聖闘士星矢【魔を滅する転生星Ω】   作:月乃杜

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第4話:パライストラ 新たなる仲間達

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「ただいま、沙織さん……それに光牙!」

 

「お帰りなさい星矢」

 

「お帰り、父さん!」

 

 黒髪の青年──星矢が手を振って肩にはバッグを担ぎながら歩いて来る。

 

 赤い袖無しの服にジーンズという、一三歳から変わらぬ格好をしていた。

 

 三日月島と呼ばれているアテナ所縁の島、城戸沙織と星矢と光牙の三人は執事の辰巳徳丸と共に、それなりに大きな邸で暮らす。

 

 たまに恐いお姉さん──間違ってもオバサンと呼べない──がやって来ては、光牙を鍛えていた。

 

 星矢が再々、出掛けているのは仕事であると光牙は聞かされており、事実として帰って来ればお土産片手に優しく微笑んでくれる。

 

 きっと自分は満たされていると思う、いつも柔和な笑みを浮かべて、勉強は嫌いだけど教えてくれている母親の沙織が居て、お茶らけてはいて三枚目ながら、時に厳しく、時には優しく接してくれる父親の星矢が居て、御巫山戯が過ぎると恐い執事の辰巳ジジィも要るし、シャイナという恐いお姉さんな師匠も居た。

 

 光牙の世界は三日月島で完結していたが、それでも数年間という優しい時間は掛け替えの無いモノだ。

 

 そんなある日、光牙は知ってしまった──聖闘士という存在について。

 

 どうやら、父親の星矢はその聖闘士であり、お姉さん──シャイナも聖闘士であるらしい。

 

 そして星矢が仕事だと言って出掛けるのも、聖闘士としての任務なのだとか。

 

 任務を伝えに来た時は、シャイナが普段は尻に敷く奥さん的な雰囲気を醸し出すというのに、この時ばかりは膝を付いている。

 

 つまり、平素は星矢にとってシャイナは逆らえないお姉さんだが、仕事の際には上司といった関係なのであろうと推測が出来た。

 

 その時には二人共、公私の区別を付ける為なのか、星矢がキンキラきらびやかな鎧を身に付け、シャイナも紫掛かった白銀色の鎧を身に付けている。

 

 光牙は思い切って沙織に訊いてみた。

 

「なあ、母さん」

 

「どうしたの、光牙?」

 

「聖闘士って、何?」

 

「っ! 光牙……」

 

 何故だろうか、沙織の瞳には何処か寂しそうで憂いの影が見えたのだ。

 

 暫くの沈黙の後に沙織はポツリポツリと話す。

 

 ──アテナの聖闘士。

 

 それは神代の頃より地上の愛と平和を、ギリシアの戦女神アテナと共に護ってきた少年達。

 

 アテナは正々堂々とした闘い方を好み、武器を使うのも厭うた為に聖闘士達は自らの肉体を極限にまで鍛え上げる。

 

 その拳は空を裂き、その蹴りは大地を割ると云う。

 

 今代のアテナがギリシアの聖域(サンクチュアリ)に降誕してより、三十年近くが既に経過している。

 

 その間にアテナと聖闘士は様々な邪悪と闘い抜き、そして今でも闘い続けているのだと語られた。

 

 光牙の推測の通り星矢も聖闘士であり、その中でも最強の十二人──黄金聖闘士と呼ばれている。

 

 とはいえ、激しい闘いの末に最強の十二人は減り、今や数は半分にまでなってしまった。

 

 牡羊座(アリエス)

 

 牡牛座(タウラス)

 

 双子座(ジェミニ)

 

 獅子座(レオ)

 

 乙女座(バルゴ)

 

 天秤座(ライブラ)

 

 水瓶座(アクエリアス)

 

 そして、星矢が九番目の人馬宮を護る射手座(サジタリアス)だと云う。

 

 シャイナは白銀聖闘士・蛇遣座(オピュクス)。

 

