聖闘士星矢【魔を滅する転生星Ω】   作:月乃杜

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第6話:友情の絆 聖衣を修復せよ!

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 ズーンと沈み込んでいる少女が居た。

 

 顔に着けた仮面の所為もあり傍目には少し解り難いのだが、雰囲気だけならば丸解りな沈みっぷりだ。

 

 その手には銀色の腕輪、菫色の宝玉が填まったそれは聖衣石(クロストーン)。

 

 この中には聖衣を封じてあり、聖闘士はこの聖衣を纏って闘う訳だが、少女の聖衣は先の模擬戦に於いて損傷が甚だしく、もう聖衣石による修復も効かない。

 

 また、聖衣修復師でさえこれだけの破壊を受けては修復が出来ないと云う。

 

 何故か? 聖衣にも生命というモノがあり、多少の損傷なら人間の再生能力と同じく直るが、生命を喪ってしまうと最早直らない。

 

 そう、彼女の聖衣は──鶴星座(クレイン)は既に死んでしまっていた。

 

 訓練生、候補生、仮免生とランクアップしていき、仮免生になって漸く与えられる青銅聖衣。

 

 昔は青銅聖衣は四八個、白銀聖衣が二四個、黄金聖衣が一二個だったものが、黄金聖衣を除く殆んどの物を一度造り直された時に、今は存在していない星座も聖衣としたらしく、その数が増えているとはいえど、聖衣の収得というのは決して広い門ではない。

 

 昔はコロナの聖衣としてフォェボス・アベルに捧げられた星座も、アベル亡き今は青銅聖衣として再構築されているから、その時点で昔よりは増えたのだが、それでも数に限りがある事に変わりはないのだから。

 

 因みに〝殆んど〟というのは、蛇遣座(オピュクス)の白銀聖闘士のシャイナみたいに今も継続して聖闘士をしている場合、交換していないからである。

 

 少女──小町の守護星座は鶴星座(クレイン)。

 

 この世界線とは直に繋がらない過去、俗にLC時空と呼ぶ世界で鶴星座(クレイン)は白銀聖衣だった。

 

 階級の変更が為されている聖衣の一つと云う訳だ。

 

「グスッ……」

 

 目に見えて落ち込んでいる小町、その痛々しい姿を見てられないユナとアルネの二人は、物陰から様子を窺いながらも言い合う。

 

「アルネ、小町を慰めてきてよ」

 

「無茶言わないで、どんな風に慰めるの?」

 

「そ、それは……」

 

 小声であるが故に小町は気付いていないが、二人の言い合いは言い争いにまで発展しつつある。

 

 言い争うユナとアルネを後目に、ユートがさっさと保健室へと入った。

 

「「あ゛!」」

 

 取り敢えず二人を無視すると、聖衣石(クロストーン)を手に落ち込む小町へ話し掛ける。

 

「小町!」

 

「あ、優斗……」

 

 顔を上げる小町、仮面で判らないが恐らく涙を目尻に溜め、瞳を真っ赤にしているのは想像に難くない。

 

 逆に言うと無表情な仮面を着けているから、ちょっと怖いというのはある。

 

 今の小町はツインテールを下ろし、背中まで髪の毛を垂らしていた。

 

「余り元気ではなさそうな様子だね。身体は治った筈だけど、聖衣が死んでしまったからかな?」

 

「うっ……」

 

 再び落ち込んで俯く。

 

「聖衣にも生命がある……多少の損傷なら自己修復も可能だし、聖衣石(クロストーン)の中でそれが促進もされるが、生命を喪った聖衣はそうもいかない」

 

 ビクッ! 肩を跳ね上げて奮わせる小町。

 

「まだ生きてさえいれば、聖衣修復師に頼んで修復も可能なんだが、死んだ聖衣は修復師にも修復は不可能となる。通常ならね」

 

「通常……なら?」

 

 また顔を上げた小町が、キョトンと小首を傾げた。

 

