イナズマイレブン! 脅威の転生者 ゴジョウ!!   作:ハチミツりんご

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遅くなったんですが、5月6日に行われたコミックライブin名古屋に行ってきました!!いやー、名古屋に行くのも遠出するのも一人旅するのも初めてだったんですが、予想以上に楽しかった!!イナイレに限らず色んなキャラのコスプレ見れたし、スカウトキャラ主役の本とかも買えたし!!


なにより!!!なによりも!!!!五条さんの缶バッチとアクリルキーホルダーがあった!!!!買った!!!好き!!!!

さらにアクリルキーホルダーには成神や辺見もいたし、個人的に好きなクララちゃんや真都路ちゃんのも買えた!缶バッチの方はお願いしたら5個売ってくれたし!!ホント充実してましたー!!


前書きはこの辺で。それではみなさんご一緒に!!




令和で最初の一日一条、五日で五条!!!


第二十二条 気になる相手

 

 

 

『ーーーで、あるからして、君達はこの由緒正しき名門、帝国学園に入学出来たエリートであり、その自覚と誇りを持ってーーー』

 

 

 

帝国学園、入学式。サッカーにおいて紛れもない名門校だし、学力も全国トップ。入るだけで将来が約束されたも同然とも言われる程の有名私立中学校。

 

 

そんな学校に入れば、少しは自分と似たような人間が見つかるかと思ったが・・・正直、同級生に期待出来そうなのはいない。

 

 

 

新入生代表に選ばれた俺は、他の生徒達から離れた場所に置かれた椅子に座っている。故に殆どの同級生の顔が見えるが、どいつもこいつも自信に満ち溢れた顔しちゃってさ・・・つまんねぇの。

 

 

 

今さっき盗み聞きした、教師達が話していた内容によると事前学力テストは俺がぶっちぎりの1位。昨日のサッカー部のふるい落としでも一軍入りした。まさしく帝国に来るべくして来た少年だ、と褒められていた。

 

 

だからと言って、誇りたいわけじゃない。むしろあの程度のテストは覚えた内容を書くだけ、入部試験も周りの動きを把握して、こっちの都合のいいように動かすだけ。そんなもので出した記録をべた褒めしていた時点で教師達にも期待は出来ない。

 

 

あぁでも、連れてきてくれたあの人には感謝しなきゃな。

 

 

『ーーーこれにて、私の話は終了とさせていただきます。では、続いて学園長である、影山零治総帥のお言葉です』

 

 

 

ちょうどそう思った時、俺をここに誘った人ーーー影山零治が、壇上に上がった。

 

 

未だにあの人のことは分からない。基本的に、リトルの時は気が向いた時しか試合には出ていなかったし、殆どの試合で手を抜いていた。真面目にやったのなんて、それこそ鬼道さんのチームと試合した時の1回だけ。

 

手を抜く時はバレないように意識していたし、実際バレなかった。それでも、影山さんはそれを看破し、挙句俺を特待生としてスカウトしに来た。

 

 

まぁ、手抜きがバレてたのには驚いたけど、推薦の話は嬉しかった。待遇良かったし、何より鬼道さんがいるチームは面白そうだったし。連携とはいえ、抜かれたのなんて久々だったしなぁ・・・本来のポジションじゃ無かったし、実力は無いくせにプライドだけは無駄に高い年上連中のせいで好きに動けなかったしで、途中で飽きて交代したけど。

 

 

 

『・・・君達は、弱肉強食という言葉を知っているだろう。弱き者の肉を強き者が食らう。搾取する側と、搾取される側が存在する・・・この世の真理を表すような言葉だ』

 

 

 

ゆっくりと新入生を眺めながら、影山さんは言葉を続ける。サングラス越しにはその目を見ることは出来ない。

 

 

 

『この話を聞いた君達はこう思った事だろう。ーーー自分は強者だ。弱者を食らう側の人間だ、と』

 

 

 

ただ、何となく。確信は得られないが、何となくあの人の考えていることが理解出来た。

 

