次の日から早速授業開始。相澤先生なんの説明もしなかったな。
午前中は必修科目、英語とかの普通の授業だね。お昼はランチラッシュが作った料理を食べる。さすがプロ…ハンバーグ超美味しい。
午後の授業がヒーロー科っぽい授業、ヒーロー基礎学。ヒーローになるためいろんな訓練をする課目だ。
記念すべき1回目の授業は
「わーたーしーがー‼︎」
「普通にドアから来た‼︎」
八木さんが担当だ。
さすがNo. 1ヒーロー。皆騒いでる。画風が違うのもそのうち慣れるよ。
"BATTLE"と書かれた札を持って今日は戦闘訓練だと。そしてどういう仕組みかはわからないが壁が動きコスチュームがしまわれた鞄が出てきた。格好から入るのも大切なんだとさ。
皆自分の番号の鞄を持ち、更衣室へ。
わたしが被服控除で頼んだ条件は
・動きやすい服と靴
・ウエストポーチ
・色は黒で揃える
だけである。服のデザインとか考えるの面倒くさい。女子力低いとか言わないで。
結果出来た服は、黒の詰襟のロングコートに、黒のウエストポーチ、黒のパンツ、膝下まである黒のブーツ。おまけに黒の革手袋。
コートは膝ぐらいまであり、腰のあたりから上までファスナーで締めれる。ショートコートでもよかったんだけど、こっちの方がおしゃれだよね。コートの上にベルトを通す輪っかがあるからそこにウエストポーチ付けろってことだよね。ウエストポーチには救急セットと非常食を入れるため。黒パンツは伸縮性が良く動きやすい。黒のブーツも問題なしと。あと自前で用意した警棒とそれをしまうホルスターを太ももに付けた。本当は投げナイフも用意したかったけど、物騒だしなぁ。代わりに鉄の棒でもいいかな。
わたしは普通の服のようなもんだから早くに着替え終えた。1番早いのは葉隠ちゃんだけどね。
麗日や梅雨ちゃんのような全身スーツ着るの大変そう。八百万さんの露出多いのもエロいけど、ぴったりスーツを着て体のラインがわかるってのもいいよね…
女子のコスチュームを観察してると隣に耳郎ちゃんがやってきた。
「由紀の服かっこいいね」
「ありがとう。耳郎ちゃんは可愛いわね」
「そう…かな?ありがとう」
あーーー照れてる可愛いぃ。
女子皆着替えて終わりグラウンドβへ。
男子はもう集まっており、あとはデクだけ。少し遅れてきたデクを見てから八木さんに視線を送った。触覚と歯をイメージしたマスク、まんまオールマイトじゃん。八木さんも気付いて笑いを堪えてた。
「始めようか有精卵共‼︎戦闘訓練のお時間だ‼︎」
今日は屋内での戦闘訓練。ヴィラン退治は屋外であるとイメージが強いけど、屋内の方が凶悪なヴィランがよく現れる。監禁、裏商売とかね、少しでも考える頭があったら、ヒーローがパトロールしてる外より建物の中でこっそりするのがいいってわかるよね。
わたし達にヒーロー組とヴィラン組に分かれて2対2もしくは2対3の屋内戦をしてもらうって。
梅雨ちゃんが質問をすると皆な一気に質問しだした。青山は関係ないこと言ってるね。
困った八木さんはカンペを取り出してルール説明。皆自由だよね。質問も最後まで聞いてからしたらいいのに、途中でしちゃったら説明する側が大変だよ。
飯田君もくじ引きにまで反応しなくてもいいのに、真面目だなぁ。
くじで決まった組み合わせは
A緑谷&麗日
B轟&障子
C八百万&峰田
D爆豪&飯田
E芦戸&青山
F口田&砂藤
G耳郎&上鳴
H蛙吹&常闇&由紀
I葉隠&尾白
J切島&瀬呂
はい。梅雨ちゃんと常闇君のチームになりました。デクと爆豪のチームには入りたくなかったのでよかった。
1回目の対戦はヒーローAチームとヴィランDチーム。
わたしはただ観戦してるだけでいい。結果は変わらないだろう。ボロボロのヒーローチームが勝ち無傷なヴィランチームが負ける。
この戦いで爆豪はスタートラインに立つ。高い自尊心、それを作ったデクにぽっきり折られるのだ。でも、爆豪は自分で立ち直る。ここ、雄英でトップになると、オールマイトも超えるヒーローになると。
激しい初戦が終わり、デクは保健室へ運ばれた。わたしの戦闘見れなくない?後で録画してるだろうしそれを見せるか。
2回戦目はヒーローBチームvsヴィランIチーム。これはBチームの勝利。地下のモニタールームまで寒いってどんだけよ。あ、轟君の「レベルが違いすぎた」が聞きたかったから、Iチームでもよかったのか。まぁ簡単にやられないけどね。
次はヒーローHチームvsヴィランJチーム、わたしの番だ。
3対2とこちらが数が多いがルールはヴィランが有利なので最初から3人でいいそうです。
小型無線機と見取図を受け取り作戦会議。
