上里ちひろは勇者である   作:☆ここな☆

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3話 リベンジ・マッチ

ーーー東郷sideーーー

(どうしよう…そう思ってたのも事実…でもあんなの…ただの…)

「東郷さん!はいこれ!私のおごり!」

「え、でも理由がないよ…」

「あるよ!だってさっき私のために怒ってくれたんでしょ?ありがとね、東郷さん!」

(さすが友奈ちゃんね、もうバレてるなんて…あれ、なんだか…)

「友奈ちゃんが輝いて見えるわ。」

「え、どうして?」

(ああ、友奈ちゃん…そんなところもまたかわいいわ…いけない、友奈ちゃんを待たせないようにしないと。)

「あのね、昨日からずっとモヤモヤしてたんだ。あのままずっと変身できなかったら、私は勇者部の足手まといになるんじゃないかって。」

「そんなことないよ…」

「だからさっき怒ったのもモヤモヤを先輩にぶつけてたのもあって…私悪いこと言っちゃった…友奈ちゃんはみんなの危機に変身したのに…国の危機だというのに…」

「と、東郷さん?」

「私は勇者どころか、敵・前・逃・亡…」

「とーごーさーん(汗)」

「風先輩の仲間集めだって、国や大赦の命令でやってただろうに…ああ、私はなんて…」

「ああー!そんな風に暗くなっちゃダメー!(汗)そうだ!私のお気に入りを見せてあげるね!これ見たらきっと元気でるよ!ほら、キノコの押し花ー!とうもろこしもあるよ!」

「うん、すごく綺麗だね…」

「逆に気を使わせてしまった…」

「友奈ちゃんはあんな大事なこと隠されてたのに怒ってないの?」

「うん、びっくりしたけど怒ってはいないよ。だって適正値が高いお陰で風先輩や樹ちゃん、ちひろちゃんと出会えたから。」

そっか…そういう考え方もできたんだ…やっぱり友奈ちゃんには敵わないな…

「適性のお陰…私も事故で足が動かなくなって、記憶が少しなくなってて不安だったけど…友奈ちゃんがいてくれて、勇者部に誘われたからこうして楽しい学校生活を送れているんだもんね。」

「これからも楽しいよ!ちょっと大変なミッションが増えただけで。」

「本当に友奈ちゃんの前向きさには敵わないな。」

「それって褒めてる?ありがとう!」

 

 ーーー風sideーーー

「ごっめんねー!...これだと軽すぎるわね。大変申し訳ありませんでした...これだと下手すぎ?」

「ちょっとまっててお姉ちゃん…今占ってるから。」

「普通にごめんなさいがいいと思いますけど。」

「これで!と。えーと、誠心誠意謝りましょう、だって。」

「元から誠心誠意込めてるわ!」

「…ブフッ!」

「こら!ちひろ、笑うなー!」

(うーん樹のタロット占いよく当たるんだけどな〜こんな時に外れるとは…これはちひろの言った通り普通にごめんなさいがベターかな?)

「ごちゃごちゃ考えてても仕方ない!ひとまず探して謝ってくるか!」

「なんというか…」

「ね…」

「「お姉ちゃん(風さん)らしい。」」

「あ、タロット落としちゃっ…」

だが、落ちるはずのタロットは、空中でその動きを止めていた。

「これって!」

「もう来たの!?」

「返り討ちにしてその後に東郷さんに謝ればいいのでは?」

「それよ!ナイスちひろ!サンキューバーテックス!だからサクッと倒されなさいよー!」

「敵に感謝してどうするの、お姉ちゃん…」

 

 

 

 

「3匹で来たか…大丈夫?樹、ちひろ。」

「うん、行こう!お姉ちゃん、ちひろちゃんも!ってちひろちゃん…?」

 

『あたしがあの3体を止めてくる』

『私も行きます!1人は無茶ですよ!』

『いや、さっき現れたうちの1体がすごいスピードで神樹様に向かってる。あれを止めれるのはちひろしかいない』

『でも…』

『少し離れるだけだ、必ず生きて戻るよ』

『約束ですよ』

『ああ、もちろんだ』

 

(銀さんは…こいつらに…こいつらのせいで…!)

体が勝手にうごいていた。

(こいつらだけは…許さない。いや…)

「許してたまるかぁ!」

 

ーーー樹sideーーー

「ちょ、ちひろ!?一人でいかない!」

「ちひろちゃん!落ち着いて!3体相手に一人は無茶だよ!」

いつも冷静なちひろちゃんの様子がおかしいです。

まるで復讐にかられた獣みたいに前にいる2体のバーテックスに向かっていきます。

ズバババババ

ちひろちゃんを奥の1体が放った幾千の矢がちひろちゃんを襲います。

ですが、

「そんなのきくかぁー!!」

ちひろちゃんはソードビット(って言うらしいです。)を盾にしてそのまま直進していきます。

「お前らさえ、いなければ、銀さんは、死ななくて、済んだんだ!死んで、償え!」

そう言いながら蠍座をどんどん切り刻んでいます。

しかし…その後ろになぜか射手座の矢が迫ってました。

ガキィィィィン!