 シャイナが光牙を鍛えていたのは、決して聖闘士にする為ではなく、飽く迄も自身を護る為であり道を自ら決める為。

 

 聖闘士になるのも良し、ならないのも良しだ。

 

 どの道を選ぶにしても、貧弱貧弱ぅぅぅっ! では話にもならないのだから。

 

 基本的にはシャイナに鍛えられ、帰って来れば星矢も鍛えてくれた。

 

 何と云うか、シャイナは厳しくて厳しくて厳しくて厳しくて厳しくて厳しい。

 

 修業が大変だというのは覚悟はしていたが、これは本当に心が折れそうになるくらいだ。

 

 星矢も修業の時には厳しいと云えば厳しいのだが、それでも父親としての優しさや温かさはあった。

 

 そんな星矢から習っているのはペガサスの闘技で、流星拳やローリングクラッシュなどを教わっている。

 

 それ以外にも【心眼之法訣】という、相手の速度がどれだけに速かろうとも、その先を読む技術など闘いに必要な事を一通り。

 

 また、聖闘士は素手による闘いが基本ではあるが、武器の扱いを知る事により武器との闘い方を学ぶ。

 

 これは星矢が師匠である魔鈴から学んだ事、間合いの取り方や取り回しなどを知れば、闘いを有利に進める事も可能となる。

 

 過去、星矢達も武器の使い手と闘う事が屡々あったらしいし、これから新世代の光牙が闘う可能性も充分にあるから、きっと無駄にはならないであろう。

 

 修業を始めてから四年の時が経ち、一三歳となった光牙は三日月島を出ると、パライストラに向かい仲間と共に闘う事など、此処では学べない事を教わる為、光牙は旅立つ。

 

 光牙には嘗て星矢が纏っていたペガサスの青銅聖衣を造り直し、新しい形状になった謂わば新ペガサスの聖衣を与えられた。

 

 与えられた光牙自身は知らないが、星矢が実際に纏っていた最終青銅聖衣は、黄金の血や女神の血による進化を繰り返し、性能などが段違いに上がっており、新しい聖闘士が振り回されるだけでしかなく、聖域の聖衣を一新した時にこれらも同じく一新されたのだ。

 

 色は旧ペガサスと同じで空色をしており、聖衣櫃は廃止され聖衣石(クロストーン)に封じられている。

 

 流石にあんな櫃を現代社会で背負うと、目立ちまくる上に『私は聖闘士』だと喧伝する様なものだから。

 

 パライストラに着いて、光牙は得難い仲間を得ると彼らとの生活をしながら、真の聖闘士となるべく修業を続けるのであった。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「う、ん……朝……か?」

 

 朝日に目を焼かれた為、ベッドの上で寝返りを打った光牙は、眠たい目を擦りながら起き上がる。

 

「何だか懐かしい夢を視た気がするなぁ……ふあ!」

 

 欠伸と共に背伸びをし、寝間着から普段着に着替えると、聖衣石(クロストーン)の腕輪を右腕に着け、顔を洗うべく洗面所へと向かった。

 

「よー、光牙ぁ!」

 

「蒼摩か、おはよう」

 

 仔獅子座(ライオネット)の青銅聖衣を与えられて、仮免生となりパライストラに来た二世聖闘士の蒼摩。

 

 所謂、親のや兄弟の世代も聖闘士である者や、外で師匠を持つ者達の事を揶揄する言葉、それが〝二世聖闘士〟である。

 

 蒼摩の父親は南十字座(サザンクロス)の一摩。

 

 そういう意味合いでは、義理の父親が聖闘士の光牙もそうだし、実父と義兄が聖闘士の龍峰もそうだ。

 

 また、白銀聖闘士に昇格をした兄からの修業を受けており、聖衣を受け継いでいる狼星座(ウルフ)の栄斗も括りとしては変わりがないとも云える。

 