「常闇君は影を出して攻撃も防御もできるんだよね?」
「あぁダークシャドウという」「ヨロシク」
「よろしく」
「梅雨ちゃんは蛙ぽい事なら大体はできるんだよね?」
「えぇそうよ万里ちゃん」
「わたしはキューブ、箱のようなものを出していろいろできる。って言っても防衛向きな個性だけどね。わたし作戦浮かんだんだけどいいかな」
2人とも頷いたので作戦を話す。
「相手はまず核の周りを瀬呂君のテープで囲むと思うんだ。でその中に瀬呂君が残る。切島君は部屋の外、全然違う場所わたし達を待ち構えて攻撃して時間を稼ぐ。2人の個性的に防衛に向いてると思うからタイムアップを狙いだろうね。わたし達は人数が多くて有利だから3人で行動し、一気に核を狙うと考えるはず。」
「だから建物の侵入はわたしと常闇君で、わたしが先行して行きます。わたしが先に切島君に会うはずだから抑えてるうちに常闇君は先に進む。梅雨ちゃんは壁登れるよね?外から偵察して欲しいんだ。運良く核が窓のある部屋にあったらラッキーだし、なくても場所を絞り込めるからね。核を発見したらまず常闇君が突撃して、常闇君に気を取られている間に梅雨ちゃんが核を確保する……っていうのはどうかしら?」
「異論はない」「ナイ」
「わたしもよ」
「…本当に?わたしの意見だけでいいの?」
「納得した」「シタ」
「1つ気になるのは万里ちゃん1人で戦闘をすることになるけどいいのかしら?」
「それは大丈夫。たぶん何とか出来る」
わたしはにこっと笑った。残りの時間は建物の見取りを覚えて、いざ訓練開始。
「梅雨ちゃん頑張ってね」
「万里ちゃんと常闇ちゃんもね」
梅雨ちゃんはペタペタと壁を登って行った。
「わたし達も行きますか。常闇君はわたしを確認出来るギリギリの距離を保ちながら頑張ってストーキングしてきてね」
「…御意」「ストーカーダ」
まずは1階から。梅雨ちゃんには5階から探すように頼んだ。
…やっぱりすぐ見つかりそうな1階にはなかった。2階へ行き探してると梅雨ちゃんから無線が、
『核発見したわ。4階東側の部屋を』
『了解。切島君見つけてないから、梅雨ちゃんはその場で待機してて。わたしが切島君を発見したら常闇君は核の場所へ向かって』
『わかったわ』『御意』
次3階へ行きしばらくすると、切島君がいた。
わざと足音を出し気付かせた。
「ここから先は行かせない!」
やっぱりおとりか。
すぐ2人に連絡した。
『切島君発見!3階中央廊下!すぐ来て!』
切島君はわたしの言葉にニヤリと笑った。
でもね。
『由紀、任せた。4階へ向かう』
『万里ちゃん気を付けてね』
2人は核確保に行ったよ。わたしもおとりなんだよね。
「切島君、大人しく捕まってくれないかな」
「それは無理な話だぜ!」
切島君はわたしに向かって来た。
取り上げず様子見。硬化しながら攻撃、当たったら痛いよね。
戦闘は自己スタイルか、隙が多いな。
後ろに下がりながら攻撃を避ける。次にきた右手のストレートを左手で叩いて、バランスを崩させる。なんとか体制を保った切島君は後ろに下がった。
「避けるだけじゃ捕まえられないぜ!個性使わないのか?」
「使わなくても捕まえられるよ。それにそろそろだと思うし」
「えっ?」『切島ーっ‼︎常闇が襲ってきた‼︎』
わたしにまで聞こえる瀬呂君の声が無線から流れた。
「切島君がおとりのように、わたしもおとりなんだよね。瀬呂君を助けたかったらわたしを倒さないとね」
「くそー‼︎」
切島君は右手の拳を構えながらわたしに向かってきた。わたしに攻撃を当てて怯んだうちに逃げるつもりなんだろうが、そんな大雑把な攻撃は当たらないよ。
攻撃を避けず、当たる前に攻撃を打ってきた手首を右手で掴み後ろへ引っぱった。 掴んだ手を離し、その場でくるっと回って背中に蹴りを入れた。
吹っ飛ばされて倒れた切島君の上に座る。捕獲完了。ぐえって聞こえたけど気にしなーい。
『ヒーローチームWIN!!!!』
タイミングよく梅雨ちゃん常闇君も成功したみたい。よかった。
立ち上がり切島君に声を掛ける。
「大丈夫?怪我してない?」
「全然大丈夫‼︎由紀さん強いな‼︎1回も攻撃当てられなかった。悔しいぜ‼︎」
「由紀でいいよ。それなりに体術は鍛えたからね」
切島君と話しながらモニタールームへ。切島君いい子だなー放課後反省会したいから俺のダメだったところ教えてくれって。皆誘うからしてなかった自己紹介もしよう‼︎って。気遣いやさんで面倒見もいいなんて…愛でたい。
モニタールームへ戻り講評の時間。
「両チームともお疲れ様‼︎それぞれが作戦を立てたが今回はヒーローチームの方が一枚上手だったようだね?ヒーローチームはどうやって作戦を立てたんだい⁇」
