新次元ゲイムネプテューヌ THE UNITED   作:投稿参謀

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仕方ないでしょう!
思いっきりギャグを書きたい時もあるんですよ!!


番外編 話に困るととりあえず小ネタ集に走るのヤメエや

①ようこそ、妹萌えの世界へ!!

 

 さて今回の物語は、リーンボックスの教会から始めよう。

 ブリテン遠征隊が出発の準備を進める中、ミリオンアーサーはこの場所へと招かれていた。

 通されたのは品の良い調度に反し、何故か裸の男同士で密着している絵が飾られていたり、18歳にならないとやってはいけないゲームが棚に収められているという異様な部屋だ。

 しかしミリオンアーサーは泰然と、それでいて不作法にならないようにソファーに腰掛けていた。

 

「さあ、どうぞ」

「うむ、いただこう」

 

 部屋の主の淹れた紅茶を口に含むと、笑みを浮かべる。

 

「おお、月並みな表現になるがまっこと芳醇な香り。そして深い味わい。この地の茶も素晴らしい物よな」

「ふふふ、喜んでいただけて、わたくしも嬉しいですわ」

 

 その反応に、この部屋の主であるリーンボックスの女神ベールは、たおやかに微笑んだ。

 

 金髪の見目麗しい女性が、それも方向性は違えど高貴な雰囲気を纏った二人が微笑み合うさまは、それだけで美術品のように現実離れして見える。

 

 しかしベールは不意に笑みを不敵な物に変えた。獲物を見つけた獣のような笑みだった。

 

「ところでミリアサちゃん? あなたは因子から騎士を作ることが出来るのでしたわね?」

「ああ、前に説明した通りにな」

「因子とは万物に宿る記憶や思念なども含めた情報、で間違いありませんわね?」

「その通り」

 

 女神の問いにブリテン王候補は淀みなく答えていく。彼女にもこの後の流れを察することが出来たからだ。

 

「実は()()()()ここに、ネプギアちゃんたち女神候補生が使っていた品々があるのですけれど……」

「ほう」

「持ち物には、その人の思いが宿ると言われておりますわ。……これがどういう意味か、あなたなら全てを語らずとも分かりますわね?」

「もちろんだとも」

 

 ミリオンアーサーは獲物を前にした獣の如き笑みを浮かべた。

 聡明な彼女には最初から分かっていた。

 

 ブリテンへの出立が近いこの日、それもベールの妹たるアリス、教祖箱崎チカが仕事で揃って不在で、ジャズがオートボット本部にいるこの日に、チーカマ抜きで自分を呼び寄せた、その理由を。

 

「お主も悪よのう……ふふふふ」

「いえいえ、ミリアサちゃんほどでは……ふふふふ」

 

『ふふふふ』

 

 見目麗しい金髪の女性二人が笑い合う。

 しかしその姿は、悪代官と悪徳商人にしか見えなかった。

 

  *  *  *

 

「ふう、思ったよりも早く帰ってこれたわ」

 

 元はディセプティコンのスパイでありながら数奇な運命によって後天的に女神になった、異色の女神候補生アリスは、姉とお揃いの金髪をなびかせながら教会の廊下を歩いていた。

 抱えていた仕事が思いのほかアッサリと片付き、本来なら泊りがけになるはずが、日帰りすることが出来た。

 

「最近忙しかったから、たまには姉さんと遊んであげないとね」

 

 しかたないから、とでも言いたげな口ぶりだが、実際にはアリスは明るい笑みを浮かべていた。

 色々と困った部分はあれど優しい、血の繋がりのない姉を、アリスは愛していた。

 

「ん?」

 

 軽い足取りのアリスだったが、廊下の先に見知った影を見つけた。

 薄紫の長い髪にセーラー服のようなワンピースの少女。

 

「ネプギア?」

 

 プラネテューヌの女神候補生であり、アリスの親友でもあるネプギアだ。

 しかし、彼女はプラネテューヌで出立の準備に追われているはず。何故、こんな所にいるのだろうか?

