サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド   作:syuone

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今回、原作の2つの編の主人公が出ます。

まず
カケルたちは東京テレポート
スペクターたちは新宿
のところから初めていきます。

この話のメイン主人公は今回出てきません。申し訳ございません。

追記
『』はピポサルが喋っている言葉です(ただし、カケルたち人間にはウキ、ウキとしか聞こえていないです。)


東京テレポート

----東京テレポート周辺

 

 

 

「うわぁ~すごいなぁ!早く完成しないかな?」

「そうね~、どんな機能があるのか楽しみね」

 

 赤髪の少年の言葉にオレンジ色の髪を二つに束ねた年上の女性が同意の返事をした。

 

「ふむ、楽しみにしてくれてなによりじゃ」

「そうですねハカセ、私も嬉しいです」

 

 それをハカセと呼ばれた白衣を着た初老の男性と緑の髪をポニーテールにしている女性が嬉しそうな表情をして見ていた。とはいえ女性の体の関節には機械の継ぎ接ぎがある。どうやら女性は生身の人間ではなく、アンドロイドのようだ。

 

「そうじゃな。今回のネットワークの一部には君が使われることになったからのう」

「私も正直、驚きました。民間が作ったコンピュータプログラムが新しい町の中心の一つになることができるとは思いませんでした」

「君が驚くとは、わしはそっちの方に驚きがあるのう」

 

 ほっほっほっ、とハカセは笑う。とはいえ、ハカセ自身もまだ信じ切れていなかった。最新の町のネットワークの募集があり、試しに応募してみたら、採用されたのだ。理由はハカセが作ったコンピュータプログラムは他のプログラムとは違う、つまり自立型のサポートコンピュータプログラムであり、バグや個人情報の流出を防ぐことができるからである。その理由はハカセが言っていた、後ろの女性、チャルの存在である。彼女のコピーがバーチャルの中を移動しプログラムのミスを発見しそれを修復していくようにする。つまりネットワークとは違う存在としてネットワークを見ていけるようになるのである。

 

(だが…妙じゃのう…)

 

 ハカセは頭に疑問を浮かべた。採用されたにしては早すぎると思ったからだ。また、ネットワークの一部になるのは大丈夫なのかそう感じたからだ。

 

「…ハカセ?どうしたのですか?」

「ん?…あぁすまんすまん。ちょっと考え事をしてな」

 

 ハカセの表情に疑問を抱いて聞いたチャルに何もないと笑って答える。チャルは何か聞きたそうな顔をしていたが、あえて黙っていった。

 

「ハカセ~!あそこの店、クレープがあるよ。買っていこう」

「もうカケル。おじいちゃんをだしに使わないでよ」

「そういうナツミこそ、食べたそうな表情しているじゃないか」

 

 オレンジ色の髪をした女性の言葉に赤髪の少年は答える。実にほのぼのとした一日になりそうな感じだった。

 

 それが現れるまでは

 

 

 

 

 

 

 

 ズドーン!!!

 

 

 大きな音と衝撃が走った。4人は音がした方へと目を向けた。そこには二足歩行をした巨大ロボがいた。4人はその巨大ロボに見覚えがあった。

 

「あれはまさか…」

「ゴリアック!?」

 

 そう彼らはただの民間人ではない。地球を猿の支配から阻止するために戦ってきた戦士たちなのだ。彼らが言っていたゴリアック。それは猿のリーダー、スペクターがカケルたちに勝負を挑むために造った巨大ロボだ。彼らはこれまでもこのゴリアックにより苦戦を強いられることが多かった。

 

「なんで突然、現れたの?」

「それよりも早く、このままだと町が破壊されてしまう。ハカセ!」

「わかっておる、カケル君、ナツミ、チャル。これを装備しなさい」

 

 ハカセは3人に武器を渡していく。レーザーガン、リモートボム、ダッシュブーツをそれぞれと、カケルにはメカボー、ナツミにはロッド、チャルには腕に挿入するチップを渡した。

