世にも不思議な転生者   作:末吉

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視点が結構切り替わります。


18:合流

*……視点

 

 

『何かいう事はあるか、己の巫女を殺害し、怒りに任せ奉られていた村を更地に変えた罪人よ』

 

 ここには今四人の姿が見える。

 一人は中央に座っており、その手は後ろで縛られ、うつむいていた。

 先ほどの発言者はその近くにいながら、椅子に座っている存在の右にたたずんでいた。

 

『……何も言わぬか。ならば情状酌量の余地なしとみなし追放となるが……良いか?』

 

 反対側にいる存在は、少しばかり期待を持って訊ねたが、座ってるものはただ一言『殺せ』とだけ呟いた。

 

 これを以て裁きは終わった。そう言わんばかりに対に佇む存在は、椅子に座っている存在に視線を向ける。

 椅子に座っている存在は頷いてから述べた。

 

『名前の封印及び人間道のみに輪廻すること。それでこの裁きは終わりだ。六道の管理は我らで割り当てておく』

『『『!!!』』』

 

 が、その言葉はその場にいた全員を裏切るものであった。

 

『なぜです!?』

『そうだ。どうせ……』

『言っておくがこの決定を覆すことも覆ることもない。唯一解放されるとするならば』

 

 そこで立ち上がり、座っている者の目を見ながら

 

『その目に光を取り戻す事だ』

 

 そう、言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

*斉原雄樹視点

 

 

「流れのままここまで来ちゃったけど……この後僕どうして行こうかな」

「斉原! ぼさっとしてないで少しでもフェイトの援護に回りな!」

「分かって、ますっと!」

 

 アルフさんの指示に僕は手短なロボット(?)を斬っていく。

 ある程度周りがいなくなると、その足でフェイトさん達の後を追いつつ魔力弾をとりあえずの数――二十発位を作ってフルバースト。

 

 ふぅ疲れる。いくら魔力があっても囲んできた敵を一掃できないよ。……彼女達ならできそうだけど。

 まぁそんなことを考えている暇はない。そう思い直して僕は、彼女の母――プレシア・テスタロッサの元へ向かうテスタロッサさんとアルフの元へ走り出した。

 

 

 どうもお久しぶりです。今や流れに流されて高町さんと一緒に管理局の協力者としてジュエルシードの回収をしていました、斉原雄樹です。

 

 何やらイレギュラーな事例があったらしいけどそこはスルーして。

 今はただ進んでいます。先ほども言った、フェイトさんのお母さんの元へ。

 

 ですが、少々不思議な出来事が発生しているみたいです。

 

 まずこの『今の』物語とは関係ないのですが、彼女たち(・・・・)が既に存在しているということです。

 それは今関係ないので置いておきますが、おそらくもう少し先だったはずです。

 

 次に、ここに出てくる守護者的な機械。

 一体一体弱いのですが、集団、しかも連係プレーをしてくるので思った以上に厄介な存在です。

 

 アニメで見た時はこんなことしなかった気がするのですが……。

 などと思いましたが、体験していることが現実だと割り切って違和感を消化することにします。

 

 そして最後。

 これはある意味部外者である僕だけが感じるのでしょうが、出来過ぎているのです(・・・・・・・・・・)ここまで(・・・・)

 

 まるで、最後の最後が変わってしまう――そんな予感をしてしまうぐらいに。

 

 ちなみにですが、ここ最近神様とメールしていません。向こうから『もう慣れただろうからメールするの止めね?』的なメールが送られてきましたので。

 別に僕は構わなかったのでその返事を悪戯を伴って送りましたが……まさかその悪戯に参ったとかじゃないかと最近疑ったりします。

 

 あと、ここに来る前日に学校に行きましたが、長嶋君は事故ったとかで入院中だったらしくいませんでした。

 高町さんの顔がうつむいていたのは、あまり気にしませんでした。

 

 

「見えた!」

 

 っと。そんなことを考えていたら到着しちゃったらしい。気持ちを切り替えますか。

 呼吸を整えて気持ちを切り替えていたら先に行っちゃったので、僕は早々に切り上げてあわてて追いかけました。

 

 そこで僕は目撃するのです。

 

 予想を裏切らない、最悪な展開を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*高町なのは視点

 

「行こう、なのは!」

「うん!」

 

 動力炉を壊した私はユーノ君に促され、来た道を必死に戻ります。

 しかし、その行動はすぐに無意味になりました。

 

 なぜなら、私たちの足元に魔方陣が出現したからです。

 

「な、なに!?」

「! これは……! なのは、僕の手を!」

「え!」

 

 戸惑う私にユーノ君は手を差し伸べてくれましたが、次の瞬間ユーノ君の姿が消えました。

 

「ユー……」

 

 咄嗟に名前を呼ぼうとしましたが、魔方陣の光と共に消えてしまいました。

 