 どうも聖衣修復に関しての知識は、小町も外に居る二人も余り無いみたいで、後ろでも『知ってる?』『ううん』などと、小さく囁き合っている。

 

 ハッキリと云うとユートには丸聞こえだ。

 

「死に絶えた聖衣へと再び生命の息吹きを取り戻す、その方法は唯一つ。聖闘士の小宇宙を含んだ大量の血を与える事」

 

「大量の……血?」

 

「そう、全体の約半分……人間は三分の一も血液を喪えば死ぬ。聖闘士とはいえ生身の人間、それだけ流してしまえば死ぬ可能性も高いのだろうけどね」

 

「そんなにも……」

 

「況してや、小町は先の闘いで流血をしている上に、小宇宙も消耗しているから聖衣修復に血液を使えば、間違いなく死ぬだろう」

 

「うう……」

 

 聖闘士を目指す以上は、生命の危険は織り込み済みだとはいえ、それでは意味も無く死ぬ事になる。

 

 聖闘士として戦闘で死ぬなら──出来れば生き残りたいが──まだ容認も出来るだろう、然し聖衣の修復に生命を注ぎ込むというのはどうだろう?

 

 小町はギュッと聖衣石(クロストーン)を握り締めており、顔は見えないけど下唇でも噛みながら懊悩としている様だ。

 

 それも仕方あるまい。

 

 自らの生命を燃やし尽くしてでも聖衣を甦らせて、それを次代の聖闘士が受け継ぐ……

 

 言葉にすれば綺麗に纏まっているが、今回のこれは聖戦でも何でもない模擬戦での往き過ぎた行為から、聖衣が破壊されたのだ。

 

 小町からすれば情けない事この上無い。

 

 正に綺麗事である。

 

「まあ、そんな訳で小町に血を流させるのも無理だ。だから、其処の二人!」

 

「ふぇ?」

 

 ユートが後ろへ呼び掛けたのを見て、小町は首を傾げながら扉の向こうを見遣ると……

 

「アハハ……」

 

「えーっと」

 

 ばつの悪い顔──仮面で解らないけど──をして、ユナは頭をポリポリ掻きながら、アルネは軽く一礼をしながら保健室の中へと入ってきた。

 

「ユナ、アルネ!?」

 

 小町は吃驚したのか声を上げるが、初めから知っていたユートは落ち着いていたもので、二人へすぐにも話し掛ける。

 

「二人共、話は聞いたな? 君ら二人に血液の提供をして貰いたい。然る後に、僕が聖衣修復師が住まうというジャミールに持って行って、修復を頼む」

 

 別にジャミールに行かずとも、ユートならば修復を可能としてはいるのだが、此処での立場とは飽く迄も聖闘士仮免生、この世界に三人しか存在しないと云う聖衣修復師の一人が、その仮免生というのは普通に考えて有り得ない。

 

 だからこそ、ジャミールに持って行く訳だ。

 

「ジャミール……インドと中国の国境沿いに在ると云われる?」

 

「そうだ、ヒマラヤ山脈の標高六千メートルに位置している場所、彼処には聖衣修復師の一人であるジャミールの貴鬼が住んでいる」

 

 ユナの質問に答えると、二人は互いに頷き合う。

 

 親友の為ならば血を流す事など是非も無く、小町の鶴星座(クレイン)の聖衣を復活させるべく……

 

 

「判ったわ」

 

「私達の血を小町の聖衣に与える」

 

 確りと返事をする。

 

 事が決まると小町に聖衣を出す様に言い、それに応えて鶴星座聖衣(クレイン・クロス)を顕現させた。

 

 痛々しい破損だらけとなった聖衣、鈍い鉛色に沈み込んで従来の色を喪ってしまい、生命の脈動を感じさせないそれは、とても物悲しい姿である。

 

 ユナとアルネは左手首を晒す様に制服の袖を捲り、ユートに言われた通り手刀で動脈を切り裂き、己れの血液を聖衣の損傷部を中心に注いでいく。

 

