サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド 作:syuone
遅れてしまい、申し訳ありません。
{新橋に到着しました。ここはまだピポソルジャーがまだ来ていないようです。ノイモンと合流し、今後の行動を考えてください}
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------新橋
『無事だったのかレジェンド』
「ああ、ボルケーノが来てくれたおかげだ」
あの後、田町から離れたレジェンドとボルケーノは新橋のところにいたサルモンと再会した。ノイモンが連れていった三匹のピポサルはまだ気絶している。
『君が噂のボルケーノか。こうして会うのは初めてだな』
『謎の科学者の話は聞いている。よろしくな』
ボルケーノが差し出した手をノイモンは握りしめる。その後ノイモンはレジェンドの方を向いて問いかけた。
『レジェンド、あのゴリアックをどのように思う?』
「どのように、とは?」
『お前を狙っているようにみえたんだが』
ノイモンの言葉にレジェンドは顔をしかめる。言われてみればあのゴリアックは自分を集中して攻撃をしていた。こちらが攻撃をしていないのにも拘らず。
スペクターはたとえ自分の命令を聞かないピポサルがいても見捨てたり、けがをするような攻撃をすることはなかった。だからピポサルは好き勝手なことをしてしまうが、彼を裏切ることはけっしてなかった。それはレジェンド自身も同様である。自分はスペクターとは意見が合わないこともあり、対立することは少なくなかったが憎みあうような関係ではなかった。
「………やはり今回の騒ぎはスペクターの仕業ではないのではないか?」
『おいおい、いつも対立しているのにこんな場面で信じるんだな。』
ボルケーノがあきれたような目をして言う。
「そう言うな。ただあのゴリアックはその三匹を巻き込もうとしていた。いくらスペクターや他のピポサルでも、このような危ないことはプログラミングしないはずだ。」
『プログラミング…どういうことだレジェンド。』
「ああ、私の考えではあのゴリアックは無人だろう。」
レジェンドの答えにボルケーノは驚くがすぐに納得したような顔をした。ノイモンも正解だというようにうなずいた。
『ああ、奴の動きからどうやらAIで動いているだろう。とても厄介であろうな。』
「そうだな、下手な小細工は通用しないようだな。」
『ちっ、それじゃジリ損じゃないか。』
ボルケーノは少し悔しそうな顔をして舌打ちをした。するとノイモンの後ろにあったロボットが小さい音がした。それを聞いたノイモンはすぐにロボットに向かった。
『通信だと。電源は切ったはずなのだが?』
ノイモンはロボットについてあったモニターを確認した。すると急に表情を変えた。
『レジェンド!ボルケーノ!これを見てくれ!』
レジェンドとボルケーノは急いで向かった。モニターにはこのような文が書いてあった。
明日の昼、コンビナートでレーザー砲が発射される。同時にスペクターの乗る空中戦艦がスタジアムにある建設中の基地上空で待機する。
「………何なんだこれは?」
しばらくたってレジェンドは答えた。
『分からん。そもそもこのコンピュータは計算用だ。通信も出来なくはないが今は切断してあってできないはずだ。』
「そうか…まあ、それはひとまず置いといてこの通信はどういう意味なんだ?」
『どういう意味ってこの文のとおりではないのか?』
『そうではない。この文を送ったのは誰で、どのような目的があるのかと言っているんだ。』
ボルケーノの問いにノイモンが答える。レジェンドはあごに手をはさんで考えていた。
(送り主の名前もない。普通ならば罠だと考えるだろう。だが、もし罠ならば逆に名前を付けることが多いはずだ。どう判断すべきだ………。)
『おい、レジェンド。』
ボルケーノの声が聞こえたのでレジェンドは顔を上げた。
『どうするんだ?もしこの文の内容が本当ならば、まずいことになっているのではないか?』
レジェンドはボルケーノの目を見て答えた。
「とりあえずコンビナートに向かう。」
『おいおい、罠の可能性もあるのだぞ?』
「罠ならば破っていくまでさ。少なくとも今の我々には情報が少なすぎるからな」
レジェンドの言葉にノイモンは顔をしかめる。確かに今の自分たちにはこの脅威に対する情報が少ない。この脅威を無視するのならば関係ないが、目の前の二匹はそんなことはしないだろう。
ノイモンはため息を吐いた。
『わかった。ただ私は君たちのような戦闘力は持っていない。すまないが同行はできそうにない。』
「いや、大丈夫だ。こちらも少ないほうが動きやすいからな。」
『ん?俺は一緒に行くという前提なのか?』
「残るのならば私はかまわないのだが?」
『おいおい、誰が残ると言ったんだ?邪魔にならないならついていってもらうぜ。』
レジェンドの言葉にボルケーノはうなずきながら答える。それを見たノイモンはレジェンドとボルケーノに近づき小さい装置を渡した。
『これはなんだ?』
『通信装置だ。どんなに遠くにいてもこれで私と連絡がとれる。あとレジェンドにはこれを。』
ノイモンはレジェンドに丸い形の平べったい物を何枚か渡す。
「・・・これはなんだ?」