 

「ネプギア! ちょっと、ネプギアー!」

 

 声をかけるも気付いていないのか、飲み物のビンやペットボトルを持ったネプギアはある部屋に入っていく。

 そこは姉女神ベールの私室だ。

 

「…………」

 

 なんだか猛烈に嫌な予感がしつつも、元スパイの本能からか、ベールの部屋の扉に張り付き、耳をそばだてる。

 中からは複数人の楽しそうな声と、足音が聞こえてくる。

 

 意を決し、アリスはドアノブに手を掛けた。

 プレダゴンの洞窟に入らねば財宝を手に出来ないとは、ディセプティコンの諺だ。

 扉を開けると、中に広がっていたのは……。

 

「ベールお姉ちゃん、だーい好き♡」

「お姉ちゃんたち、ジュースのお替り、持ってきました!」

 

 アリスの最愛の姉ベールと、ブリテンからの客人ミリオンアーサーが、ネプギアやユニ、ロムとラムら女神候補生たちに囲まれている姿だった。

 

「ああ、至福ですわ……」

「お姉ちゃんか……悪くない響きだ。むしろ、最高だな!」

 

 ベールとミリオンアーサーは自分の両脇に()()()()ネプギアとユニ、ロムとラムを侍らせていた。つまり女神候補生たちが二人ずつ……いや、もっといた。

 

「ねーねー、ベールお姉ちゃん! 撫でて撫でてー!」

「ずるいよラムちゃん……わたしも」

「うふふふ、二人とも撫でて差し上げますわ」

「あ、ずるい! ベールお姉ちゃん! 私も撫でてください!」

「アタシも!」

 

 自分の周りの女神候補生たちを、ベールはハーレムを築いた古代の王の如く愛でていた。ミリオンアーサーも同様だ。

 

「ほーれ、どうだ? ここは気持ちいいだろう?」

「ひゃぁん♡ も、もっとハスハスしてぇ♡」

「アタシも、ハスハスしてください!」

「ふふふ、()い奴らよ。ここが王のUTUWAの見せどころだな。纏めて愛そうぞ!」

『わーい』

 

 ひたすらデレデレしているベールと違い、堂に入ったハーレム王っぷりを見せるミリオンアーサー。伊達に王を目指してはいないということか。

 

「ああ、なんて素晴らしい……わたくしは今日という日を一生わすれ……ッ!」

 

 妹たちに囲まれて陶酔していたベールだったが、ふと部屋の扉が開いており、そこに誰かが立っていることに気が付いた。

 もちろん、それが最愛の妹であることにも。

 

 アリスは、靴の裏にへばりついたガムを見るような目をしていた。

 

 聡明なる女神候補生は、部屋に入った瞬間にベールとミリオンアーサーが共謀して女神候補生の複製騎士を作りだしたことを見抜いたのだ。

 一気に恍惚の夢から覚めたベールの顔が真っ青になっていき、異様な空気に複製騎士やミリオンアーサーも固まる。

 

「あ、アリ……」

 

 何とか声を絞り出したが、アリスは何も言わずに踵を返した。

 ベールは慌てて立ち上がり、彼女を追いかける。

 

「待ってアリスちゃん!」

 

 その声に、廊下を足早に歩み去ろうとしていたアリスは立ち止まって振り返った。

 

「なんですか、ベール()

 

 絶対零度の刃の如き視線と声、そしてその他人行儀な呼び方に、ベールは息を飲む。

 

「こ、これにはワケが……」

「ベール()。私は席を外しますので、どうぞ妹さんたちと仲良く」

 

 明確に棘を混ぜた言葉に、ベールはこれは本格的にまずいと悟る。

 言葉を失う姉に、アリスは大きく息を吐いた。

 

「色々問題はあれど、それでもあなたのことが好きでしたが……今度という今度は本当に愛想が尽きました! 実家(サイバトロン)に帰らせていただきます!!」

 

 ピシャリと言い捨て、立ち尽くすベールを後にアリスはその場を去ろうとする。

 ベールはその背に手を伸ばそうとしながらも、何も言う事ができない。

 

 ああ、こんなバカバカしいことで、姉妹の絆は断ち切られてしまうのか?

