サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド 作:syuone
中々進まない本作ですが、どうぞよろしくお願い致します。
------商店街
『無駄な抵抗はやめて投降しろ!』
中型ロボット、ミドルメックに乗った指揮官らしきピポサルが呼びかける。その周りには小型ロボット、ライトメックが2台と飛行メカ、エアキャンサーが同じく2台、そして5匹のピポサルがレーザーガンを構えていた。
普段、人間相手には様々な攻撃をしているピポソルジャーだが、攻撃ではなく、投降を呼びかけていた。彼らの目線には2匹のピポサルと一人の少女がビルを背に立っていた。
「どうしてピポソルジャーはこちらに攻撃しないの?」
「一つは我々がいることだ。とはいえ、スペクターが...いや、本物のスペクターがここにいるなら問答無用で攻撃してきたのだろう。そしてもう一つはあの戦力差だと、こちらが抵抗するとは思わない。そう考えているだろう」
『まあ、あの戦力を前に歯向かおうとするなんて普通は考えないはずなんだがな』
ボルケーノがやれやれと言う。
『投降すればお前たち二匹だけではなく、後ろの人間に危害を加えない。もう一度言う、抵抗はやめて投降しろ!』
ピポソルジャーの指揮官ピポサルがまた言う。ピポソルジャーとはいえ、ピポサルだ。いたずらは好きでも嘘をつくようなことはしないだろう。
「さーて、どうするかね。ここは大人しく投降するか」
「そ、それじゃ、レーザー砲が発射されてしまうわ!」
「我々が倒れたら意味がないだろう。ボルケーノ、彼女を抑えてくれ」
『お、おい!本当に投降するつもりか?』
「いいからやるんだ!」
レジェンドの声にボルケーノはしぶしぶハルカの腕を抑える。ハルカは振りほどこうとしたが、相手は格闘戦最強のピポサルだ、中々振りほどけなかった。
「そちらの指示に従う。どうすればいい?」
『両手を上に揚げてゆっくりこちらに向かうんだ!』
レジェンドは言われた通りにピポソルジャーの前に歩いて行った。
『よーし、そこに止まるんだ!変なことをするなよ!』
「ああ.........今からやる」
そう言うとレジェンドは高く跳んだ。ピポソルジャーは愕然とし、指揮官ピポサルが慌てて他のサルに指示をだそうとしたが、もう遅い。レジェンドは火炎刀を大きく振りかざすと、こう叫んだ。
「爆裂斬!!」
そう言うと、レジェンドは火炎刀を地面に叩きつける。すると叩きつけたところを中心に大きな爆発が起きる。その爆発の範囲にいたピポサルは5匹とも吹っ飛び、アーマーが粉々になる。ライトメックも2台ともガタガタ揺れるとすぐに大爆発し、それを操縦していたピポサルも同じくアーマーが粉々になり吹っ飛ぶ。エアキャンサーは空中を浮遊していたため2台とも大したダメージは受けなかったが、指揮官ピポサルが乗っていたミドルメックは爆発はしなかったものの、装甲がほとんどスクラップになっていた。
「今だ!ボルケーノ、ハルカ!攻撃しろ!」
レジェンドの言葉にさっきまでぽかんとしていたボルケーノとハルカは我に返った。ボルケーノは両手をトゲトゲのハンマー[Wハンマー]に、ハルカは弓の形をしたランチャー[ホーミングアロー]に切り替えた。
「よっしゃー!いくぜ!」
「ええ、いくわよ!」
ボルケーノはミドルメックに突撃し、連続でパンチをする。ハルカはエアキャンサーの1台にホーミングアローの弾を放った。ミドルメックは装甲がだめになっていたこともあり、攻撃を受けてすぐに爆発した。指揮官ピポサルもアーマーが粉々になり吹っ飛ぶ。エアキャンサーの1台もさっきのレジェンドの行動に愕然としていたため、ハルカの攻撃に対応ができず、そのまま爆破。こちらのピポサルも同じような感じで吹っ飛んだ。もう一台のエアキャンサーは僚機の爆弾に我に返り、ハルカにマシンガンを放つ。ハルカはホーミングアローの弾を撃った直後だったため、反応が遅れた。するとハルカの前にレジェンドが現れ、火炎刀を持ち、回転した。すると火炎刀に当たったマシンガンの弾が跳ね返り、エアキャンサーに命中した。
『な!?リフレク機能だと!?』
操縦していたピポサルは驚き、マシンガンを撃つのをやめる。するとレジェンドの後ろにいたハルカがエアキャンサーにホーミングアローを向けた。