『遠隔乗っ取り装置だ。これをピポサルたちが動かしているタンクやロボットに付けると操縦者が動かすことができなくなり、私が操縦することができる。もっとも二つ以上を同時に動かすことはできないし、ゴリアックのような大型兵器は乗っ取ることはできないがね。』
ノイモンはそう答えた。レジェンドはそれを懐にしまった。
「感謝するノイモン。では、すぐにコンビナートの方に向かおう。」
『そうだな。まだ時間に余裕があるとはいえ、他のピポサルたちが道を多く占拠しているからな。急いだほうがいい。』
『よし、それならとっとと行こうぜ!』
走っていくボルケーノ。すると…
どん
『うお!?』
「きゃあ!?」
突如、角から現れた何者かとぶつかるボルケーノ。お互いにぶつかった後、尻もちをついた。レジェンドとノイモンは向かっていった。
「大丈夫か?」
『あ、ああ。だがいったい何が………。』
三匹が見た先には
「え、………ピポサルが喋った?」
黒のシャツと茶色のスカートを着けている一人の人間の少女が腰を地面に着いたまま、驚いた表情でこっちを見ていた。
------コンテナターミナル
「ウキキィ!」
「甘い!」
赤い鎧を着たピポサルのメカボーの攻撃をナツミは後ろに下がって回避する。東京駅からコンビナートに向かった五人は警備のピポソルジャーが他と比べて少ないコンテナターミナルを突破していた。ピポソルジャーは他の地域へ援軍を求めたが、勢いを止められることは出来ず、次々とゲッチュされていった。そして、制圧した五人は鉄橋を渡り、渡った先にあった工場に着き、そこにいたピポソルジャーを相手にしていた。
「みなさん!向こうからピポサルたちが大勢来ます!」
「わかった!よし、それならあれを使っていくぞ!」
チャルの言葉にサトルは返事をすると、右手に装着していた緑色に光っているものを上に掲げ、ジャンプした。
「へんしん!」
そう叫んだサトルの体が光に包まれたとたん、光が消え、カウボーイの服をきたサトルが現れた。地面に着地したサトルはこちらに向かっているピポサルたちに向けて銃を構えた。
「くっらえー!」
サトルの声と同時に銃から青い弾が次々と発射される。弾は次々とピポサルたちに命中していき、ピポサルの着ていた鎧を次々と破壊していった。
「今だわ!」
そこにダッシュブーツを履いたサヤカと背中の装置に大きなプロペラを付けたアキエが向かっていき、それぞれのゲットアミで次々とゲッチュする。
「よし!いっちょあがり!」
そう言ったとたんサトルのカウボーイの衣装が解け、へんしんするまえの衣装に戻った。
「あれがへんしんなんですね。ハカセから聞いていたのですが、すごいものですね。」
サトルのへんしんを見たチャルが興味深そうな表情をしていた。
「ありがとう。でも現実世界だと安定しないから10秒ぐらいしか使えないわ。」
「それでもすごいですよ。あんなにいたピポサルたちをあっという間に倒してしまったんですから。」
アキエの答えにナツミが言う。言われたアキエは少し嬉しそうなら表情を浮かべる。
「えっと目的地のサルの基地はあとどれくらい?」
「ここからはあまり遠くないです。歩いて数十分くらいです。」
「なら、ここで少し仮眠をとりましょう。目的地に着いても疲れていたら、阻止することは難しいからね。」
アキエの提案にみんな賛成する。ずっと動き続けていたのでチャル以外、みんなくたびれていたのだ。
アキエは背中のバックパックから四人分の寝袋をだしていった。自分が見張りをするから四人は寝るようにといったが、チャルが断った。
「見張りは私に任せて、アキエさんはゆっくりと休んでください。」
「でもチャルちゃんは平気なの?」
「大丈夫です。私はアンドロイドです。エネルギーにはまだ余裕があります。」
「そう…、でも何かあったらすぐに言ってね。」
チャルの答えにアキエは心配そうに言う。その後、チャルを除いた四人は眠りに入っていった。
ドッガーン!!!
寝てから一時間半後、でかい音に四人は目を覚ます。チャルもレーザーガンを取り出し辺りを警戒する。見ると、近くの場所が黒い煙が上がっているのが見えた。
「な、何なの?」
「私、見に行ってきます。」
「ええ、でも気をつけて。」
チャルが様子を見に走っていった。アキエが寝袋を仕舞っている間にあとの三人は武器を構えていた。
ナツミはレーザーガン、サトルはメカボー、サヤカはBランチャーを構えていった。
「ピポソルジャーが攻めてきたのかしら?」
「きっとそうだ。早くここからでないとまずいよ!」
「とにかくルートを決めないと…。」
三人がそれぞれ話をしたそのとき、
「キャアアア!」
突如、チャルの悲鳴が響いた。四人は慌てて、悲鳴がした方へと走っていった。
「チャルちゃん、どうしたの!?」
悲鳴がしたところに着いたナツミたち。しかし、それを見て、唖然とした。
そこには壁に叩きつけられていたのか、壁の下でうずくまっているチャルとそれを見ているゴリアックがいたのだ。
しかしそのゴリアックはナツミが最初に見たゴリアックとは違うタイプだった。
手の部分にあたるところは大きな鉄球、顔は四角で、赤い目らしきものは四つあったのだった。
それを見て、ナツミたちは思った。
こいつは今までのゴリアックとは違う、と。