今日の夕飯は焼き魚ときんぴら牛蒡のと味噌汁です。魚はブリだよ。
オールマイトにはあったかいうどんを用意してた。
確か呼吸器官半壊、胃袋全摘だったよね本来の怪我は。治癒のおかげで摘出する必要はなくなったけど、ぐちゃぐちゃにまでなってしまったから、無くなってしまうよりはマシだけど、うまく機能できないんだって。
これからも定期的な通院と薬のお世話になるらしい。
そして、ヒーローとしても長時間の活動は難しいし、無理はできないんだって…たぶん活動時間減っていくだろう。
「ごめんね、八木さん。ちゃんと治せなかった」
「何を言ってるんだい、万里少女。君が居なかったらわたしはもっと酷いことになってたさ。君はわたしのヒーローだよ。自信を持って誇っていいんだよ」
オールマイトは頭を撫でてくれた。力強いそれに頭を揺らしながらオールマイトの言ったことを口の中で呟いた。
"君はわたしのヒーロー"
そうだよね。オールマイトの助けになったよね。
「うん。わたしは八木さんのヒーローだよ」
「HAHAHA!頼もしいな」
オールマイトは歯をキラーンとさせうどんをすすった。凄い吸引力だな。
片付けも終わり、おばあちゃん加わりわたしについて話した。
前世のこと、個性のこと、孤児院のこと、『僕のヒーローアカデミア』のこと。
個性は実際に見てもらった。オーマイゴットって言ってたよ、あの人日本人だよね?
孤児院のことを話すとオールマイトは謝ってきた。オール・フォー・ワンを止められなかったと。今回も捕まえられなかったと。そこはヒロアカ通りになったんだね。
ヒロアカについて説明するのは難しかったがなんとか、理解してくれた。その上で今後の対策を話し合った。
まず、オールマイトはそのままでいて欲しいと。決してオールマイトにはこれから起こることを伝えることはできない、大きく未来が変わってしまうからと。出会うべきときに後継者に出会うと。
わたしもこれまで通り訓練をする。いつか来るオール・フォー・ワンとの戦いの為にヒーローを目指すと。でも、今の訓練だと経験を積めない。そこで、オールマイトに1つお願いをした。
「サー・ナイトアイはサイドキックを辞めたでしょ?」
「うっ…そうだよ」
「人手いるでしょ?」
「はい…」
「わたしをオールマイト事務所で働かせて」
「「「!!!」」」
「万里少女、何を言ってるんだい⁉︎君はまだ小学生じゃないか!」
「うん、だから中学生になってから入れて欲しい。それまでにおじいちゃんと、おばあちゃんに勝てるようになっておくから、それが条件で良い?」
そわそわしてた2人だが、わたしの言葉を聞いて姿勢を正した。
「おじいちゃんおばあちゃんはヒーローを引退したといってもまだ、たまに呼び出しがかかるぐらいには頼られてるし、強い。2人の実力は八木さんはよく知ってるでしょ?その2人に勝てたら実力があると証明される。でも実力だけじゃやっていけない。経験も必要になってくる。わたしはなるべく早く戦えるようになっておきたい。何があっても対応出来るように」
「だからお願いします。おじいちゃんおばあちゃん、八木さん」
わたしは床に膝をついて頭を下げた。そう土下座である。なんやかんや有効な手段である。
最初に反応したのは八木さん。
「万里少女〜顔を上げてくれよ〜由紀夫妻に鍛えられてるから実力は信用してるよ」
八木さんはオロオロしながら言った。でも、まだ上げられない。
「…わたしはいいと思うわよ」
「わしは反対だ」
2人の言葉に顔を上げた。
「わたし達に勝つという厳しい条件自分でつけたし、今の万里ちゃんだと全然勝てる見込みはないし、あと2年弱で出来るようになると思えないわ〜」
おばあちゃんキツいっす。
「わしは充分実力はあると思う。ただ…」
……嫌な予感
「こんなに可愛いから変なファンが付いたら嫌じゃー‼︎‼︎」
思わず隅にある埃を見るような目をしてしまった。
おばあちゃんも隣でゴミを見るような目をしている。
オールマイトはずっとオロオロしてる。あの画風にも慣れてきたよ、なんか可愛く見える。
おばあちゃんはため息をつき、おじいちゃんを叩いた。
「この人の意見は無視しましょう。俊典君も受け入れる気あるようだし、万里ちゃんも無理を言ってるってわかってるみたいだし、許可しましょう」
「ほんと?」
「ただし今までと同じように生活すること。無理な訓練は許しません」
「わかった」
「じゃあ話はここでお終い。デザートにプリンを作ったのよ〜俊典君も食べるでしょ?」
「いただきます」
「あなたも食べるでしょ?」
「…食べます」
「万里ちゃん運ぶの手伝って〜」
「はーい」
全て上手くいったとは言えない。でも自分に出来ることはした。
オールマイトは見つけるだろう緑谷出久を、"後継者"を。
わたしは物語が始まると5年後までにもっと力をつける…死なない程度にね。