サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド   作:syuone

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今回、本編主人公にオリジナル設定が加わっております。


品川

{世界中に現れた空中戦艦は武装したピポサルや様々な兵器を投下しています。日本では東京を中心に勢力を拡大しています。ただちに急行してください}

 

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----品川駅前

 

『敵の反応は?』

『何もないです』

 

 品川駅の前で数匹の鎧を着たピポサルが仲間のピポサルに答えた。周りは色々と破壊されている。窓ガラスは割れており、様々な広告も破れている。仲間が言うとおり、周囲には人間の姿は無かった。おそらく遠いところに避難したであろう。だがピポサルの侵略は終わらず、今も様々なところへ向かっているであろう。

 

『しかし、スペクター様も突然、このようなことをやられるとはな』

『まったくだ、いつの間にあの巨大な空中戦艦を複数用意していたなんてな』

 

 ピポサルたちが今回の侵略の話題をしていく。バカンスに行ってしばらくは帰ってこないはずのスペクターが突然、帰ってきたのだ。そして銃やら鎧などを渡しておき、全員をそれぞれ空中戦艦に乗せていき、世界各地で侵略を開始したのだった。

 

『今までは裏でこそこそしていたのに、なんでいきなり正面からなんだ?』

『分からない。ただこんなすごい兵器をたくさんだしたんだ。いけると思ったんじゃないのか?』

『それもあるが、あの3匹の猿たちの力があるからじゃないのか?』

 

 3匹の猿、それはスペクターがピポサルたちを集めたときにいたピポサルとは全く違う姿をした猿だった。異形のような姿なら上司のウッキーファイブもそうであろう。しかし、この3匹はどれも不気味な姿をしておりどす黒いオーラを感じたため、好奇心の高いピポサルたちも親近感を持てなかった。スペクターは3匹を協力者といっただけで、彼らが何者なのかを話すことはなかった。

 

『あいつら、ものすごい不気味だったよな。俺はあの腕が長いのが嫌なんだよな。あんな生物みたことないよ』

『俺はあのゴリラだな。怒らせたらとんでもないことになるんじゃないか?』

『おいおい、あの長身が一番やばいだろう?あいつの目を見たか?すごく引き寄せられるような感覚を感じたぞ』

 

 ピポサルたちがわいわいと騒いでいった。すると…

 

「…お前たち、何をしている?」

 

 突然、声をかけられ、ピポサルたちは動きを止める。かけられた言葉は猿語ではなかった。だが、ピポサルたちはその言葉を理解した。人の言葉をピポサルたちは理解できない。だが例外があった。それはスペクターやウッキーファイブが喋る言葉である。彼らが喋る言葉は人間だけではなく、ピポサルにも理解できるのであった。おそらく被っているピポヘルかバナナミンZの影響なのではないかと考えられている。

 だが、その言葉はスペクターでもなく、ウッキーファイブの誰かでもなかった。彼らが振り向くとそこには1匹のピポサルがいるだけだった。だがそのピポサルの恰好がおかしい。他のピポサルが鎧を着ているのに、目の前の猿は黒い布を羽織っていていた。顔の上半分は布の影によって、見えなかった。また腰には3つの剣が鞘にしまってあった。

 

『何って、ただ話をしていただけなんだが・・・』

「そうじゃない、その鎧と銃はなんなんだ?この街を破壊したのはお前たちなのか?」

『そうだが、それはスペクター様がここにバナナ農園を作るために指示したのだが・・・』

『待て、それを訊くお前はなんなんだ?』

 

 ピポサルの1匹が謎のピポサルに訊き返した。自分たちとは違う格好をしており、スペクターの指示を知らないピポサルに違和感を感じたからだ。

 

『お前まさか、通信で言っていたスペクター様の偽物の仲間か!?』

『何!?偽物だって!?』

 

 仲間の言葉に仲間の1匹のピポサルが驚く。どうやら通信からスペクターの偽物がいるという報告があったらしい。

 

(あの格好、どこかで見覚えがあるような・・・)

 

 もう1匹のピポサルが謎のピポサルを見てそう思った。ただどんな猿だったのか思い出さないでいた。他の2匹はピポサル用のメカボー、サルメカボーをだして攻撃しようとしていた。

 

『裏切り者であるかどうかは分からないが、お前の格好は怪しい。捕らえていくぞ!』

『おっしゃ!いくぞ!』

 

 2匹のピポサルはサルメカボーを構え接近してきた。

 

「・・・仕方ないか」

 

 謎のピポサルはため息をついた後、腰にあった剣を抜いた。それはピポサルが持っているメカボーとは違い、本物の剣のように見えた。いや、剣というよりは刀のほうに近かった。

 

『そんな古い物で俺たちは倒せないぞ!』

『くらいやがれ!』

 

 2匹のピポサルは謎のピポサルを襲う。残っていたピポサルは謎のピポサルが出した刀を見て、思い出した。そうあの刀の持ち主は・・・。

 

『お、おい、待て!あの方は・・・』

 

 そう呼んだものの、全ては遅かった・・・

 

 

 

 

 

 

 

----新宿

 

「ゲッチュ!」 

「ウキ!」

 

 鎧を壊され逃げようとするピポサルをスペクターはゲットアミで捕まえて転送させる。新宿に着地したスペクターの行動は早かった。混乱する敵のピポサルをトンファで攻撃し、彼らが反撃する暇を与えずに鎧を壊し、すぐに捕まえるのだった。転送したピポサルは基地の牢屋でおしおきをさせられているであろう。

