。
因みにその弟子は仙人になった喜悦のまま、感謝の念を込め自重無しの全力を振るい殺してやった。
羽化登仙後は鬼籍に入り全国を行脚しながら武人としての高みを目指し修行を続けた。
そしてその実力は仙人の枠さえも超え、強き者との死合に餓えた挙げ句、須弥山へと単身腕試しに殴り込みを掛け、戦闘勝仏を黄泉に叩き落とし、中壇元帥を半死半生に追い込み、多くの神仏修羅にトラウマを刻み、帝釈天に好きな武器をやるから帰れと冷や汗を流させた。
そんな存在を他の神々が放っておくはずもなく、あらゆる勢力が彼を引き込もうと手を伸ばした。
好きなワルキューレを選べと数多の美女を揃えたオーディン。
夜空にお前の星座を刻もうと持ち掛けたゼウス。
私を殺して影の国の王にならないかと戦を仕掛けた影の国の女王。
一部おかしいものはあるが、他にも多くの勢力が其々が考えつく限りの厚遇を以て李を迎え入れると持ちかけた。(ただし聖書勢力は除く)
しかし五欲から解き放たれた李はそれら全てを蹴った。
地位も名誉も女もいらない。
欲しいのはただ、己の武の最果てに辿り着くことのみ。
そしてそんな姿を見たとある神が李と接触した。
その名はブラフマン。
苦行の果てにあらゆる願いを叶えるリアル神龍もといヒンドゥー教の最高神の一柱である。
ブラフマンは李の足跡を苦行と認定し、どんな願でも叶えてやろうと望みを問うた。
しかし李はそれを辞した。
「己の力のみで辿り着く境地。
それこそが俺の望みよ」
その答えにブラフマンは感動の余り絶頂した。
そしてブラフマンは願いを叶える代わりに彼を祝福し予言を降した。
「お前が折れぬ限りその武はどこまでも高まる。
その果ては、三界を征すると言われたカルナを超えるだろう」
その予言に李は目指す高みを知り獰猛に笑った。
そうして李は只一人でありながら1勢力と数えられる『規格外』となった。
因みに李が帝釈天から貰った神宝は、何の効果もない只ひたすら頑丈なだけの槍であった。