サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド   作:syuone

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誤字修正をしてくださった方、ありがとうございます。


工場 コンテナターミナル前

 

{緊急事態発生!謎の兵器が出現!ただちに対処を願います!}

 

 

__________________________________________________________

 

------工場 荷物置き場

 

「チャルちゃん!」

 

 

 ナツミは青い顔をしてチャルに呼びかけた。するとチャルは横になったまま、こちらの方を向き、大丈夫だとでも言うように笑顔を向けた。しかしその表情は、とても痛々しかった。

 

 立ち上がれないのは足の部分が故障をしてしまったらしい。現にチャルは立ち上がろうとしようとしているが、足の裏側が地面に着けなくなっている。

 

 

 そしてそうなった原因である異型のゴリアックは、なんとか立ち上がろうと悪戦苦闘しているチャルからこちらを見ている四人の方を向いた。

 

 すると同時に四人に向かって目からレーザーが発射された。

 

 

「しまっ…!」

「へんしん!」

 

 

 突然、サヤカが跳んだと思うと、魔女のような姿になっていった。するとサヤカの前に魔法陣のようなものが現れたと思うと、それがゴリアックから放たれたレーザーを全て防いでいった。

 

 

「みんな、ケガはないですか?」

「ええ、ありがとうサヤカちゃん。」

 

 

 サヤカの言葉にアキエが答える。するとサヤカの魔女の服装が解け、へんしん前の服に戻った。

 

 

「やっぱり現実だと長くはもたないわ…」

「それよりも、早くチャルを助けないと!」

 

 

 サトルはチャルの方へ向かおうとする。すると突然、サトルの目の前に巨大な鉄球が降ってきた。鉄球がぶつかったところの地面は大きく凹み、穴ができた。

 

 

「サトル!大丈夫!?」

「う、うん。でもあいつ、なんて力なんだ。」

 

 

 ここがバーチャル空間ではないとはいえ、このゴリアックは今までの奴とは力が大きいように感じた。しかもこれまでの形状とは違うため、どのような攻撃をしてくるのか分からない。だがこのままだとチャルが危ない。

 

 するとサヤカは前に出て行った。

 

 

「サヤカちゃん?」

「あのゴリアックは私が引きつけます。その間にみんなはチャルちゃんを!」

「危険だわ!囮をやるのなら私が」

「この中でチャルちゃんの修理が出来るのはアキエさんです。ナツミさんもチャルちゃんとは長く居ると思うのでお願いします。」

「だからって危険だわ!そのゴリアックはどんな機能を持っているのか分からないのよ!」

「大丈夫です。ここは見通しが悪いところが多いです。ある程度離れたらうまく撒いていきます。」

 

 

 サヤカはみんなを安心するように笑顔を向けた。するとそこにサトルが近づいた。

 

 

「サトル?」

「姉ちゃん、僕も一緒に行くよ。」

「サトル!?」

「姉ちゃんだけだとあいつを引き寄せられないかもしれないし、何かあったら助けられないよ。」

「でも…」

「大丈夫だよ。今度は注意していくから。」

 

 

 サトルはサヤカの目をジッと見つめていった。サヤカもサトルの目を見つめていったが、サトルの強い思いに負けたのかサヤカはため息をついた。

 

 

「分かったわ…。でもあくまで囮よ。倒そうなんて考えないで。」

「もちろん!」

 

 

 そう言うと同時に二人はゴリアックの方に向かって行った。ゴリアックは目からレーザーを発射していったが、二人はそれを避けていく。

 サトルはBランチャーを、サヤカはレーザーガンを取り出し、それぞれ攻撃をしていく。装甲は破壊できなかったが、ゴリアックの注意をこちらに引きつけることに成功したみたいだ。

 

 

「うまくいったわ!このままあいつを!」

「よ~し、行くぞ!」

 

 

 サトルとサヤカは攻撃を続けながらゴリアックを引きつける。ゴリアックは二人をレーザーで攻撃しながら、二人の方へ向かっていく。

 

