ハンターやってれば出会えるってホントですか!? 作:四国の防波堤
「うああぁぁ!助けて下さい!ベルカさん!」
僕は狩りの同行者に助けを求める。
早速だけど僕は今[盾蟹]ダイミョウザザミに食べられかけてるんだ。
でも不幸中の幸いと言うべきか僕と一緒に狩りをするハンターは強い。
彼女は一息で飛び上がり、持っている武器を盾蟹へ振り回した。
彼女の武器は操虫棍。虫と連携してモンスターに攻撃する武器だ。
盾蟹は思わぬ方向からの攻撃に驚いたのか、僕を離してくれた。
「ありがとうございます!もうちょっとで食べられる所でした!」
僕がそう礼を言うと彼女は
「うるさい!目の前の敵に集中しろ!」
礼を言ったのにそりゃ無いよ…
けれども彼女の性格もこの一ヶ月で把握しているので気にせずため斬りを盾蟹へ打ち込む
この一撃が決め手となり盾蟹はグラっと揺れ、やがて倒れた。
さて、狩りもひと段落つきましたし、皆様の気になる事である何故こんな鬼教官のような人…もといベルカさんと狩りをしているかについて説明しようかな。
アンナさんが旅立ってから僕は、色々なモンスターを狩った。
全てはアンナさんの下へ行って一緒にリオレウスを狩る為だ。
だがしかし、一筋縄ではいかないのが人生。
ギルドでクエストを吟味していた所にその鬼は来た。
「おい!そこのお前!私の狩りについて来い!」
やっぱこの声の掛け方は明らかにおかしいと思うのは僕だけじゃ無いよね?
まぁ僕が声を掛けられているとは思わない訳でありまして。
「そこのカウンターの前のお前だ!聞こえないのか!」
あぁ僕か…面倒くさい奴に絡まれたな…
内心そう思いながら振り向くとまぁ何と美女が居たんですよ。
まさかこの子が僕を…そう思ったのも束の間。
「やっと気付いたようだな。お前、私の狩りに付き合え」
まぁそこで僕の心は揺らぐわけですよ。
アンナさんを取るか、この人に着いて行くか。
結果着いて行っちゃうんだよなぁ。
だって、美女に誘われたら行くしか無いじゃん。
そこから僕と彼女の密林同居生活が始まった。
話を聞くと彼女は密林の特別調査員らしい。
密林ってのはまだ未開の地が多く、ギルドが調査している所なんだ。
彼女はそこの調査員で、ペアとして、僕を選んだみたい。
けれど、何で僕なんだろうね。
気になった事は聞く性分の僕は迷わず聞いたよ。
そしたら、
「うるさい!そこにお前が居たからだ!」
そこに居ただけで選ばれたのか僕は…
そんな紆余曲折があって僕は今ここに居るわけなんだ。
じゃあ本編に戻るよ。
僕たちは盾蟹の狩猟を無事に済ませ、調査本部への帰り道、
「お前は何故ハンターになった?」
ベルカさんが僕にそう聞いた。
あまりに突拍子が無かったから僕は驚いた。
「僕は親がハンターだったから成り行きでなっただけですよ」
単純過ぎる動機かもしれないけどこれが事実だから仕方ない。
だがしかし、自分が言ったなら相手も言うのが道理だろう!?
と言うわけで僕は聞きました。すると…
「私には師匠がいた。
私はその師匠の技を世界に広めたいからハンターになった。
それだけだ」
はへー僕とは全く比べ物にならない理由だなぁ。
僕はベルカさんを眺めると、
「お前が見た目も動機も単純で良かったよ。
その顔で何か抱え込んでいたら私も困るからな」
彼女はそう言って笑った。
僕は初めてまじまじと見た彼女の笑顔に心を射抜かれた。
(どうしようマジヤバい最高可愛い)
と思ったりしたけど彼女が狩りの合間にモンスター相手に笑っていたのを思い出して、とても怖くなった。
笑顔ってのは本来、狩りの時に使われるってのは本当なんだね。
そんな会話も交わしながら僕達は本部に帰って来た。
その日の晩御飯、
彼女は同じ調査員と酒の飲み比べをしていた。
実は彼女、物凄く酒に強い。
そこはアンナさんと違うね。
多分勝てる人この世に居ないんじゃないかな?
彼女は飲み比べに全戦全勝し、僕の席へ帰ってくるや否や、
「ロズワルド、お前恋とかしてるのか?」
…は?
まさかこの人、酔ってる?
それを疑う程の衝撃を受けたが、立ち直って、
「してないですよ、僕なんか全くモテないですし」
自分でも言ってて悲しかったが嘘は良くないからね。
僕の返答を待っていた彼女は、
「意外だな。お前は顔だけは可愛いから色恋沙汰くらいあってもおかしくないと思うが」
やっぱこの人酔ってるわ。
そう思ったけど顔は赤くないし、言葉も落ち着いているからやはりそれは無いと思い直す。
それよりも今の言葉ですよ。
僕の事を可愛いって言ったの?この人。
これはまさか僕に惚れているのでは!?
しかし、そんな事を言った暁には鉄拳制裁間違いなしなので黙っておこう。
そんな会話を続けてると時は過ぎ、いつのまにか食堂には僕たち二人しか残ってなかった。
彼女は嬉しそうに、
「ロズワルド!見ろ!私達しか居ないぞ!」
そう言ってはしゃいでいる。
子供かいアンタは…
僕はもう疲れたので、
「ベルカさん、もう帰りましょうよ」
「バカ言え!夜はこれからだ!」
おっと、まさかこんな返事が返ってくるとは。
けれどこの人をここに置いていく訳にもいかないので無理矢理連れて帰った。
ここで何か出来たら僕はチキンじゃなくなるんだろうなあ。
しかし、食堂からの帰り道、事件は起こった。
彼女は僕にキスをしたのだ。
もう一度言う、
彼女が僕にキスをしたのだ。
まさか初めてのキスが元彼と勘違いされてのキスだったとは…
修羅場な気もするが彼女は気づいてないから大丈夫だろうな。
とりあえず説明しよう。
食堂から出ると彼女は足が絡まってコケた。
やっぱ酔ってたわ。
僕はとりあえず駆け寄って声をかけたんだ。
すると、
「レン…好きだ…」
そう言って僕の口にキスしてきた。
レンさんがどんな人かは知らないけど僕はレンじゃないって弁解したが、無駄だったね。
その後は彼女を部屋まで送り届けて、僕も部屋に戻って寝た。
まぁしばらく寝付けなかったけどね
いやぁしかしあの人にも恋麗しき頃があったなんてなぁ
明日カマをかけてみよっかなぁ。
最後にそんな事を考え僕は睡魔に飲み込まれた…