上里ちひろは勇者である   作:☆ここな☆

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…いきなり忘れてました…
…しかも3話分も。
ほっっんとに申し訳ない!!
3話分まとめて投稿しますので許してください!!


2話 勇者とバーテックス

ーーーちひろsideーーー

「攻撃してもすぐ治っちゃう…どうしたら…」

「友奈!」

「友奈さん!」

「樹ちゃん!風先輩!どうしたらいいんですか?あとちひろちゃんは…?」

「いい、これから封印の儀っていうのをするけど、そのためにはあいつがもっと地面に近くないと囲めないのよ…どうしよ「私に任せて準備をお願いします!」ちょっ、ちひろ!?」

そういって私は二つの剣とソードビットを合わせて弓の形へと変え、迫り来る爆弾を一気になぎ払った。

そしてバーテックスに近づきながら更に弓からダガーの形へと変えた剣で思いっきり地面へと叩きつけた。

ボゴォーーーーン

「ね、言ったでしょ、風さん。」

「本当だわ…さあ、封印の儀、やるわよ!説明した通りに!」

「はい!えーと、手順1、敵を取り囲む。」

途中でバーテックスが布攻撃を仕掛けてくるも風さんがそれを弾く。

「さあ、早く!」

「うん!お姉ちゃん!手順2、敵を抑えるための祝詞を唱える…だよね!」

「なにこれ…言いづらそう…」

「かくりよのおおかみ…」

「あわれみたまい…」

「めぐみたまい…」

「大人しくしろぉ!」

「「「ええ!?それでいいの!?」」」

「要は魂込めれば、言葉はどーだっていいの。」

「「それ早く言ってよ〜(下さい!)」

「ってなんかベロンって出てきたー!!」

「封印の儀をすれば御霊が出てくる!あればいわば心臓よ!破壊すればこっちの勝ちよ!」

(へー、私たちのときはこれどうしてたんだろう…?)

「お姉ちゃん!なんか数字減ってるよ!どういうこと!?」

「ああ、それ私たちのパワー残量!ゼロになると敵を抑え付けられなくなって倒せなくなる!」

(へーって、ん?今サラッと重要なこと言ったような…?)

「え、それってつまり神樹様にたどり着かれるってことなんじゃ…」

「そうね。」

「それを早く言ってくださいよ!あと40秒しかないじゃないですか!」

「この御霊、相当硬いわね…ここは、私の全女子力を乗せた渾身の一撃を…ドリャア!」

ガキィンッ!!

だが小さなひびしか入らず、風さんも地面に叩きつけられてしまう。

「「風先輩(さん)!!」

「これ…枯れてる!?」

(は!?なにこれ!?)

「始まった!急がないと!長時間封印してると、樹海が枯れて、現実世界に悪影響が出るの!」

(なにそれ!?傷ついた時だけじゃないの!?てかなおさらそれ時間かけちゃダメなやつやん!)

「ここは私が「友奈さん!私が風さんのつけたヒビを広げるのでそこを叩いて下さい!」わかった!ちひろちゃん!」

デュランダルで1点集中攻撃してからオートクレールで一気に…

「広げる!」

ガキィン!

(よし!広がった!)

「勇者ーパーンチ!!!」

そして友奈さんのパンチで、御霊は砕け散った。

「どうだ!って砂になってる…」

「友奈!やったね!ちひろもナイスよ!」

「いただだだ!」

「あ、ごめんごめん」

(めっちゃ痛がってる…どんだけ硬かったのよ…乙女ハートはガラスのハートって言うけどあいつはダイアモンドのハートね…)

「お姉ちゃん!ちひろちゃん!友奈さん!」

「樹!友奈がやったわよ!」

(よかった、樹ちゃんが無事で…あ、そこは触っちゃいけないとこだよー!樹ちゃーん。)

「あいただだだだ!」

(あーあ、言わんこっちゃない…言ってないけど…)

 

ーーー東郷sideーーー

「勝った…よかった…」

(すごい…みんなあんな化け物に勝つだなんて…それに比べたら私なんて…)

ゴゴゴゴゴーー

「今度は何…?」

 

 

 

 

ーーー友奈sideーーー

変な風?に巻き込まれた私たちはいつのまにか学校の屋上にいました。

「あれ、ここは…屋上?色々と分からないことが多すぎるよ、お姉ちゃん…」

「戦いが終わったから神樹様が元に戻してくださったの。」

(なるほど…あ!東郷さん!)

「東郷さん!無事だった?ケガはない?」

「友奈ちゃん…友奈ちゃんこそ大丈夫?」

(さすが東郷さん!もう私のこと心配してくれるなんて!)