 ボタボタと二人の手首から流れ落ちる赤い血液……それはユナとアルネの生命の脈動そのものであるし、小町との熱き血潮と友情の絆で結ばれた証だろう。

 

 一人で半分の血液が必要となるなら、二人では更にその半分で済むという単純計算が為されるが、それでも全体の四分の一を流す事になる訳で、仮面の所為で顔色の方は全く見えないものの、身体の肌からは血色が喪われつつあった。

 

 常人であるなら三分の一でも死ぬのだ、聖闘士とはいえ四分の一というのは、充分に大量出血。

 

 見ればユナもアルネも、既にフラフラしている。

 

「ユナ! アルネ!」

 

 小町が絶叫した。

 

 足元から崩れ落ちる二人の身体をユートが優しく抱き止めると、呪文の詠唱をして手首の傷を治療する。

 

「二人共、友人の為によく頑張ったね」

 

 優しい笑みを浮かべて、傷を治したユートは傷口の有った部位を撫でてやる。

 

 その後は、すぐに二人をベッドへ寝かせた。

 

 完全な致死量とまではいかずとも、一時に大量の血を喪ったユナとアルネは、荒い息を吐いて、体温も下随分とがっている。

 

 こんな事もあろうかと、パライストラは様々な医療施設が用意されているし、医療型のポッドをも常備をしているのだ。

 

 輸血も簡単に出来る。

 

 因みに、聖衣に血を与えるのに輸血パックの血液では意味を為さない。

 

 必ず小宇宙を宿している生き血でなければ、聖衣の修復には使えなかった。

 

「さて、これで良し」

 

 二人をポッドに入れて、輸血を行うと一息吐く。

 

「あたし、ユナとアルネに何て言えば良いのかな?」

 

 ポツリと呟く小町。

 

 どうやら二人が鶴星座の聖衣の為に、生命を削る様な真似をした事を気に病んでいるらしい。

 

「一言お礼を言えば良い。二人は何も見返りを求めて血を分けてくれた訳じゃないだろう。だから今はお礼を言えばそれで良いのさ。そしていつか、似た様な事が二人に起きれば、その時は小町が助ければ良い」

 

「あたし、が?」

 

「そう、それが友情だろ? 助けて、助けられて……そんな無限サイクルだ」

 

「うん!」

 

 きっと穏やかでにこやかな笑顔を浮かべているのであろう、あの無表情でしかない無機質な銀色の仮面の向こう側では。

 

 声はとても晴れやかになっていた。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 休みを貰ったユートは、ジャミールへと向かうべく小町の聖衣石(クロストーン)を預かり、パライストラの外へ出て行く。

 

 聖域のアテナ神像を模したアテナ像へ一礼──右腕を胸元に添える──して、森の中へ入ったユート。

 

 ジャミールの位置情報、景観を頭の中に思い描くと【力在る言葉】を紡ぐ。

 

「瞬間移動呪文(ルーラ)」

 

 元来だと何かしら情報を持つモノを現地に置く必要もあるが、ユートの場合はそれをするまでもなくて、一度でも行けば位置情報と景観を思い出すだけで翔ぶ事が可能となっている。

 

 ジャミール……

 

 其処は岩場だけであり、碌な草木も近くには無い。

 

 在るとすれば、入り口も存在しない五重の館のみ。

 

 そしてユートの背後には死した聖闘士が化けて出ると云われる、聖衣の墓場と呼ばれる谷が有った。

 

「お前、何者なのだ!? 聖衣の墓場を通らずに直接此処へ転移するなんて!」

 

「うん?」

 

 声を掛けられたユート、居る事は気が付いていたがよもや……

 

「女の子……だと?」

 

 六歳か其処らの少女であるとは思わなかった。

 

 現れた少女は、麻呂眉というジャミール系ではよくある眉毛で、赤毛の長い髪を貝の様な形状の髪飾りの付いたへアゴムで結んで、毛束が二つに分かれているポニーテールへと結った、大きな翠色の瞳を持って、橙色を基調とした民族衣装に身を包んでいる。