「万里ちゃんが考えたわ」
「おぉ‼︎ではMVPは、ば…由紀少女だね‼︎作戦について説明してくれるかい?」
八木さんわたしが考えたって知って嬉しそう。ぱやぱや花が飛んでる気がする。
梅雨ちゃん、常闇君にした説明を言った。
「このようにヴィランならどう動くか考えて作戦を立てたら見事に当てはまりました」
「全部当たってる…」
「怖い」
瀬呂君怖いって失礼ね。
「HAHAHA‼︎作戦もすごいが、ヒーローチームもヴィランチームも個々の動きは悪くなかったよ。それぞれ個性を生かしてたね‼︎何か質問がある子はいるかな?」
「はい、オールマイト先生」
「何かな?八百万少女」
「由紀さんにお聞きしたいのですが、なぜ個性を使いませんでしたの?個性を使えば切島さんを捕まえるのも、核の確保も簡単に行えたのではありませんか?」
「それは先生も思ったよ‼︎答えてくれるかい由紀少女⁇」
やっぱりそこ気になるよね、なんて言おうかな〜デクとの約束は言えないし、むしろ舐めてんのかぁって言われそう。八木さんもフォローしてくれそうにないしな。
「…確かにわたしの個性キューブを使えば切島君はすぐに止められた。でもそれって止めるだけで捕まえてはいない。視界から外れたらある程度は保つけど解除されるから捕獲はちゃんとしておかなければいけない。あと、昨日の相澤先生の個性を見て考えた。個性が使えなかったらどうするかと」
「今日の訓練は人数、相手の個性、建物の見取り。なんでもわかった状態で挑めた。本当のヴィランとの戦いだと何も情報がない。相澤先生みたいな個性のやつもいると思った。最初から個性が使えなかったり、キューブに捕まったふりをして油断したところを襲ったりとかされるかもって。だから確実にヴィランを捕まえておきたかった、キューブを使わなくてもね」
わたしがそう話すとシーーンと静かな時間が流れた。
「素晴らしいよ由紀少女‼︎‼︎何歩も先のことを考えてたんだね‼︎皆、由紀少女の言う通りだよ。由紀少女や瀬呂少年のような捕獲に向いてる個性でも捕まえたと安心してはいけない。抜け出す手段を用意してるかもしれないしね‼︎行動不能でも油断はダメだよ‼︎わざと動けないふりをするかもしれない」
「ヴィランの数が多くて一々捕まえられないってこともあるが、それは今後の訓練でね!!」
「では次の戦闘訓練いってみよう‼︎」
八木さん褒めすぎじゃない?本当はただデクに個性使わずに戦うのはこんな感じね〜ってのを見せたかっただけなのに。
すごい視線を感じる。切島君、そんなキラキラした目で見ないで。飯田君、この訓練にそんなに深い意味はないから悔しそうな目で見ないで…
残りのチームの訓練も終わり授業終了。八木さんは慌ててデクの元へ。そろそろ活動時間が終わるのかな。力を使わなければマッスルフォームになるだけだったら3時間以上出来るけど、わたしが禁止させているしね。無理は禁物です。
HRが終わった後、いつのまにか全員に話しが通っていたらしく、反省会&自己紹介タイム。爆豪は引き止められてたけど帰りました。泣き顔を撮るか…
簡単に自己紹介が終わったところでデクが来た。おー皆に絡まれて困ってる。すぐに爆豪の行方を聞き追いかけて行った。
わたしも廊下に出て外を見る。爆豪トボトボ歩いてる、可愛い。おっデクが来た。いや〜夕日の中で立つ2人、いい光景ですわ。写真をパシャリ。爆豪がデクの方を見た。ズームして顔のアップを撮る。いい表情ですね。遅れてやって来た八木さんが爆豪の肩に手を掛け話しかけたが、残念。もう爆豪は立ち直ってるんだよね。
隣に来てた麗日と青春だね…と、話して教室へ戻った。写真はいつかからかうためのネタです。
戦闘シーンが難しい。
主人公の強さメモ。
キューブのスペックは
1つだけだとオールマイトでも壊せない、火なども通さない、移動系も中に入れない、です。中からの攻撃は通せるように出来るので籠城出来ます。あと、音を遮断したりとか色を付けて中を見せないとか1つだけだと色々できます。これを作るとちょっと頭が痛くなる。
2つ以上だとオールマイトの攻撃5回ぐらいは耐えれるほどの強さに下がり、火などは通さない、ぐらいになります。これでも充分強いので
普段はこのスペックのキューブです。
キューブは作った場所から動かさないが、形は変えられます。
あと、コピーした個性は同時に2つまでなら使えるようになりました。1時間ぐらいなら全力で戦えるかなーぐらいです。1つだけだと長いです。『イメージ』でも3時間は出来るので、他の個性だともっと使えます。