 

「サトルくん…サヤカちゃん…」

「アキエさん、今はチャルちゃんを!ここで時間をかけてはあの二人は危なくなってしまいます!」

 

 

 ナツミの言葉にアキエはハッとする。そしてナツミに頷くとチャルの方へ走っていった。

 チャルの状態は右足が少し破損している以外はどこにも異常がないようであった。

 

 

「チャルちゃん!」

「ナツミさん、アキエさん、すみません…。」

「これくらいなら応急処置をしていけばなんとかなるわ。他に痛みとかはない?」

 

 

 アキエの問いにチャルは問題ないと答える。アキエは背負っていた機械から幾つかの部品を取り出した。

 

 

「これくらいなら早くて10分くらいに治るわ。」

「…サトルさんとサヤカさんは…?」

「あの二人はゴリアックを引き付けていったわ。」

「そんな…早く行かないと…」

「落ち着いてチャルちゃん。二人ともチャルちゃんを助けるために行動したのよ。」

「でも私は機械です。メモリさえ無事であれば問題はないです。」

「チャルちゃん、私たちはチャルちゃんを機械としては見ないわ。チャルちゃんを人間として、そして一人の女の子として見たいの。」

「ナツミさん…?」

「正直に言うと私、チャルちゃんをしっかり者の妹のような感じがするのよね。」

 

 

 ナツミが少し照れくさい表情をする。チャルは少し茫然とした表情をしていたが、すぐに申し訳なさそうな表情をした。

 

 

「ナツミさん、すいません。みんなの気持ちを考えずに無神経なことを言ってしまいまして…」

「チャルちゃんは謝らなくてもいいわ。それよりも何とか歩けるようにしないと。」

「ええ、ナツミちゃんは周りを警戒してくれる?もうすぐで治すことができるわ。」

「わかりました!」

 

 

 ナツミにそう言ってアキエはチャルの足の修理を開始した。少しでも早く修理をしないとサトルとサヤカが危険な状態から抜け出すことができない。そしてそれは、ナツミとチャルも同じ気持ちだろう。それでも焦っていったら、修理が進まなくなってしまう。アキエは焦る気持ちを抑えてチャルの修理を継続していった。

 

 

 

 

 

 

------コンテナターミナル前

 

 囮役を引き受けてどれくらいの時間がたったのであろうか。サトルとサヤカはゴリアックの攻撃を避け続けていった。最初は敵の攻撃が当たりそうになることが多かったが、少しずつ慣れていった。今のところ、他のピポソルジャーの姿は見当たらない。

 もうだいぶ、工場から離れていったように思う。そろそろここで撒いていこうと思ったが、遮断物が少なく、難しかった。

 するとサヤカに通信が入った。

 

 

[サヤカちゃん!大丈夫!?]

「アキエさん?大丈夫です。サトル共々問題ないです。」

[こちらはなんとかチャルちゃんの修理が完了したわ。今どこにいるの?]

「それが今、どこにいるのか分からなくて…」

[こちらで何とか探知をしていくわ。それまで何とか耐えて!]

「はい!」

 

 

 応えたサヤカ。すると、ゴリアックは動きを急に止めた。

 

 突然止めたゴリアックに思わず止まってしまう二人。それがいけなかった。

 ゴリアックは背中からミサイルを出していった。大量にある上、とても速いスピードを出していた。二人は慌ててファンタジーナイトに変身し、攻撃を防いだが、無数のミサイルの爆風を防ぎ切れなかった。

 

 

「うわっ!?」

「きゃああ!?」

 

 

 爆風によって吹き飛ばされる二人。そして地面に叩きつけられる。

 

 

「うぅ………」

「か、体が動かない………」

 

 

 あまりの痛さに起き上がれない二人。そこにゴリアックがゆっくりと近づいていった。

 

 

(このままだとまずい。どうすれば……)

 

 

