イナズマイレブン! 脅威の転生者 ゴジョウ!!   作:ハチミツりんご

16 / 63
遅くなったすみませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!!!



質問なんですが、どうやったら文字と文字の空白って空けれるんですかね?フォーメーションのところがすごい読みにくくなってて・・・。もし分かる方がいたら、メッセージとかで教えていただけるとありがたいです。


第十六条 いざ!フットボールフロンティア?

 

 

さて、無事に昇級試験も終了し、しばらく時間が経った。その期間、およそ二週間。

 

そして今日、日本国民が待ちに待った中学サッカーの祭典ーーー『フットボールフロンティア』が開催される。

 

 

 

つまり、今日が原作から考えて一年前のフットボールフロンティアの地区予選開始の日なのだ。

 

この時期は人数が足りないどころかほっとんど居ないため、主人公率いる雷門中は参戦しない。その為、地区予選で注目する学校は殆どない。ギリギリ野生中くらいかな?

 

 

まぁそんな訳で。俺達一軍は影山からそれぞれのユニフォームを渡され、控え室で待機していた。

 

 

 

 

「ついにこの日が来たな!新生帝国学園の力、今こそ全国に響かせる時だ!」

 

「随分気合い入ってますねぇ、源田くん。」

 

 

 

ふんすふんすと鼻息荒い源田を見ながらそう言うと、隣に並ぶ大野と寺門が笑いながら答える。

 

 

「あいつは真面目だからなぁ。おおかた、この背番号に恥じない戦いっぷりをー、とか考えてんだろ。」

 

「いや、普通に喜んでるだけだろ。なんせ王者帝国の背番号1だ。GKなら誰もが憧れるだろうよ。」

 

「ああ、もちろんだ!!俺はこれに袖を通す為に、ここに来たんだ!

 

それに、それはお前らもだろ?」

 

 

テンションの高い源田が俺と寺門を見ながらそう語りかける。寺門の背中には9番ーーー帝国学園エースストライカーの番号が。

 

そして俺の背には、原作と同じ、俺の名前にもある5番ーーーエースDFの番号が刻まれている。

 

 

「まぁな。まさか1年のうちからこれを着れるとは思ってなかったぜ。」

 

「ククク………君の実力を考えればおかしくはないと思いますがね。」

 

「それはお前だろ。お前なら、鬼道に代わって10番を付けててもおかしくないぜ?」

 

「あーあ、いいよなお前らは!俺もそんな重要な番号を渡されたかったぜ。」

 

「何を言っているんだ大野!帝国学園で1年生レギュラーなんて、充分快挙だ!凄いぞ!」

 

「1番喜んでるやつに言われたくねーよ!!それに今年は一軍の一年は全員レギュラーじゃねぇか!」

 

 

そんな感じで軽口を叩き合う。ちなみに、この場に有人がいないのは戦術の最終確認を影山とやっているからだ。

 

・・・まぁ、わざわざ戦術を駆使するような相手はいない為、どれだけ力を見せつけられるか、という戦術なのだが。

 

 

「ははは・・・お前ら余裕だな。」

 

 

 

そんな緊張感ほぼほぼゼロな俺達に苦笑しながら近づく男が一人。一軍唯一の2年生、恵那だ。スターティングメンバーに選ばれており、11番を背負っている。

 

「そりゃ、俺達試合とか慣れてますし。」

 

「今更緊張ってものあんまねぇな。」

 

「その余裕が羨ましいよ・・・俺なんて未だに緊張するぜ。」

 

「恵那先輩!見てて下さい!王者帝国の名に恥じぬ戦いをお見せしますよ!」

 

「なんか、いつも以上に元気だな、源田・・・。」

 

「いやまぁ、そいつはほっといて下さい。」

 

 

 

そんな感じで恵那を交えて雑談をしていると、ふと源田から質問が飛んでくる。

 

 

「そう言えば、五条は今まで何処のチームでサッカーをしていたんだ?」

 

「私………ですか?」

 

「確かに気になるな、それ。鬼道と仲いいのに、リトルでは一緒じゃなかったんだろ?」

 

「それどころか、名前すら知られてなかったんですよ。それが、蓋を開ければ鬼道と並ぶ実力者だ。」

 

「あん時は驚いたなぁ。こんだけ強いんだから、下手なチームにいたとは思えないんだが・・・どうなんだ?」

 

 

あぁ、そういや公式戦にはほっとんど出てなかったしな。記録に残る試合も、吹雪兄弟とやったあの大会くらいだろうし。何故か公式戦には出してもらえなかったしなぁ。

 

 