「サンシャインアロー!!」
すると、ホーミングアローから渦のような軌道を描いて飛ぶ炎の矢が出てきた。それがエアキャンサーに直撃し、爆発。操縦したピポサルも他と同じく吹っ飛んだ。
『く、卑怯な手を使って!やむを得ない、一旦引くぞ!』
『『『『『了解!』』』』』
パンチ1枚のみとなった指揮官ピポサルは、転送装置を起動すると、その場から消える。同じくパンツ1枚の部下のピポサルたちも転送装置を起動し、この場から逃げる。
ここに残っているのはレジェンドとボルケーノ、そしてハルカの2匹と1人だけだった。
「よし、みんな大丈夫か?」
『おう。全く、びっくりしたぜ』
「すまんな。君は大丈夫かね?」
『ええ、さっきはありがとう』
ハルカはレジェンドにお礼を言う。レジェンドは気にするなという手ぶりをする。
「よし、ここに残ると増援が来てしまう。先を急ごう」
「そうね。早くいきましょう」
『お、おい、待てよ!』
レジェンドとハルカは急いでコンビナートに向かって走り出す。ボルケーノは慌てて後を追いかけた。
-------コンビナート
『は、早く、増援を!』
『だ、だめだ、間に合わない!うわー!』
「ゲッチュ!」
ピポソルジャーの一匹がアーマーを壊され、吹っ飛ばされるのをカケルがゲッチュする。カケルを攻撃しようと、別のピポソルジャーが攻撃しようとするが、レーザーガンの大量の弾が襲い、そのピポソルジャーを攻撃する。
「ゲッチュの邪魔はさせないわよ」
撃ったのはレーザーガンを左右に持ったナツミだった。ナツミはガン系が得意なため、ハカセがナツミ専用として、レーザーガンを2つ揃えたもの[Wレーザー]を用意したのだった。
「カケル!むやみに突っ込まないの!」
「大丈夫だよ。これくらい」
「もう、そんな考えだとこの前のゴリアックと同じようになるわよ」
「まあまあ、ナツミ。ピポサルもアーマーが壊れればすぐに逃げてしまうから、カケル君の気持ちを考えた方が良いじゃよ」
ハカセがナツミをまあまあと慰める。するとチャルが声をだした。
「あのロボットが守っている装置、あれが防衛システムの供給装置ではないでしょうか?」
チャルが指さしたところには、三台のミドルメックが、一つのモニターを守るように囲んでいた。
「ふむ、そうじゃな。あのモニターを破壊すれば供給装置を停止できるはずじゃ」
「よーし、早く壊さないと!」
カケルがメカボーを持って走り出す。
「あ、待ちなさい!カケル!」
「ほれほれ、カケル君、急がん方がいいぞ」
「カケルさん、待ってください」
飛び出していったカケルを3人は慌てて追いかけた。
『供給装置を守れ!』
『くそ!タンクがまた壊された!』
『どんなに強い武器を持ってもあいつらにはかなわないのか...』
カケルたちが向かった供給装置とは反対の方の供給装置は複数のピポソルジャーとミドルタンク3台が守っていたが、ヒカルとピポッチ、サトル、サヤカ、アキエたちに次々と破壊されていったのであった。
ヒカルとサトルがメカボーで、アキエが背中に背負っていた機械を変形させ、二つのレーザーガンでタンクを壊し、その爆発で吹っ飛んだピポサルをサヤカがゲッチュするということを繰り返した。
タンクは全て破壊され、ピポソルジャーも全てゲッチュされた。
「このモニターを破壊すれば、供給装置は止まるはずだわ、ヒカル君とサトル君、お願いするわ。私とサヤカちゃんは他にピポソルジャーが来ないか周りを見るわ」
「わかりました、アキエさん」
「え~と、サトル、早くやろう!」
サトルとヒカルがモニターをメカボーで攻撃する。アキエはサヤカと周りを確認するついでに、ハカセたちに連絡を取ってみた。
「ハカセ?そちらは大丈夫かしら?」
〘ああ、アキエくん。済まんがこちらは...〙
〘バババババババ〙
〘ちょっとカケル!考えもなしに突っ込まないでよ!〙
〘だってこの状況で、罠を仕掛けるなんて思わないじゃないか!〙
〘むしろこの状況だからよ!おかげでこっちは前に進めないじゃない!〙
〘二人とも!喧嘩は後にしてこの状況をどうにかしないと!〙
〘...というわけじゃ、申し訳ないんじゃが、少し遅れるみたいじゃ。それでは〙