 

 この場に居るのもそうであるが、〝眉毛の形〟から明らかに貴鬼の関係者だ。

 

「僕の名前は青銅聖闘士の麒麟星座・ユートという。ジャミールの貴鬼に聖衣の修復を頼みたい。取り次いで貰えないか?」

 

 名乗るユートだが……

 

「お前はズルをしたから、駄目なのだ!」

 

 瞳が光り、岩を空中に浮かせながら断ってきた。

 

「念動力(サイコキネシス)……か」

 

 やれやれとばかりに瞑目すると、開眼と同時に一気に小宇宙を解放して岩を砕いてやる。

 

 ボカン! 音を上げると岩が全て砕け散り、少女の頭に破片が降り注ぐ。

 

「きゃわわ〜!?」

 

 大きな破片は無かったとはいえ、まともにぶつければたんこぶは免れない為、少女は頭を庇いながら逃げ惑っていた。

 

「ハァー、それで? 貴鬼はいつまでこのコントを観ている心算なんだ?」

 

「気付いていたのか……」

 

 ユートのすぐ近くには、いつの間にかという動詞がピッタリなくらい、静かな雰囲気で佇んでいる。

 

「いや、中々に見事な隠行だったよ。気付いたのは、ついさっき。少女の岩を砕いた直後だからね」

 

 癖のある茶髪を長く伸ばしており、後ろ髪をリボンで結って纏め、清涼な雰囲気の菫色の瞳で見つめてくるのは、貫頭衣に白い腰帯を締めたマント姿の男。

 

「貴鬼、久しい」

 

「ああ、久し振りだ優斗。何年振りになるかな?」

 

「さて? 少なくとも二〜三年程度じゃないよ」

 

「まったくだ」

 

 彼の名は貴鬼、世界にも僅か三人しか居ないという聖衣修復師の一人。

 

 嘗てのこの地の主たる、牡羊座の黄金聖闘士ムウの弟子であり、アッペンデックスの貴鬼を名乗り、恰も星矢達の弟分かの如く活動をしていた。

 

 貴鬼は羅喜の岩を退けてやると……

 

「大丈夫か、羅喜?」

 

 苦笑いして声を掛けた。

 

「うみゃ〜、貴鬼さま〜」

 

 砕けた岩で砂埃だらけな羅喜は、情けないへちゃ顔になっている。

 

「本当に、お前という奴は……」

 

 砂埃を叩いてやり子供の頃の自分を幻視した。

 

 取り敢えずは館の中へと入り、ユートの話を聞く事になった貴鬼は、羅喜に命じてお茶を淹れさせる。

 

「それで、貴鬼。あの子は何なんだ?」

 

「勿論、私の弟子だ」

 

「ああ、アッペンデックスなのか……」

 

「まあ、その通りだな」

 

 アッペンデックスとは、即ちオマケという意味。

 

 嘗てのアッペンデックスの貴鬼は、今や押しも押されぬ立派な黄金聖闘士で、牡羊座の貴鬼となっている訳だが、羅喜という少女はポスト・一九九〇年時代の貴鬼らしい。

 

「で、用事があって来たのだろう?」

 

「ああ、これを」

 

 ユートが懐から出したのは当然ながら、小町の聖衣石(クロストーン)だ。

 

「聖衣の修復か? 優斗なら自分で出来るだろう」

 

「今の僕はパライストラに通う仮免生、麒麟星座(カメロパルダリス)のユートだからね。単なる仮免生が聖衣修復技術なんておかしな話だろう?」

 

「そうか、もうそんな時期だったか……」

 

 一応、この話は黄金聖闘士の全員が知っている。

 

 勿論、この地でなら自分の技術を揮えるのだろう、だけど折角だから貴鬼のお手並みを拝見しようと思った訳だ。

 

 序でにまだ貴鬼には言っていない事もあったから、折り良いと考えたというのもあるのだが……

 