 

そんなことを思いながら質問に答えようとすると、俺より先に別の人物が答える。

 

 

 

「・・・『愛媛リトルエンペラーズ』というチームだ。」

 

 

 

声のした方を振り向くと、控え室のドアを開けた有人が立っていた。

 

 

「鬼道!戻ったのか。」

 

「リトルエンペラーズ?聞いたことねぇな。」

 

「だろうな。滅多に公式戦には姿を現さないチームだ。勝は、そのチームの一員だったんだ。」

 

 

なんで鬼道さんがそんなに知ってるんですかねぇ・・・。まぁどうせ影山が見せたんだろうけどね。

 

でも懐かしいなぁ。まだ別れて半年も経ってないけど、あの頃が随分と懐かしいわ。小鳥遊と比得、元気かなぁ。一般生のみんなはどこに進んだんだろ。また会えるかねぇ。

 

 

 

「へぇ、公式戦に出てないのか。それなら仕方ないな。んで?強かったのか?」

 

「・・・あぁ、昔からこの桁外れな強さを持っていたよ。

 

それとお前達、そろそろ始まるぞ。急いでグラウンドに集合だ。」

 

 

 

 

 

有人の言葉で、一軍全員は控え室から出る。外に出ると、信じられないほどの大きさのバスーーーというより要塞があり、そこに向かって真っ赤な絨毯が敷かれ、両脇を三軍のメンバーが敬礼をして立っていた。

 

 

「これはまた、豪勢なことで………。」

 

「無駄口を叩くな、勝。・・・行くぞ。」

 

 

有人の注意に肩を竦めて答えると、俺たちはその要塞バスに乗り込み、試合会場へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、時は移ってフットボールフロンティア決勝の日となった。

 

え?幾ら何でも端折りすぎ?だって見たい?原作キャラが全くと言っていいほど出てこない上に、終始俺達の無双ゲーだよ?いやぁ、鬼道さんパないっすわ。1試合15得点ってなによ。いつから俺たちはバスケをやってんのさ。いやバレーでもいいけど。

 

 

 

ーーーあぁいや、何も無かったってのは違うな。一個だけ、原作に関わるかもしれない出来事が起こるには起こった。

 

 

 

「何変顔してんだよ、お前。」

 

 

 

そう笑いながら言った恵那は、現在控え室で横になっている。両足には包帯が巻かれており、決勝戦には出ることが出来ない。

 

周りには、鬼道を除く1年生が心配して集まっていた。3年生は外でアップをしている。彼らにとっては普通のことらしい。

 

 

「恵那先輩、大丈夫なんですか?」

 

「おう、平気平気。これくらいで・・・っ!?いっ、てててて・・・。」

 

「お、おい大丈夫かよ!?」

 

「………あまり無茶をしないでください。かなりボロボロなんですから。」

 

 

俺の言った通り、恵那の身体はかなり痛んでいる。幸い、安静にしていれば治るだろうが、暫くは激しい運動は不可能だろう。

 

 

 

彼がこうなったのは、影山の指示で準決勝で放ったシュート技が原因なのだ。

 

 

 

恵那とツートップを組んでいた寺門が、吐き捨てるように言った。

 

 

「ったく!なんなんだよあのシュートは!!胸糞悪いぜ、あんなーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体を破壊するシュートなんてよ!!」

 

 

 

 

 

ーーーそう、彼は『皇帝ペンギン1号』を放ったのだ。

 

 

 

正直めちゃくちゃ驚いた。皇帝ペンギン1号が出てきたこともだが、それ以上に原作ではただのモブでしかなかった彼がそれを放ったこともだ。

 

ただ、考えてみれば納得は行く。皇帝ペンギン1号は安全設計を度外視する代わりに、脅威的な威力を発揮する技だ。原作では、鬼道の判断により封印されていた。

 

 

・・・そう、()()()()()によって、だ。つまり、鬼道が関わるまでの帝国では、この技が使われていてもおかしくは無いのだ。そして、恵那は俺達の1つ上で、FW。影山からこの技を伝授されてもおかしくは無いのだ。

 

 

それにしても気分が悪い。原作で出てくることは知っていたが、実際に見るのとでは大きく違う。

 

 

そんな時に、扉が開いて有人が入ってくる。

 

 

「鬼道!総帥は、なんと?」

 

「・・・総帥と話をつけてきた。これ以降、皇帝ペンギン1号の使用を禁止するそうだ。」

 

 

 

その言葉に、俺たちはホッと息を吐く。

 

 