そして通信は切れた。すると同時に背後から小さい爆発音がでた。後ろを向くと、モニターは破壊され、供給装置が停止したことが分かった。
「アキエさん、ハカセたちはどうしたの?」
「おそらくピポサルの罠に掛かっちゃったみたいわ」
「え?なら、早く助けに行かないと!」
「大丈夫だよ。ハカセなら、きっと何とかするって」
助けにいこうとしたサヤカをヒカルが引き留める。ヒカルの言葉にアキエは同意する。
「そうね。ハカセたちならきっと大丈夫よ。私たちは先に次の供給装置を破壊しに行きましょう、もしここで助けに行ったら、余計時間が掛かってしまうわ」
「でもアキエさん!」
「大丈夫。ハカセたちを信じなさい。この前のテレビみたいに不意打ちというわけではないから」
アキエの言葉にサトルとサヤカはしぶしぶと頷いた。
「さあ、早く行こう!ここでじっとしても、手遅れになるんだから」
「ピポポ!」
そう言うとヒカルはピポッチと一緒に次の供給装置に向かった。サトルとサヤカ、アキエは慌ててついて行った。
--------コンビナート近く
「もうすぐコンビナートだわ」
「よし!気を引き締めるぞ!」
『おーい!待ってくれー!』
コンビナートの近くに到着したレジェンド一行。ハルカはホーミングアローからメカボーに切り替え、戦闘態勢をとる。するとボルケーノが何かに気づき、指を指す。
『おい!あそこから大きな煙がでていないか?』
その言葉にレジェンドは足を止め、指された方を見る。ボルケーノの言う通り、ドームらしきものから黒い煙のようなものが出ていた。
「どうしたの?」
「あれはサル軍基地なのか?」
レジェンドが止まったのを見て引き返したハルカは同じく、指された方を見る。
「おそらくそうだわ。もしかしてカケル君たちがやったのかしら」
『カケル!?あのピポサルハンターのか!?』
「ボルケーノ、気持ちは分からなくはないが落ち着いてくれ」
興奮するボルケーノをレジェンドは落ち着かせる。そしてハルカの方を向いた。
「なぜ、カケル君たちだと?」
「えっと...あなた達に会う前に伝えたの、カケル君の知り合いの人に」
「君はその人たちと一緒に行かなかったのか?」
「そのとき私はガチャメカを使えなかったから、行けなくて...」
「そうか、まあいい。我々も急いで行こう」
『えー?あいつらに任せた方がいいじゃね?』
「まだ完了したとはいえないだろう。少しでも助けになるならいくべきだ」
そう言うとレジェンドは基地に向かおうしたそのとき、
「あ、あれはなに!?」
ハルカがボルケーノの後ろの上部分を指さす。視線を向けると、4台のエアキャンサーに吊るされた巨大なロボットがあった。巨大ロボットはボルケーノの後ろ数メートルのところで切り離された。そして道路に着陸した。埃が舞い、レジェンドたちは顔を庇う。埃が収まり、視界がはっきりすると、大きなガトリングガンを右手に装備したロボットがこちらに照準を合わせていた。
『ゴ、ゴリアックか?』
「いや、違う」
確かに大きさはゴリアックと同じだが、装甲が薄いところが多い。そして何より、顔の部分はなく、むき出しのコクピットに一匹の吊り目のピポサル(ピポサル赤)が操縦していた。ロボットを運んだエアキャンサーは全て、レジェンドたちを無視し、基地の方へ向かった。
『お前達か!我々の基地を破壊したのは!』
巨大ロボットを操縦しているピポサルがレジェンドたちに怒鳴り、決めつける。
『違うわ!今から襲撃しようとしたところだ』
『何だと!やっぱりお前達か!』
・・・どうやら余計なことまで言ってしまったようだ。レジェンドは頭を抱え、ボルケーノを小突く。ハルカはピポサルの言っていることは分からなかったが、言い争うピポサルたちとレジェンドの様子を見て、悪いことになっていることが分かった。
「・・・どうするの?」
「どうやらコイツを倒さないといけないようだな・・・やれやれだ」
『しょうがねえ、相手にしてやるぜ!』
「お前が原因の一つだ」
やる気をだすボルケーノにレジェンドはつっこむ。とはいえ、相手も同じくやる気だそうだ。
『コイツに勝てるとは思わないんだな!このキングメックの強さ、思い知らせてやる!』
そう叫ぶと、キングメックはレジェンドたちに襲い掛かった。