 それはつい先日に此処へ来たオリオン星座のエデンとて同様で、白銀聖闘士・雀蜂座(ヴェスパ)のソニアの弟で、聖域に於いて黄金聖闘士からの修業を受け、青銅聖衣を与えられたとして二世扱いだ。

 

 要は初めからパライストラで訓練生となった者達が自らと、親や兄弟に聖闘士を持つ者や外から師匠を持って来た者を区分して二世と呼んでいる。

 

 つまり、光牙もエデンも蒼摩も龍峰も、そして昨日の夕方にユートへと絡んだ鷲星座(アクィラ)のユナ、彼女も外部で孔雀座(ピーコック)のパブリーンという白銀聖闘士から教えを受けていた為、パライストラ訓練生から上がってきている仮免生に疎まれていた。

 

 まあ、飽く迄も一部勢力的な意味でだが……

 

 ちょっとダサい白色制服に袖を通し、朝食を摂った光牙達は朝礼に出席をするべく、アテナ像の前に集合をして並んだ。

 

 訓練生、候補生、仮免生などの聖闘士を目指す者、教師、用務員、雑兵などが住まうパライストラだが、例外は無くこのアテナ像を信仰の対象として祈る。

 

 

「学園長よりの話がある」

 

 檄がマイクの前でそう言うと、学園長が壇上へと登って話を始めた。

 

 学園長は現役聖闘士で、守護星座の聖衣を持たないが故に、精霊聖衣を与えられている一人──雷王聖衣(ライトニング・クロス)のミケーネの事である。

 

 学園長とはいえ、最近まで聖域に詰めてエデンへと武術を教えていたが故に、まともに学園での仕事などしてはいない。

 

 勿論、学園長の決裁が要る仕事は聖域の方で熟していたし、たまにはパライストラに来て人材を見て回るくらいはしている。

 

「先日、聖域からオリオン星座のエデンが仮免生として来た訳だが、本来であれば同じ日にもう一人が来る予定だった。だが一身上の都合──アスガルドで愛人とイチャイチャしてた──により、一日遅れで当学園に仮免生として入学した。皆、新たな仲間と切磋琢磨する事を私は願う!」

 

 そんなミケーネが壇上で挨拶をして、本来であれば上司と云うべき黄金聖闘士を聖域で仮免を手に入れた仮免生として紹介した。

 

「青銅聖闘士・麒麟星座(カメロパルダリス)の優斗だ! 互いに切磋琢磨して一刻も早く真なる聖闘士となる事を願う!」

 

 ユートはパライストラの白い長袖な制服姿で壇上へ上がり、右腕を胸元に据えるパライストラでの独特な『了解』の意を示すポーズを執ると……

 

「先程、学園長に紹介を与った麒麟星座の優斗だ! みんな、宜しく」

 

 嘘は言っていない。

 

 ユートは確かに麒麟星座(カメロパルダリス)の聖衣を持ち、仮免生という名目で此処に来ているのだし、間違った自己紹介では決してなかった。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 教室に戻ると昨日、絡んできた鷲星座(アクィラ)のユナが近付いて来る。

 

「ユナか、何か用?」

 

「ごめんなさい!」

 

 話し掛けると行き成り、平身低頭して謝罪の言葉を投げ掛けてきた。

 

「何が?」

 

「先日、貴方に襲い掛かった事よ」

 

「ああ、あれね。僕としては返り討ちにした訳だし、嫌われたかと思ったけど」

 

「私から襲撃をした上に、返り討ちに遭って嫌うなんて事はしないわよ」

 

 表情は仮面で見えない、だけど口調から憮然としているのだろうなと、ユートは推察をする。

 

「襲い掛かったって?」

 

「ユナってば、もう転入生に唾付けたの〜?」

 

「アルネ、小町、人聞きの悪い事を言わないでよ! それじゃ、まるで普段から私が男遊びしてるみたいじゃないの!」

 

 黒髪をロングストレートにして、頭にはヘアバンドを着けている少女と、茶髪をツインテールにした少女がユナに話し掛けた。

 