「あんな技を使わなくても、俺達は勝てる。それを証明するんだ。そうすれば、総帥も認めて下さるだろう。・・・3年生は?」

 

「全員外でアップしてるよ。なんなんだよあの人ら!知っててこれを認めてたのか!?」

 

 

恵那が怪我をするのを容認していたかのような3年生の対応に、寺門が怒りを露わにする。そんな中、有人が恵那に問う。

 

 

「恵那さん。貴方以外にも、今まで皇帝ペンギン1号を使ったことがある人は?」

 

「あー・・・俺以外だと、俺が1年の時の3年生ーーーつまり今の高校1年だな。その時の先輩の1人が使ってたな。それ以外だと俺だけだ。」

 

「………それだけですか?今の3年生は?」

 

 

疑問をぶつけると、恵那は若干言いにくそうにしてから口を開く。

 

 

「・・・実は、3年の先輩方の中で使える人はいないんだよ。」

 

「使えない?そこまで難しい技には見えなかったぜ?」

 

寺門が首を傾げると、再び恵那が口を開く。

 

 

「この技、総帥が言うには最低限の身体能力がないといけないらしいんだ。じゃないと、技に耐え切れずに身体が崩壊するらしい。」

 

「・・・なるほど、実力がない者が使えば身を滅ぼすのか。」

 

「あぁ。それに、使えると言っても、俺も2回が限度だ。どんなに実力があっても・・・3回が関の山だろうな。」

 

 

恵那の説明になるほど、と納得する。皇帝ペンギン1号は3回使えば有無を言わさず身体が崩壊するのかと思っていたが、個々の身体能力によって限界が変わるのか。つまり、真・帝国学園の時の佐久間はギリギリ3回の使用に耐えられたから、その後もサッカーが出来たって感じ?

 

 

「・・・ま、とりあえずお前らもアップしてこい!人の心配して、試合に負けたら帝国の名に傷がつくぞ?」

 

 

恵那がそう言った為、全員1度控え室を出る。

 

 

アップも兼ねて気分転換に軽く走るか、と言ってみたが、寺門、大野、源田の3人は今は気分が乗らないと言い、有人は影山に戻ってくるように言われているとの事で、結果走るのは俺一人となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいみろよ、あれ!」

「帝国学園のジャージじゃねぇか・・・。」

「しかもアイツ、試合出てたぞ?」

「まじかよ、帝国レギュラー?」

「てか足はっや!」

 

 

すっげぇな帝国学園。走ってるだけでザワザワ言われるよ。流石は40年間優勝し続けてるだけあるわ。ん?今は原作の一年前だから、正確には39年間か。ややこし。

 

 

 

 

「ん?アレアレ!帝国学園じゃ〜ん?みたいな?」

「ホントですねぇ、しかも彼らの言っていたメガネくんじゃないですか。」

「ふん!俺達なら簡単に突破出来るぜ!」

 

 

・・・え?みたいな?

 

 

声のした方を向くと、なんとびっくり!同じ顔が3つも並んでいた。みたいな?という特徴的な喋り方をしたのが紫色のリーゼント、丁寧口調なのがピンク色の七三分け、残ったのが緑色のリーゼントだ。

 

 

なんだ、野生の武方三兄弟か。

 

 

「なんか馬鹿にされた気がする!みたいな!」

 

 

おっと、勘はいいな。そんなこんなしているうちに、武方三兄弟がこちらに近づいてきたので、俺も足を止める。

 

 

「ふふーん、王者帝国だかなんだか知らないけど、相手が悪かったな!みたいな?」

 

「何故なら、今年の木戸川清修には、私たちよりもすんごいストライカーがいますからねぇ。」

 

「お前達に勝ち目はねぇぜ!」

 

 

まぁそんな感じで話しかけてくる。言葉の節々に豪炎寺への信頼感が感じられ、本当に尊敬してたんだなーとか思ったけど、別に凄いの豪炎寺だから三兄弟が威張ることなくね?

 

 

「おいコラタラコ三兄弟!!」

「また他校の選手に絡んでんのか!」

「今日という今日は許さんぞ!」

 

 

なんかまた三人走ってきたんだけど・・・。ん?でも木戸川にほかのメインキャラって居たっけ?豪炎寺じゃなさげだし、西垣はこの時期まだ居なかったよなぁ。

 

そんなことを考えていると、目の前の武方三兄弟は一様にあせり出す。同じ顔が同じ表情するのって面白いな。

 

 

「やっべ!逃げるっしょ!みたいな!」

「そ、それでは私たちはここで失礼しますね、帝国のメガネの方!」

「誰がタラコ三兄弟だゴラァ!!」

 

