西住家長女はモテすぎる(仮題   作:トマボ

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他で空くっつっといて衝動書き。
データが消えたのが悪い…

あ、ちなみに今回も酔っ払い殴り書きですので、許してください。




大洗隊長兼妹の場合

 

 

 

 

 

地元熊本の緑豊かな風景を楽しみながら散歩をする。

 

季節は夏。初夏から連日の猛暑に見舞われてきたためか、やっとひと心地つくようにして気温が落ち着いた頃合いか。

 

木陰を渡りながら蝉の合唱を背にし、廻る鳶を和やかに見送ると、昼前の耳をくすぐる風が心地良く吹き抜ける。

 

田を抜け、畦道を進み、山の麓を見渡しながらやがて景色は木造の古き良き住宅地へ変わっていく。

 

共に歩く愛犬は、暑さにも負けず逞しい足取りを見せている。

立派な番犬の勇姿を示し、何でもないように力強くリードを引っ張る強い四肢。

が、やはり毛皮に夏は辛いのか、舌が出ているのはご愛嬌だろう。

 

帰ったら水をかけてやろうと呟くと反応したのか左右に揺れる尻尾。

そんな姿にクスリと笑みを浮かべる少女。

 

ああ、今年の夏も皆と楽しみたいものだ。

 

 

 

 

太陽に手をかざして空を見上げるまほ。

 

地主のごとく畏れられ、武士のごとく規律を重んじ、戦車道におけるは、名門西住流の次期当主筆頭候補。

 

 

そんな彼女も今この瞬間は、どこにでもいる高校生のようであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________________

 

 

いや、 実際高校生なんだけどもね?

 

 

____________________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

廃校の危機を乗り越えたのにも関わらず、急に学園艦からの退去を命じられ、転校手続きの書類を手に西住家の前へと帰って来たみほ。

 

 

彼女にとっての第二の地元、大洗から船に揺られて地元熊本まで帰る間彼女はどうしようもなく1人であった。

 

ただの帰郷。されど彼女にとっては破門を言い渡された実家である。

 

 

共についてきてくれると言ってくれた友人達。

 

けれど、彼女はその申し出を断った。頼りきりではいけないと。

 

 

儚げに、けれど目には力を込めて微笑んだみほを見て、友人達はそれぞれ肩をすくめて彼女を送り出した。

 

 

ーーまったくもう、しょうがないなぁ、みぽりんは。

 

 

言外にそんな風に言われた本人がそれに気づかないのもまたご愛嬌。

 

 

 

''' 皆で闘ったからこそ優勝できた。

誰が欠けてもたどり着けなかった。

沈んでいた、逃げてきた、そんな私を助けてくれた。

ーーだから、私はみんなの為に戦いたい! '''

 

 

 

だが、大洗をまとめ上げたのは紛れもなくみほである、と、彼女の友人達は口を揃えて言う。

 

特に、筆頭車両のⅣ号を駆るあんこうチームの面々は、それぞれ抱えるものを共に抱えてくれた彼女の優しい強さを知っている。

互いに支え合う彼女達だからこそ、其れが何より尊いものであると、無意識に知っているのかもしれない。

 

 

優しい鈍感と書いて主人公と書いてみる。

 

 

隊長だけが首をかしげていた皆の苦笑いの意味である。

 

 

 

 

しかし、自分を支えてくれた彼女たちだからこそ、みほは、皆を実家へ招待するのならば、こんな形では無く、きちんと自分の意思で皆と向かいたい。

 

 

そんな時節の話を浮かべ、でもやはり緊張を隠しきれずに西住みほは熊本へと降り立った。

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(映画のワンシーンかッ!!!)

 

 

 

西住家の前で右往左往していたみほの最初の感想はそれだった。

 

少しとは言えども長旅の疲れなど頭から吹っ飛ぶくらいには凄まじいパワーを感じさせる風景画。

 

思わず方言が出そうになったがとある事情(作者がポンコツ)もあり抑えた。が、やはりツッコミを入れずにはいられなかった。

 

 

 

 

散歩しとるだけでなんでそんなに絵になるんだこの姉は。

 

美術館から飛び出してきたの?この日差しに手をかざして微笑む美少女。

 

普段から堅物のイメージなのに偶に見せる笑みが柔らかいとどうなるか知ってる?エリカさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー最強だよね。

 

 

 

 

 

ああああああ、もう最高かよおおおおお!

 

良いなぁ、エリカさん。今もアレでしょ?

 

『お疲れ様でした隊長。』とか言ったら短く……

 

 

『うん』

 

 

とか、返されてるんでしょ!?何喋っても可愛いなぁこの姉!

 

ずるくない?喋らなくてもカッコよくて可愛いのに、あの蕩けるイケボで一言話すだけで何人が禁断の扉開いちゃったか知っとる?

 

顔似てるからって理由で何回か私が襲われかけたよ!

 

まったくもう!

 

でも許す!可愛いから!

 

 

 

 

 

 

……エリカさんと言えば、最近バレた(告った)って言ってたなぁ。

 

流石に気まずいんじゃないかなぁって心配だったけど、よくよく考えてみればエリカさんだし大丈夫かな。

 

でも赤星さん、流石に皆んな大好き忠犬ハンバーグは酷いと思うの…

 

エリカさん愛されてるなぁ…。それ以上にお姉ちゃんの貞操が心配だけど。

 

まったく、初めては私が…げふんげふん。何でもない。

 

はぁ…黒のタンクジャケットから覗く色香とかヤバイから分かるけどもね?

 

 

昼間は汗ぬぐいながら厳しく指示出しつつ、

夜には皆んなが帰った後も残って反省点を纏めるリーダー。

 

寡黙でストイックなのに実は妙に周りを気遣ってる癖にフォローがド下手というギャップ萌え。

 

 

……ドンマイ、エリカさん。うん、仕方なかよ。

 

 

 

ま、でも私は妹だから大丈夫だよね。姉妹仲良く、近すぎず遠すぎないからね。

 

それに私はノーマルだから、変な扉なんて開かないよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、お姉ちゃんこっちに気づいた。

 

 

 

ちょっと待って。嬉しそうに小走りでこっち来ないで。

 

私服可愛いなぁもう。生足サンダルとかありがとうございます!じゃなくて、あー、足元気をつけてよ!

 

あっ!……と、セーフ。ってドジっ子か!!?

 

なんだそのキャラは!いつ覚えたの!

 

ちょっとそこんところあとでkwsk

 

 

 

 

あれ、そう言えば最近メールしかしてなかったからやばいかも…

 

ちょっと待って心の準備が。

 

あー、もうほんと、あの声で微笑みながら名前とか呼ばれたら…

 

 

 

もう…もう……!

 

 

 

 

 

 

 

「 みほ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《パカン!》

 

 

 

 

 

おい、愛犬。そこ代われお前この野郎。久しぶりだなちくしょうめ、元気そうで何よりだよ。

 

 

 

 

 

「久しぶり、お姉ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






久しぶりに遊びにきたので話したいことはたくさんあったけどもお互い気恥ずかしくて切り出せない系姉妹。

そんな不器用姉妹の仲を恋愛マスターであるさおりさんに、
「も〜しょうがないなぁ〜」って言われながら、ゲーセンに連れてかれて押し込まれたプリクラで、みぽりん&まぽりんって書いてハートで囲った写真をプレゼントされて照れている西住姉妹。

それを見送ったあとに夕方だからテンション高いまこさんに会ってイタズラで顎クイされながらプリクラ撮られて顔真っ赤でプンスカ怒るさおりんとか見たい。



誰か書いてくれても良いのよ?【定期】






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