 

 

 

『ーーーそれは、大きな誤りだ』

 

 

 

 

影山さんの言葉に、新入生達が僅かにざわつく。あぁ、やっぱり。

 

 

影山さんは・・・影山零治は、新入生にーーー俺も含めた、今年度の帝国学園生に、期待を抱いていない。

 

 

 

『現在の君達は決して強者ではない。何故なら君達は今、親の庇護下に入っている状態だからだ。

 

仮に問題を起こしても、親が何とかしてくれる。そういった状況下で育ってきた君達は、決して強者とは言えない。君たち自身の力を発揮する機会が無かったのだからね。事実、この帝国学園に自らの力のみで合格したのは極々僅かーーーだからこそ、私は君たちに言いたい

 

 

強者になれ。それも、弱者へと転落する、偽物の強者ではない。何者にも負けない、絶対的な強者に。君達がそれを目指すのであれば、我々、帝国学園教師陣も支援を惜しまない。ーーー以上を持って、私から君たちへの激励の言葉とさせて頂こう』

 

 

 

影山さんが壇上から降りていく。ちらりと新入生達の方を見ると、やる気に満ちた、引き締まった面構えになっていた。にしても、気がついてるのかな、アイツら。

 

 

影山さんはああ言ったけど、俺達には期待していない。どう考えても、俺達の事を搾取される側の弱者だと思っている。誰一人として、自分やお気に入りである鬼道さんと同じ場所に立てるとは思っていない。

 

 

 

 

だからこそ、気になる。

 

 

 

 

あの鬼道有人が、親友と認め、目指すべき相手だと話す男。

 

あの影山零治が、自身が一から育てあげた鬼道有人と同じく特待生として認めた男。

 

昨日、一軍寮に入った時に、周りとは違った目を俺に向けてきた男。

 

 

 

 

五条勝という男の事が、気になって仕方ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

「おい、寺門の奴何やってんだ?」

 

「知らね。さっきから飯も食わずに動画見てるみたいだぜ?おい五条、何か知ってるか?」

 

「さぁ?………多分、昨日の入部試験の動画じゃないですか?有人に頼めば見れましたよね、確か」

 

 

 

ヒソヒソ、と集まりながら話す俺達3人。視界に捉えているのは、帝国のエースストライカーこと寺門だ。

 

2年生に進級した俺達は、当然クラス替えが行われる。去年同じクラスにいた主なメンバーは、大野、咲山、土門だったが、今年は大野と土門に代わって辺見と寺門が同じクラスになった。咲山は去年と変わらず一緒だ。

 

 

 

「・・・うるせぇなお前ら、聞こえてんぞ」

 

「んだよ、聞こえてんなら返事くらいしろよな、ドレッドゾンビ」

 

「誰がドレッドゾンビだ、くそデコ見。だいたい鬼道の奴もドレッドヘアーだろうが」

 

「鬼道さんは似合ってんだろーが。お前の場合は似合ってねーし死人みたいな顔なんだよ」

 

 

 

辺見が意地の悪そうな笑みを浮かべながら指摘する。まぁ実際寺門は頬が痩けてるし、目つきも悪いしな。ガタイは結構良いし、背も高くて足も長いからモデル体型ではあるんだが、顔が全てを台無しにしている。

 

 

 

「おい五条、なんかすげぇ失礼なこと考えてねぇか?」

 

「ククク……気の所為ですよ、気の所為。それより、何を見ていたんですか?」

 

「ならいいけどよ・・・お前の言った通り、昨日の入部試験の動画だよ」

 

 

 

そう言って寺門が携帯の画面を見せる。確かに、そこに映っていたのは昨日の入部試験、それも試合形式のものだ。

 

 

 

「五条の言った通りだったな・・・あ、これ成神じゃね?」

 

「なるほど………貴方、随分気にしてるんですね」

 

「まぁな。どうしても気になっちまってよ」

 

 

 