 

「まさかこのゲットアミで捕まえる奴の最初がピポサルになるとはな・・・」

 

 スペクターは手に持ったゲットアミを見て、苦々しい表情を浮かべる。もともとこのゲットアミは世界征服の計画の1つとして作られた物だった。

 スペクター自身もカケルたちが使うゲットアミに何度もゲッチュされて計画を阻止されていた。その経験を何度もされていたスペクターが思いついたのは自分たちもゲットアミを作ってピポサルたちが人間たちをゲッチュするようにしていくことであった。開発にはウッキーホワイトを中心とした開発グループに任せた。何度も失敗を重ね遂に先日完成させることが出来たのだ。それを使う対象が敵になったピポサルたちとは皮肉である。

 

「まさかカケルたちがやっていたことを俺様がやることになるとはな・・・」

 

 スペクターはそうつぶやいた。だが彼が苦々しい表情を浮かべていたのはそれだけではなかった。認めたくないがピポサルたちをゲッチュすることで楽しい気持ちが湧いてくるようになってしまうのだ。

 

(カケルの奴もそう思っていたのか・・・?)

 

 スペクターは一瞬思ったことを頭を横に振って消した。今は目の前のピポサルたちを捕まえていくことである。偽物を捕まえるまで気を抜けないからだ。

 それにおそらくカケルたちも動いているはずだろう。あいつらのことは気にくわないが敵の戦力がこちらに向かない分、楽である。カケルたちが今回の騒動がこちらの仕業ではあると思ってくれなければいいが・・・。

 

 

「ちぃ、囲まれたか」

 

 敵の態勢が立ち直ったのか敵のピポサルたちがスペクターたちを囲んでいた。その敵の中には数台のタンクがある。一見すると絶対絶命だが。

 

『スペクター様!アーモンチェアの準備が整いました!』

「よし、出せ!」

 

 スペクターの言葉により黒紫色のワープが現れ、そこから椅子に腕が付いたものが登場する。これがスペクターが造った最新兵器、アーモンチェアである。

 

「お前ら、偽物に騙されたことを後悔させてやる!」

 

 アーモンチェアに乗ったスペクターがそう言うと同時にアーモンチェアの手から強力な電気が流れていった。

 

 

 

----品川

 

『ゴメンナサイユルシテクダサイオネガイシマス』

 

ピポサルたちが謎のピポサルを襲って30秒後のことだった。そこには無傷の謎のピポサルとパンツ一丁の3匹のピポサルが泣いている光景があった。

 

『やっぱりだ。この猿、伝説の剣の達人と言われているレジェンド卿だ』

「・・・その呼び名はあまり好かんが」

 

 レジェンド卿と呼ばれたピポサルは不満そうな声をだした。レジェンド、人の世界では伝説と呼ばれている言葉を名前にしているこのピポサルは猿の世界でも伝説と呼ばれている剣の達人であった。剣だけではなく、頭も良いことからピポサルたちの中ではスペクターに次ぐ指導者になるのではないかと呼ばれていた。ただあまり表舞台にたつことはないのでその姿を知っているものはあまりいなかった。

 

『あなたが自分の名前を言わないからですよ。まさかあの伝説の剣士の技を受けられるとは私は感激です!』

 

 ・・・どうやらこのピポサル、他の2匹とは違い泣いているのは感動しているだかららしい。そのことをひとまず置いときレジェンドは訊ねた。

 

『それより、これはいったいなんなんだ?これまでも侵攻はやっていたがここまでやるのか?』

『それを言われましても・・・』

 

 ピポサルたちが言うにはスペクターが3匹の謎の猿を連れてきてこの侵略を始めたという。

 

(謎の3匹の猿・・・あいつらが何か吹き込んだのか?)

 

 レジェンドはそう思い、そして目の前の3匹にこう言った。

 

「これからわたしは仲間のところに行く。お前たちはどうする?」

『ど、どうするとは?』

「このままわたしについていくか、スペクターのところに戻ってわたしのことを報告するのか好きなのを選んでいけ」

 

 この言葉に3匹は固まった。いったい何を企んでいるのか、目の前のピポサルの考えに思いつくことはできなかった。

 

『・・・私は行く』

『『お前!?』』

『この方は何か考えているはずだ。わたしはこの方を信じてみようと思う』

 

 ・・・こちらが先に攻撃したとはいえ、装備を破壊した目の前の猿を信じろと?2匹は言い出したピポサルに驚きと呆れが混ざった表情をした。だがこのまま帰ったら上官になんて言われるか。2匹は半分覚悟を決めてレジェンドを見た。

 

『いいだろう。俺たちもついていく』

『だが俺たちはスペクター様を裏切るわけにはいかないからな!』

 

 2匹はそう言い、レジェンドに近づいた。

 まさかついてくるとは思わなかったとレジェンドは内心驚いていた。まあ、それは後でいい、今は仲間と合流し情報を集めなければ。レジェンドは3匹を連れて進んでいった。

 

 

 

 

国連は猿たちの侵略を阻止するために対猿地球防衛組織を結成することになった。またカケルたちとスペクターたちはそれぞれ侵略していくピポサルたちをピポソルジャーと呼び、ピポサルたちの計画を阻止していくことになった。

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