 

 

「え? ここは……」

 

 光が収まったと思ったら、先ほどと同じ建物の中。ですが、先ほどと明らかに違うところがありました。

 それは、フェイトちゃんとアルフさん、そして斉原君とクロノ君がフェイトちゃんのお母さんとその隣にあるカプセルのところを見ているからです。

 

 私は虚数空間に気を付けながら皆のところに近づき……そして見てしまいました。

 

 

 だらりと宙を浮いている二人の前にいる……あの時の女の人を。

 

「ようやく揃ったね。ようこそ、少年少女の諸君! 異分子と正規の役者たち!!」

 

 女の人は笑顔でそう言いますが、その笑顔に得体のしれない恐怖を感じた私は、レイジングハートを強く握りました。

 

 他の人たちもそうなのでしょう。女の人はその笑顔をやめ微笑みながら言ったのですから。

 

「まぁそこまで硬くならなくていいさ。君たちは所詮ただの駒。彼を動かすためだけの、ね」

「どういうことだ!」

 

 クロノ君が左腕をかばいながら叫び、それにこたえるように女の人は言いました。

 

「ネタ明かしはタブーなんだけど、暇つぶしになら教えてあげるさ」

 

 彼が来るまで。

 

 そう笑顔で付け足した彼女は、そのまま続けました。

 

 

「まーどこから説明するかというと、この事件のそもそもの発端からかな。彼女――プレシア・テスタロッサが最愛の娘――アリシア・テスタロッサを生き返らせるためにジュエルシードに目を付けたところから」

 

「本来ならここに何ら変わりはないはずなんだけど、何らかの干渉で因果律が変わってしまった結果、アリシア・テスタロッサが死ぬことなく(・・・・・・)、ジュエルシードという遺産にも興味がないという、まったく逆の(・・)物語になってしまった」

 

 本来? 本来とは一体どういう意味なのか分かりませんが、言いたいことは少しわかりました。

 

 が、それよりも先に斉原君が気付いたらしく、叫びました。

 

「まさか……それをこの流れに持ってこさせるために……!?」

「ご明察だね。そういうこと。この流れに持ってこさせるために娘さんに呪いをかけて殺し(・・・・・・・・)、母親を狂気に追い込ませて……って感じだったんだけど、またそこで誤算が生じてね」

 

 その言葉を言い終えた瞬間、フェイトちゃんが女の人に向かって駆け出しました。

 

「あぁぁぁぁぁぁ!」

「フェイト!」「フェイトちゃん!」

 

 制止させようとした私たちの声も聞かずバルディッシュを振り下ろしましたが、何かに阻まれているようで女の人に届きませんでした。

 バルディッシュを防いでいるのにもかかわらず、その人はそのまま続けました。

 

「まずジュエルシード。見つかったのはよかったんだけど管理局が取りに来たらしくてさ、困ったから僕が出たんだよね」

 

 だからあの男の子は艦内に戻しといたから。

 

 その言葉で、ようやくあの時ユーノ君が怯えているわけがわかりました。

 あの人に発掘したジュエルシードをばらまかれた。それも、ユーノ君を攻撃して。

 

 その事実に気付いた私は、気付いたレイジングハートを女の人に向け、全力で撃っていました。

 しかし、これすらも届きません。

 

「で、次だけど。プレシア・テスタロッサが思いのほか娘想いでさ、君を創ってからも大切に育てようとしたんだよ。だからね」

「「「それ以上言うなぁぁぁ!!」」」

 

 彼女の発言に何か気付いたのか残りの三人まで自身の最大攻撃を仕掛けますが、まったく届きません。

 

「もう。いいところなのに」

「ふざけるな! 人の命をなんだと思ってるんだ!!」

「何って……平等だよ」

 

 そう言うと同時。女の人の周りの何かがはじけ、その衝撃で私たちの攻撃をすべて弾き飛ばしました。

 

「僕と君達は力の本質が違う。それ故に君達じゃ傷一つつけられない」

 

 ただ悠然と立ちながら、そんなこという女の人。

 

 

 確かに女の人の言う通りかもしれません。ですが、

 

「「「「「それだけで立ち止まる理由はない!」」」」」

 

 この女の人さえ倒せればこの戦いが終わる。そう確信できたから、私は立ち上がりました。きっとほかの人たちもそうなのでしょう。

 

 そんな私たちを見た女の人はやれやれと首を振ってから口を開きましたが――――すぐさま視線を後ろに向けました。

 つられて私達も奥の方を見るとそこには。

 

「生身で時空を超えるのは、さすがに疲れたな」

『……』

 

 明らかに場違いな格好でゆっくりと歩いている、いつもと雰囲気が違う長嶋君がいました。

 あの時と同じ雰囲気を持つ、長嶋君が。




読みにくい文章でしょうが読んでくださってありがとうございます。
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