そう言いながら映像を見せてくる。この試験試合における成神のポジションは、DF。それも、4人並んだDFの左端・・・サイドバックと呼ばれるポジションだ。

 

 

 

「あん?やっぱDFじゃねぇか!あの資料に書いてあったMFってのが間違いだったんだよ」

 

「デコ見に同感だな。幾ら特待生に選ばれる奴でも、本来とは違うポジションで寺門を止めるのは無理だろ」

 

 

 

デコ見って言うな!!とデコ広見が喚いているが無視して話を続ける。

 

 

 

「………しかし、彼の場合は出来るんじゃないですか?昨日、私たちの前で豪語したじゃないですか」

 

「はぁ!?五条お前、あんな妄言を信じてるのかよ!」

 

 

 

俺の言葉に辺見が反応する。まぁそりゃ俺だって確信持ってるわけじゃないけどさ。原作においては、ゲームでもアニメでもマンガでもモブの1人に過ぎなかったんだし。

 

 

 

「でも実際に言ってたじゃないですか。

 

 

ーーー『なんでも出来る』って」

 

 

 

 

そう。成神は昨日、洞面、椋本と共に試験に合格。一軍入りを果たしたのだが、その時にこう言ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

『こんちゃっす!俺、成神健也っす!1年A組、特待生!ポジションはなんでも出来まーす!!プレーも先輩方に合わせるんで、そこんとこよろしく!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かんっぜんに舐めてるだろ!?」

 

「舐め腐ってるな。焼き入れるか」

 

「お前は一昔前のチンピラかなにかか・・・?」

 

「ゆーてうちのサッカー部の多くはチンピラみたいな見た目してるじゃないですか」

 

「悪人面の五条にだけは言われたくねぇ。てか俺はマトモだろ!?」

 

「お前はデコだろ」

「デコ見だな」

「デコ広見ですね」

 

「テメェらァ!?」

 

 

 

ギャーギャー騒ぐ辺見に、それを煽る俺たち。

こう見えても名門、帝国学園サッカー部の一軍に属し、学力一位の本校においてトップクラスの成績を誇るエリートである。

 

 

 

「てかよぉ、今年の1年、生意気そうなの多いぜ?」

 

「あぁ、そういや二軍の奴らが騒いでたらしいな。あんな奴らより俺の方が一軍に相応しいんだーって」

 

「へぇ・・・?俺達に喧嘩売るたぁ、度胸あるじゃねぇか。シメるか」

 

 

 

 

・・・エリートであるッ!!!!

 

 

 

 

てか成神の話はどこにいった!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【キラースライド】!!!」

 

「ホッ、と!!」

 

 

 

辺見の高速スライディングを、タイミングを読み切って軽く跳躍することで躱す。しかし、それは辺見も織り込み済み。

 

 

「【キラースライド】!!」

 

 

すぐさま彼の後ろから、渋木さんがキラースライドを仕掛ける。空中にいる故、躱せずに吹き飛ばされるかに思えたが・・・。

 

 

「っぶね!!」

 

「何っ!?」

 

 

渋木さんが成神の真下を通る。なんと成神は、空中で無理やり体を捻ることで滞空時間を延ばした。その僅かな時間で渋木さんのキラースライドを躱してみせたのだ。

 

 

 

「へへっ、らっくしょー!」

 

「すげぇな!だが、ここは通さねぇぞ!!【アースクェイク】!!」

 

 

 

着地した成神は即座にドリブルを開始。ゴールへと駆け上がっていくが、そこに立ち塞がるのは帝国学園の中でもトップのパワーを誇るDF、大野伝助だ。

 

飛び上がった彼は、その巨体により地面を揺るがし、成神の体勢を崩そうと試みる。

 

 

 

「・・・ここっ!!」

 

「はぁ!?うっそだろ!?」

 

 

 

しかし、成神は大野が地面に着地するタイミングを見極め再び跳躍。振動による衝撃を躱すと同時に、足にボールを挟んだ状態で大野の肩に手を置き、そこを軸に身体を持ち上げる。そのまま大野が地面にズドンッ!と降り立った後、アクロバットのように腕の力で身体を投げ出し、着地。体勢の整っていない大野を置き去りにして、源田の守るゴールへと向かう。

