サルゲッチュ ミリオンモンキーズ エピソードレジェンド 作:syuone
削除した活動報告にも書いていましたが、ネタを見つけられなかったことと、現実がつらかったのて物語を進められなかったです。
次回の投稿は未定となっていますが、気長にお待ちいただけたらいいなと思います。
------ 新橋
「君は何者なんだ?」
レジェンドは目の前の少女に疑うような声で問いかけた。少女は一瞬ビクッとしたが、警戒する表情になり質問には答えず、逆に質問し始めた。
「・・・あなた達は何者なの?侵略してきたピポサルたちの仲間なの?」
今度は少女がレジェンドを少し睨みつけて問いかけた。しかしレジェンドは全く動じなかった。すると見かねたボルケーノが間に入っていった。
『おいおいレジェンド、人間だからといってこのお嬢さんを警戒するなんてお前らしくないぞ?』
「・・・なぜ、名称が分かるのだ?」
『・・・なに?』
「・・・人間たちが我々のことをただ猿と呼んでいるのに、なぜお前はピポサルという名称を知っているんだ?」
レジェンドはそう言うと少女に近づいた。少女は少し驚いたが、すぐに警戒する表情に戻った。目の前に来たところで、レジェンドは答えた。
「この騒ぎの黒幕の一人としては年が低いし、このようなところで一人で行動するのはおかしい。・・・君はまさかヨシキ博士の娘ではないのか?」
その言葉に少女だけではなく、ボルケーノとノイモンは驚いた。ノイモンはレジェンドに問いただした。
『ヨシキ博士だと?我々の研究をしていたハカセの部下であり、優秀だと言われていた人間ではないか!』
「さすがに知っていたかノイモン」
『当たり前だ。人間とはいえ、同じ科学者のことは知っている。それにあの事件に巻き込まれていたとも聞いていたからな』
あの事件・・・それはバーチャル空間で行われた第二回ハイテクオリンピアの乗っ取り事件のことであった。その事件の首謀者はピポトロンという謎のピポサルを使い、トロフィーの中にあったチップを強奪。そのピポトロンを切り捨て、オリンピアに参加していた選手を閉じ込めていった。さらに化物や選手のコピー、そして選手と何らかの関係にある者を洗脳し、選手たちに襲いかかってきたのであった。それでも選手たちは協力しあって襲いかかるものを倒し、様々なことを乗り越え、首謀者の野望を打ち砕き事件を解決したのであった。
『たしかヨシキ博士は大会の前に何者かに襲われ負傷したと聞いているが』
「そうだ。襲った奴らはチップを狙っていたらしいが、ヨシキ博士は襲われることを予感して隠したらしい」
「・・・どうしてあなたがそれを知っているの?」
少女がレジェンドに問いかけた。警戒心は今だに健在であったが。
「・・・うわさで聞いただけだ。ところで君の名前は?」
少女はまた何か聞きたそうな表情をしていたが、質問せずレジェンドの問いに答えた。
「ハルカよ。あなたの予想通り、私のパパはヨシキ博士と呼ばれているわ」
「質問しといて何だが、よく答えたな。我々がピポサルの仲間だと思われてもおかしくないのだが」
「正直なところ、まだ完全には信用してないわ。でも様子を見るとあなた達は今回の襲撃の仲間ではないと思うしそれに、あの男なら私のことは既に知っていると思うから」
『・・・あの男?』
ハルカの言葉にボルケーノが反応した。それにノイモンが答えた。
『彼女はおそらくハイテクオリンピアの首謀者のことを言っているだろう』
『なに!?首謀者は倒されたと聞いているが』
『倒されたのは乗っ取られたシステムのコアとチップが合体したものだ。簡単にいえば遠隔操縦のロボットが破壊されたもんだ。首謀者はどこかへ消えたんだ。』
ボルケーノにノイモンが説明している間、レジェンドはハルカに質問をしていた。
「なぜその男が今回の一件に関わっていると思っているのか?」
「・・・映像で見た?スペクター以外にピポサルではない猿らしいのがいたのを」
「ああ、確かにいたが」
「・・・あれはピポトロンの一種よ」
その言葉にレジェンドは一瞬思考を停止した。映像で見たピポトロンはハイテクオリンピアにでていた者とは全く別の姿からであったからだ。
「・・・なぜあれがピポトロンだと?」
「普通の猿だけではなくピポサルとは体が全然違うわ。ハイテクオリンピアのピポトロンとも似てないけど体が似たような感じに見えるとは思わない?」
確かにハイテクオリンピアのピポトロンと映像で見たピポトロンは姿こそ違うが生物のような感じはしなかった。あの体はまさに・・・
レジェンドはピポトロンのことを考えようとしたそのときボルケーノが少し不満そうな顔をしてレジェンドの肩を軽く叩いた。
『レジェンド、何かを考える前に彼女が何をしようとしているのかきいてくれ』
「ああ、すまん。・・・話を戻すとして君はここでいったい何をしようとしたのかね?」
「それは・・・」
ハルカは一瞬迷う表情をしたが、質問に答えた。
「ピポトロンたちが乗っていた空中戦艦がこの地域へ移動しているみたいなの。だから・・・」
「元スタジアムのサル軍基地へ移動している、と言うことか」
レジェンドの言葉にハルカは呆然とする。
「ど、どうしてそれを知っているの!?」
『このモニターに表示してあったからだ』