 

 しかしながら、ここで思わぬ救いの手が差し伸べられた。

 

「アリス、お姉ちゃん……いっちゃうの?」

 

 ベールの後をこっそり追いかけてきた、複製型ロムである。もちろん、複製型ラムもいる。

 本物のロムと寸分たがわぬ複製の発したフレーズに、アリスの足がピタッと止まった。複製型ロムラムは彼女に駆け寄り、その手を握る。

 

「アリスお姉ちゃんも、いっしょに遊ぼ?」

「そうだよ、アリスお姉ちゃん!」

 

 ギリギリと首を回して、双子の顔を見るアリス。その表情には葛藤が見てとれる。彼女は、ロムとラムには弱かった。

 

「で、でも……わ、私は……」

「アリスお姉ちゃん!」

 

 そこにネプギアとユニの複製騎士が駆けてきた。

 彼女たちは女神候補生のコピーであるが故に、本物同様にアリスのことも(友達として)好きだった。そこにベールとミリオンアーサーからの刷り込みがあって、好きな相手=姉という方程式が成立していた!

 

「アリスお姉ちゃん! どうしてベールお姉ちゃんと喧嘩するんですか!」

「そうよ! お姉ちゃんたちで喧嘩なんかしないで!」

「あううう……」

 

 取り囲まれてお姉ちゃんと呼ばれ、アリスの中で大切ななんかが崩れていく。彼女は知らず知らずのうちにベールの影響を受けて、潜在的に妹萌えになっていたのだ。

 

「クッ……私は妹萌えになんか、絶対屈さない……!」

 

 身内から湧き上がるキュンキュンとしたなんかを必死に抑え込みながら、体を震わせる。

 それを見たベールは、これを好機と捉えた。自重しない女神である。

 

「ふふふ、嘘は良くありませんわアリスちゃん。この可愛らしい妹たちを思いっきり愛でたいのでしょう?」

「そ、そんなこと……」

「口ではそう言っても、体は正直なようですわね」

「ッ!」

 

 無意識に、アリスの手はロムの頭を撫でていた。柔らかい髪の感触と、くすぐったそうにする幼い顔が、理性をギャリギャリと削っていく。

 

「あ、ロムちゃんずるーい! ならわたしはギュッとしちゃうもんねー!」

「わ、私も!」

「アタシだって!」

 

 アリスは妹たちに四方から抱きしめられて自分の中の何かが崩壊するのを感じた。

 

「こ、こんな……あ、あ、あ……もう、だめ……妹、いい……」

「……ようこそ、アリスちゃん。妹萌えの世界へ!!」

 

 完全に『堕ちた』アリスを前に、ベールは高らかに宣言する。

 

「うむうむ、これにて一見落着!」

 

 そんな姉妹を眺めながら、今頃やってきたミリオンアーサーは満足そうにうなずくのだった。

 

 

 

 

 この後、三人して妹たちを愛でていたベールらだが、やっぱり早めに帰ってきたチカや、嫌な予感がして駆けつけたジャズやチーカマらにその場を見られて、さらなる混乱があったのだが、それはまた別の話である。

 

 ちなみに候補生たちの因子は、しっかり破棄された。

 