 

 

 

「・・・こい!!成神!!」

 

「・・・フッ!!」

 

 

 

源田の声に答えるかのごとく、成神はボールを高く蹴りあげる。カチ・・・カチ・・・と、タイマーのような音が響く中、ボールを追うように成神も飛び上がる。

 

 

 

「【ダイナマイトシュート】!!!」

 

 

 

そのまま空中でオーバーヘッドで打ち出す。それを見た源田は慌てること無く、冷静に右の拳にエネルギーを充填し、跳躍して必殺技を繰り出そうとした。

 

 

ーーーが、その時。空中でボールが爆発。爆風によって加速したボールが、先程とは比べ物にならないスピードでゴールに迫る。

 

 

 

「っ!?くっ、【パワーシールドV2】!!」

 

 

 

咄嗟に飛ぶのをやめ、直接地面に拳を叩きつける。発生した衝撃波の壁は、跳躍による威力補正こそ無かったものの、充分に力を溜めることが出来たソレは、しばらく拮抗した後に成神のシュートをはじき飛ばした。

 

 

 

 

「っ!?止められた・・・?」

 

「危なかった・・・パワーシールドを進化させていなければ破られていた・・・!!」

 

 

 

シュートを止められたことに驚く成神。一方、源田は自身の拳を見つめながら額に冷や汗を浮かべる。

 

今のは問題無く弾けたように見えたが、実際はタイミングを外された上に意表を突かれた。パワーシールドの発動の早さと、今まで使い込んだことによる技の進化によってなんとか止められたが、自分以外のキーパーならばそのまま決められていただろうことは想像に難くない。

 

 

 

 

「成程、源田をあそこまで追い込むシュートも凄まじいが、あのドリブル技術・・・必殺技を使ってすらいないのに辺見や渋木さん、そして大野を容易く突破するレベル、か・・・どこでもこなせるというのは、間違いではなさそうだな?」

 

「えぇ、私も驚いています。まさかあそこまで出来るとは・・・」

 

 

 

横で見ていた鬼道と五条は、想定を超えた成神の実力に舌を巻く。昨年までリトルチームにいたとは思えないほどの実力の高さ。この一年、熾烈なレギュラー争いを生き残り、厳しい練習をこなしてきた辺見達を躱す彼の姿は、成程確かに特待生に選ばれるだけのことはある。

 

 

 

「しかし、俺やお前なら止めるのはそう難しいことではない」

 

「辺見達があそこまで綺麗に躱されたのは油断があったからですしねぇ。ただ、成神もまだドリブル技やブロック技を隠していますし………まぁ味方であるならこんなに頼もしいことはありませんね」

 

「ほう?お前がそんなことを言うとはな・・・まぁあれだけ高い実力のマルチプレイヤーがいれば取れる戦術も多くなる。戦術の幅が増えれば、帝国の地位はさらに磐石なものとなる」

 

 

 

鬼道が笑みを浮かべながら呟いた言葉に、五条は少し考える。

 

 

確かに、成神の実力の高さは意外だった。確かに成神は、原作においても、帝国のエースストライカーである寺門、キング・オブ・ゴールキーパーの異名を持つ源田と並んで『ネオジャパン』に選ばれる程の実力を持っていた。それは事実だ。

 

 

「(・・・だとしても、まさか特待生に選ばれる程とは思わなかったな)」

 

 

鬼道有人と並ぶ帝国学園特待生。とどのつまり、【五条勝(自分)】というイレギュラーがいなかった場合、彼は帝国メンバーの中で唯一、影山から鬼道と並びたつかもしれないと判断された人間ということになる。

 

まさかそんな実力を持っているのが、原作においてあまり名前が知られていないーーー平たく言えばモブキャラに近い彼とは、五条にも予想が付かなかった。

 

 

 