「貴鬼、僕は君にはまだ伝えてない事実があるんだ」

 

「私に伝えてない事実?」

 

「そう、星矢達には伝わっているけどね」

 

「それはいったい?」

 

「お茶が入ったのだ!」

 

 問い質そうとした貴鬼であったが、弟子である羅喜に邪魔された形になった。

 

 仕方ないのでティータイムと洒落込み、三十分くらい経っただろうか? 持ち込みのお茶菓子を食べて、四方山話に花咲かせる。

 

 まだ子供な羅喜には甘いお茶菓子が好評だった。

 

「それで、そろそろ説明をしてくれるんだろうな?」

 

「判っているよ。先ずは、御出で僕の闘士達」

 

 ユートが両腕を広げて、そう呟くとテレポーテーションなのか、漆黒の鎧兜を身に纏う少女が顕れた。

 

「な、にぃ? その身に纏う鎧はまさか、冥衣!」

 

 年の頃は亜麻色の髪の毛を肩まで伸ばした青い瞳の少女が一三歳、羽の如く赤い髪に燃える様な赤い瞳の少女が一七歳といった風情だろうか?

 

 出て来るなり兜を脱いで左脇に持つと、ユートへと跪いた。

 

「ど、どういう事なんだ! どうして冥闘士が!?」

 

「簡単に云うと、僕は冥王の力を幾つか持っている。これはアテナ──沙織お嬢さんや星矢達も知る事だ」

 

「な、何だってぇぇっ!」

 

 椅子を倒しながら席を立った貴鬼から、冷静さは失われてまるで昔に戻ったかの如く、驚愕の絶叫を館内に響かせる。

 

 それから数分……

 

「落ち着いたか?」

 

「あ、ああ」

 

「それじゃ、自己紹介をしてくれるか?」

 

 冥闘士の二人は頷くと、自己紹介を始める。

 

「アタシは冥界の三巨頭が一人、天猛星ワイバーンの奏だ」

 

 羽の様な朱色の髪の毛の少女が言う。

 

「私は天貴星グリフォンのセレナ、宜しく」

 

 天雄星ガルーダの冥闘士は居ないが、三巨頭が二人まで揃っている事実を受けた貴鬼は、頭を抱える。

 

 ユートは神々と闘う度、相手の神氣を喰らって来た訳だが、人間の身には過ぎたその力をまともに発現させる事は長らく叶わなかったものの、二〇〇五年から向かった世界での、とある出来事を切っ掛けとして、権能として発現させた。

 

 その中には冥闘士を招喚する権能、その世界の死者を十二時間限定で甦らせる権能、冥界を創造する権能の冥王ハーデスから簒奪をしたモノが三種類在る。

 

 冥闘士を招喚する権能、これで冥衣のみを招喚した後に、十二時間限定で死者を甦らせる権能を使って、即席の冥闘士と出来た。

 

 それに、彼方側でテロリストの少年から抜き出して奪った神器(セイクリッド・ギア)──【魔獣創造(アナイアレイション・メーカー)】を用い、本人に似せた魔獣の肉体を創造して、魂を積尸気転輪波を使って宿らせる事により、擬似的に完全な蘇生を可能とすると云う、正しく神に逆らう所業を行っている。

 

 まあ、ハーデスは普通にやっていた訳だし、ユートはそもそも神殺しの魔王。

 

 問題は無かった?

 

 とはいえ、昔は兵藤一誠に魔獣ハーレムが作れたのでは? などと言ったが、よもや自分がそれをやる事になろうとは。

 

 問題なのは、ワイバーンの奏は顔も知っているが、グリフォンのセレナは全く知らない。

 

 というよりは……

 

「この二人って、未来の僕が送り付けて来たんだ」

 

「ハァ?」

 

 そう、ユートはこの二人を権能で蘇生させた覚えなど無い。何故なら、彼女らは未来から時空間移動によって送られて来たから。

 

 二人曰く、何らかの事故があって跳ばされた不可抗力なのだと云う。

 