ノイモンがロボットのモニターを指す。ハルカはロボットに近づき、モニターに書かれている文書を見た。
「・・・どうして?空中戦艦のことだけじゃなくコンビナートのことまで・・・」
モニターに映っている文字を見てハルカは絶句したような表情を浮かべた。その表情を見てレジェンドはハルカに話しかけた。
「その表情からすると、この文章を送ったのは君ではないようだな」
「え!?これはあなたたちが書いたものではないの?」
突然自分が書いたものだと思われていたことにハルカは驚く。レジェンドは決めつけていたことを謝罪して答えた。
「電源も通信機能も切っていたはずなのに突然表示されていたんだ。君でなければ誰が・・・」
「ちょっと見てもいい?」
ハルカが何を思ったのか、モニターを確認したいと言うと、ノイモンは構わないよと返事する。ハルカはモニターとその周辺機器を調べると、何かを見つける。
「モニターの中にカードが入っていたわ。そのカードにこのメッセージが入っていたわ。おそらく時間がたつと自動で表示されるように設定されていたわ」
『なんだと?だから通信が切ってあっても標示されていたのか』
「・・・逆に言えば、そのカードを入れるためには直接モニターに入れないといけないのだが」
レジェンドの言葉に一同は黙り込んでしまう。ボルケーノはノイモンを見るが、ノイモンは知らないという表情をして首を横に振る。
謎が解決したと思えば、また新たな謎が出てしまった。だが、今はそれを考える時間が少ない。レジェンドはボルケーノとノイモンに向いてこう言った。
「モニターの謎は後で考えよう。今はコンビナートのレーザー砲を止めるのが先だ。ボルケーノ、行くぞ!」
『お、おう。分かった!』
『そうだった、健闘を祈るぞ!』
レジェンドはこんどはハルカの方を向いてこう言った。
「私たちはコンビナートに向かうが君はどこに向かおうと?」
「あ、あなた達と同じコンビナートに・・・」
「なら都合がいい。私たちと一緒に向かった方がいいな」
レジェンドの言葉にハルカは驚く。そして恐る恐る問いかけた。
「どうして貴方は、私たち人に手を貸すの?人と手を借りるのは、あのスペクターが許すとは思えないけど・・・」
それにレジェンドは答えた。
「理由は2つある。1つは今潰さないと、ピポサル達に脅威がでるからだ。そしてもう1つは・・・人とサルは分かり会える、そう信じているからだ」
そう言った後、レジェンドはボルケーノと走って行った。ハルカは少し呆然としていたが、すぐに気付くと慌ててついて行った。
------コンビナート前
「アキエさん、ナツミさん、チャルちゃん!」
サトルとサヤカがコンビナート前にいる3人を見つけて、声をあげた。2人は事前に無事であることを3人に連絡し、コンビナート前に集合することにしていた。
「2人とも!、無事で良かった!」
サトルとサヤカを確認したアキエが駆け寄り、2人を抱きしめる。目には涙が浮かんでいた。
「もう2度と、こんな危険な真似をしないで」
「アキエさん・・・」
「ごめんなさい・・・心配を掛けてしまって」
今まで見たことのない表情を浮かべているアキエに2人は申し訳ない気持ちで一杯になる。そこにチャルが近づいてきた。
「アキエさん、2人は悪くないです。むしろ原因は襲撃で足を故障してしまった私が原因です」
「そんなことはない!チャルちゃんは悪くないわ」
「そうよ!悪いのは、あのゴリアックよ」
謝罪するチャルにナツミとサヤカがそう答える。サトルもその通りだと頷く。
「2人の言うとおりよ、チャルちゃん。自分がアンドロイドだからといって無理をすることはないのよ。チャルちゃん、あなたはアンドロイドでもあるし、1人の女の子でもあるのよ」
アキエが笑顔を浮かべてそう答える。言われたチャルは申し訳ない表情を浮かべた。
「ありがとうございます。みんなに言われますと、少し不安が無くなりました。」
「そうよ、チャルちゃんは私たちの友達なんだから」
ナツミはチャルにそう答える。ふと、アキエがサトルとサヤカに問いだした。
「そういえば、あのゴリアックはどうしたの?」
「うん。カツ・・・トモウキおじさんがロボットに乗って助けに来てくれたんだ」
「トモウキくんが!?いつの間に・・・」
トモウキの名前が出るとアキエが驚いた表情を浮かべた。
「ロボットを造っていたなんて・・・。そんなこと、トモウキ君がハカセの研究に復帰してから聞いたこともなかったわ」
「アキエさん、驚くのは分かりますけど、今は早くコンビナートに入りましょう。いつ発射されてもおかしくないわ」
驚いた表情を浮かべていたアキエにサヤカが話しかける。それにアキエはハッと表情をする。
「そうね、トモウキくんなら何とかするでしょうし、今はレーザー砲を止めるのが先だわ」
「分かりました。みんな大丈夫?」
「僕は大丈夫。姉ちゃんは?」
「問題ないわ。チャルちゃんは足は大丈夫?」
「はい。アキエさんのおかげで問題ないです」
「そうだわ。みんなに渡したいものが・・・」
アキエが何かを思い出し、背負っている機械から取り出そうとしようとしたその時、
ドカーン
大きな爆発音が響いた。5人が音のした方を見ると、ドームから大きな煙が湧いていて、ピポソルジャーが慌てて走りまわっていた。
ハルカの父親の名前は勝手に設定したものです。