「(だとしたら、成神が原作で活躍しなかった理由はなんだ・・・?)」

 

 

可能性は大きく分けて3つ・・・いや、4つ。

 

 

 

1つ目、原作においても成神はこれだけの実力を持っていた。活躍しなかったのは、ただ単純にインフレ列車に乗り損ねただけ。

 

 

 

2つ目、愛媛の三馬鹿が木戸川に入学、スターティングメンバーの座を掴んでいるように、五条というイレギュラーの影響で偶発的にパワーアップした。原作においてはここまででは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3つ目、そして4つ目ーーー

 

 

 

 

 

「(ーーー()()()()()()()()()()()()()。もしくは、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、かーーー)」

 

 

成神は原作を知っている転生者であり、原作のインフレに置いていかれないようにパワーアップを図った・・・つまり五条と同じタイプである可能性。

 

もしくは、彼自身は原作における成神健也だが、彼と親しい立場の人間に原作を知る者がいて、その影響でパワーアップした・・・小鳥遊や比得に近いタイプである可能性。

 

 

 

 

 

「(もしもどちらかが真実だった場合は・・・正直、助かる)」

 

 

 

もしも五条以外に転生者がいるのなら、取れる手段は大幅に増える。

 

例えば、原作知識の擦り合わせ。この世界に来て、五条勝になっていると知った時から、五条は毎日覚えている原作知識を脳内で復唱し、忘れないように努めている。最初はノートなどに纏めようとしたが、影山に関わってからは『もし見られたら』という恐怖感が拭えず、脳内で確認するのに留めている。

 

だが、転生者が他にもいるならその知識を擦り合わせ、お互いに確認出来る。もしかしたら相手側がアレスの天秤の知識を持っており、そちらに出てくる悪役や味方キャラの存在を知っているかもしれない。

 

 

他にも、原作キャラの誘導、及びパワーアップ・・・成神が転生者の場合は、五条とそこまで変わらないかもしれないが、第三者に転生者がいる場合。その時は、五条が関わっていない原作キャラに関われるかもしれない。

 

例えば、東京にいるであろうメンバーなら、世界編において重要な立ち位置である『宇都宮虎丸』や『飛鷹征矢』。雷門中と予選で戦う尾刈斗や野生、御影専農、秋葉名戸の選手達。いるかどうかは分からないが、原作ゲームに登場したスカウトキャラ達などなど。

 

 

 

「・・・おい、どうした?大丈夫か?」

 

「ッ!………いえ、すみません。少し考え事をしていたもので」

 

「珍しいな。フットボールフロンティアが近いんだ、あまり無理するなよ」

 

「ククク……了解です」

 

 

 

鬼道からの注意に答える五条。頭を1度軽く振り、気持ちを切り替える。

 

 

 

「(まぁ原作を知らない転生者の可能性もあるし、そもそもいないかもしれないんだ。考え過ぎるのは逆効果か・・・)」

 

 

「五条せんぱーい!!」

 

 

 

気を取り直した五条に向かって、呼び掛ける声がひとつ。ふと顔を上げると、成神が目の前に立っていた。

 

 

 

「ねーねー五条先輩!パス練組みませんか?」

 

「………私と?」

 

「洞面と椋本の奴ら、さっさと組んじゃったんすよー!まぁそれに、俺個人としても、五条先輩のことは気になるんすよね!!」

 

 

 

だから組みましょ!と笑う成神。これだけ見ればただの気のいい後輩であり、実際に彼は少々生意気なところはあるが、怪しい素振りなど見せていない。

 

 

 

しかし、どうも五条は胸騒ぎを覚える。見られているというか、観察されているというか・・・形容しがたい違和感とも言えるものを。

 

 

「(成神健也………君は一体何者なんですかねぇ………。私の考えすぎなのか、それとも………)」

 

 

 

一度は振り払った思考が再び戻ってくる。戻ってきてしまうほどに、五条は気になった。

 

 

 

 

成神健也という男の事が、気になって仕方なかった。

 

 

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