探偵社の人達を眠らせた私は探偵社の近くに停めてあったバイクに乗ってストーカーとその仲間がいる場所に向かっている。途中、何時もの服ーー白シャツワンピにグレーのベストと白のチェック柄が入った黒いネクタイ、黒いタイツと同色のヒールのある靴、その上から黒い外套ーーに着替えた。その時に、『あの人』が私にくれたインカムを付けた。バイクを走らせ、インカムを付ける。何コールかしてから通話の相手が出た。
「もしもし、橘です。」
『楓香くんか、どうしたのかね?』
「人虎が奴等に捕えられました。其れで、人虎を解放するが、交換条件として私を差し出せ、と。場所は聞き出したので、これから殲滅に行きます。だから、倉庫街の・・・・・・否、あの感じからして屹度、十四、五番街辺りの西倉庫かと思います。私は十五番街の方に行くので、十四番街の方に、私の部下を行かせるよう云って貰っていいですか? あと、死体処理班と拷問班の準備も。」
『うん、分かったよ。連絡を入れておこう。嗚呼、処で楓香君。』
「何でしょうか。」
『太宰君・・・・・・否、武装探偵社の面々に君の素性はバレていないよね?』
「・・・・・・どうでしょうね。一応怪しかった人達には異能で何とかしましたけど。バレてしまったとして、貴方は私を殺す気でも起きました?」
『否々、そんな事したら確実に私はあの二人に怒られてしまうよ。』
「其れもそうですね。其れでは。」
通話を切る。帰りに何かケェキでも買っていこうか。嗚呼、でも屹度私の服は、手は、顔は、肌は血塗れだ。
バイクを走らせて十数分、目的の倉庫に着いた。倉庫の扉は開いているから中に入った。目線を感じる。私があんな事云ったからかもしれないが、丸分かりなのだよ。中に二十人以上、背後に五、物陰に四。ほぼ全員武装している。していないのは二、三人といったところか。恐らく其奴等は何かしらの異能を持っている。
「楽しい夜の始まり、だね。」
私は懐に仕舞ってあるサブマシンガンと小型手榴弾を取り出す。緊張感が漂う。取り敢えず威嚇程度にと、手榴弾を背後に潜むであろう、敵に向かってホイッと投げる。少しの間があってからの爆発音と共に来る爆風。私の手榴弾は何処ぞの量産品とは違う。知り合いの
「もう、死体が出来上がった。」
其処に居たと思われる男達の死体が四つ、出来上がった。でもね、私はあの時云ったんだ。
『今迄味わった事の無い様な、そして、これから二度と味わえない様な、そんなトラウマモノの生き地獄を味合わせてやるよ。』
って。
「異能力『夢紡ギ』。」
そう云えば、ほら私が
「ねぇ、貴方達は私の事、どういう風に認識していたのかな?」
「何・・・・・・っ!?」
「屹度、こう認識してたんでしょ? 臆病な性格の異能を持った大学生・・・・・・。でもね、私はそんなひよっこくない。そんなだったら、
そう云いながら、私は手にしているサブマシンガンで男達を撃っては蘇らせ、また撃っては蘇らせを繰り返す。男達の血は私の処まで来ない。詰まらないな、もっともっと血を見たいな。
「お、お前は・・・一体、一体何なンだ!」
男の一人が叫ぶ。私は腕まで使って大袈裟だと云える様な礼をし乍ら答える。
「嗚呼、済みませんね。申し遅れました。私の名前は橘楓香。
男達はこの時悟ったであろう。自分達が行ってきた事の重大さを。