 

~~~~~~

 

 

②プロールの策謀

 

 私の名はプロール。オートボットの戦略家だ。

 私の仕事は、戦場を俯瞰し、勝利の……一過性の勝利ではない、オートボット全体の、決定的な勝利のための方法を考えることだ。

 私は一人の敵を倒しても喜ばない。また一つの戦場での勝利を喜ばない。喜ぶべきは、完璧な勝利だ。

 それは命令に忠実な兵士と、緻密に計算された計画によってこそ成り立つ。

 しかし、これが中々に難しい。

 何故なら、オートボットの多くは個人主義のきらいがあるからだ。彼らは犠牲を嫌い、自分自身の大切なものと、時には全く関係のない者の安全を第一に考える。致し方ない犠牲を、致し方ないと切り捨てることが出来ない者が多いのだ。

 だから私は、彼らの正義感や栄達心、あるいは友情や愛情を利用してきた。彼らにそれを捨てるよう説得して殴られるよりは、その方がずっとスマートだからだ。

 

 平和になった現在でもそれは変わらない。ただ、銃や大砲を使った戦闘から、政治というより複雑で重要な戦場に移っただけのことだ。

 

 さて現在の懸案事項は、女神たちのことだ。

 異世界ゲイムギョウ界の統治者……そう呼ぶには、あまりに未熟な者たち。彼女たちを利用できれば、サイバトロンの復興をスムーズに進めつつオートボットの政治的優位を得ることが出来るだろう。

 彼女たちと友情や愛情を結んだ者たちには申し訳ないが、利用するにはあまりに都合がいい。

 

 さて今日も、オートボットのために策を実行するとしよう……。

 

ケース1:代弁者を造る

 

 女神の中でも、私が最も利用に適していると考えているのが、ラステイションという国のブラックハートことノワールだ。

 完璧主義で、人の上に立つ自覚と誇りを強く持ち、しかし脆い面を持つ。正にうってつけだ。

 だが暴力や恐喝などという愚かな手段は取らない。そういった方法は、結局は反発を招く。

 

 そこで、このノワールと親しい関係のオートボット、アイアンハイドを利用することにした。

 

 大局を見ることが出来ない戦闘しか能がない男。この時代において、居場所を失い行く定めの言わば石器時代の英雄。

 そんな彼に、私はあるプレゼントを贈った。もちろん、私からだと分からぬよう、完璧に偽装して。

 

 彼が愛飲する銘柄のオイルだ。

 

 このオイルには仕掛けがしてあり、飲んだ者のブレインサーキットに働きかける。それとなく、私の意見を代弁してくれるように。

 また電子的麻薬成分が混入されており、一度飲めば止めることも出来ない。飲んだことを確認できたら、後は匿名で送り続ければいい。

 そしてこれが一番重要だが、これは医学的に発見することが出来ないのだ。

 

 戦時中、アイアンハイドは恋人のクロミアに何度言われても飲油を止めることが出来なかった。いずれは必ずこのオイルを飲むことになる。

 彼は私のよき代弁者になってくれるだろう。アイアンハイド、これからよろしく頼むよ……。

 

「アイアンハイド! もうオイルは飲まないって約束したでしょ! このオイルも捨てるからね!」

「おいおいノワール。そいつは誰かからの贈り物で、まだ口も付けてないんだぞ……」

「問答無用、言い訳禁止!!」

「あ~あ、もったいねえ……」

 

 ……あれ?

 

 

ケース2:群集心理の誘導

 

 将を墜とそうとする者はまずフライトボードを射よ。

 女神達を利用するには、彼女たちが守護する人間を利用するのがスマートだろう。

 人間は影響を受けやすく、また思考は未熟だ。

 彼らの群集心理を我々の優位に繋がるように動かし、それが女神に影響を与えれば、結果的にオートボットの政治的有利に繋がるだろう。

 

 そのために私はまず、ルウィーの大手のマスコミュニケーションと匿名で接触した。ネットだなんだと言いつつも、統計的にはテレビや新聞などの影響力は大きいのだ。

 

 彼らにオートボットの優位になるよう報道してもらうように働きかけ、そして……2、3の取引の末……了承してもらった。

 

 この日から露骨にならない程度のオートボットの持ち上げと、ディセプティコンへの非難が始まった。

 前大戦で被害を受けてディセプティコンに反感を持つ者は多い。遠からずそれはさらなる爆発を見せるだろう。

 このテストケースが上手く行けば、やがてはルウィーを親オートボット国家……つまりこちらに都合のいい……国家に仕立て上げることも可能だろう。

 