 また別の世界に行った際に死んだ二人の魂を環魂、魔獣創造で肉体を創造して与えたのだろうが……

 

 問題は、二人の内の一人である奏は知識に有るが、セレナを識らない点だ。

 

 どうやら同じ世界の人間らしい、尤も聞き出す心算など有りはしないが。

 

「二人共、戻って良いよ」

 

「オッケー」

 

「はい」

 

 奏とセレナは返事をして再びテレポーテーション、【貴鬼の館】から消える。

 

 詳しい説明を受けた貴鬼はドッと疲れた表情だ。

 

「貴鬼、精神的に疲れたのは解るけど、まだだよ」

 

「これ以上があるのか?」

 

「ああ、逝くぞ」

 

「何だか、イントネーションがおかしくないか?」

 

「間違ってない。何故なら行く場所は僕の冥界だ」

 

「は? ちょ、ま……」

 

 文句を言う前に転移。

 

 羅喜を置いてきぼりに、ユートは貴鬼を連れて冥界へと跳んだ。

 

 

 

.




【聖闘士名鑑13】
名前:星那
年齢:14歳
階級:黒鍛聖闘士
聖衣:黒鍛アンドロメダ座
誕生日:3月10日
血液型:A型
身長:158cm
体重:58kg
出身地:ギリシア
修業地:ギリシア・聖域
必殺技:黒鍛星雲鎖(ブラックネビュラチェーン) 黒鍛雷陣波撃(ブラックサンダーウェーブ) 黒鍛回転防御(ブラックローリングディフェンス) 黒鍛・蛇牙星雲(ブラック・ファングネビュラ)星雲潮流(ネビュラカレント) 星雲潮渦(ネビュラ・ヴォルテクス) 王魔薔薇(ロイヤルデモンローズ) 黒鋸薔薇(ピラニアンローズ) 紅血薔薇(ブラッディローズ) 吹雪薔薇(ブリザードローズ) 睡魔薔薇(スリーピングローズ) 麻痺薔薇(パラライズローズ) 雷鳴薔薇(ライトニングローズ) 旋風薔薇(ハリケーンローズ) 守護薔薇(ガーディアンローズ) 光炎薔薇(シャイニングローズ)
備考:とある女性の娘として生まれた美しき聖闘士。双子座が作り出した薔薇を使うが、普段は黒鍛星雲鎖を使って闘う。真価を発揮するのはまだ先。星雲潮流(ネビュラカレント)と星雲潮渦(ネビュラヴォルテクス)はユートから習う。


【聖闘士名鑑14】
名前:平賀才人
年齢:24歳
階級:白銀聖闘士
聖衣:猟犬座
誕生日:??
血液型:?型
身長:それなり
体重:そこそこ
出身地:日本
修業地:ハルケギニア
必殺技:百万幽撃(ミリオン・ゴーストアタック) 猟犬咆哮(ハウンドハウル)
備考:ハルケギニア時代、義妹のルイズが召喚をした使い魔。ハルケギニア自体が現在もタイムリーであるが故に、才人はハルケギニアのユートと地球のユートの両方と会っている。聖衣を武器に見立てる事によりガンダールヴを発動可能。


【聖闘士名鑑15】
名前:玄武
年齢:34歳
階級:白銀/黒鍛聖闘士
聖衣:祭壇座/黒鍛天秤座
誕生日:??
血液型:?型
身長:結構高いと思う
体重:筋肉分が重い
出身地:??
修業地:中国・廬山
必殺技:廬山真武拳 廬山上帝覇 廬山昇天覇
備考:童虎の最後の弟子であり紫龍の弟弟子らしい。翔龍が成長するまでの間、天秤座の黄金聖衣を預り、一時的に天秤座の聖闘士として活動していた。翔龍に天秤座聖衣を譲ってから、祭壇座の白銀聖闘士として教皇の補佐をする。十二宮黒鍛聖衣の完成後は黒鍛天秤座を兼任する事になる。



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