「蟹座んとの連携か!邪魔をするなぁー!」

どうやら蟹座の周りに浮いている板が矢を弾き、ちひろちゃんに放っていたようです。

矢は精霊に弾かれ、ちひろちゃんはことなきをえますが、一瞬気をとられた隙に…

「ちひろちゃん!危ない!」

「え、うわああああ!」

蠍座と蟹座から攻撃を受け、遠くに飛ばされてしまいました。

「「ちひろ(ちゃん)!」」

蠍座は神樹様の方向へ、蟹座はちひろちゃんが飛んで行った方向へ、そして射手座はこのまま向かって来ます。

「どうしよう、お姉ちゃん、ちひろちゃんが!」

「落ち着きなさい、樹!ここは私に任せて、ちひろのところに行きなさい!」

「でも、蠍座は…?」

「今友奈が戦ってる!今一番危ないのは気を失ってるかもしれないちひろよ!だから早く!」

「うん、わかった!お姉ちゃん!」

 

ーーー東郷sideーーー

友奈ちゃんと私は再び樹海にいた。

しかも今回は3体も来ている…

「この場所...またなのね」

「東郷さん待っててね。倒してくる!」

「待って、私も...」

「大丈夫だよ。東郷さん。」

「っ...」

「行ってくるね」

「友奈ちゃん!」

(勇者に変身した友奈ちゃんはヒーローのような見た目だ。今だって、みんなのため、戦いに行く。それに比べて、私なんて…私にも適正はある。でも…)

「う…ダメ、変身できない…」

怖がって変身できない。

「私は…やっぱり勇者なんかじゃ…「キャーーー!!」友奈ちゃん!?」

すぐ近くに友奈ちゃんが飛ばされて来て、後を追うように蠍座が友奈ちゃんを貫こうと追撃を加える。

(精霊が守ってるけどあれじゃ…長くは持たない…)

「やめ...て。」

 

『私は結城友奈。よろしくね!』

 

引っ越したばかり、隣の家に住んでいた友奈ちゃんの笑顔と、握手を求めてきた手を思い出す。

「...やめろ。」

(その手は不安だった私を、いつも笑顔で助けてくれた。 )

「友奈ちゃんがいたから、私はこうして皆に出会えた...」 

(恐いけど、だから。)

「友奈ちゃんをいじめるな!!」

「東郷さん...逃げて...」

「逃げない!友奈ちゃんをいじめる奴は...私が許さない!!」

蠍座の針が迫るが、私はそれを精霊で受け止める。

「私はいつも友奈ちゃんに守ってもらってた...だから次は私が勇者になって、友奈ちゃんを守る!」

次の瞬間には勇者の格好に変わり、武器である銃を撃ち込んだ。

更に、素早く二丁拳銃に武器を持ち変え、蠍座の胴体に撃ち尽くす。

「すごい…すごいよ!東郷さん!」

「友奈ちゃん、これからは私も戦うわ。」

「東郷さんがいれば百人力だよ!よろしくね!東郷さん!」

(不思議と武器を持つと落ち着いた。どうしてたんだろうか?それに…

 

『またね』

 

こいつらに見覚えがある気がするのは…今頭をよぎった声は一体…)

 

ーーー樹sideーーー

「あ、いた!ちひろちゃん!」

お姉ちゃんと別れてちひろちゃんを探していた私はやっとのことでちひろちゃんを見つけました。

まだ蟹座も来てません。

「起きて…起きて!ちひろちゃん!」

「んん…樹ちゃん…?そうだ!私はあいつらに…」

「ひとまず落ち着いて〜!!」ブンブンユサユサ

「わ、わかった!わかったから揺らすのやめて〜!」

「ちひろちゃんは強いけど、それでも一人で3体は無理だよ。こういうときにこそ!協力!…だよね?」

 

ーーーちひろsideーーー

(そうだった…今の私が戦ってるのは復讐のため?違う…勇者部のみんなを守るためだ…こんな簡単なことを忘れていたなんて…やっぱまだまだだな…私…)

「樹ちゃん、ありがとう、少し戦う目的を忘れてた。」

「よかった…ちひろちゃんが冷静になって。ところで復讐っていうのは…「今は言えないんだ。でもいつか必ず言う。それまで待っててくれる?」…もちろんだよ!お姉ちゃん今一人で射手座を相手にしてるから早く行かないと!」

「マジで!?うん!すぐ行こう!」

 

ーーー風sideーーー

「しつこい男は嫌われるわよー!!」

(しつこいわ!ホント!遠くにいるせいでぜっんぜん攻めに転じれないし!ていうか…)

「今樹もちひろもいないツッコんでくれる人が誰もいないのよー!」

ドガァン!

(ん?なんだなんだ!?なんか飛んで来たぞ!?)