 

「あいにく強力な武器は開発しておらぬ。すまんがこれで何とかしてくれんかのう」

「大丈夫だよハカセ、僕たちはこれまでもそうやって勝ち進んでいったじゃないか」

「カケル、早く行くわよ。早くあいつを倒さないと。チャルちゃん、サポートお願い」

「分かりました!ではハカセ行ってきます」

 

 3人はゴリアックへと走っていく。本当は自分も参加していきたい。だが自分が戦闘で使う装備は研究所に置いてある。体力や運動神経がいい三人に任せるしかない。ハカセはわずかながらの後悔を心に残し、ゴリアックの特徴を分析に図る。

 だがそれとは別にハカセは頭に大きな疑問を浮かべていた。いくら地球を猿…つまりピポサルのものにしようと考えているスペクターとはいえ、このような暴力的な行動をするとは思えない。実際、今までもバーチャル空間や人気のないところでカケル達と戦うことが多いからだ。彼は地球をピポサルのものにしたいだけで人間を見下してはいるが、傷つけようとは考えてはいない。そんな彼がこのような暴虐を起こすとはハカセには考えられなかった。

 

 いや、今はそのようなことを考えている場合ではない。今は早くカケル達のサポートをしなければならない。ハカセはそう切り替え分析を始めた。だがこのゴリアックが今までのゴリアックとは違うのだとカケル達は思い知ることになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

----どこかの島

 

 

「あぁ、太陽が気持ちいい」

 

 小さな島の海岸で一人の男がゆっくりとひなたぼっこをしていた。その男こそピポサルたちのリーダー、スペクターであった。今までにもカケルたちによって世界征服を阻止されていき捕まっても脱走することの繰り返しであったが、今回は気分転換としてバカンスにやってきたのだった。お供は黄色パンツが4匹、赤、黒、緑、青、水がそれぞれ1匹ずつだ。そのお供は海ではしゃいでいるか、ここに来るときに乗ってきた小型の飛行戦艦の整備をしているところだった。

 そろそろ泳いでいこうか。そう思い、起き上がったそのとき、

 

『スペクター様!これを!』

 

 飛行戦艦の整備をしていたピポサルがテレビを持ってスペクターの前に持ってきた。そこには謎の猿と自分自身が映っていた。

 

「な…なんだこれは…!」

 

 あり得ない。自分は今、ここでバカンスを楽しんでいるのだ。テレビに映るわけがない。でもテレビに映っているのはまぎれもなく自分自身だった。

 

「俺は…俺はこの島でバカンスに来ているのだぞ…そいつは誰だ!」

 

 バカンスは中止。不満たらたらのお供を連れて飛行戦艦に乗り、飛び立っていった。コクピットの画面にはさらに驚きの光景が映っていた。隠れ家に残していたピポサルたちが鎧を着て、人間の都市を次から次へと襲撃しているのだからだ。

 スペクターは一瞬愕然とした。いくら人間がサル以下(スペクターの考え)の生物とはいえこのようなことを自分は決してやらない。自分がやるとしたら、人間たちを洗脳していくか、巨大な力でひれ伏せるようにしていくのが自分のスタイルだ。このようなことはただの暴力ではないか。

 

「お前らなにやっているんだ!騙されるな!そいつは偽物だ!…あいつらに連絡はとれたのか?」

『それが…』

 

 聞いたのは自分が本物だと信じないという返答だった。残されたピポサルたちの管理を任せていたウッキーファイブにも連絡はしたものの、応答が全くない。まずい展開になってきたとスペクターは感じた。

 しかしそんな気持ちはなくなり代わりに現れたのは、偽物とそれに気づかず命令を受けているピポサルたちに対する怒りの気持ちだった。あいつらにお灸をすまさなければピポサルのリーダーとしてのプライドが許さない。コクピットの上部分にこぶしをぶつけてスペクターはそう誓った。

 