「みんなー! ロムちゃんとラムちゃんでーす! 今日はお友達を紹介するね! ディセプティコンの、スコちゃん(スコルポノック)!」

「スコちゃん、可愛いでしょ……? みんなも、友達になってあげてね?」

 

 子供向け番組にゲスト出演したルウィーの双子女神の言葉に、一日にして世論は友好路線に傾いた。

 

 …………あれ?

 

 

ケース3:子供たちへの教育

 

 いったん、ゲイムギョウ界から思考を離そう。

 今日日、新たな命は教会で生まれる。少なくともトランスフォーマーは。

 新世代と呼ばれる彼らは、オートボットやディセプティコンなどの種族を自分で決めることが出来る。

 問題なのは、この教会を指揮っているのが、ディセプティコン寄りの女神であることだ。

 幼少期の出来事は人格形成に大きな影響を与える。ならば、このままでは新世代がディセプティコンばかりになるのではという、私の懸念は正しいはずだ。

 

 逆に言えば、この教会に影響を与えることが出来れば、オートボットの数を増やすことが出来る。

 薬物や電磁波などはもちろんナシだ。幼体の成長に悪影響を与えては元も子もない。

 レイに手を出すのもリスクが……サイバトロン復興には彼女の存在が不可欠であることや、すでに小さくない彼女の影響力、なによりもメガトロンの怒りを買うことなど……大きすぎる。

 そこで私は、この施設に手の者を忍ばせることにした。もちろん、彼女にその自覚はないが。

 あらゆる手を使って私の思想、オートボットの思想を、それとなく刷り込んだ彼女は、その思考を子供たちへと伝播させるだろう。

 さらに彼女は上昇志向が強く、それを支えるだけの能力もある。

 

 上手くいけば、彼女が施設の実権を握り、レイを子育ての場から遠ざけることも出来るだろう。

 

「あ、プロールさん。レイです。あの子を紹介してくれて、本当にありがとうございます! 私だけだとどうしてもディセプティコン寄りになっちゃうから、オートボット寄りの人材が欲しかったんです! 子供たちと過ごすうちに、ディセプティコンを無意識に悪者扱いする面もなくなりましたし……ゆくゆくは施設の運営に関わってもらおうと思ったんですけど「自分はまだ未熟だって痛感した」って断られちゃいました。奥ゆかしくて、良い子ですね!」

 

 …………あれぇ?

 

 

ケース4:オプティマス・プライム

 

 私の一番の仕事は、オプティマス・プライムに助言することだ。

 断っておくと、私は彼を利用しようとは思わない。

 

 オートボットにとってオプティマスとは、象徴であるからだ。

 

 だから私は、その象徴が()()()()()()()()()、腐心する。

 立ち振る舞いや言動に気を使わせ、泣き言や、迷いや、弱音を、決して出さないように助言する。あるいは彼が出来ない冷徹な判断を代行する。

 

 ある意味においては……敢えて誤解を招く言い方をするならば、私は『オプティマス・プライム』を演出しているのだ。

 オートボットには象徴が必要だった。勇敢で、強く、自己犠牲精神を持ち、個人を特別視しない、皆が望む最大公約数的な英雄が。

 もちろん、オプティマスはリーダーになるべくして生まれたような資質の持ち主だったので、私のやったことは本当に『演出』の範囲内だったが。

 その試みは上手くいって、彼は完璧なヒーローに……。

 

「……私はこの感情を明確に示す言葉を愛としか知らない。愛しているんだ、ネプテューヌ……」

 

 完璧なヒーローに……。

 

「私は幸せになんかなれない。幸せになんか、なっちゃいけないんだ……」

 

 完璧な……。

 

「私は……生きる! 生きて帰る!! プラネテューヌに! みんなの……ネプテューヌの所に!!」

 

 …………。

 

「私は負けない! ネプテューヌのため、サイバトロンとゲイムギョウ界のため、そして私自身が幸福になるために!!」

 

 ああそうだな、畜生。

 私の生涯をかけた策略、オプティマスをオートボットの永遠不可侵の象徴とする計画は、見事なまでに失敗に終わったよ。

 まったく、女神という奴は私の策を意図せず台無しにしてくれる。

 

 だがこの件に関しては…………これで良かったのだと思う。

 

 これからも私はこの生き方を変える気はない。それは必要なことだから。

 ゲイムギョウ界と連絡が途絶え、オプティマスが不在となった今は特に。

 

 私はプロール。オートボットの戦略家だ。

 さて今日も、この平和のために策を練るとしよう……。

 

