トリップした先で天才漫画家に振り回されててとりあえず早く帰りたい 作:ミツホ
「やべー! マジでねーちゃんじゃん! やべー! 本物!? うわー、マジでねーちゃんですよ承太郎さん! やばくないっすか!?」
幸との会話が始まった辺りで地面に降ろされたことにより目の前でしげしげとこっちを見下ろしてくる幸(暫定)がお前それでも成人男性か?というレベルの発言しかしなくてたぶんコレより康一君の方が100万倍賢い。
「やべぇのはお前の語彙力だよ…。 というか何? 空条博士グルなんですか?」
「いや…、こちらも現状を理解できていない…」
空条博士にこの状況について聞きながら顔を窺おうとして速攻で諦めた。
逃走防止にがっちりと掴まれた肩が示すその至近距離から空条博士の顔を見るには身長差が有り過ぎて首が…。
声音やさっきのやりとりから空条博士も想定外らしいのは顔見なくても分かるし首痛いしふと確認したら私の目線に腹が有るんだけど…わあ、ゴリラ大きい…。
152cmと195cmのリアルな差ってこの距離で体感すると普通に怖いしそれを知る前から空条博士は怖い。
「つーかねーちゃんがなんか際どい情報知ってるとか承太郎さんが直々に動いたとか色々聞いたんだけどさー。 何でねーちゃんがそんなこと知ってんのか俺もわかんねーし、皆にすげー詰め寄られたし、むしろ俺のが説明して欲しいんだけど。 てか見た目はマジだけどマジでマジのねーちゃん? そっちこそなんか証拠的なのねーの?」
「その思ったことをそのまま垂れ流すの外ではやめようって何度も言ったよね? 家では良いけど外でそれは他人のフリしたくなるからやめなさい。 証拠になるかはわかんないけどお前が中3にもなって蝉ファ」
「わーっ! 待った待った待った! わかった! 本物! お許しくださいお姉様! 疑ってしまった愚かな愚弟をお許しください!!」
その慌てようと変わり身の早さに向こうで康一君と仗助君が驚きの声を押し殺そうとしたのが聞こえた。
つまり全然隠せてないし表情が声よりも雄弁に語ってるし露伴先生が『ほほぅ』みたいな感じでこっちを観察し始めたのが見えてるけどとにかく先ずは目の前の幸だ。
自分がオリジナルなのか疑わなきゃいけないスタンドという何でも有りな世界ではたしてこれは本当に弟なのかそれとも何らかのスタンドが作った偽物なのか…。
これで偽物だった場合私の闇落ちが確定するんだけどしても何もできんし闇落ちでスタンド覚醒したら速攻でオラオラからのご臨終なオチしか見えんし私に対しては空条博士のワンパンで十二分にオーバーキルだしどう足掻いても絶望だし…。
「愚かな愚弟ってお前、頭痛が痛いとか音速のソニックみたいな…」
「あー、なんだっけ、ワンパンマンだっけ? 遠足のピクニックさんが出てくるの」
「何でお前は頭良いのに馬鹿なんだろうね? 無駄にうまいこというのやめろ意味も合っててちゃんと韻も踏んでてちょっと感心したけど今はもう一撃男から離れて久しいから呟く相手がいないんだよもったいないと思わされたことが腹立つわ…」
「主人公のハゲが強過ぎることと、ねーちゃんが好きなキャラが単眼とサイボーグとゾンビだった記憶しか無いわー」
「何でそんなこと覚えてるんだよ。 自分が気に入ってたシルバーファングとかを覚えてろよ」
「少年漫画は流し読みしかしねーもん。 ねーちゃんが無駄に語ってくるキャラぐらいしか記憶に残んねー」
「……そう…。 もしお前が偽者だったら中の人すごい頑張ってるなぁ…」
「何で俺が疑われてんの!? 今全然そんな流れ無かったじゃん!?」
いやもう本当にこれ偽物だったらスタンド使い本当になんでもありだなぁ…。
というか本物だったとして何でここにいて生きとったんかワレ!展開になってるのか疑問が尽きないし偽物には思えないけどこんなのが弟だとこの状況で認めたくない。
姉としてはもう少し賢そうな登場をして欲しかった…。
そんな登場してきたら偽物確定だけど。
「想像を超える姉弟関係だぜぇ…」
「ものすごく濃い繋がりを感じるね…」
康一君と仗助君の顔がもうアレっていうか違うよ幸はともかく私は状況が悪いだけで普段は真っ当に大人してるよ本当だよそんな目で見るのやめて!!
「……こ、コレが私の弟であるという決定的な証拠はまだどこにも無いから…」
「今この場で君らが姉弟じゃない可能性が有ると思ってるのは、間違い無く君だけだぜ」
「いやだってふわっとしか知らないけど3部にも4部にも姿をコピーする的なスタンド出てたしスタンドって何でも有りだしそう簡単に生きてたって納得して感動の再会とはいかなくて当然というか」
「今この場で君らが姉弟じゃない可能性が有ると思ってるのは、間違い無く君だけだぜ」
「何で2回も同じこと言うの」
読んでくださる方々大変お待たせしました。
申し訳ないのですが諸事情により3月半ばを過ぎるまで更新不安定が続きますが今後もお付き合いいただけると幸いです。