『あいつらがいるところの上空にもうすぐ着きます』

「よし、お前らは俺についてこい。残りの奴らは基地に戻り、調査をしろ!」

『『『了解!』』』

 

 飛行戦艦のハッチが開いた。スペクターとお供のピポサル二匹が飛び降りた。調査が先なのが大切だが今は馬鹿なピポサルたちをとっちめてやりたかったからだ。怒りの声を上げて、スペクターはお供のピポサルと共に降下していく。スペクターが降下した先は新宿という、ピポサルたちの侵略が始まったところだった。

 

 

 

 

----東京テレポート前

 

「はぁ…はぁ…こいつ何なの…?」

「ゼェ…ゼェ…なんて装甲なんだ…」

 

 ゴリアックとの戦闘が始まって1時間が経過したが進展はあまり良くなかった。こちらの武器が巨大兵器相手に効率が良くないこともあるが、それでも硬い装甲は依然としてビクともしていなかった。またこちらが生身であり、体力には限界がある。一方の無効は巨大ロボであるためか依然として行動をしている。このままでは劣勢になっていく。

 

「みんな、ここは引くのじゃ。このまま戦ってもこちらが不利じゃ」

「でも、そうしたらこの町は…」

「幸い、この周辺の人はいない。町は破壊されてしまうが、君たちの命には代えられん。チャル、2人を頼む」

「分かりました。カケルさん、ナツミさん、早くこちらに」

 

 チャルの声に2人はそこに向かう。しかしカケルは疲労により倒れてしまった。

 

「カケルさん!?」

「カケル!」

 

 2人は慌てて、駆け寄ろうとするが2人の前方にミサイルが直撃する。その爆風により2人は後ろに吹っ飛んでしまう。カケルはうつろな表情で前を見た。そこには自分に向かって走ってくるゴリアックの姿が。早く逃げなければ、しかし体は動かない。ゴリアックはどんどん近づいていく。

 

(もう…ダメだ…)

 

 自分を呼ぶ3人の声を聞いて、カケルは目を閉じていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …バン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔緊急事態発生! 緊急事態発生! 構造の負担が発生、戦闘続行不能です!〕

 

 突然、ゴリアックの装甲から何か所が爆発をし、ゴリアックは移動スピードが低下し、左足を折り曲げて止まった。

 

〔戦闘続行不能、ドックに帰還します〕

 

 音声が流れると同時にゴリアックはブースターの出力を上げて飛び立っていった。

 

「カケル!」

「カケルさん!」

「カケル君!」

 

 倒れたままのカケルに3人が駆け寄る。

 

「良かった…良かった…」

 

 カケルをナツミが抱いていく。その目には涙が流れていた。

 

「みんな…ごめん、心配をかけて」

「カケルさんのせいではないです」

「悪いのはわしじゃ…強力な武器を開発しておらんかった、そして撤退の指示を出すのを早くしておれば…」

 

 うなだれるハカセにカケルは慌てて言う。

 

「ハカセのせいじゃないよ。僕がなんの覚悟もしないで戦いに挑んだからだよ」

 

 カケルはそう言い、ゴリアックが飛んだ先の方を見ていた、そこには巨大な空中戦艦が空中をとどまっていた。おそらくゴリアックを発進させたところだろう。みんなが空中戦艦に驚いている中、カケルはあることを思い出した。

 

(そういえば…ゴリアックが止まるまえになにか銃撃の音がなっていたような気がしたような気がする)

 

 カケルは周囲を見渡した。しかしそこには破壊の跡があって誰もいなかった。いったいあの銃撃の音は何だったのか。もしかしたら自分はそれで助かったのか。カケルはそのように感じた。

 

 

 

 

 

 

 

「…とりあえず、何とかなったか…」

 

 建物の陰で何者かがそう呟いていた。




なんとか投稿できました。次回はやっとこの話のメイン主人公を出していきたいなと思います。

また感想を書いていただいた方、ありがとうございます。
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