平日は学校とおじいちゃんおばあちゃんとの訓練、休日はオールマイトとヒーロー活動という生活をして3年目に突入しようかという頃。
オールマイトから相談を受けた。
「国立雄英高等学校の教師に誘われて、それを受けようと思う」
今日の夕飯はグラタン。わたしが研究に研究を重ねて見つけた"万里特製ブレンドチーズ"を伸ばしながらオールマイトは言った。
「へぇーなんで」
知ってるけど、一応聞いとかないとね。
「そこの校長と知り合いで、わたしの怪我のことも後継者を探していることも知っている。ヒーローの卵達の中にワン・フォー・オールの後継者として相応しい子を探したらどうかなって。あと、この体だと生涯現役は無理だから後世の子達の教育をして欲しいと」
「ふーん。いいんじゃない?」
「でも万里少女、事務所は畳むからヒーロー活動はもうしないぞ」
「うん。もっと八木さんに教えてほしいことあったけど、オールマイトヴィランほいほいだから毎週事件が起こってたし、経験は充分積んだからいいかな。それに忘れてない?わたし雄英を受けるって」
「あ!そうだった」
「今年受験生だしヒーロー活動は休もうと思ってたからちょうどよかった。頑張って雄英に合格するからそこで教えてよ。ね、先生」
先生呼びが嬉しかったのかオールマイトは照れ照れしてた。ガイコツっぽい姿も見慣れたなー。八木さんちょっと乙女思考だよね。料理もそれなりに出来るし女子力高いガイコツだ。
「あ、八木さんが雄英にいるならおじいちゃんとおばあちゃん前から言ってる旅行に行ったら?」
「いいのかい?」
由紀夫妻は来年でなんと結婚40年目。30年目の時はわたしがまだ幼かったし3人でTDRに行っただけだった。前から3人で記念旅行について話してて、旅行会社から大量にパンフレットをもらってきたのだ。その中にあった『豪華客船で廻る世界一周の旅』というのがおばあちゃんが気に入ってたんだ。4月から半年かけて廻る旅で、わたしも高校生になるし、掃除洗濯はできるし料理もひと通り教えてもらったから行っていいよって言ったんだけどね…半年も独りにするのは心配みたい。でも、八木さんが同じ学校にいるなら安心だし、何かあった時の保護者もしてくれるだろう…何より来年はいろいろ起こる年だ。おじいちゃん達は巻き込みたくないから遠くに行ってもらう方がいい。
「八木さんわたしの保護者になってくれるよね?」
「任せとけ!」
「ということだし、行って来なよ」
「俊典がいるなら大丈夫だろう」
「そうねぇ、お言葉に甘えましょうかね」
よし!行く気になったみたいだし2人の安全は確保。あとは八木さんがデクと出会うだけ!!
オールマイトは少しづつヒーロー活動を減らしていった。わたしも休日のヒーロー活動を辞め、受験勉強を始めた。
そして桜が散ってしばらく経ったころ八木さんから嬉しい報告があった。後継者にしたい子を見つけたと、これから力を受け取れるように特訓をすると…1度だけ特訓の様子を見に行った。まだまだ線の細い体で自分より大きいゴミを運ぼうともがいてる緑がかったもさもさした髪の子を。白目がちな大きな目に真剣な色を浮かべて浜辺を往復してる子を。
わたしに気が付いた八木さんに軽くて手を振ってその場を後にした。
わたしも受験勉強頑張らないとね。
そして迎えた雄英入学試験。
朝早く八木さんから個性を渡したと連絡が来た。あと、頑張れと。
おじいちゃんおばあちゃんに見送られ、やってきた雄英高校前。
デクと麗日の出会うシーンは見たいけど、試験に集中したいから我慢我慢。
まずは筆記試験はあっという間に終わった。次は本番とも言える実技試験、近くにいるピンクと黒髪君を見ながらプレゼント・マイクの説明を聞く。途中で眼鏡の子が質問とデクに注意していた。いや〜1-A最高!
プレゼント・マイクは最後に校訓を言った。
「かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った。"真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者"と。『Plus Ultra!更に向こうへ!』それでは皆、良い受難を‼︎」
ジャージに着替えて試験会場に移動した。周りを見るとデクに注意してる飯田君を発見。まじか〜あの子達と一緒か。なるべくあの子達の邪魔はしないようにしないと。
「ハイスタート‼︎」
皆が反応出来ない中わたしは走り出した。
キューブを足場にし上から攻撃をする。キューブをロボットの頭に作りそのまま体から切り離す。倒し過ぎないようにある程度残しながら奥へ向かった。
「ふぅー50Pぐらい倒したかなぁ」
試験も後半になりビルの上でひと休み。倒す他にも何回か助けたからレスキューPもはいっているだろうし、あとは大きいあれだけか。
その瞬間には地響きと共に巨大なロボが現れた。
「一応行っておくか」
建物の崩壊に巻き込まれそうな子を助けながら巨大ロボへ向かった。わたしが到着した時にはもうロボへ向かってデクが飛び出していた。
「大丈夫?」
瓦礫に挟まった麗日を助け、上を見た。
「ねぇあなたあの落ちてくる子助けられる」
「あ、ありがと…落ちる途中に手で触れたらなんとか」
「じゃあ上に行きますよ」
「えっ?うわー⁉︎」
個性で酔ってふらふらな麗日を支えながらキューブを足元に作り上へ伸ばした。
「支えてるから手ぇ伸ばしてね」
「う、うん」
ばちーん‼︎といい音がしてデクの落下が止まった。麗日の個性で空中に浮いてるデクを回収し下へ戻ったときに終了の合図が鳴った。
デクはせめて1Pでもといいながら気絶してしまった。
やってきたリカバリーガールにデクは治癒され、酔いが酷い麗日と救護室へ運ばれていった。
わたしは他の受験者と校舎へ戻り制服に着替え帰宅した。
何位になったかな。
はい、やっと1-Aの子達を出せました。感動…