~~~~~~

 

③女神とトランスフォーマーにトランスフォーマーシリーズのいずれかを視聴してもらった

 

ケース1:オプティマスとネプテューヌの場合。

視聴した作品:キスぷれ

 

「…………」

「ネプテューヌ、これはあくまでも別時空のことだから」

「うん、分かってるよオプっち」

「ならば何故、こちらににじりよってくるのだろうか?」

「うーんとね、上書きしとこうかなーって。いやー、わたし所詮は二次キャラだし、一次キャラにケチつけるワケじゃないんだけどねー」

「ち、ちょっと待つんだ!」

「それでも()()オプっちはわたしのだって、しっかりマーキングしたくなるんだよねー」

「ね、ネプ……! ……!」

 

 このあと滅茶苦茶、融合合体(ユナイト)(意味深)した。

 

ケース2:メガトロンとレイの場合。

視聴した作品:ユナイトウォリアーズ付録漫画。

 

「…………」

「妻よ、落ち着くのだ。あれは別次元の話だ。ましてあんな……」

「あなた……第一夫人がいらっしゃるなら、言ってくださればいいのに」

「別次元の話だと言うとろうに! ここではお前が唯一無二の妻だわい! 第一、あれはどう見ても自称しとるだけだろうが!! あんな拉致監禁洗脳から始まる夫婦があってたまるか!!」

「え?」←自分を拉致監禁した男の妻になった人。

「え?」←自分が拉致監禁した女を妻にしたヒト。

 

 だがここでメガトロン、なおも粘る!

 

「せ、洗脳まではしとらんだろうが!!」

「どうでしょうねえ、愛や恋も洗脳と言えば洗脳ですからねえ。自分色に染め上げる、とか言いますし……あ、ストックホルム症候群とか吊り橋効果って知ってます?」

「どちらも大嫌いな言葉だ…………しかしその理屈でいくとだな。俺はお前にすっかり洗脳されてることになるのだが?」

「お互い様でしょう?」

 

 このあと滅茶苦茶、融合合体(ユナイト)(意味深)した。

 

ケース3:ホット・ロッドとくろめの場合

視聴した作品:トランスフォーマー2010、アニメイテッド、プライムウォーズトリロジー

 

「鬼かぁッ!!」

「…………ああうん、そりゃそうだよな。やっぱりみんな、オプティマスの活躍が見たいよな」

 

※簡単な各作品におけるロディマスの扱い

2010:もはや説明不要、復活したコンボイに全部持ってかれる。本人は幸せそうなんだけどね……。

アニメイテッド:出番が数分。しかもコズミックルストで錆塗れにされてフェードアウト。死んではいないらしい。

プライムウォーズ:よりにもよってユニクロンに憑りつかれ悪堕ち。元に戻るも入院エンド。

 

「ロディ! ロディしっかりするんだ!」

「今からでも遅くないから、ゴリラの方のオプティマスに主人公代わってもらおうか。プライムウォーズでも主役級みたいな扱いだったし。多分初代の次に有名な司令官だし。ジョ〇ョのおかげでネタにも困らないし」

「馬鹿なこと言うな!! この作品の主人公は君だ!!」

「そして最後には、オプティマスに良いトコ全部持ってかれるんですね、分かります」

「ないから! 絶対ないから!! いいか、画面の前の君たちも、この作品の主人公はあくまでロディなんだからなぁ!! 忘れないでくれよ本当に!!」

 

 このあと滅茶苦茶、励ました(意味深ではない)

 




①ようこそ、妹萌えの世界へ!!
ネプテューヌVⅡのイベントを見た時から、頭ん中にあったネタ。
本編中に組み込めなかったんで、こういう形に。

②プロールの策謀
プロールへのフォローというか、そういう感じの話。時系列的には本編より前の話。
なお女神相手に本気で悪だくみすると、メガトロンやサウンドウェーブが本気出してくるし、オプティマスも本気で怒るのを理解しているのでやらない。
ちなみに教会に送り込んだ手の者は、ストロングアームのつもりだったり。

③女神とトランスフォーマーに、トランスフォーマーシリーズのいずれかを視聴してもらった
最後の一幕が全て。
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