 どうやら黒髪がアルネ、ツインテールが小町という名前らしい。

 

「朝礼で貴方の自己紹介は見てたけど、私達とは初めましてだね。私は兎星座(レプス)のアルネ」

 

「あたしは鶴星座(クレイン)の小町だよ」

 

 自己紹介をされたユートは改めて名乗る。

 

「僕は朝礼で言った通り、麒麟星座(カメロパルダリス)の優斗。宜しく」

 

 多分、ユナなりの御詫びといった処なのだろう。

 

 自分がこうして派手に謝れば、少なくとも友人であるアルネと小町は興味を惹かれて近付いて来る。

 

 それが会話の切っ掛けにでもなれば、パライストラに馴染み易くもなろう。

 

 まあ、ユナは女の子だから友人も基本的に女の子、こういう場合は同性の方が良いのだが、其処はユナも仕方ないと考えたらしい。

 

「お、何だよ。来て早々に女子に声を掛けるなんて、結構手がはえーな」

 

 赤茶けた髪の毛をツンツンにした少年が、ユート達に近付き話し掛けてくる。

 

 正真正銘、赤毛の少年を伴って人好きな感じの嫌味の無い笑顔を向けており、別にからかいに来たという訳でもなさそうだ。

 

「えっと、君らは?」

 

 なんて訊ねたが、実の処は片方──赤毛の少年の事は熟知している。

 

 何故ならば、アテナ達が彼の少年を聖域で姫巫女をしている少女と共に拾い、星矢と共に育てていた事を現場に居たから知っているのだから。

 

 訊ねられた二人が、茶髪の方から順番に自己紹介をしてきた。

 

「俺は仔獅子星座(ライオネット)の蒼摩。熱い炎の属性持ちだぜ!」

 

「俺は天馬星座(ペガサス)の光牙だ」

 

 蒼摩と名乗った少年が、手を振って癖のある黒髪を肩まで伸ばした少年へと、顔を向けると大声で呼ぶ。

 

「おーい、お前も此方に来て挨拶をしろよ!」

 

「うん、判ったよ」

 

 蒼摩に比べると大人しいらしく、少年はもう一人──翠色の髪の少年を伴って歩いて来る。

 

 ユートはどちらも直接は会った事が無かったけど、写真で顔だけは知っている少年達であった。

 

「やあ、初めまして。僕は龍星座(ドラゴン)の龍峰……コホッ!」

 

「僕はアンドロメダ星座の詠……宜しく」

 

 どちらも正に二世聖闘士であり……

 

「聞いて驚け!」

 

「牙の勇者?」

 

「いや、牙の勇者って何なんだよ!?」

 

「さあ? 何なんだろ」

 

 反射的に返しただけで、意味は解らない。

 

「まあ良いか。この二人は伝説の聖闘士、ドラゴンの紫龍とアンドロメダの瞬の息子なんだぜ!」

 

「ふーん」

 

「ふーんって、反応が薄くないか?」

 

「僕は父親が英雄だからといって、息子をよいしょするのはどうかと思うから」

 

 龍峰と詠の顔が変わり、何処か友好的な表情になっていく。

 

 恐らくは散々に言われてきたのだろう、英雄の子供というのは良くも悪くも、大変なものだと云う事か。

 

 それにしても、龍峰は良いとして詠は翠の髪の毛な訳だが、瞬はアニメ版とは違って原作風味の亜麻色であった筈、彼の母親は金髪だというのにどんな遺伝子の悪戯でこの色に?

 

 龍峰は両親共に黒髪で、龍峰本人も黒髪だから解るのだけど……

 

 顔立ちは紫龍の面影が残るが、どちらかと云ったら春麗の遺伝子が優ったのだろうか? 女装をさせたら似合うかも知れない。

 

 三つ編みにして春麗と並べたら母娘で通じる。

 

 詠は瞬みたいな癖毛を長く伸ばし、実際に三つ編みにしているからか、男の子というよりボクっ子な上で男の娘という感じが強い。

 

 銀河戦争で黄色い声援を受けていた瞬の息子なら、寧ろ当然なのだろうか?