 

それぞれ捨て台詞を吐きながら、一目散に逃げていく。そんな中、武方三兄弟を追いかけていた子達が足を止める。

 

 

 

「あーくそ!逃げ足は速いなアイツら!大丈夫か?うちのやつが迷惑かけ、た・・・。」

 

 

 

先頭を走っていた1人が俺の方を向いて謝罪するが、いきなり目を見開いて固まった。

 

こんなやつ木戸川に居たっけな〜とか思っていると、いきなり肩をガシッ!!と掴まれた。

 

 

「五条!?五条だよな!?帝国に行ったっては聞いてたけど、マジで会えるなんて!!」

 

え!?俺木戸川に知り合いなんて居ないぞ?とか考えてると、後ろの2人の笑顔で話しかけてくる。

 

 

「おぉ、マジだ!久しぶりだなぁ、五条!」

 

「ほんとほんと!今まで毎日顔合わせてたから、なんか懐かしく感じるわ!」

 

 

・・・ん?今まで毎日顔合わせてた?

 

なんか、よくよく見ると見覚えがあるぞ、この3人。も、もしかして・・・。

 

 

「………三馬鹿?」

 

「「「誰が三馬鹿じゃ!!」」」

 

 

おお、三馬鹿だ!!愛媛の施設の三馬鹿じゃないか!!え?コイツら木戸川にいるの!?

 

 

「………本当に、久しぶりですね。3人とも、木戸川に?」

 

「おう!俺たち3人とも木戸川に進学したんだ!名門だしな!・・・といっても、まだベンチなんだけどな。」

 

「あ、でも佐藤だけはスターティングだぜ!こいつ3年の先輩差し置いてすげぇよな!」

 

「へへ!五条や小鳥遊、比得のシュートに比べれば、そこら辺のやつのシュートなんて軽い軽い!」

 

 

うっわぁ、原作に居なかったキャラが木戸川のレギュラーに・・・早速原作とのイレギュラーが発生してる。いや、俺自身がイレギュラーの塊だから、何も言えないけどね?

 

 

「ククク………名門木戸川清修で1年生レギュラー、充分快挙じゃないですか。流石ですね。」

 

「いやいや、それはこっちのセリフだよ!1年で帝国学園のDFリーダーだろ?すっげぇな、流石!」

 

「だけど、決勝戦は恨みっこなしだぞ?勝つのは俺たち木戸川だ!」

 

「受けて立ちますよ……それと、あの三つ子

を追いかけなくてもいいんですか?」

 

「あ、そうだった!監督に武方達の回収頼まれてるんだった!じゃあな、五条!決勝戦、1点もやらねぇぞ!!」

 

 

最後に佐藤がそう言って、3人は走り去っていく。俺も走り込みを続けるため、彼らとは逆方向に走っていく。

 

いやぁ、まさか小鳥遊や比得よりも先に三馬鹿に出会うとは。人生分からんものだなぁ。あの二人はどこで何してんだろ。今年の大会には出場してなかったしなぁ。そのうち会えるか。

 

 

 

しばらく走っていると、ふと喉の渇きを覚えた為、自販機を探す。近くの交差点脇に立っているのをすぐに見つけ、スポーツドリンクを買って喉を潤す。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お嬢ちゃんも応援かい?」

 

「うん!!お兄ちゃんの応援するの!」

 

「そうかい。じゃあ頑張って応援しないとねぇ。」

 

 

そんな他愛もない会話が耳に飛び込んでくる。そちらに視線を向けると、木戸川清修のメガホンを持った女の子が交差点に立っていた。

 

あぁ〜、なんか春奈を思い出すなぁ。あの子は蒼髪で長さも肩くらいだし、メガホン持ってる子は茶髪で三つ編みのツインテ・・・

 

 

 

・・・待てよ、あの子どこかで・・・?

 

 

 

 

信号が青になり、女の子が道路へと歩みを進める。

 

 

その瞬間、クラクションを鳴らしながら、トラックが女の子に向かって突っ込んでいく。

 

 

 

 

咄嗟に走り出していた。

 

 

 

必殺技は・・・駄目だ!!あの子が耐えられるかが分からない!!だからといってこのままじゃ間に合わない・・・仕方ない!!

 

 

 

「【疾風ダッシュ】!!!」

 

 

 

風のように加速し、女の子に触れる直前に解除する。女の子を抱き抱えながら、俺の体を女の子とトラックの間に滑り込ませる。

 

 

 

 

間に合ったと安堵したのも束の間。全身にとてつもない衝撃が走り、俺の意識は暗転した。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。