「うん!もう安全!ですよね!」

「そうね、見て普通の人から見てみれば今日は普通の木曜日わた「私たちで守ったんですね、みんなの日常を。」セリフ取られたーーー!」

(よかった…みんなが無事で…)

「あ、ついでに樹海化してる間、世界の時間は止まったままだったから、今はモロ授業中だと思う。」

(え!?どうしよう!急に消えたって怪しまれちゃう!)

「それ結構ヤバイと思うんですけど、風さん。」

「大丈夫、あとで大赦にフォロー入れてもらうから。」

(なるほど、なら大丈夫なのかな?)

「大赦なんて信用に値しないけど」ボソッ

(ん?今ちひろちゃん何かいった気がするけど…気のせいかな?ま、いっか!)

「わーん、お姉ちゃんー!怖かったよー!訳わかんないよー!」

(そっか、そうだよね…それが普通だよね…樹ちゃん1年生だし…)

「よしよし、頑張ったわね、冷蔵庫のプリン半分食べていいから。」

「あれ元々私のだよー!」

「風さん、妹の奪うの良くないと思います。」

「ちょ、ちひろ!?たまに出る怖い笑顔になってる!ヤバイやつになってる!」

(みんな元気で良かっ…東郷さんが元気ない…?どうしたんだろう…?)

 

 

 

 

ーーー翌日ーーー

ーーーちひろsideーーー

「隣町で事故あったでしょ?あれ私近くにいたんだー。」

「何人かケガしたやつ?あるあるだよねー。」

(いや、あるあるじゃないから。ノットあるあるだから。死者が出てないならいい方か。)

「ちひろちゃん?早く部室行こう?」

「うん、ちょっと待ってて〜。」

 

ーーー部室ーーー

「その子懐いてますね〜。」

「へへー、牛鬼って言うんだ〜ビーフジャーキーが大好物なの!」

「えっ!?牛なのに!」

(マジか!?うちのモーモー、牛食べる時だけ嫌だって大暴れするのに…いろんな子がいるんだなぁ…)

「はーい、注目!みんな元気で良かったわ、さっそくだけど昨日のことを色々説明していくわね。」

「はい!よろしくお願いします!」

「戦い方はアプリに説明テキストがあるから…今はなぜ戦うかについて説明していくね、バーテックス、人類の敵が壁を超えて12体攻めて来ることが、神樹様のお告げでわかったの。」

「あ、それ昨日の敵だったんだ…」

「き、奇抜なデザインをよく表した絵だよね。」

「下手ですね。」

「「言っちゃったーーーー!!!」」

「ガーン」

「目的は神樹様の破壊…ですよね。」

「何事もなかったように続けるなんて…ちひろいつからあんたそんな鬼になったのよ…ま、その通り、前も攻めて来たらしいんだけどその時は追い返すので精一杯だったみたい。」

(大赦のくせに情報が的確だわ…てかアレ帰ってたんだ…ちょびっとショックかも…)

「そこで大赦が作ったのは神樹様の力を借りて勇者と呼ばれる姿に変身するシステム、人智を超えた力には人智を超えた力ってことね。」

前言撤回。勇者システムは前からあったわ!

「それ、私たちのことだったんだ…」

「あ、あれだよ!現代アートってやつ!」

「エガトッテモジョウズデスネー。」

「そう!やっと分かってくれたのね!」

「いやお姉ちゃん褒められてないよ…」

「注意事項としては樹海が傷つくと日常になんらかの災いとなって現れると言われてるわ。大惨事にならないように勇者部が頑張らないと!」

「その勇者部も先輩が意図的に集めたメンツだったということですよね。」

「…そうね。適正値が高い人は分かってたから。あ、でもちひろは偶然よ?樹にも頼まれてたから断れなかったし。」

(えっ、そうだったの!?でもどーせ入らなかったら入らなかったで大赦が動いただろうし結果オーライかな。)

「なんで、もっと早く勇者部の本当の意味を教えてくれなかったんですか?友奈ちゃんも樹ちゃんもちひろちゃんも、死ぬかもしれなかったんですよ!?」

「ごめん、でも各地に私たちのような候補生がいて、むしろ選ばれない確率の方が高かったんだ…」

「こんな大事なことを黙ってたなんて…」そう言って、東郷さんは部室からいなくなってしまった。

「東郷…」

「私、行きます!」

友奈さんもそう言って東郷さんを探しに…

「二人もごめん。本当に。」

「別にいいよ!お姉ちゃん!」

「私も特に。風さんがいい人なのは知っているので。ビビりだけど。」

「ちょ、最後の一言余計よ!」

(ただ、これは偶然なんかじゃない。勇者適正値が最も高いトップ2、そして先代勇者も一人いる。こんなところが選ばれない訳がない。確実に…仕込まれてる。)


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