 

「麒麟星座(カメロパルダリス)の優斗。宜しく」

 

 二人と握手を交わす。

 

 何も成していない内に、父親の功績から期待をされたり、逆に勝手な失望感を露わにされる気持ちは少し理解出来るが故に、龍峰と詠の二人とは良い関係を築きたいものである。

 

 義理とはいえ星矢の息子の光牙、紫龍の息子である龍峰、瞬の息子の詠。

 

 氷河の息子は未だに来ていないが、揃えば鳳凰星座(フェニックス)を除けば、嘗ての星座が一揃えとなる訳で、ひょっとしたら学園もその辺を期待しているのかも知れないと考えた。

 

 因みに、マ○コンの氷河が結婚なんてしたのか? といえば、マーマへの想い出に浸っていた彼だって、一人の男なのだから傍に誰かしら居れば、リビドーの赴く侭に手だって出す。

 

 妻の名前はナターシャと云い、以前に氷戦士(ブルーウォリアー)に襲われた際に彼女と出逢った。

 

 氷戦士を纏めるのが兄、アレクサーだった事も手伝って、囚われた氷河の事に責任を感じていたし、父殺しを止められなかった事もあって自殺さえしようとしたくらいの娘で、もっと早くそうなっても良かったのでは? と思ってしまうくらいに美少女である。

 

 結局は氷河に救われて、暫くは何ら関わりを持たなかったもののある日、ひょっこり再会をした。

 

 それから何度か会う機会にも恵まれ、いつしか二人は惹かれ合ったと云う。

 

 一九九九年の闘いの前、妊娠が発覚した事もあって籍を入れ、【マルスの乱】の後に正式にナターシャと結婚をした。

 

 出逢いから既に二二年、三十路も半ばの今は氷の国の女王と呼べる程、目も眩む様な美女となっている。

 

「そういや、お前の属性は何なんだ?」

 

 属性──氷河や瞬の様に小宇宙へと属性を変換させる技能を正式に採り入れた聖域では、新規の候補生達にそれらを修得させると、自らも会得していった。

 

 これは偶に顕れる討伐の対象が属性を持ち、相対する属性を使えば攻撃面での優位性を持てると考えて、アテナが決定をした結果であると云える。

 

 ユナは先日の事で【風】の属性だと判っているし、蒼摩は自ら【炎】属性だと話していた。

 

「……」

 

 よもや【闇】とは言えないユートは、仕方なく嘘ではないが真実でもない……

 

「【光】属性だよ」

 

 【光】だと言った。

 

 本当は全ての属性を持っているが、其処まで言うには及ばないだろう。

 

 授業を受ける時は【光】属性を使えば良い。

 

 何だかユナが微妙な雰囲気を醸し出している。

 

「へえ、光牙も【光】なんだぜ? これって珍しいらしいんだがな」

 

「おい、蒼摩!」

 

「良いじゃねーか、属性くらいよ!」

 

 バンバンと背中を叩きながら笑う蒼摩に、呆れながらされるが侭の光牙。

 

「そうだね、蒼摩の言う通りだよ。僕の属性は【水】なんだ」

 

「僕は【風】」

 

 龍峰と詠が言うがこれはまあ、予想をしていた。

 

「私も龍峰と同じ【水】」

 

「あたしは【土】だよ」

 

 次いでアルネと小町も、自らの属性を答えた。

 

 そんな和気藹々な雰囲気をぶち壊す声が響く。

 

「ふん、二世連中が!」

 

 憎々しげな少年が吐き捨てる様に言ったのだ。

 

「誰だ? あいつ……」

 

「飛魚星座(ヴォランス)のアルゴよ、余り私達を好きではないらしいわ」

 

 聞いた事がある。

 