「そのエビ連れて来ました〜!」

(友奈!タイミングバッチリよ!ていうか…)

「それエビっていうより蠍でしょ!?」

更にその後ろから…

ドガァン!

勇者に変身した東郷が。

「東郷!戦ってくれるの…?」

「…」コクリ

涙が出そうだった。

更に…

ボガァン

「危な!?」

「エビのお供に蟹はいかが?」

「大丈夫?お姉ちゃん!」

「ちひろ!樹!」

「一人で暴走してすみませんでした。(棒)」

「おい棒って出てるわよー。」

「棒読みのフリですから。」

(ちひろも樹も無事で良かったわ…)

「遠くの敵は私にお任せを。」

「じゃ、私はエビさんで」

「それエビじゃなくて蠍だよ…私もちひろちゃんの方行くね!」

「オッケイ!友奈、あの蟹やるわよ!」

「はい!分かりました!」

 

 

 

 

ーーーちひろsideーーー

「御霊さん〜御霊さん〜良い子なら出ておいで!っと!」

ベロン

「…なんでこんなにあるのよ…」

(いやコレ本物どれなのマジで。他の考え事のせいで集中出来ないし…)

「ここは私に任せて!まとめて…えい!」

「そしてまとまった一つを…モードブレイド!ぶった切る!」

(よーし砂になった〜。)

「ちひろちゃん!ナイスコンビネーション!」

「イェーイ!まさかスメブラがこんなところで役立つとは…」

「東郷先輩のところ行こう!」

「そだねー。」

(私が一番考えてたこと…東郷さんのあの勇者服…間違いない。東郷さんと須美さんは…同一人物だ。どういうことだ…大赦…!)

 

ーーー友奈sideーーー

「よし!封印いくわよ!友奈!」

「はい!風先輩!」

私と風先輩は蟹座を相手にしていました。

樹ちゃんとちひろちゃんが攻撃・防御手段の板を全て壊していたため余裕でしたが

ベロン

「よし叩き割る!」

ズバァン!

「かわした!?」

御霊は的確に風先輩の攻撃をかわしていきます。

「ちょこまかと…私の渾身の一撃を、くらいなさい!」

そういったら、風先輩の剣がすっごく大きくなり、当たりはしなかったものの、御霊は吹き飛ばされ、空中を舞います。

「今よ!友奈!」

「はい!勇者ーパーンチ!」

ドガァン!

やった!倒した!

「よし、こいつもサラサラになったことだし、東郷のとこ行くわよ!」

「はい!」

(待ってて、東郷さん、すぐ行くよ!)

 

ーーー東郷sideーーー

見たところ相手は幾千もの小さな矢と1つだけの特大の矢を使い分ける。

「なら…撃たせなければいい。」

狙撃銃を使い、遠くから撃っていく。

(みんなの準備が終わるまで、持ちこたえる!)

ブーブーブー

「東郷さん!大丈夫?無事?射手座の近くにみんなついたよ!今風先輩に変わるね!」

(そうだ!風先輩に謝らないと…

忘れてたことに気づかせてくれるなんて、さすが友奈ちゃん!(※本人に自覚はありません。))

「東郷?風よ。あの…」

「風先輩、部室では言い過ぎました。ごめんなさい。精一杯援護します。」

「東郷...心強いわ!あたしの方こそごめ…(みんなが近くにいるならあいつを封印しやすいように…!)」

ドガァン

ズバァン

ボガァン

「やっぱ私、嫌われてる?」

「バーテックスには好かれ、人には嫌われる、悲しい人生ですね〜。」

「ちひろあんたそれ少しもそう思ってないでしょ!」

 

ーーー友奈sideーーー

「よし!封印開始!」

ベロン、ギュルルルルルル

御霊は射手座の周りを周りを回り始めました。

問題なのは…

「は、速い〜目が回るよ〜」

「こんな早く回ってるものどうすれば…」

「くっ、侵食も速い!ここはミニビットで…」

その時、

ズバァン

一撃でした。

(あんな速いのを撃ち抜けるなんてやっぱり東郷さんすごい!)

こうして今回の戦いも勝つことができました!

 

 

 

ーーーちひろsideーーー

(あの動体視力…さすが須美さん…今は東郷さんだけど…)

「東郷さん!かっこいかったよ!ドキッとしちゃった!」

「でもホントに助かったわ、東郷。それで…」

「はい、覚悟はできました。私も勇者として頑張ります。」

「東郷…ありがとう。一緒に国防に励もう!」

「国防…はい!かしこまりました!」ピシッ

「あーあ、東郷さんのお国スイッチ入っちゃった…」

「なにそれ?ちひろちゃん。」

「ところで友奈ちゃん、課題あるんじゃなかった?」

「そうだった!明日までなのに〜!!」

「頑張って!勉強と部活を両立よ!友奈ちゃん!」

(な…こんなことが…)

「東郷さんのお国スイッチがもう切れた…だと…!?」

「だからなにそれ?」

 

ちゃんちゃん

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