 何とか起き上がろうとするが痛さがあまり引けずなかなか立つことができない。気づけばもう、ゴリアックは二人の目の前まで来ていた。

 

 ゴリアックは二人を見つめていたが、二人が逃げることができないと理解したのか右腕を大きく振りかざした。

 

 

(そんな…)

(ここまでなの…)

 

 

 振りかざしたゴリアックを見て、二人は絶望の表情を浮かべた。

 

 

 

 

 

 

「ラグジュアリィビーム!!!」

 

 

 突然声がしたと思ったそのとき、ゴリアックの右腹に薄緑色の光が当たった。それを受けたゴリアックは左に傾き、コンクリートに倒れた。

 

 

「今の声って…」

「まさか!?」

 

 

 声がした方へ顔を向ける二人、そこには紫色と白色のボディと頭の部分にはアフロを感じさせる黄色のを頭に設置していたものがあった。そしてその上には一人のアフロの男性がなぜか後ろ向きで立っていた。

 

 

「そう!人間であり人類最大の救世主」

「少年の励みによって復活した完全無欠の科学者」

「29歳独身」

「身長190cm[頭髪込み]」

「体重65kg[頭髪込み]」

「好きな言葉は[パーフェクト]!」

「そして知能指数は脅威の1300」

「それがこの私!ドクタートモウキなのです!よーく覚えておきたまえ」

 

 

 

「かつらのおじさん!」

「何でまたこの自己紹介を……?」

 

 

 突如現れた謎の人物にサトルは目を輝かせ、サヤカは唖然とする。自己紹介していたときにスポットライトと薔薇がでたような感じがするがおそらく気のせいだろう。

 

 この人物こそがかつて人でありながら、スペクターと協力していたドクタートモウキなのである。ある事故がきっかけで人類に恨みをいだいていた彼はスペクターと協力し、人類に復讐をしようとしていた。しかしサトルとサヤカとの対決により、自分の秘密が露見されるとスペクターに笑われるが、それにサトルが怒ったことにより、トモウキは改心し、協力をしたのであった。

 

 

「久しぶりだね、サトルくん、サヤカちゃん」

「のおじさん、助けてくれたんだね!ありがとう!」

「でもどうしてここに?」

「ハカセから連絡があって急いでここに来たのさ。ちょうどこれの性能を見たいと思ってね…おや?」

 

 

 トモウキが見た先にはゴリアックが立ち上がろうとしているところであった。ビームを受けたところの装甲は一部破壊されていたが、行動には問題なさそうに見えた。

 

 

「ふむ、どうやらまだ動けそうなようだね。二人とも、アキエさんと合流していきなさい。」

「で、でも…」

「行こうサトル。」

「姉ちゃん!?」

「ここで私たちが残っても何も意味が無いわ。それにあの人は科学者だからゴリアックのことを私たちよりもよく知っているはずだわ。それにあのロボットなら大丈夫そうね。」

「ザッツライ!(そのとおりさ!)その通りだ!ここは私に任せ君たちは君たちの目的を果たしにいくんだ!」

 

 

 トモウキの言葉にサトルはハッとする。そうだ自分たちはピポサル基地のレーザー砲の発射を阻止するんだ。そのために自分たちはここまで来たんだ。サトルはそう思い返し、トモウキの方に向く。

 

 

「分かったよ、おじさん!でも無茶はしないでよね!」

「OK! 大丈夫だ!さあ、行っていくんだ!」

「よし、行きましょうサトル!」

 

 

 二人は合流するために反対方向に向かう。二人が離れたときにゴリアックは立ち上がった。それを見たトモウキはロボットの操縦席に着く。

 

 

「さあ、少年少女の邪魔はさせないぞ。このスーパートモウキングの力、よ~く味わいたまえ」

 

 

 トモウキがそうつぶやくと同時にスーパートモウキングが前進する。同じくゴリアックも向かっていく。二台の巨大ロボットが激闘を開始した。

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