 純パライストラ生と外様とも云える、昔ながらでの修業後にパライストラに来た者での確執。

 

 アルネと小町もどちらかと云えば、純パライストラ生ではあるが、ユナと友達だからか二人共特に拘りは無さそうだ。

 

「(前途多難……か)」

 

 ユートは密かに嘆息するしかない。

 

「というより、何でお前が此処で仮免生をしているんザンスか?」

 

「ふん!」

 

「ゴハッ!?」

 

 行き成り近付いてきた、モヒカン男に当て身を喰らわせて気絶させる。

 

「い、市先輩? 優斗! おま、突然何を!?」

 

「おや、具合でも悪いのかなぁ? たいへんだ〜! 保健所へ連れて行こう」

 

 完全な棒読み。

 

「いや、保健室だろ!?」

 

 光牙のツッコミは無視、市先輩(笑)をユートは担いで保健所──もとい、保健室へと運んで行く。

 

 その後、市には自分の事を話すなとおど……頼んでおくのだった。

 

 

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【聖闘士名鑑7】
名前:ロディ
年齢:37歳
階級:黒鍛聖闘士
聖衣:黒鍛天馬星座
誕生日:7月13日
血液型:B型
身長:185cm
体重:78kg
出身地:イスラエル
修業地:デスクイーン島
必殺技:暗黒流星拳 超新星爆発(スーパーノヴァ・エクスプロージョン)
備考:元は暗黒聖闘士だった暗黒ペガサス。一輝に従っていた暗黒聖闘士の中で唯一の生き残りだったが、ユートに性根を叩き直されて修業をやり直した後に、小馬星座聖衣(エクレウス・クロス)を与えられて、青銅聖闘士となっている。今は昔任務で出逢った少女と籍を入れ、娘まで居る事も手伝って聖衣を弟子に譲ると、パライストラの教師として新たな任に就いた。新たな暗黒聖闘士が襲撃の折には、自らが黒鍛聖闘士(ブラックセイント)の先駆けに黒鍛天馬星座を纏う。


【聖闘士名鑑8】
名前:星矢
年齢:35歳
階級:黄金聖闘士
聖衣:射手座
誕生日:12月1日
血液型:B型
身長:187cm
体重:85kg
出身地:日本
修業地:ギリシア・聖域
必殺技:原子崩雷(アトミックサンダーボルト) 無限破砕(インフィニティブレイク) 人馬光衝(ケイロンズ・ライトインパルス) 天馬流星拳 天馬彗星拳 天馬回転激突(ペガサスローリングクラッシュ)
備考:元はペガサスの青銅聖闘士だったが、射手座の黄金聖闘士として昇格している。他の仲間とは違って唯一、一巡目と二巡目での階級が同じ。三日月島では沙織と夫婦っぽく、光牙という義息子と共に暮らしてはいるが、籍を入れている訳ではない。沙織とそうなる前に美穂と関係を持ち、実の娘が居る。エピソードGやLCの技はユートから教わり、原子崩雷(アトミックサンダーボルト)は聖衣の記憶から読み取った。


【聖闘士名鑑9】
名前:ソニア
年齢:17歳
階級:白銀聖闘士
聖衣:雀蜂座
誕生日:未設定
血液型:未設定
身長:未設定
体重:未設定
出身地:未設定
修業地:未設定
必殺技:雀蜂刺突(ヴェスパ・スティンガー) 南十字炎(サザンクロス・ブレイズ)
備考:嘗てマルスとなって聖闘士と闘ったルードヴィグの娘。一巡目からの因縁なのか、聖闘士として修業をする際には、南十字座の白銀聖闘士の一摩が師匠となった。闇属性を隠して、火属性を使っている。当然ながら蒼摩とは顔見知り。雀蜂刺突(ヴェスパ・スティンガー)は火の力を一点に集中して、敵の中枢神経へと撃ち込む技。南十字炎(サザンクロス・ブレイズ)は一摩の技。サザンクロス・サンダーボルトの炎版。


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